井上荒野のレビュー一覧

  • そこへ行くな

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    井上荒野作品、初読。
    短編7話でどれも読みやすいけど、ほとんどの終わり方が、え?ってところで終わってしまうのはなんだか少しモヤモヤして気持ち悪い。けど、それが癖になりそうなモヤモヤ感でもあったりする?
    「遊園地」と「病院」が個人的には好きでした。

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    2023年02月15日
  • あちらにいる鬼

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    半分まで読んで、後半を読むのが辛くなった。
    途中で投げ出したくなった。
    面白くないとわけではない。
    白木という人物が私には理解できず、その人と縁を切れない女達の気持ちもさっぱり分からず、もやもやしたまま終わりそうな気配がしたからだ。
    実在の人物がモデルであり、実際そういう関係だったのだろうと考えると、人間は不可解な生きものだと思う。他人の気持ちなどわかるはずもないのだ。

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    2023年02月12日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理にまつわる小説短編集。どれも美味しそうな描写があり食欲がそそられた。時代小説に分類されるのか『色にいでにけり』はなかなか読み進められず時間がかかってしまった。やはり時代小説は苦手なんだと再認識できた。

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    2022年12月31日
  • そこにはいない男たちについて

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    結婚後夫に関心を持たれない女性と、夫を亡くした女性。

    空いた心の穴と同じかそれより大きな物で埋めてくれる人と出会えるように自分が変わっていくしか方法はなくて、その過程の物語を2組の女性の主人公と比較しなが進んでいった物語だった。

    私はより悲しい方は死別した方だと思う。
    相手がまだ生きていたら、最後の望みにかけて行動する事ができるし、それが自分の理想通りに進まなくてもやれるだけやったと納得できる気がする。
    相手がこの世にいなければ、まず自分から行動する事も無意味になるし行動出来ない事で諦めがつかない。

    亡くなった夫の両親と会う機会がありまた思い出してしまったり、ふとした瞬間に亡くなった夫の

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    2022年12月31日
  • 切羽へ

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    トンネルを掘っっていくいちばん先を切羽と言う。
    日本の離島、作中の方言から九州方面でしょうか。
    島出身の主人公のセイは、島内の小さな小学校で養護教員として生活している。夫は、幼児期島で暮らし本土へ渡った、画家。島の丘の上のセイの父親の残した診療所後で、豊かな自然と濃密な人間関係の中、穏やかな日常。そこへ新任教師の男性が本土から、転任してくる。偶然が二人を呼び寄せ、恋に落ちる様に出会ってしまう。セイは、夫を確実に愛していると同時にこの男性にどうしようもなく惹かれていく。彼からも確かにセイと気持ちを絡ませる刹那がある。
    切羽に向かおうとした二人の情愛は、踏み留まる。
    そんなこともあるだろうなあ、と

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    2022年12月28日
  • そこにはいない男たちについて

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    めちゃくちゃ面白かった。
    ふたりの対照的な女の話。

    どっちの方が可哀想なのか?
    2人とも自分だと思っている。
    そこにはいない男との
    夫婦生活の詳細が語られる。
    ひとりは全てが眩しい程の
    思い出として語られ
    もうひとりは、嫌いなのだからと
    距離を置いて暮らす理由と詳細が。
    女々しさ満載のあるあるな女。
    女ってこうゆう生き物かもな。
    鎧で隠したい内面が語られて
    ザワザワするのがわかる【解説】

    2人ともそこにはいない男のために
    手間ひまかけて作る料理の数々。
    どれもめちゃくちゃ美味しそうで
    完璧な献立の組み合わせ。
    想いがなければ、たった1人の男のために
    こんな料理は作れないだろ。

    人には見せ

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    2022年12月24日
  • それを愛とまちがえるから

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     結婚15年、冷え切った関係に悲しみを感じることすらなくなった夫婦と、それぞれの公認の恋人。妻の発案で四人はキャンプに行き、一夜を共に過ごす。異様な空間で否応なく見つめ直すことになった互いの進むべき道。一体なにがしたいのか・・・

     不思議な雰囲気が漂う小説だった。誰一人、相手を直視していない関係。目を合わせようとすれば逸らされ、後ろめたさから手を伸ばせば払い除けられる。長い結婚生活を経てもう為す術のなくなった夫婦のどん詰まり感、突破口と呼ぶには弱すぎる不倫相手。みんながみんなふわふわ、ゆらゆらしていて、キャンプに行く前も後も、進む方角が一向に定まらない。こんな夫婦になりたい、こんな家庭を築き

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    2022年12月12日
  • 小説家の一日

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    10作品の短編集で、2作品に同じ名前で海里という人物が登場しています。何か繋がりはあるのか、とか何か意味はあるのか、と珍しく2度読みしましたが特に無いような感じがしました。もしかしたら、あるのかも知れません。小説家である井上さんに意図を尋ねてみたいと思った一冊。

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    2022年12月12日
  • ひどい感じ──父・井上光晴

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    単なる父の思い出ではなく、彼女なりの咀嚼と表現がなされた作品。井上光晴がどんな人なのか知りたく手に取ったが、彼女の文章を読むとその父がどれほどの能力を持っているか想像できる。

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    2022年12月03日
  • そこにはいない男たちについて

