【感想・ネタバレ】夜を着るのレビュー

あらすじ

結婚しても女の影を感じさせるミュージシャンの夫が、地方営業に出かけるという。妻は、スイミングスクールで知り合った隣家の男と“スパイ旅行”を試みる。そこで目にした意外な夫の姿とは…(表題作「夜を着る」)。2度目の堕胎後、当てもなく車を走らせ海沿いの町へ。大人になりきれない恋人同士の、やるせない気持ちと無力感が切ない「アナーキー」。父の葬儀に現れた愛人との奇妙な記憶を描く「よそのひとの夏」など、8篇を収録。想像力をかきたてられる恋愛短篇集。

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Posted by ブクログ

旅をテーマにした八編の短編集。
とは言え本格的な旅の話ばかりではなく、学校をさぼることに決めた女子高生が見知らぬ駅で降りて過ごす話や、夫の浮気を突きとめるために妻が夫を追う表題作など、日常の延長にある突発的な旅めいた話もあって、一見すると旅がテーマだということは気づかない。
どの物語にも何かしらの男女の関係があって、それもどこか歪であるのが、全体的に寂しい感じを纏わせている。

「夜を着る」は一編の物語のタイトルだけど、全体のタイトルとしてもとても合ってると思う。
これからどうなるのだろう?と読みながら考え始めたところで物語がぷつっと途切れたものもいくつかあって、驚くのだけど不思議としっくり来る。

一言で言うと「こういう雰囲気、好き」。

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2016年04月06日

Posted by ブクログ

短編小説。久しぶりに誰も死なない本を読みましたけど、おもしろかった。いい話ばかりです。いいっていうのはアレですけど。「深いイイ!」的なアレじゃなくて、なんか、くる。
別にポエティックでも格段おセンチなわけでもないのだけど、血が通ってくる感じがする。
とりあえず最近本読んでないしなんか読みたいってヒトはまずはコレをおすすめします。僕の好きな文体。読みやすい。

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2011年06月23日

Posted by ブクログ

とても短い、旅にまつわる話がたくさん。
すべての話、旅が、何かからの逃走となっている。旅の意味とはなんだろう。と、考えるけど別に意味なんかない。ちょっと別のものを見たいから電車や飛行機に乗るのだろう。手軽に文庫本を買うように。

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2011年04月01日

Posted by ブクログ

不倫くくりの短編集かと思ったら、旅くくりの短編集だった。不倫すなわち旅である?ちがうか。でも楽しくない日の方が多いよな、はっきりしていない日の方が多いよな、そうだなって思った。

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2014年09月24日

Posted by ブクログ

「静子の日常」が自分の生き方を少し変えてくれる本だったので、
井上荒野という人に興味が出て色々調べてみたときに出会った本。
8篇の旅にまつわる短編集というところが気になった。

紹介の通り、日常からふっと離れる瞬間が8篇おさめられている。

人物の気持ちや、感じたことをいちいち細かく説明してくれる本ではないので、
はっきりすっきりと分かる気持ちの良い本ではない。
悪く言えば、なんだかごまかされている感じ。
「感じなさい」と強制されている感じがする。
私はうまく感じることができなくて、いつまでも釈然としない感じだった。

でもたぶん、あそこに書いてあったことが全てなんだ。
すっきりとしない、釈然としないものが残って、それが全てなのだと思う。
普段生きているときだって、
自分の中のモヤモヤとしたものの正体を見破るのはずいぶんと経ってからだ。
たぶん、本の中の登場人物だってモヤモヤしてるのだ。
彼らはそのもやもやを抱えて、また生きていくのだ。

物語の登場人物が、いつでもすっきりはっきり成長するわけではない。
むかし私は「おしなべて全ての物語は旅である」と習った。
主人公は、物語の中で自分の日常から非日常に旅立って、何かを得て帰ってくる。
そう習った。

何かは得るのだ。
でも、その何かがあいまいではっきりしないことだって、
あって当たり前なのだ。

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2013年11月12日

Posted by ブクログ

全体的に刹那というか、でも生々しさもあり。最後におちないのは嫌いじゃない。
はじめての作家さんだけど、とても女性的な印象。

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2012年01月23日

Posted by ブクログ

屈託にまみれた8つの小旅行を描く短編集。
通り過ぎた後には違和感と不快だけが残るけど、これが井上荒野の持ち味なんだと思えばそれをそれとして味わえる。

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2011年12月18日

Posted by ブクログ

作者・井上荒野(あれの、と読むらしい)の本は初めてです。
2008年に直木賞を受賞していることも知らずに買いました。

短編集。200ページにも満たない薄い文庫本。

女性が書いたハードボイルド、とでも言うのかなあ。
かなり「がんばっている」というか、「かっこつけてる」というか。
いや、「強がっている」という方が当たってるかな。

そんな都会的な女性の強さと寂しさを表現しながら、
背景であったはずの「旅」に主題が移ることで、
(作者にとってはもともとの主題が「旅」なのだろうが
読んでる方としては一旦主人公に心を奪われるので)
その「旅」の終わりとともにストン、と唐突にピリオドが打たれる。

女性的な生々しさが印象に残った。
あまり得意ではないけど文章のテンポはあうようなので、
直木賞受賞作も読んでみようかな。

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2010年10月17日

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