谷崎潤一郎のレビュー一覧
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上中下巻やっと読めました。すごく良かった。
没落気味ではあるが、まあまあ裕福な関西の華やかな四姉妹。ほぼほぼ三女の見合いと四女の恋愛ゴタゴタの話です。下の二人の姉妹と同居している次女と旦那の貞之助夫婦が一番常識人であるゆえに苦労している。
世間体をめちゃめちゃ気にするし、見合い相手の親族は徹底的に調べる。今の時代からするとやり過ぎでは?と思う箇所が沢山あります。
昔の話なので注釈か多いですが、注を無視しても意味は割と理解できます。一文が長めなので、一気に読めた感じがします。方言多めで、口に出すとやっぱりたおやかで映像化作品も見たい。
最後の終わり方は、ここで終わるの?と思いました。大人 -
Posted by ブクログ
谷崎は文章が上手い。
どんなに一文が長くなっても大丈夫。
男性なのに、女性の心理の動きをこと細かに描き出せることと、源氏物語の訳に何度も携わった経験は関係していると思う。
後半になるに連れてどんどん引き込まれる話だった。
最後は少し物足りない、もう少し続きを読みたい気もしたが、これぐらいの方がいいのかもしれない。
貞之助、最初は影が薄かったけど、後半頑張ってて、存在感増した。幸子の人となり、家族の関係性を明確にし、ストーリーの展開を進めてくれた。
旧家のしきたりの中で生きる上の三姉妹、鶴子、幸子、雪子と、近代的自我を追い求める妙子の対比。
消えゆく旧来の感覚、古き良き日本の風物を描き切 -
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ネタバレ夫婦仲が冷え切っている斯波要と美佐子を主人公にした小説。ベタベタな恋愛小説や、あるいは逆につねにケンカするなど険悪すぎる恋愛関係を描いた小説はよくあるが、この「離婚しそうでしない宙ブラリンな状態」を描いた作品は個人的に記憶になく、なかなか新鮮に感じた。なにせ、物語の冒頭から夫婦仲が冷め切っており離婚に向かっている様子が描かれているにもかかわらず、終盤になってもなかなか具体的に進展せず、けっきょく作中では離婚せずに終わってしまうのである。ぶじに離婚が成立して大団円を迎えると思っていたため、そうはならずに虚を衝かれたような思いがしたが、しかしあるいはコレもまた「恋愛小説」なのかもしれない。そして、
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大まかなあらすじを知った状態で読んだことも理由だろうが、近代文学の名作にしては読みやすく、純粋に面白かった。
佐助と春琴のつながりは、主従・師弟・相弟子・実質上の夫婦と、複雑かつ奇妙である。そして、春琴の嗜虐性は度を超えた恐ろしいものとして傍目には映る。しかし、佐助は春琴との関係に心底喜びを感じているようであり、例の事件後には自ら双眼から光を奪うことで、「此の世が極楽浄土にでもなったように思われお師匠様と唯二人生きながら蓮の台の上に住んでいるような心地」となるのだった。
このような、当人にしか分からない関係や感情というのは、谷崎の『痴人の愛』や凪良ゆうの『流浪の月』にも見られると思う。人 -
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やっぱさ、猫っていつもこうなんだよね。ただそこら辺にいてゴロゴロくつろいでたり、気が向いた時に人間の相手してやったり、気まぐれにニャアとひと鳴きすれば喜ばぬものは居らぬように、存在そのものがあまりにも格別で魔性なんですよねえ。
文豪・谷崎潤一郎が「限界猫飼い達の狂おしき日々」を軽妙且つチラリと覗く変態性でもってあんまりにもどこかで聞いた事がある感じで認めているものだから、ややもしたら実録エッセイなんじゃないのかというぐらいにゲラゲラ笑って読めた一冊。
とにかく猫がやりたい放題してて凄く良いし、振り回されて右往左往する人間の姿がこれまた良い。
表題作に加えて《ドリス》という残念ながら未完で終 -
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春琴のほうが佐助の存在にズブズブなんじゃないか
何にも見えない世界で、佐助、と名前を呼べば、いや、呼ばなくても、すぐに察して、手を取ってくれる存在が幼い頃からずっといるんだぞ。どこまでも甘えていい存在が、安心がそばにある。
春琴にとっての佐助、依存どころか世界そのものでしょ
春琴ってファムファタール的な存在として語られるんだろうけど、どっちかというと絶対離れられない麻薬みたいな男を得てしまった女の子のように思う
あまりの高貴ゆえ素直に愛を捧げられない乙女
世界の全てだった男が自分のために世界から目を閉ざしたことの重さ
ハッピーエンドなようなそうでも無いような
佐助は盲目になったことで春 -
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ネタバレ自身の美意識に新しい見方が加わった一冊だった。この本を読んで学校の授業で豊臣秀吉の金の茶室のことを聞いた時のことを思い出した。当時は天井から柱まで全て金箔なんてむしろ下品だし、成金趣味も甚だしいとか思ったものである。しかし、当時は、今の様に全体を明るく照らすライトなんかではなく蝋燭のゆらゆらとした明かりが茶室の美しい明暗を作り出していたのだ。そう考えると確かに全体が金でも下品にならなかったのも頷ける。また、現代まで西洋の影響を受けず、道具が独自の発展を遂げていたらとの考えが面白かった。途中途中の写真に癒され、さくっと読めるのでとても良い。何度も読み返したくなる本。
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Posted by ブクログ
再読。色々とそれらしい解説はあるんだろうけど、素人としては、谷崎潤一郎の性癖大公開スタイルはほんと愛せるワ〜って感じ。潔い。
「己は絶対無条件で彼女の前に降伏する」
やっぱり格が違うというか、ホンモノすぎてちょっと笑ってしまう。ほんとうにすべてを捧げて崇拝する感じ。愚かだと鼻で笑ってやりたい気もするけれど、愚かさに抗えない感じがこの作品のすきなところだなあ。歪んだもの同士でも、くっつけたらぴったりはまっていい感じになるかもしれない。この場合は、ぴったりはまるように片方が努力しなきゃいけないんだけど、でもたぶんそれさえも悪くないはず。それにしたって、谷崎潤一郎はほんとうに文章が読みやすくてきれい
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