井上荒野のレビュー一覧

  • 猛獣ども

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    姦通していた男女が熊に殺された。オープニングはセンセーショナルだが、登場人物の描写はさらっとしていて、夫婦のすれ違いもまあこんなもんだよね、であった。管理人男女もお互いどこに惹かれたのか気持ちの変化がよくわからず、最後まで誰にも感情移入できなかった。さらっと読んで終わってしまった。

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    2025年03月30日
  • 照子と瑠衣

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    本の設定は高齢者でありながら世界観は躍動溢れる。
    このギャップがいい。
    でも、私には今ひとつ刺さらず・・
    期待しすぎたかな??

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    2025年03月27日
  • しずかなパレード

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    私の中で「不穏」という言葉で真っ先に思い浮かぶのは井上荒野さん。
    本作も終始不穏さに満ちていた。

    佐世保市にある和菓子店の若女将が突然姿を消した。
    夫と幼い娘を捨てて。

    不倫相手の元へ向かったはずだったが、消息不明のまま、12年の月日が流れる。

    夫の怒り、不倫相手の困惑、娘の空虚感、それぞれの思いが淡々とした筆致で綴られていく。

    派手な展開はない。
    登場人物全員が諦観の色に染められているようだ。

    絶対悪は存在しないけれど、誰もが普段は心の奥底に隠している負の感情が炙り出され、心がザラついた。

    皆がしずかなパレードの演者だ。

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    2025年03月24日
  • 錠剤F

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    ネタバレ

    そうか
    グロテスクな短編集だったのか
    なんでこんな胸糞悪い感じのばっかりなんだろうと思って読んでたらそういうテーマだったのか

    こういうの書こうと思うのってどういう心境なのかなぁ、わざわざ気分悪くなる感じのを書きたい人も読みたい人もいるってことだよね

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    2025年03月23日
  • しずかなパレード

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    終始、不穏な気配を漂いながら物語は進んでいく。

    誰にでも「カンフーマン」は存在し、正面から見る人と、斜めから、ないものとして見る人によって人生は変わるということ?

    それにしても、いろいろな人が登場するが、どの人も何かを抱えて生きている。普通の人はいない。

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    2025年03月18日
  • 猫が見ていた

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    タイトルに猫とついていたら読まない訳にいかない
    私もつい最近まで犬派を自称していたが、引っ越しを機に犬に加えて猫を飼いすっかり犬猫派に…

    湊かなえさんの実話?のようなお話がとても共感できて良かった
    巻末のオールタイム猫小説傑作選を読み、次は何を読もうかワクワクしている

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    2025年03月02日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    自分が食いしん坊なので、気付いたら食べものの本を手に取ってしまう。相変わらずな読書スタンスで、今年も駆け抜けてゆきそうです(*‘ω‘ *)
    こちらはお惣菜屋さんの話。料理上手な女性3人の視点で描かれている。人生色々ありつつも季節にあった料理が生きる糧になっている、そんな風に感じました。話の内容は少し地味だけど、美味しそうなお惣菜のラインナップが絶妙で印象的でした。

    『春は貝だ。三月はじめ、夜はまだ少し肌寒いけれど、空気はねっとりとやわらかくなってきて、ちゃんと春めいている。春の空気には貝の味がしっくり合う。-あさりフライ-』

    結局何をキャベツ炒めに捧ぐ…?について、私はその料理に纏わる新し

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    2025年02月27日
  • 錠剤F

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    コロナ禍の訪問販売、死んだ猫が帰って来る、ご近所トラブル、店員に性交を迫る女、ネットの誹謗中傷など、不気味な10編から成る短編集。
    超常的な事は起こらないが、描写のあちこちに話の通じないような不穏さが漂う。メンタル強めの時に読むのがおすすめです。

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    2025年02月22日
  • 注文の多い料理小説集

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     アンソロジーは初めてかも。柚木さんの『エルゴと不倫鮨』が最高に面白かった。柚木作品に限らず、今まで読んできた短編の中でも1、2を争うほど好き。おしゃれな創作寿司の店で完全に自分のペースに持っていくママがカッコ良すぎる。次点は『色にいでにけり』と『夏も近づく』。なぜかお彩は北川景子で脳内再生された。料理がテーマなので、ほっこりと終わる話が多い。よだれが出そうなほど美味しそうな料理の描写は柚木さんがダントツだった。

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    2025年02月09日
  • だめになった僕

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    *綾「私は初めて会った16年前から涼さんを愛し続けている」。涼「僕にかかわった者は、みんな死んでしまう。女も男も。僕が綾を愛しすぎているせいで」――
    音村綾(旧姓・上里)は30代半ば。現在は信州でペンション経営兼漫画家として活躍。夫・子ども・母と四人で暮している。
    祥川涼。画家。40代後半。妻を失い、その後同棲していた女性とも別れ、現在は酒浸りの日々を送っている。
    冒頭の「現在」では、綾のコミック発売記念サイン会のシーンの衝撃的事件から始まり、「1年前」「4年前」「8年前」「10年前」「12年前」「14年前」、そして二人が出会った「16年前」へと時をさかのぼり「現在」に戻る。謎とサスペンス、そ

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    2025年01月23日
  • だめになった僕

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    幸せな結末でないだろう物語を遡っていくのはなかなかに頁が進まなかった。
    音村嫌いだなぁと思っていたらやっぱりね。
    そこだけ妙にスッキリ。

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    2025年01月23日
  • そこにはいない男たちについて

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    大好きだったけど、もうここにいない男
    大嫌い故に、ここにいる実感のない男
    そこにはいない男たちについての話。
    すごいわかる。いや、わかりすぎるから痛さを通り越して笑える。
    でも、果たして私(女)はそこにいたのでしょうか?

