井上荒野のレビュー一覧

  • ひどい感じ──父・井上光晴

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    単なる父の思い出ではなく、彼女なりの咀嚼と表現がなされた作品。井上光晴がどんな人なのか知りたく手に取ったが、彼女の文章を読むとその父がどれほどの能力を持っているか想像できる。

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    2022年12月03日
  • そこにはいない男たちについて

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    前半、期待外れだったかなぁなんて思ったけど、全てを読み終えたら面白かったと言える。
    料理の描写はとにかく毎回美味しそう。
    主人公の気持ちになると、何だか切なくて虚しくて胸が苦しくなる瞬間が何度もあった。

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    2022年11月29日
  • 小説家の一日

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    短編集。

    井上荒野さんの小説には冷たい男が出てくる。本作の冷たい男1位は「つまらない湖」の男と決めた。
    一見、付き合いやすいし優しそうに見えるが、「今夜ぼくはあなたと寝た方がいいのかな」とサラッと問うてくるし、「どちらでも対応できる」と本心で言っているのも冷たい。しかし、私はこの冷たさが好きなのである。本心を隠してあれこれ画策する男より余程素直ではないだろうか。すぐ傍にいるのに遠い存在の男は貴重な存在だ。

    最低な男も決めたい。
    栄えある1位は、「緑の象のような山々」の男。
    妊娠した不倫相手に甘言を囁き、いざ自分が追い込まれると手のひら返したように堕胎の説得を始める。この短編は、男と女がSN

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    2022年11月21日
  • 静子の日常

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    装丁に惹かれて借りた一冊。しみじみと面白い一冊でした。
    初・井上荒野さんでもあるけど、どうやら今作は井上さんの作風としては少し異色なのかな?

    主人公の静子さんは、御年75歳。息子夫婦と女子高生の孫と同居しています。

    この本はそんな静子さんと周りの人たちのほのぼのとした日々…というにはちょびっと生々しい、あれやこれやのお話。

    静子さんめっちゃ好きだ〜。何が素敵って、考え方がとても柔らかい。

    世間では年を取るにつれて頭が固くなる、なんてよく言われますが、酸いも甘いも十分すぎるほどに噛み分けてきた年齢になると、自分の考え方や感覚に経験上の自信を持つので違った考えをなかなか受け入れられない。そ

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    2022年11月16日
  • 小説家の一日

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    小説、メモ、日記、レシピ、SNS…。すべての
    「書くこと」をテーマに、さまざまな日常の
    忘れられない瞬間を描いた短篇集。表題作のほか、
    「窓」「つまらない湖」など全10篇を収録する。

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    2022年12月05日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    いろんな賞をとっている著者の
    これは第35回織田作之助受賞作とのこと
    老夫婦の家に家事手伝いとして若い男が通うのだが
    大丈夫かな大丈夫かなと思いながら読み進んでいた
    事が起こり、あ、やっぱりかな展開(そこまでは
    あらすじからわかっていたけれど)
    まぁでもやっぱりなんか起こるよなぁ
    しかも良からなぬことがという展開で・・・
    結末は、あれはあれでよかったのかもと思いました

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    2022年11月11日
  • 猫が見ていた

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    『猫が見ていた』
    湊かなえ、有栖川有栖、柚月裕子、北村薫、井上荒野、東山彰良、加納朋子/文春文庫
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    猫にまつわる短編集。
    加納朋子さんの「三べんまわってニャンと鳴く」は絶望感からやけになっていても、実はちょっとしたことが周りを勇気づける力を持っていたり、描かれていないけど将来に希望を持てる話でよかった。
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    2022年11月11日
  • 小説家の一日

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    タイトルから勝手にエッセイを想像して手に取ったら短編集でした。
    ぞわっというか、これがみぞみぞかな。ほんのすくしいやな気持ちが残る小説たち。好き!
    荒野さんのお住まいが私の生まれに近いので出てきたレストランのモデルここだろうなと思うところがあったりで個人的にも楽しめた

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    2022年11月10日
  • そこにはいない男たちについて

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    そこには夫はいない

    と感じる2人の女性の視点を比べて進む様は、共通点として新鮮でした。

    料理は声に出して音読してみたくなるワードばかりで圧巻でした。

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    2022年11月07日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ★人生ままならないものだということはもうじゅうぶんすぎるほどわかっているのだから、それを裏付けるエピソードの在庫をわざわざ増やさなくたっていいだろう。

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    60歳くらいの人たちの話だったから、少し感覚が合わなくて腑におちない部分があった。でも、町で10年以上続く惣菜屋さんに憧れをもったし、ご飯に囲まれた毎日のあたたかさと幸せも感じることができた。

