井上荒野のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ノンストップ・アクスタ小説、というジャンルは初読です。世界初じゃないかな?
アクスタ…推し活の象徴のアイテム。知らないうちに当たり前にそこにある存在として定着してる。
この小説においてアクスタはメタファーで、本来推し活は「(他人にどう見られても)自分の幸せを追求すること」なはずが、登場人物達、特に語り手は一周回って、「自分が幸せであるに違いない状態を維持すること」に依存しているように読めた。皮肉な小説だなぁと思いました。
2次元を推してたはずが気づけば3次元に沼るの、身に覚えありすぎて怖い。そして3次元を推すことの危険性も。推しは永遠じゃないから…。
2次元推してるうちはまだ耐えれるけど、3次元推しだしたら不快という感覚は残念ながら共感してしまう。
アクスタ、自分は手を出したらキリがないと思って自重してるけど、帯同したり写真撮ったりする活動には確かに憧れある。マメじゃないからしてないけど。 -
Posted by ブクログ
艶に関係あるのか無いのかわからない女6人と最後の男となる献身的な夫の物語である。
艶=通夜ともとれる感じは井上荒野ワールドだと思うけど描かれる人間関係は一筋縄ではいかない男女である。無駄の無い文章は滑稽で曖昧で歪な物である。私には共感出来ないが解説で行定勲監督が「こういう小説は映画になる」言っている。
もちろん恋愛関係が気薄な現代では艶の様な女は
マジ居なくなって欲しいと思われている反面松尾の様な男に女達は責めないし同情すらする事になるのかもしれません。
そうなんです。艶のせいで夫又は自分の男との関係を見つめ直すきっかけとなるんだよね。色々な女の本音が暴かれ、それを観た女は共感し男は女の本質を少しだけ理解する。しかしお互いに本当に理解出来るのだろうか??? -
Posted by ブクログ
俳句結社「水軍」の人々を軸に緩やかに
繋がっていく、料理と飲み物をテーマにした
24編の掌編小説
まず、冒頭のイラストの色がとても綺麗で
美味しそう。それぞれの料理が話に出てきた
時には、もう一度見返す楽しみも。
美味しい食事や飲み物を通じて、それぞれの
登場人物たちの心の奥底にある、小さなモヤモヤ
や悩みが、穏やかな気持ちを取り戻したり、
少しずつ前向きになったりする様子が読んでいて
気持ちいい。
〈プロセッコと花ズッキーニのフリット〉
〈ふきのとうのフリットとレッドアイ〉
の話が印象に残った。
登場する料理とそれに合わせるお酒やお茶の
描写がとても魅力的で、読んでいると何か
美味しいものが無性に食べたくなってくる。
ただ気になるところがあるとしたら
本の紙の質感や手触りが悪い
そして書体(フォント)が圧?が強い‥
(私だけかな?気になるのは) -
Posted by ブクログ
2人とも、それぞれの恋愛観にかなり親同士の不倫が影響してて、その影響の中にはお互いの姿がセットであって…という駿と夏。
恋愛関係になるのはどうしても考えられないだろうけど、言い表せない関係で細く長く続いていくんだろうな。どちらかがこの世から去らない限り。
…先に退場しそうなのは駿かな。
関係者が全員いなくなって初めて落ち着きそうだなぁ。特に千秋。
駿の妻の妙子さんにとって、夏と鏡子のどちらが脅威かと思ったけどやっぱり夏かな。
恋愛関係じゃないのに細く長く続いてる謎の女とか…謎すぎる。
たぶん、妙子さんは夫が不倫してるの気付いてただろうけど、不倫相手とは別に夏がいることはお見舞いの件で初めて知ったかも。
「母親の恋人の娘」って、モヤモヤしてもそれ以上突っ込めない。大変すぎる…
読んでいて、嫌悪感や断罪する気持ちが湧いてこないのは井上荒野さんのすごいところ。
哀しみやどうしようもなさの方を強く覚えてしまって、これもひとつの人生か…としみじみします。
グチャグチャドロドロはしていても、淡々としていて、綺麗で冷静な文章なのが好き。
駿の父の「人間は死ぬからいい」というの、あれだけ振り回されたものから解放される安堵と、「死なないと消えないのか」という諦念と、あのエネルギーみたいなのは死んだらチャラになるのか?どこへ行くのか?という疑問と…全部ありました。憂いと祝いと、確かにわからない。
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Posted by ブクログ
最後の晩餐をテーマにしたアンソロジー。初めて読む作家さんもいて、どれもよかったけど特に以下が好き。
『ラストサパーフォーエバー』金原ひとみ
友達とわいわいくだらない話をして、夜から誰かの家に集まって時間も気にせずダラダラと翌日も一緒にご飯を食べる。そんな光景がとても懐かしく、疎遠にしてしまっている友達に会いたくなった。
『最後の鰻』角田光代
こんな風にお別れできたらいいな。近所のお弁当屋さんで買ってきた鰻丼でも、お爺ちゃんを囲んで親族で食べた鰻丼とこの光景をきっと一生忘れない。一人で食べるごはんより、私も誰かとの人生で忘れられない食事を増やしたいと思った。
『小曽根幸子の送別会』寺司はるな
「専務は私のこと、かわいそうな女だと思っていたんでしょう」
自分の大事なものを知っている小曽根さんはとてもかっこよい人。