井上荒野のレビュー一覧

  • だりや荘

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    ふぅ。重たい(笑)
    すっきりしないし、気分が悪いし、
    雪の中に閉じ込められた気分になる。
    というのも、いちいちシンクロしてしまうからだ。
    椿も杏も迅人も翼もなんなら新渡戸さんの心情が、
    読んでいるうちにすっと浸透してくる。
    文章となって書かれていない、自分の想像の中だけの
    気持ちであるにも関わらず、確信を持って流れ込んでくる。
    人間の身勝手さ、そのことを十分理解できるほど
    無駄に神経が細やかで、無駄に頭がよくて。
    それゆえに、罪悪感は倍増する。
    しかしそれでも手放せない何かのために、
    知らないふりをし続ける奇妙な人間関係。

    すっかりじとっとした世界に引きずられた作品。
    いちばん好きな作品にな

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    2009年10月11日
  • しかたのない水

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    一気読みするほど、夢中で読んだ。
    フィットネスクラブに出入りするスタッフや会員がそれぞれ主人公となる、連作短編集。
    金原氏の解説の中で、“物騒”だとか“脂っこい”だとかのキーワードが並べられているが、
    ほんとにそう。
    どの話も、後味が悪くて、切ない。
    でも読みたくなるのは、そこに尽くされている言葉の力が次へ次へと引きずっていくからだ。

    「サモワールの薔薇とオニオングラタン」の1行目。
    “朝起きると体がみっしりと重かった。”の表現。
    「クラプトンと骨壺」の結末。

    何回か、焼き肉屋が出てくるけど、なんかほんとに焼き肉食べてるみたいな気分。
    でも最後のストーリーで、あら、さわやか

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    2009年10月04日
  • しかたのない水

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    郊外のフィットネスクラブに関わる人たちの人間模様を、
    生徒やスタッフが交代(?)で語り部となる連作短編集だ。
    生ぬるいドロドロ感が面白かった。
    最後まで読むと、
    タイトルの巧さがよくわかる。

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    2009年10月04日
  • ベーコン

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    ベーコン、ほうとう、煮こごり、水餃子などの食べ物をモチーフに、10歳の少女から60過ぎの老人までそれぞれの、多くは不倫関係にある男女の、人生の断片を描いた短編集。
    日曜にだけやってくる男を待つ女(ほうとう)、会社で倒れた後、体調は戻ったのに出社できなくなった男(クリスマスのミートパイ)、謎の老人の死を巡り右往左往する女たち(煮こごり)…。
    「煮こごり」の中に『針の先ほどの空白のようなもの。それが何なのかは謎だった。自分がこうまで焦がれるのはそのせいとも思えたし、あるいは焦がれるということは、相手の中にそのような空白を図らずも見つけてしまうということなのかもしれない』という件りがあるけれど、不倫

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    2011年07月18日
  • だりや荘

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    この小説を好きか嫌いかの二者選択を迫られたら、
    好きと答える。
    姉妹で一人の男を共有しているわけで、
    公然の秘密とはいえ、
    本来なら倫理に反する物語。
    妹が知っているかもしれないと思いつつ、
    妹の夫と逢瀬を続ける姉。
    知ってしまっているのに、
    知らないふりをしている妹。
    どちらも痛々しい。
    修羅場の起きない三角関係(大きく言えば五角)が、
    ただ淡々と静かに綴られている。
    終わり方は曖昧で、
    その後の展開を想像するしかない。

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    2009年10月04日
  • しかたのない水

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    スポーツクラブに通う人々の連作短編集。
    次々と女を変える男、受付の女、古本屋の男、足の悪い母と娘、インストラクターとその妻。
    井上荒野さんならではの切り取り方が素晴らしい。

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    2009年10月07日
  • だりや荘

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    とても器用に生きる事ができる人達の話。
    恋愛がないと生きていけない人、こういう人達周りにいるよね〜っていう。


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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    まさに濃厚な贅沢な小説。
    さっとすばやく読まずに一話ずつかみ締めながら秋の夜長に読むのに限る、そんな一冊。
    本当は★を5つにしたいところだけど、作家『ミーヨン』氏の小説の内容がさっぱり分からなかった。
    そこで、★を-1とした。
    しかしながら、角田光代氏と唯川恵氏の作品だけは読む価値が高い。

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    2009年10月04日
  • 森のなかのママ

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    今の私は照次郎みたいな人がタイプだけれど、
    二十歳くらいの頃は伏見さんみたいな人が好きだったような。

