井上荒野のレビュー一覧

  • だりや荘

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    ネタバレ

    んーー、とにかく姉が嫌。
    か弱い格好して妹の夫とできてるあたり、本当嫌。
    言い訳めいた自分の自信のなさとかかえってすごく自分が好きで自分勝手。
    自分が杏だったら姉とも夫とも他人になる。

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    2024年08月05日
  • ホットプレートと震度四

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    ネタバレ

    余裕の短編集という感じ。
    どれも最後にほこっとするけどアクリルたわしのだけが不穏な感じ。短編だから感情移入もそれほどではなく淡々と読み進んだ。

    いろんな男女のいろんな日常。
    リアルでそこかしこに散らばっていそうな日常。

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    2024年07月28日
  • 錠剤F

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    とらえどころのないお話の短編集

    全体に出てくる人が冷静だった。
    結末がきちんとあるようでプツンと終える。
    読みおえて心がすんとするというか表現しがたいぎゅんとするというか。

    必ずあるのは男女の体のつながり。
    今回の井上さんのテーマはそこなのかな?

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    2024年07月27日
  • そこにはいない男たちについて

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    ネタバレ

    公私共にずっと夫と過ごしており、夫が嫌いなまり。
    突然夫が亡くなった料理家の実日子。
    まりが実日子の料理教室に行くことから話ははじまる。

    ひどく食欲を掻き立てられる一冊だった。
    食べたい料理がたくさん。
    イメージが浮かぶような料理なのに、少し手が込んでいるから誰かが作ったこの料理を食べたい気持ち。

    夫が存在しているけど、自分の中ではいないものとして考えているまりと、夫はいなくなってしまったけど、自分の生活の中で夫を感じる機会の多い実日子が対象的に描かれている中、エンディングでは二人の立場がクロスするというのが面白かった。

    解説にある「きれいな大人の女性の前に立った、無粋な女の子のような気持ち」がしっくりきた。

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    2024年07月19日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ネタバレ

    突然同僚が貸してくれたのですが、そういえば井上荒野さんの作品は読んだことがなかったなと思って、ありがたく読んでみました。

    なんだか不思議なお話でした。SFとかファンタジーという意味ではなくて。なのに、すごく地に足の着いたというか、ちゃんと人生を感じられる小説でした。
    たぶん不思議な感じがしたのは、ストーリーに対する主要人物三人の年齢のせい。東京のとある町でお惣菜屋さんを営む江子と従業員の麻津子、郁子ともに60歳前後のいわゆるおばさんである。それなのに、江子は「きゃはは」と笑い、麻津子はダーリンとうまくいくことを望み、郁子は「いやーん」と色っぽい声をだしたりする。3人とも年齢が年齢だけにこれまでの人生ままならずにここまできている。江子は意気投合して一緒にお惣菜屋を始めた友人と自分の夫ができててしまい、離婚され、今も夫から精神的に自立できず、たまに二人を訪れたりする。なんだか、痛すぎて「あちゃー」と思うのだけど、人生そんなことになったりもするのかも、なんて思ったりして心の底から江子を「痛い人」とは思えない。麻津子のダーリンはかつて麻津子と婚約しながらも他の女と結婚、そして離婚したような男である。そんなやつを今でも麻津子は待っているようでこれまた「あちゃー」となる。個人的には江子より麻津子が痛いかなぁ。そして、郁子の事情は一番辛い。息子を二歳で亡くしており、そのことで夫を憎みつつ、本当には憎んではいなかったと思うけれど、その夫も前年に亡くしている。人生ままならないもの。本当にそうだとしても特に郁子の場合そう思えるまでどれくらいの時間が必要だっただろうと思いをはせてしまう。

    そんなこんなで歳を重ねてきた三人が一緒に働く総菜屋はなんだかんだうまくいっていて、何より美味しそうな料理の数々に、なんだかホッとする。色々な食材と次々に出てくるお惣菜に、地に足の着いた生活を感じるのである。

    いい歳した三人のおばさんが米屋の配達の若い進くんを気に入って、なんやかんやと彼を誘ったり、どこまでいっても「あちゃー」なんだけど、やはり憎めない。読んでいてい途中で三人の年齢がわからなくなるようなあれこれがある小説で、不思議な感じがしつつも、なんだか元気がもらえた気がします。

