井上荒野のレビュー一覧

  • ママがやった

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    ネタバレ

    この作品はまず、79歳の百々子が夫の拓人71歳を殺したことを家族に知らせて、息子の創太と娘の時子、文子がどうやってそれを隠そうかとするところから始まります。
    夫は女性に若いころからだらしなく、妻の百々子は、何故今頃になってという感すらありました。

    井上荒野さんの作品のレビューに、よく「白い方の荒野さん」とか「黒い方の荒野さん」とかいう言い方をされていらっしゃる方がいらっしゃいますが、その言い方で言うとこの作品は「真っ黒」だと思います。

    こんな気持ちの悪い家族の関係の家族。
    こんな家族でよく子供がぐれたりしなかったと思うほど、一致団結しています。
    なんでこんな拓人のような男性に女性が多いのか

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    2019年10月30日
  • 100万分の1回のねこ

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    ずっと読みたかった本。ようやく入手。
    ●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
    ……世界観がそのまんま。いいねえ。
    生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。

    ●岩瀬成子「竹」
    ……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。

    ●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
    ……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。

    ●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
    ……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
    飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
    親の子知らず、子の心親知らず。
    人生の因果、幸福とは?

    そして、元絵本でねこが、王様や船

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    2019年10月15日
  • そこへ行くな

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    第六回中央公論文芸賞受賞作。
    場所がタイトルになっている、七編の短編集。
    賞を受賞されているということで、手に取りましたが、期待が少し外れました。

    「遊園地」は三人も女性がいる男性。うちの二人には実子がいて籍を入れているのは一人。スマートで優しそうな普通っぽい人なのに、「アフリカに出張なんだ」と言って28日間も家を留守にしたりとか感心してしまいました。なんでこんなにひょうひょうと浮気を何年間にも渡ってできるのか不思議でした。この話は他人事として読めば面白かったです。
    「団地」は不穏な空気間の、なんか怖い話だなあと思ったけれど、最後の主人公の女性がいきなり「今日はエイプリルフールよ」と言って突

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    2019年09月25日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    さらさらと読めたが、もう少しひっかかるところがあったらよかったような。
    シニア夫婦間の心の機微はよく描けていると思うが、まとまり過ぎ、あまりに穏やか過ぎで、肩透かしを食った気がしてしまう。

    また、一樹の心の中も、もっと奥まで覗きたかった。本人もなぜ自分がこんな行動をするのか掴みきれていないが、その悪意の素は何なのか、ちらっとでも見せてほしかった。きっと自分も同じようなものを隠し持っているような気がするから。

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    2019年09月13日
  • 猫が見ていた

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    猫好きにはたまらない、猫ばかりが出てくる話。
    猫にほだされた家主、お馴染みの准教授
    母親になれない母親を持った子供
    100万回~の絵本について
    飼ってはいけないマンションで猫を飼う女を見た女
    猫に刺青を彫る男の女、アプリにはまっている男。

    なかなか色々だな、と思いましたけど
    会社の人の台詞に共感するのは最後の話。
    消えてなくなるし、そこに金をつぎ込んで満足するのは
    確かに分かるのですが…触れないものですし。
    でも、主人公の気持ちは分かります。

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    2019年08月31日
  • 猫が見ていた

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    いろんな猫の話があって面白かった。
    1番心に残ってるのは、「100万回生きた猫は絶望の書か」という話だ。物語の読み取り方は人それぞれだなと改めて感じた。
    短編集で読みやすかった。

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    2019年08月22日
  • 100万分の1回のねこ

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    『100万回生きたねこ』に捧げるトリビュート短篇集。

    『100万回生きたねこ』からこんな素敵な作品たちが生まれるなんて『100万回生きたねこ』、やっぱりすごい。そして、何回読んでもいい絵本だなぁ。

    町田康「百万円もらった男」
    世にも奇妙な物語っぽくて面白く、一気読みした。

    角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
    猫をこよなく愛する角田さんらしいなぁ。
    文章がするすると入ってくる。

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    2019年08月17日
  • あなたにだけわかること

