井上荒野のレビュー一覧
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大掃除や年始の準備に忙しい年末。
スカッとする話が読みたいなぁ…と思っていたら、なかなかのファンキーババア二人のお話。
大掃除の疲れを癒やしてくれました(笑)
仕事柄毎日高齢者のお世話をしているけれど、要介護のお年寄りの生活は過酷だ。
照子と瑠衣は、自分達の年齢なんか忘れてしまったかのようにやりたいことを恐れなくやっていく。まさに痛快。
やっぱり夫源病の女性ってかなりいるんじゃなかろうか。
それで人生を諦めてしまうのはもったいないな…
ちょっと犯罪まがい?のことまでこなしながら、自分達の人生を取り戻していく姿は見事。
こんな70歳になりたい!
いや、なってみせる!
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井上荒野さんの本を読むのは初めて。
ふと井上荒野さんの本を読んでみようと思い、あらすじが面白そうだったので手に取った。
瀬戸内寂聴(と井上光晴)の不倫が下敷きになっているとは全く知らずに読み始めたので、「女性の作家で夫と娘を捨てたことがあるなんて、瀬戸内寂聴みたいだな」と思って読んでいたらその作家が出家すると言い出し、「まさか本当に瀬戸内寂聴?!」とびっくり仰天した。
「書く」ことによって、ある出来事や事実について、推敲するうちにどんどん主観が込められ、捻じ曲げられてしまうのでは、自分の気付いていなかった気持ちが見えてしまうのでは、とみはるや笙子が考えているのが興味深かった。
たしかに過去の -
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ご存知の通り、『100万回生きたねこ』(1977)は、佐野洋子さんの絵本です。最後に主人公の猫が死ぬのに、心からよかったーと思える、不思議でとっても深いお話でした。少し哲学的で、大人の方が響くかもしれませんね。本書は、この名著に捧げる13名の錚々たる作家諸氏のアンソロジーです。
最近読んだ町田康さん、谷川俊太郎さんも書かれていて…、あ、谷川さんは佐野洋子さんと(短期間)ご結婚されていたんですね。また書き下ろしの広瀬弦さんは佐野洋子さんの息子さん!
なんと不思議な巡り合わせです。当然ながら、全編とも名作絵本への愛と敬意が根底にあり、様々な視点で読ませてくれました。
各話の冒頭には、作 -
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物凄く大きな出来事が起こるわけではないけれど、段々と恐怖のようなものを感じる。
色んな意味での人の悪さみたいなものを見た気がする。
タイトルにある「その話は今日はやめておきましょう」という意味が内容にも沿っていて、意味深いと思った。
老夫婦の家庭に家事手伝いとしてやってきた一樹。
悪くはないやつだと思うけれど、流されてしまうような。もし、辰夫がいなかったらこのまま良い関係を築けていたんじゃないかなとも思う。
それが良いかどうかは別にして。
老夫婦の昌平とゆり子も、異変に気付いてはいつつもその話をしようとしない。まさに「今日はやめておきましょう」感。
それぞれの立場だった時に、自分だったら -
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贅沢な列車に、贅沢な名前の並ぶ小説
それぞれの物語がとてもあたたかい気持ちになる
そこに乗車するそれぞれが
何らかの思いを一緒に乗せて旅に出る
誰かを大切に思って
大切な人を誘って
願い叶わなかった列車の旅になっても
「その人を思い出すこと」が供養にもなる
1話目の
さよなら、波瑠/井上荒野
一見、芯もあって強くて…こういう人の気持ちが
苦しくて苦しくてね
思わず感情移入、涙が出た
糸井重里さんの
「帰るところがあるから、旅人になれる」
当たり前なんだけど
そんなふうに考えたことなかったからね
さすがだな、
糸井さんの言葉だな、って思った
静かな気持ちで読めるキレイな本でした -
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設定がキャッチ―なだけで、登場人物がみな凡庸で、人と人との関係性に距離があり、親子も夫婦もみな遠慮し合っているのがもどかしい。なぜ、思っていることを口にしないの?そこはちゃんと話そうよ、相談しようよ、対話が必要じゃないの?という局面で、誰もが言葉を飲み込んでいる。夫が自分を捨てて他の女に走った段階ではともかく、その後将来を共にしようというパートナーとめぐり逢ったときになぜ夫と離婚しようとしなかったのか、謎。それを要求しなかった(もしくは問いたださなかった)パートナーの蓬田も謎。夫の病気のことをなぜ娘たちに話せない? 人と人との心理的距離があってそれが縮まらないのと、読者と作品の距離が縮まらない