井上荒野のレビュー一覧

  • あなたにだけわかること

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    ネタバレ

    親同士が不倫関係だった駿と夏の終わらない関係。

    5歳の頃、駿と夏は、駿の母に手を引かれて川辺に行ったこと。
    駿の母と夏の父が2階で交わっている間、彼らは1階で待っていたこと。

    高校生で互いに出来た恋人と、それぞれ一緒にいるときに偶然出くわしたこと。
    彼氏と別れる口実に、駿を利用した夏。

    互いの親の関係が終わっても、駿の母は、駿が医大に落ちたのは夏とその父親のせいだと恨んでいること。

    駿の母が亡くなる前に、夏と夏の父に会いに来てもらったこと。

    手に入れたはずの夫が女を作って、離婚した夏。

    病気が見つかったのをきっかけに離婚を言い渡されている駿。

    5歳から、60歳くらいまでの駿と夏の

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    2019年08月14日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。

    好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。
    元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。
    なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。
    最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。

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    2019年07月28日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。

    印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。

    小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。

    短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。

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    2019年07月23日
  • ママがやった

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    帯って大事よね。
    大事やからこそ慎重に扱わなければならないというか、なんというか。
    最後にどんでん返しのあるミステリーがあったとしてその帯に「どんでん返し!」みたいに書いてあったらそれはもう「どんでん返しがある」というネタバレやもんね。
    むずいなぁ。

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    2019年04月01日
  • ママがやった

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    ママがパパを殺した。
    ママは来年80歳。パパはなかなかのろくでなし。
    そこから家族それぞれの過去が語られる。
    3人の子ども達は変わった人達で、パパはもっと変わっていて、でもそんなパパと結婚してるママはきっと1番変わった人なんだろう。
    そんな変わった家族にしてみたら、これも日常の延長にしか見えない。
    変わった家族のおはなし。

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    2019年02月27日
  • 猫が見ていた

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    猫にまつわるアンソロジー。猫がテーマだと、ちょっと暗めな感じになるのかな。
    個人的には「泣く猫」柚月裕子と「凶暴な気分」井上荒野が好き。

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    2019年01月23日
  • 切羽へ

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    心が惹かれ合う2人の様子が描かれている。
    一般的な恋愛によくあることは何も起こらない。
    山田詠美さんの書評にもあったように、書かないことも大切にしている小説なので、状況や気持ちなど読者の理解に委ねている部分も多く、もどかしい気持ちになる。
    直木賞といえばエンターテイメント性が高いものばかりだと思っていたが、この小説はいわゆる地味なものだった。

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    2019年01月01日
  • もう二度と食べたくないあまいもの

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    恋愛感情の終焉をテーマにした短編集。
    どの話も何てことのない終わりかたで、それで?って感想を抱く人も少なくないはず。それでも、個人的には、この話のあの人の描写に共感したり、ドキッとしてしまった。
    特に裸婦って話のラストと、奥さんに登場するカレー屋さんの表現は印象に残った。こんなのがうまい作家さんなんだよね。

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    2018年12月20日
  • 猫が見ていた

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    啓文堂文庫大賞で見て。

    猫に魅かれて読んだが、面白くなかった。
    稀代の女流作家たちだから、面白さがわからなかった、と言うべきか。
    短すぎるのかもしれない。

    「三べんまわってニャンと鳴く」かな、一番面白かったのは。

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    2018年11月06日
  • つやのよる

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    ネタバレ

    井上荒野先生の小説が読みたくて、映画化されている小説なので読んだ本。井上先生の著作で初めて読んだ本。共感できるキャラクターや好きなキャラクターがほとんどいなかったので、あまり作品の中に入り込めなかったが、松生艶の描き方がプロの作家じゃないとできないやり方だと思った。井上先生の別の作品も読みたいと思った。

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    2018年10月27日
  • もう二度と食べたくないあまいもの

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    微妙、いや絶妙なんだ。
    一見なんでもないようでいて心が動いている、自身も気がつかない程の、わずかな心の動き。感じているようだけど無かった事にしちゃってる、あの感情をなんとなしに思い出した。
    繊細でもドライ、そんな不思議な雰囲気の物語達に案外スルスルと吸い込まれてしまった。

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    2018年10月20日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    猫と小説はナイスな組み合わせですね。
    ミステリアスな空気の中に、どこかほっこりする要素があって楽しめました。
    どのお話も前向きなラストでよかったです。

    猫好きにはたまらない1冊!