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    2025年01月19日
  • 照子と瑠衣

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    70歳から始まる女性二人の痛快青春物語。まだまだ人生楽しめるかもしれないと思わせてくれる作品。この二人どこまで転がっていくんだろう。いつまでも笑っていて欲しい。

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    2025年01月08日
  • 森のなかのママ

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    5年前に死んだ画家の父親の作品を集めた美術館に済むいずみと母親鞠子。いずみはその離れに居候する伏見に憧れていた。鞠子は夫の絵を切り売りしながら贅沢を謳歌し、伏見を始めとした大学時代の取り巻きと楽しく暮らしていた。いずみは父のことを知ろうとする…。

    気難しい不思議ちゃんと、ほんわか掴みどころのない不思議母親に振り回される友人たちの話。何もかも嫌いという女性作家らしいすべて投げるスタイルだが、それ以上にどう仕様もないキャラクターがいるお陰でそこまで嫌な印象はない。

    話自体は小さく細切れにされているおかげで読みやすく、予想したよりもキャラクターも増えすぎない程度でまとまっているため、読んでいてそ

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    2025年01月07日
  • 照子と瑠衣

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    大掃除や年始の準備に忙しい年末。
    スカッとする話が読みたいなぁ…と思っていたら、なかなかのファンキーババア二人のお話。
    大掃除の疲れを癒やしてくれました(笑)

    仕事柄毎日高齢者のお世話をしているけれど、要介護のお年寄りの生活は過酷だ。
    照子と瑠衣は、自分達の年齢なんか忘れてしまったかのようにやりたいことを恐れなくやっていく。まさに痛快。

    やっぱり夫源病の女性ってかなりいるんじゃなかろうか。
    それで人生を諦めてしまうのはもったいないな…

    ちょっと犯罪まがい?のことまでこなしながら、自分達の人生を取り戻していく姿は見事。
    こんな70歳になりたい!
    いや、なってみせる!

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    2024年12月30日
  • だめになった僕

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    現在は長野で夫とペンション経営をしながら漫画家として名の通った音村綾がヒロインの恋愛小説。ストーリーは現在から1年前、4年前、8年前と遡って行く。その間に綴られる恋人の祥川涼との関係が切なかった。

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    2024年12月21日
  • あちらにいる鬼

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    井上荒野さんの本を読むのは初めて。
    ふと井上荒野さんの本を読んでみようと思い、あらすじが面白そうだったので手に取った。
    瀬戸内寂聴(と井上光晴)の不倫が下敷きになっているとは全く知らずに読み始めたので、「女性の作家で夫と娘を捨てたことがあるなんて、瀬戸内寂聴みたいだな」と思って読んでいたらその作家が出家すると言い出し、「まさか本当に瀬戸内寂聴?!」とびっくり仰天した。

    「書く」ことによって、ある出来事や事実について、推敲するうちにどんどん主観が込められ、捻じ曲げられてしまうのでは、自分の気付いていなかった気持ちが見えてしまうのでは、とみはるや笙子が考えているのが興味深かった。
    たしかに過去の

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    2024年12月17日
  • ホットプレートと震度四

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    食とモノに関する9つの短編集。ある特定の物を見るたびに、それに纏わる物語を思い出す事は誰にでもあるが、こうやってみると『食』と『モノ』は生きていく上で欠かせない故に、同じものを見ても思うものは人によって全く違ってくるのだなと思う。

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    2024年12月13日
  • 猛獣ども

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    高原の閑静な別荘地で「姦通」していた男女が熊に殺された。別荘地の管理人と6組の定住者に事件がもたらした波紋。一筋縄では行かない愛の姿をたっぷりの毒を含んで描く長編。

    住み込みの男性管理人と不祥事で飛ばされた女性管理人の関係、6組の夫婦の関係が各章で描かれる。妻と夫それぞれの主観による物語が対比され、一見仲良く見える夫婦の間に横たわる深い溝がこれでもかと描かれる。どこにも普通の夫婦なんていない。最後まで不穏な空気に包まれ、男と女の関係は一筋縄ではいかないなと思う。
    互いの胸の内がわからない方が幸せだとしみじみ思う。

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    2024年12月10日
  • だめになった僕

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    現在から過去へ1年前、4年前と少しずつ遡っていく小説はこれまであまり読んだことがなかった。
    綾と涼が互いに相手を想っていながら、それが伝わっていないのがもどかしい感じだった。
    綾のストーカーの正体が最後にはっきりして、今度こそ2人は結ばれるのかなと思わされる終わり方だった。

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    2024年12月06日