しずかなパレード

しずかなパレード

1,776円 (税込)

8pt

私はあの人と付き合うとるとよ。
あの人を好いとると。

そう言い残して、一人の女が姿を消した。
失踪したのか、死亡したのか――。

圧倒的な「不在」がもたらす感情を炙り出す、
不穏でミステリアスな物語。

誰にでも自分だけの神様がいるのかもしれない。
だとすれば、その神様は私の味方であるはずだ。

東京から佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生きる、晶。誕生祝いの夜、夫から贈られたエルメスのバングルを手首に巻きながら、好きな人がいる、その人のところへ行くと告げ、いなくなった。残された夫・伸吾の怒りと嘆き、愛人・武藤の不審と自嘲、捨てられたと感じながら成長する娘・結生……。「不在」の12年間を、さまざまな視点から綴る長編小説。

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しずかなパレード のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    人が突然いなくなるということは、関わっている人に大きな穴をあけるんだなと思う。
    気にしてないようで、人は人のことを覚えてるんだな。

    0
    2025年09月13日

    Posted by ブクログ

    ズバリ、キーパーソンはカンフーマンでしょう。誰もかれもが静かに腹に一物持っているような人物のなかで唯一「怪しい」明白な特性。本作のこの胡乱な空気感の象徴として冒頭から登場することにより「なんかやばそうだ」という印象をバッチシ根付かせている。カンフーマン自体は脇役なのに効果的だなぁと感心した。和菓子屋

    0
    2025年07月07日

    Posted by ブクログ

    昔、後妻に入るなら、「死別」より「離別」の方がいいという一説があった。
    「離別」は、お互いに納得してあるいは愛想を尽かして縁を切ったのだけれど、「死別」は想いを残しての別れであり、思い出はどんどん美化されていくから生身の後妻は比べられては不利だということだ。
    では、「失踪」された場合は?

    失踪から

    0
    2025年05月20日

    Posted by ブクログ

    荒野さんの本を読むと胸がざわざわと騒ぐ。
    今、自分の立っているところがわからなくなる。
    そんな心許ない思いで読み進めて最後にあっ…と口もとからこぼれる。

    不穏な空気の中、12年の時が流れる。
    様々な人の様々な人生も同時に流れていて一人の不在がもたらす影に切なくなる。

    0
    2025年05月16日

    Posted by ブクログ

    すごくおもしろかったのに説明できない。
    なんだかつかみどころがなく、感情移入もできない登場人物たちしかいないし。過去の事件の真相は最後に分かるもののそれが残された家族に伝わったのかどうかも分からない。分からないのになんだか満足感のある不思議な本だった。

    0
    2025年04月23日

    Posted by ブクログ

    カンフーマン引退宣言と共に、突然失踪した若女将。彼女は一体何処に行ったのか…深刻な会話も九州弁でやんわりさせ、リズム感もいい。あっさりなのに味わい深い作品だった。

    0
    2025年04月17日

    Posted by ブクログ

    妻であり母である女が突然いなくなった、その女を取り巻く人々の一人語りで構成されてるので色んな視点からの話に興味を惹かれあっという間に読んでしまいました
    とても面白かったです

    0
    2025年04月03日

    Posted by ブクログ

    「あの人を好いとると。」そう言い残し、女は姿を消した。
    残された夫と娘。
    女と関わりのあった者達のその後の人生は、タイトルの通りに静かに進んでいく。
    女はなぜ消えたのか。
    美しい文章で綴られる、不穏な空気感が素晴らしかった。

    0
    2025年03月28日

    Posted by ブクログ

     この作家特有の、中高年男女のやや気怠い関係が複数描写され、それなりに面白く読めるが、そこまでかなという印象。

    0
    2025年11月14日

    Posted by ブクログ

    佐世保の和菓子店に嫁ぎ、娘を育てながら若女将として生活が続いていくはずが、誕生日を祝った夜に夫からエルメスのバングルを贈って貰いながら…
    晶はお礼ではなく罵声を浴びせて家を飛び出す。

    そこから以降、晶の不在が続くなか夫は怒りながら愛人の武藤を疑い、嫌悪しながらも日々の生活は続いていく。
    娘も不穏さ

    0
    2025年08月25日

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