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    2018年09月13日
  • ベーコン

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    様々な登場人物と、そこに登場する手作りの食べ物がまとまった小説。爽やかな内容を想定していたけど、読んでみるとセックスや不倫の描写が多かったし、複雑な家庭環境の登場人物も多かったのが意外だった。
    読んでいて心が晴れるようなストーリーではないけれど、むしろ幸せの形を考えさせられる、そんな物語。

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    2018年09月03日
  • 悪い恋人

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    平穏に過ごしていた専業主婦の前に現れた中学時代の同級生。彼と関係を持つことで、周りの世界が徐々に変わっていく。
    人間とは1つの感情で行動してるわけではないという解説の言葉が腑に落ちる。同級生の男と関係を持つ主人公の感情は正直よくわからない。でも平穏を望みながら、それを壊したいという欲求も存在することの怖さは伝わってきた。
    性描写も激しくないし、大した事件も起きない話だが、それが逆にリアルな気がした。

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    2018年08月18日
  • 猫が見ていた

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    作家さんが猫にまつわるお話を書いたものを集めた短編集。
    切り口がそれぞれの作家さんによって全く違っていたのが面白かった。
    猫を飼っていないあたしでもこんなに楽しめたのだから猫好きであったり、実際に飼われているひとにはたまらないだろう。

    新しい作家さん発掘も兼ねていたけれど
    どうかなぁ。短すぎてよくわからなかったのが残念。

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    2018年07月22日
  • リストランテ アモーレ

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    美味しそうな料理の表紙につられて読みましたが、料理より登場人物たちの恋愛模様の方が気になってしまいました。
    女たらしのイケメンシェフの弟・杏二はダメダメでしたが、真面目で不器用なお姉さんの偲さんが幸せになって良かったです。
    結局、皆さん杏二のもとを去っていく…収まるところに収まったのかなぁ…。

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    2018年07月12日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    平穏な老夫婦の日常が、一人の若者の出現によって揺らいでいく。老人を馬鹿にする若者。若者に馬鹿にされまいとする老人。問題が起こっても、子供たちにも言えない老夫婦の思い。若者目線と、老人目線で語られる物語は、どちらかというと老人目線にある者としては身につまされる。

    読んでいて、これは本当に荒野さんの作品なのかと疑うような内容。確かに不穏な雰囲気は少し荒野さんらしくもあるのだけど、終わり方のスッキリ感とかはちょっと違うような・・・。
    荒野さん、歳を重ねて新境地に至ったのかしら。

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    2022年10月09日
  • 猫が見ていた

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    作家の家の庭に住みついた野良猫。同じマンションの住人の猫を密かに飼う女…。現代を代表する人気作家たちが愛をこめて贈る猫の小説、全7篇を収録。

    タイトルから「犯行現場を猫が目撃していた」的な短編推理小説集かと思っていたけれどまったく違った。人気作家たちの短編のうち猫絡み(濃淡あり)を集めただけだった。
    (Ⅽ)

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    2018年06月06日
  • それを愛とまちがえるから

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    タイトルがもうずるい百点だって
    タイトルが確信をついて。内容も確信をついて大変沁みました。
    つらいきもちから逃れようと行動するんだけど
    もっと意味わかんなくてドツボにはまるその痛さが大変沁みます。
    ぶんこがでたらかってほしいな

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    2018年05月11日
  • そこへ行くな

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    人には言えない秘密を抱えた男女を描いた短編集。
    そんなに過激ではないし、登場人物の関係が複雑な感じでもない。でも表現力なんだろうか、心に響く作品もあった。
    最後の病院という作品だけは異色。でもこれが個人的には一番良かった。生と死、都市と僻地。成長することは、誰かと別れることなのだ。

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    2018年04月22日