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    前半、期待外れだったかなぁなんて思ったけど、全てを読み終えたら面白かったと言える。
    料理の描写はとにかく毎回美味しそう。
    主人公の気持ちになると、何だか切なくて虚しくて胸が苦しくなる瞬間が何度もあった。

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    2022年11月29日
  • 小説家の一日

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    短編集。

    井上荒野さんの小説には冷たい男が出てくる。本作の冷たい男1位は「つまらない湖」の男と決めた。
    一見、付き合いやすいし優しそうに見えるが、「今夜ぼくはあなたと寝た方がいいのかな」とサラッと問うてくるし、「どちらでも対応できる」と本心で言っているのも冷たい。しかし、私はこの冷たさが好きなのである。本心を隠してあれこれ画策する男より余程素直ではないだろうか。すぐ傍にいるのに遠い存在の男は貴重な存在だ。

    最低な男も決めたい。
    栄えある1位は、「緑の象のような山々」の男。
    妊娠した不倫相手に甘言を囁き、いざ自分が追い込まれると手のひら返したように堕胎の説得を始める。この短編は、男と女がSN

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    2022年11月21日
  • 静子の日常

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    装丁に惹かれて借りた一冊。しみじみと面白い一冊でした。
    初・井上荒野さんでもあるけど、どうやら今作は井上さんの作風としては少し異色なのかな?

    主人公の静子さんは、御年75歳。息子夫婦と女子高生の孫と同居しています。

    この本はそんな静子さんと周りの人たちのほのぼのとした日々…というにはちょびっと生々しい、あれやこれやのお話。

    静子さんめっちゃ好きだ〜。何が素敵って、考え方がとても柔らかい。

    世間では年を取るにつれて頭が固くなる、なんてよく言われますが、酸いも甘いも十分すぎるほどに噛み分けてきた年齢になると、自分の考え方や感覚に経験上の自信を持つので違った考えをなかなか受け入れられない。そ

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    2022年11月16日
  • 小説家の一日

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    小説、メモ、日記、レシピ、SNS…。すべての
    「書くこと」をテーマに、さまざまな日常の
    忘れられない瞬間を描いた短篇集。表題作のほか、
    「窓」「つまらない湖」など全10篇を収録する。

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    2022年12月05日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    いろんな賞をとっている著者の
    これは第35回織田作之助受賞作とのこと
    老夫婦の家に家事手伝いとして若い男が通うのだが
    大丈夫かな大丈夫かなと思いながら読み進んでいた
    事が起こり、あ、やっぱりかな展開(そこまでは
    あらすじからわかっていたけれど)
    まぁでもやっぱりなんか起こるよなぁ
    しかも良からなぬことがという展開で・・・
    結末は、あれはあれでよかったのかもと思いました

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    2022年11月11日
  • 猫が見ていた

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    『猫が見ていた』
    湊かなえ、有栖川有栖、柚月裕子、北村薫、井上荒野、東山彰良、加納朋子/文春文庫
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    猫にまつわる短編集。
    加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」は絶望感からやけになっていても、実はちょっとしたことが周りを勇気づける力を持っていたり、描かれていないけど将来に希望を持てる話でよかった。
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    2022年11月11日
  • 小説家の一日

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    タイトルから勝手にエッセイを想像して手に取ったら短編集でした。
    ぞわっというか、これがみぞみぞかな。ほんのすくしいやな気持ちが残る小説たち。好き!
    荒野さんのお住まいが私の生まれに近いので出てきたレストランのモデルここだろうなと思うところがあったりで個人的にも楽しめた

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    2022年11月10日
  • そこにはいない男たちについて

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    そこには夫はいない

    と感じる2人の女性の視点を比べて進む様は、共通点として新鮮でした。

    料理は声に出して音読してみたくなるワードばかりで圧巻でした。

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    2022年11月07日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ★人生ままならないものだということはもうじゅうぶんすぎるほどわかっているのだから、それを裏付けるエピソードの在庫をわざわざ増やさなくたっていいだろう。

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    60歳くらいの人たちの話だったから、少し感覚が合わなくて腑におちない部分があった。でも、町で10年以上続く惣菜屋さんに憧れをもったし、ご飯に囲まれた毎日のあたたかさと幸せも感じることができた。

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    2022年10月31日
  • 結婚

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    結婚を匂わせ金銭を預けた途端に消えた宝石鑑定士、さまざまな立場の女、待ち続け、絶望する女。だが彼女だけは探し続け、彼の相棒にたどり着く…。
    結婚の解釈は、人それぞれにあり、いずれも正しいんだろう。ただ、その先にあるものは、闇なのか?それとも……。

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    2022年10月07日
  • あちらにいる鬼

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    不倫関係にあったという作家の井上光晴と瀬戸内晴美(寂聴)。井上の実娘である著者が、自身の母を含めた三角関係を描いている。

    物語は時系列で、愛人みはると妻笙子の視点から交互に作家白木篤郎との日々が語られる。とにかく篤郎の女性関係のだらしなさ、無神経さに呆れてしまう。今でいうなら一種の発達障害ではないか。妻は内心穏やかではなかったと思うが、淡々と受け止めて家族として変わらぬ生活を続ける。

    やがてみはるは、不倫の清算のため出家を決意。最後に一緒に風呂に入り、髪を洗ってもらう別れの場面は美しく、この物語のハイライトだろう。それを男の娘が書いていると思うと胸がふさがれる。
    後年は、みはると笙子は妻と

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    2022年09月24日