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    2009年10月04日
  • だりや荘

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    やっと文庫化されたので、読んでみました。杏と姉の椿、夫の迅人、バイトの翼君が集まって、山深いところにあるペンション「だりや荘」を営んでいる。それぞれ、皆んな秘密を持っていくことになって、町の噂になりつつあっても、嘘をつくことをやめられない。噂をけすように町には雪が降り積もっても、不適切といわれる関係をやめられない。雪が全てを隠してくれればいいのに。全てを終わりにしてくれたらいいのに。たぶん、杏と椿の関係は一生変わらなく仲がいいのだろう、例え、静かな嘘がそこにはあっても。

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    2010年04月28日
  • 森のなかのママ

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    みんながママのことが好き。綺麗なお母さんを取り巻く全員が、素直にママを想う姿を見て、その中の伏見さんのことが好きないずみもなんとなく納得していく。突拍子もない行動を取るママに翻弄されながらも大学生のいずみは成長していく。

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    2009年10月04日
  • 森のなかのママ

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    少女のような軽やかさと無邪気さでもって男の人たちを虜にしてしまうママ。自由奔放に生きているような気がするけれど、実は自分の周りに起こることに、奮闘している。それに気づき始めた娘の話。

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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    江國さんと唯川さんに惹かれて買ったら
    他の方の作品にもどっと引き込まれた。
    タイトル通り、七色の恋が感じられる。

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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    これ、江国さんがいるから買ってみたんですけど他の作者さんも気になりました!えへへ、はずれじゃなくてよかったな!可愛らしいお話しでうっとり。

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    2009年10月04日
  • 最後の晩餐

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    誰もが一度は妄想したことのある
    「人生の最後に何を食べたいか」という問い…

    一線で活躍する7人の作家たちが紡ぎ出す答えは
    決して豪華絢爛なご馳走ばかりではなく
    日常の片隅にあるささやかな味や
    記憶の底に眠る思い出の味が
    それぞれの登場人物の人生の愛おしさと共に
    鮮やかに描き出されます



    江國さんの淡い情緒
    金原さんのひりつくような熱量
    寺地さんの静かな優しさ…

    一話一話の味わいが全く異なり
    まるで極上のフルコースを少しずつ
    味わっているかのような贅沢な読書時間でした♡



    漆黒の背景に浮かび上がる
    このミステリアスで耽美な表紙に一目惚れ!!
    「食べる」という営みは、私たちが生きる

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    2026年06月21日
  • 最後の晩餐

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    金原さんの、ギリギリの女たちのパワフルすぎる作品が好きです。痛風鍋を前にして食材たちの死に様?に思いを馳せるくだりとか面白すぎ。変形シスターフッドもの。
    井上荒野さんの仲良し家族の話もほのぼのしました。

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    2026年06月21日
  • 100万分の1回のねこ

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    吾輩も猫である と同じように、百万回生きた猫を受けて著名作家さんがそれぞれ短編小説を書いたものを編纂した本です。
    広瀬弦さんの博士と猫がゾワっとしました。1番原作の意図に近しいものを感じました。

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    2026年06月15日
  • 最後の晩餐

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    7名の作家さんが同じテーマで描き、それぞれの個性が出ており楽しめました。私的に好きなのは一番短い内容だった角田光代さん。自分の最後も皆が美味しく食事をし笑いに満ち溢れたら良いな、と思いました。

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    2026年06月12日
  • 最後の晩餐

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    よく読む作家の名前がずらりと並んでいるので期待していたけど、正直それほどだった。
    最後の晩餐、よく話題にのぼるテーマではあると思うけれど、実際にその状況になったら何を選ぶだろう。
    結局最後は塩おにぎりでいいとか、母親のつくった家庭料理とか、そういう素朴な路線もあるけれど、私はまだまだ寿司とかウニ丼とか食べたいけどな。

    金原ひとみ「ラストサパーフォーエバー」に出てきた、
    〈私はまだ、最後の晩餐の最適解を見出せていない。それは私がまだ自分の人生を見通せていないってことなんだろうか。〉
    という文章にその通りだと頷きながら読んでいたけれど、作中にでてきた、あん肝白子牡蠣雲丹海老がぎっしり詰め込まれた

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    2026年06月07日
  • 生皮 あるセクシャルハラスメントの光景

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    暴力や恫喝がなくたって同意がなければ暴行である、と認識されたのはここ数年なのでは
    私もそうだった
    そして今ならセクハラと言われる言葉を、若い時は当たり前のようにたくさん受けてきたし、無自覚に私も加担したことがあったと思う
    女性だからといって加害側にならないとは限らない

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    2026年06月06日