井上荒野のレビュー一覧
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ネタバレこの作品はまず、79歳の百々子が夫の拓人71歳を殺したことを家族に知らせて、息子の創太と娘の時子、文子がどうやってそれを隠そうかとするところから始まります。
夫は女性に若いころからだらしなく、妻の百々子は、何故今頃になってという感すらありました。
井上荒野さんの作品のレビューに、よく「白い方の荒野さん」とか「黒い方の荒野さん」とかいう言い方をされていらっしゃる方がいらっしゃいますが、その言い方で言うとこの作品は「真っ黒」だと思います。
こんな気持ちの悪い家族の関係の家族。
こんな家族でよく子供がぐれたりしなかったと思うほど、一致団結しています。
なんでこんな拓人のような男性に女性が多いのか -
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ずっと読みたかった本。ようやく入手。
●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
……世界観がそのまんま。いいねえ。
生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。
●岩瀬成子「竹」
……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。
●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。
●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
親の子知らず、子の心親知らず。
人生の因果、幸福とは?
そして、元絵本でねこが、王様や船 -
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第六回中央公論文芸賞受賞作。
場所がタイトルになっている、七編の短編集。
賞を受賞されているということで、手に取りましたが、期待が少し外れました。
「遊園地」は三人も女性がいる男性。うちの二人には実子がいて籍を入れているのは一人。スマートで優しそうな普通っぽい人なのに、「アフリカに出張なんだ」と言って28日間も家を留守にしたりとか感心してしまいました。なんでこんなにひょうひょうと浮気を何年間にも渡ってできるのか不思議でした。この話は他人事として読めば面白かったです。
「団地」は不穏な空気間の、なんか怖い話だなあと思ったけれど、最後の主人公の女性がいきなり「今日はエイプリルフールよ」と言って突 -
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ネタバレ親同士が不倫関係だった駿と夏の終わらない関係。
5歳の頃、駿と夏は、駿の母に手を引かれて川辺に行ったこと。
駿の母と夏の父が2階で交わっている間、彼らは1階で待っていたこと。
高校生で互いに出来た恋人と、それぞれ一緒にいるときに偶然出くわしたこと。
彼氏と別れる口実に、駿を利用した夏。
互いの親の関係が終わっても、駿の母は、駿が医大に落ちたのは夏とその父親のせいだと恨んでいること。
駿の母が亡くなる前に、夏と夏の父に会いに来てもらったこと。
手に入れたはずの夫が女を作って、離婚した夏。
病気が見つかったのをきっかけに離婚を言い渡されている駿。
5歳から、60歳くらいまでの駿と夏の -
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絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。
印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。
小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。
短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。