    「人生はままならないもの」。
    三人三様の中高年の孤独をただの淋しいものとしてだけでなく、噛みしめ受け容れながら、元気にお惣菜屋をやりくりする三人に、こんな人がたくさんいたらいいなと純粋に思いました。三人が元気なのは、美味しいものを美味しいと食べることができるからなのだと思います。恥ずかしながらここに出てくるお惣菜の数々、作ったこともなければ食べたこともないものもたくさんありました。ひとつの食材を前にしたときに三人からポンポン出てくるお料理のアイデアに、これまでの人生きちんと食事をしてきた人たちだとわかります。バタバタの毎日で、凝ったものは作れないけれど、それでも何とか「食」が生活の土台となるようきちんと気を配ろうと思いました。

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    2024年07月10日
  • 百合中毒

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    ヨソに女を作って出ていって
    25年も音沙汰無しだったのに、
    ひょっこり戻ってきた夫をノーコメントで受け入れる歌子さん(恋人あり)。

    ガンになって行方をくらます夫を恋人と一緒に追いかける歌子さん。

    愛しいとも憎たらしいとも書かれていないけれども、
    夫の出現によって恋人の存在は希薄になっているように見えるし、『存在する限りは追い続けるだろう、もしかしたら存在しなくなっても追い続けるかもしれない』という記述は気狂いじみていて、執着のようにも見えるけれど、やっぱり愛だと思った。

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    2024年07月03日
  • 猫が見ていた

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    映画「朽ちない桜」つながりで、この作品に。
    短編集の中で、気に入ったのはふたつ。

    ・泣く猫 柚月裕子
     17年音信不通であった母が死んで、真紀は母の住処に訪れる。母の同僚サオリが弔問に訪れる。
    母が大切にしていた猫・マキは母のために泣いたという。

    P.76

    (中略) あっけらかんとした人生じゃなかったと思うよい サオリは俯いたまま、自分のことのように語る。
    「男に夢中になると、ほかが見えなくなっちゃう。男と別れたあと、自分がしでかしたことを後悔する。そんときは、もう男なんかいらないって思うけど、好きなやつができ ると、また突っ走る。そして別れて悔いての繰り返し、心底、自分で自分がいやになる。 だから、悪い酒を呑む。そりゃあ身体もダメになるよね」 サオリは顔をあげると、真紀を見た。
    「別にあんたに、母親を許せ、なんて 言ってるんじゃないよ。ただ、猫が泣くんだから、あんたが泣いてもおかしくないって言いたいだけ」 じゃあ、そう言って、サオリは部屋を出て行った。
    真紀はしばらく、その場から動けずにいた。 やり場のない怒りと、悔しさが胸に渦巻いている。それはサオリに向けられたものではない。自分に対してだった。
     テーブルの下で泣く猫を怒鳴った理由は、自分でもわかっていた。あんな母親のため に、泣きたい自分がいることに、気づきたくなかったからだ。 耳の奥で、忘れかけていた母の声がした。ひとつの布団に一緒に入り、後ろから抱き しめられたときの声だ。
     「お前は優しいね。ほんとにいい子。」
     その声を吹っ切るように頭を振ると、部屋に戻って窓を開けた。忍っぱい風が、頬にあたる。
     下を見ると、空き地にマキがいた。前で顔を洗っている。真紀の視線に気づくと、 二階の窓を見上げながら、ひと声ないた。 マキが、ビルの隙間に姿を消す。
     真紀は猫が消えた先を、見つめた。 マキが本当に泣いたのかはわからない。だが、真記の頬は濡れていた。
    (後略)

    猫は人の感情がわかるという。犬もそうだと思うが( 私は今は、とりあえず 犬派)。

    ・「黒い白猫」 東山彰良
    異世界の話のようだ。強烈。

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    2024年07月03日
  • 錠剤F

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    短編集。ちょっとよくわからない。後はそれぞれで考える感じ? それにしても、ちょっと不気味な話が多い。

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    2024年07月02日
  • 錠剤F

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    独りから逃れられない。

    10の短編から構成されるグロテスクなストーリー

    あなたは何を信じて、何を求めますか…
    あなたの孤独を掘り起こす…

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    2024年06月29日
  • あちらにいる鬼

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    ずっと読みたかった本。
    自分の父とその不倫相手のことを、置き去りにされた自分と母の目線で書かれたものだと勝手に思っていた(どれだけ子ども時代の自分と母がさみしい思いをしたか、とか)。
    しかしそんな子どもの思いなどはなんの描写もなく、みはると笙子が交互に語っているのみ。
    しかも二人とも奔放すぎる白木に悩みはするが、いつまでも切れないでいる。なんなら悩んでる描写もあんまりない。
    みはるなど出家までしたというのにその決心までの経緯はあまり語られていない。