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    ネタバレ

    親同士が不倫関係だった駿と夏の終わらない関係。

    5歳の頃、駿と夏は、駿の母に手を引かれて川辺に行ったこと。
    駿の母と夏の父が2階で交わっている間、彼らは1階で待っていたこと。

    高校生で互いに出来た恋人と、それぞれ一緒にいるときに偶然出くわしたこと。
    彼氏と別れる口実に、駿を利用した夏。

    互いの親の関係が終わっても、駿の母は、駿が医大に落ちたのは夏とその父親のせいだと恨んでいること。

    駿の母が亡くなる前に、夏と夏の父に会いに来てもらったこと。

    手に入れたはずの夫が女を作って、離婚した夏。

    病気が見つかったのをきっかけに離婚を言い渡されている駿。

    5歳から、60歳くらいまでの駿と夏の

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    2019年08月14日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。

    好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。
    元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。
    なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。
    最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。

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    2019年07月28日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。

    印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。

    小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。

    短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。

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    2019年07月23日
  • ママがやった

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    帯って大事よね。
    大事やからこそ慎重に扱わなければならないというか、なんというか。
    最後にどんでん返しのあるミステリーがあったとしてその帯に「どんでん返し!」みたいに書いてあったらそれはもう「どんでん返しがある」というネタバレやもんね。
    むずいなぁ。

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    2019年04月01日
  • ママがやった

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    ママがパパを殺した。
    ママは来年80歳。パパはなかなかのろくでなし。
    そこから家族それぞれの過去が語られる。
    3人の子ども達は変わった人達で、パパはもっと変わっていて、でもそんなパパと結婚してるママはきっと1番変わった人なんだろう。
    そんな変わった家族にしてみたら、これも日常の延長にしか見えない。
    変わった家族のおはなし。

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    2019年02月27日
  • 猫が見ていた

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    猫にまつわるアンソロジー。猫がテーマだと、ちょっと暗めな感じになるのかな。
    個人的には「泣く猫」柚月裕子と「凶暴な気分」井上荒野が好き。

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    2019年01月23日
  • 切羽へ

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    心が惹かれ合う2人の様子が描かれている。
    一般的な恋愛によくあることは何も起こらない。
    山田詠美さんの書評にもあったように、書かないことも大切にしている小説なので、状況や気持ちなど読者の理解に委ねている部分も多く、もどかしい気持ちになる。
    直木賞といえばエンターテイメント性が高いものばかりだと思っていたが、この小説はいわゆる地味なものだった。

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    2019年01月01日
  • もう二度と食べたくないあまいもの

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    恋愛感情の終焉をテーマにした短編集。
    どの話も何てことのない終わりかたで、それで?って感想を抱く人も少なくないはず。それでも、個人的には、この話のあの人の描写に共感したり、ドキッとしてしまった。
    特に裸婦って話のラストと、奥さんに登場するカレー屋さんの表現は印象に残った。こんなのがうまい作家さんなんだよね。

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    2018年12月20日
  • 猫が見ていた

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    啓文堂文庫大賞で見て。

    猫に魅かれて読んだが、面白くなかった。
    稀代の女流作家たちだから、面白さがわからなかった、と言うべきか。
    短すぎるのかもしれない。

    「三べんまわってニャンと鳴く」かな、一番面白かったのは。

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    2018年11月06日
  • つやのよる

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    ネタバレ

    井上荒野先生の小説が読みたくて、映画化されている小説なので読んだ本。井上先生の著作で初めて読んだ本。共感できるキャラクターや好きなキャラクターがほとんどいなかったので、あまり作品の中に入り込めなかったが、松生艶の描き方がプロの作家じゃないとできないやり方だと思った。井上先生の別の作品も読みたいと思った。

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    2018年10月27日
  • もう二度と食べたくないあまいもの

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    微妙、いや絶妙なんだ。
    一見なんでもないようでいて心が動いている、自身も気がつかない程の、わずかな心の動き。感じているようだけど無かった事にしちゃってる、あの感情をなんとなしに思い出した。
    繊細でもドライ、そんな不思議な雰囲気の物語達に案外スルスルと吸い込まれてしまった。

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    2018年10月20日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    猫と小説はナイスな組み合わせですね。
    ミステリアスな空気の中に、どこかほっこりする要素があって楽しめました。
    どのお話も前向きなラストでよかったです。

    猫好きにはたまらない1冊!

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    2018年09月13日
  • ベーコン

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    様々な登場人物と、そこに登場する手作りの食べ物がまとまった小説。爽やかな内容を想定していたけど、読んでみるとセックスや不倫の描写が多かったし、複雑な家庭環境の登場人物も多かったのが意外だった。
    読んでいて心が晴れるようなストーリーではないけれど、むしろ幸せの形を考えさせられる、そんな物語。

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    2018年09月03日