井上荒野のレビュー一覧
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ネタバレ短編集です。
どのお話も、結末が納得できないというか、理解できないまま終わっていくような印象でしたが、
解説を読むことでそれがなんでなんかがわかりました!
主人公がみんな嘘をついてるというか、「ふりをしている」ってことがわかったおかげで、結構納得できた。
こうゆう風に書いとるけど、本音はこうやったんや!みたいな、読み終わってからの発見!みたいな。
とにかくこの小説に出てくる子供がほんとに大人だなあと思った
。子供らしさを携えつつ、考えてることはいっちょまえな感じ!子供ってすごいね
そんで最終的になにが言いたいかっていうと、
ベーコン食いたい -
Posted by ブクログ
初井上荒野さん。二人の男女の間に愛の言葉など、何もない。関係を変えてしまうような事件も、これといって何もない。ただ淡々と物語は進み、ひょっとしたらこの作品を「退屈」と呼ぶ人もいるかもしれない。しかし、豊穣な情愛の芳香が作品の隅々に残る。その香りにつられてページをめくる手が止まらなかった、かつてない作品。
切羽(きりは)という単語も初めて知りました。「トンネルを掘って行く一番先」のこととか。「つながればなくなる」という意味において切羽は二人の切なく儚い関係性を暗じているようにも思えましたし、生きる、とか、死ぬ、ということにも通ずるように思いました。
人がただ繰り返してきた、生と死。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ喪失することが人生。
北の島。
養護教諭のセイは画家の夫をもつ。
新任教諭の石和にお互いに魅かれていく。
その先が切羽。トンネルを掘っていく一番先。
切羽へ。切羽へ。
そして、その切羽で石和は去る。
セイは夫の子を身ごもっていた。
欲しくて欲しくてたまらないけれど。
手には入らない。手には入れない。
そして喪っていく。
喪失こそが人生。
島という舞台が
その喪失感を象徴する。
この一節が印象的だ。
「彼らはすでに、石和を忘れる準備をはじめているようだった。
それは島の子供たち、あるいは島の人間が、
身のうちにこっそりと培っている方法なのかもしれない」 -
Posted by ブクログ
「静子の日常」が自分の生き方を少し変えてくれる本だったので、
井上荒野という人に興味が出て色々調べてみたときに出会った本。
8篇の旅にまつわる短編集というところが気になった。
紹介の通り、日常からふっと離れる瞬間が8篇おさめられている。
人物の気持ちや、感じたことをいちいち細かく説明してくれる本ではないので、
はっきりすっきりと分かる気持ちの良い本ではない。
悪く言えば、なんだかごまかされている感じ。
「感じなさい」と強制されている感じがする。
私はうまく感じることができなくて、いつまでも釈然としない感じだった。
でもたぶん、あそこに書いてあったことが全てなんだ。
すっきりとしない、釈然