    だからなのか、途中で何度も読むのを挫折しそうになった。

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    2024年06月22日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    手作りごはんって、お料理っていいなあと思った。最近同じ楽チン!ボリューム!て感じのおかずばっかり作ったり食べたりしていたけど、こんな風に味わって食べるのいいな。
    さーて今週はどんな副菜作ってみようかな(^^)

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    2024年06月08日
  • それを愛とまちがえるから

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     前から少しずつ読み進めていた作品。途中、時間が空いていても、設定のインパクトが強すぎて、すぐに話を思い出せます。

     予想外な結末でした。そうか〜そうなるのね…と。
    本人達は深刻だと思いますが、傍から見れば面白い、そんなお話しでした。

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    2024年06月06日
  • 錠剤F

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    妖しい、不思議なお話。短編10作。
    やっぱり不思議な面白さ。文学。変な人がたくさん出てくるんだけど、私だって変かもしれない。
    日常に潜む孤独、本当に誰にもあることかも。

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    2024年06月02日
  • 百合中毒

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    読み終わってもなんだか毎晩ふと思い出しては考えてしまうので久々に感想を少し。


    25年前にイタリア人女性と不倫して出て行ってしまった夫が帰ってきたことから始まるお話。

    結婚する前だったり、新婚の頃だったりしたらきっと奥さんである歌子さんの気持ちや行動は理解できなかったと思う。
    陳腐な表現だけど、情で繋がっている夫婦の絆のようなものを感じた。これは同じ家族でも娘には絶対理解ができないことじゃないかと思う。夫婦だからこその不思議な繋がり。

    私もきっと最後の歌子さんと同じ行動をすると思う。その自分を突き動かす理由がなんなのか分からなくても。

    それぞれの今後がどうなったかは描かれていないけど、これから夫婦生活を送って行く中で、自分自身が思う結末はきっと違ってくるんだろうな。
    また時間をおいて読みたくなる一冊。

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    2024年05月28日
  • あちらにいる鬼

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    ネタバレ

    井上荒野氏の両親と瀬戸内寂聴がモデルになっているであろう小説。
    読みやすい文章だし、突飛なことが起きるわけではない(篤郎の存在は異常かもしれませんが)のに、読んでいて疲労を感じる1冊でした。

    全半のみはると笙子の見えない敵を篤郎を介して察するようなヒリヒリとした雰囲気が、みはるの出家後に徐々に変化し、最後には同じ男を愛した同士のような関係に変化していく様が見事でした。
    また、生にしがみつく篤郎と、みはる・笙子のどこか世を捨てたような感覚の対比にも随所でゾクゾクさせられました。

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    2024年05月27日
  • リストランテ アモーレ

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    楽しく読んだ
    読みやすいし
    とにかく料理が美味しそうだし

    イケメンだし
    美味しいもの作るシェフだし
    下半身バカだけど
    わかってるけど
    惹かれちゃうんだろな〜
    だって魅力的だもんな
    あかんな〜
    絶対に近寄っちゃいかんやつ!
    お嬢さん気をつけなはれ!

    一人でも通えるイタリアンとか
    どんだけだよ…


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    2024年05月25日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    ありそうで怖いお話でした。
    親切な好青年に見えた一樹。実は粗野で幼稚。頭の中では、人を殴ることや、お金を騙し取ることしか考えていない。騙される気のいい老夫婦。
    人に騙される時って、なんとなく心細かったり、体が不調な時にあることなんだと思う。

    読後感が悪くなくてよかった。

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    2024年05月22日
  • 百合中毒

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    なんだか、全員中途半端で決めきれずに彷徨っているような物語だった
    結局誰が悪いのか、何がいけないのかも曖昧で、その曖昧さが心地よいような気もする読後感。
    家族を捨て戻ってきた父親にはイライラするけど、同じように他の登場人物にもイライラしてしまった…

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    2024年05月17日
  • 錠剤F

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    シニカル、という表現がしっくり来る。
    短編集でそれぞれの作品は繋がっていないが、世界観は同じなのだろう。
    カタルシスも特になく、人々の営みを見せつつ、時折不穏なものを差し込んでくるのは上手い思うが、面白かったかと問われるとよくわからなかった、というのが本音。

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    2024年05月15日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    料理の描写が巧みで、お惣菜っていいなぁと思わせてくれた。料理と食事を通して、登場人物が気持ちの整理をして行くのが良かった

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    2024年05月11日