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    2022年10月31日
  • 結婚

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    結婚を匂わせ金銭を預けた途端に消えた宝石鑑定士、さまざまな立場の女、待ち続け、絶望する女。だが彼女だけは探し続け、彼の相棒にたどり着く…。
    結婚の解釈は、人それぞれにあり、いずれも正しいんだろう。ただ、その先にあるものは、闇なのか?それとも……。

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    2022年10月07日
  • あちらにいる鬼

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    不倫関係にあったという作家の井上光晴と瀬戸内晴美(寂聴)。井上の実娘である著者が、自身の母を含めた三角関係を描いている。

    物語は時系列で、愛人みはると妻笙子の視点から交互に作家白木篤郎との日々が語られる。とにかく篤郎の女性関係のだらしなさ、無神経さに呆れてしまう。今でいうなら一種の発達障害ではないか。妻は内心穏やかではなかったと思うが、淡々と受け止めて家族として変わらぬ生活を続ける。

    やがてみはるは、不倫の清算のため出家を決意。最後に一緒に風呂に入り、髪を洗ってもらう別れの場面は美しく、この物語のハイライトだろう。それを男の娘が書いていると思うと胸がふさがれる。
    後年は、みはると笙子は妻と

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    2022年09月24日
  • あたしたち、海へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    女子特有の嫌なイジメ。
    有夢、ようこが主な語り手だが合間に担任教師や父親、いじめのリーダー、海の母親が語り手の部分もある。教師や父親はやはり違和感も分かっているがそれを見ないふりをしているのが語り手の時に分かる。いじめのリーダーは根本的な容姿も経済力も恵まれてる。だからこそ孤独な感じ。

    海の母親は働き場の老後施設でいじめにあっている人と自分の娘を重ねていつか居なくなってしまうかもしれない不安を抱えながら、自分なりに向き合う改善方法をみつける。

    どこの場所にも人を虐めることで自信を得たり自分の孤独を埋めたりする人がいる。
    大人が子どもにイジメはダメですよいけないことですよって言ってても大人だ

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    2022年09月22日
  • 猫が見ていた

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    猫がお話に出てくるとファンタジー要素が多く、非現実的に感じると思います。
    ですが、ここに出てくるお話は現実とマッチしていてリアリティがあり楽しく読めました。

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    2022年09月15日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    恋と食い気の物語、少しお年を召した女性が主人公。

    主人公は3人。一人一人の内面が、至極現実的な料理とともに描かれてゆく。

    ドロドロしたものもあまりなく、読んでいて嫌なものがない。

    諸々の事情で数ヶ月ぶりの読書、復帰一冊目には合っていたと思う。

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    2022年09月12日
  • 100万分の1回のねこ

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    ほぼ皆猫が出てくる話を書いているのに、一人だけ主題に重きをおいて猫が出てこない話を書いていて、その表現も内容も面白かった。世にも奇妙な物語みたいな内容で、才能を売りますと言ったら本当に才能が売られてしまう話。人間、その場所にある畑を耕すしかないんだなと思った、内容まんまだけど笑

    最後の谷川俊太郎さんの、本文前の作者コメントみたいなところにあった、見果てぬ夢、という表現が、とても好きだと思った。

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    2022年09月06日
  • 注文の多い料理小説集

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    食が彩る短編小説集。
    すべて日本が舞台の作品だけれど、坂井希久子さんの作品は江戸時代とかの物語で、深緑野分さんの作品は、昭和か明治とかにタイムスリップしてバラエティ豊か。
    初めて読む作家さんもいて、読書の幅を広げるきっかけになりそう!

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    2022年09月02日
  • 猫が見ていた

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    猫好きなのと、割と好きな作家が入ってたので、読んでみた。
    さらっと読めた。
    やっぱり猫は不思議な生き物だな。
    絵になるというか、物語になる。

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    2022年09月01日
  • そこにはいない男たちについて

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    ネタバレ

    久々にミステリーじゃないものを読んだ。
    状況は違えど、恋愛のことで悩んでる同士だと「どちらの方が不幸なのか」と比べてしまうけど、最後どうなるかはわからないなあと。
    マリの気持ちはすごくわかった。今一緒にいる相手のことほんとに嫌いなはずで浮気もするけど、それは相手は自分のこと嫌いじゃないだろうとどこかで信じたいからそうしてしまう。慣れから嫌いになって、いざ手を離れるとなると惜しくなる。終わりが近づくにつれて今こう言えば終わらないかもと思うけど、もう遅いこともわかっているし、今まで嫌いだったぶんの意地も張ってしまう。そんな感じなのかなと、自分と重ねて考えてしまった。
    マリの気持ちにすごく入ってしま

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    2022年08月12日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    ネタバレ

    面白かった。
    最後どうなるかドキドキしながら読み進めたが、案外あっさりした結末だった。
    悪になりきれない青年と人がいい老夫婦の話。

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    2022年08月04日