井上荒野のレビュー一覧
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高級な品揃えの古物商を営み,テレビのお宝発掘番組に出演して人気を博していた碇谷芳朗。
その妻の碇谷蕗子は元高校教師で、冒頭の美しい手の持ち主だ。
碇谷夫婦と同じマンションに住んでいる野呂は、何冊もの小説を世に出している人気作家だ。
70歳を過ぎたこの3人が、東京の店と住まいを畳んで離島へ移住する。
購入した住居には、3人の他に料理自慢の家政婦みゆかとその息子の宙太が一緒に住み、計5人の不思議な生活が始まる。
人生の終盤に迎えた離島での共同生活は、当初は順調に滑り出したかに思えたが、3人はそれぞれ不穏な秘密を抱えていた。 そのためにお互い心底からの信頼を抱くことができず、碇谷夫妻を含めて何となく -
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リストランテ「アモーレ」のシェフ、
ウェイトレス、客、をとりまく小さな輪の中で
起こるあれこれを美味しそうな料理と共に
描かれている。
シェフと客はセックスしてばかりだし
ウェイトレスとは仕事が手につかないくらい
あの人にお熱だし、
女が好きなシェフが好きっていう客もいるし
料理よりも人間関係がごちゃごちゃしていて
これはうまく片付くのか?と思いながら読む。
そんな人たち一人一人の視点で
話が進んでいくので
シェフもウェイトレスも客も
客観視されたり、
じつはこんなことを思っていたりと
意外と奥が深い。
話が戻らず、進みっぱなしなので
視点主が変わっても読みやすかった。 -
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私は三浦しをん熱がまだ冷めないので、本屋に行くと、「三浦しをん」を探してしまう。
題名を見て「きみはポラリス」を思い出したこともあり、本書を購入。
でも、開けて読み始めると、JR九州のクルーズトレインを巡る7人の作家の短編集だった。北斗七星之ではない。表紙をよく見れば電車だったし、帯にもそう書かれている。すぐにカバー掛けてもらっなので気が付かなかった。
因みに、文春文庫では「甘い罠」「妖し」などをテーマに豪華な顔ぶれでアンソロジーを出している。(この本がそうであるように、初出はオール読物かもしれない)
私は、中でも川上弘美の「アクテビティは太極拳」が良かった。母親が子育て中の娘に手紙でななつ -
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篤郎の本妻である笙子と、浮気相手のみはるの、2人の女性の視点で描かれた作品。
前情報もなく読み始めたので、みはるが出家する、という所で瀬戸内寂聴さんみたいだなーと思ったら、彼女をモデルにしていたので、驚いた。
というのも本書は、井上光晴とその妻、そして瀬戸内寂聴をモデルにした作品で、書いたのが光晴の娘なのだそうな。しかも瀬戸内寂聴に取材をし、作品の参考にまでしているので、全部フィクションではないのではないかと邪推してしまう。
映画化されているが、笙子役を最近話題の広末涼子が演じているのも皮肉な話。(撮影当時から浮気していたのかは知らないけど)
笙子もみはるも落ち着いた女性のようで、その語