井上荒野のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
息つく間もない展開があるわけではなく、熟年世代の女性たちの日常を描いた静かな物語なのに一気読みだった。
仲良しごっこは十分経験した女3人が、自然に助け合い、ままならない現実を受け入れようとする話。
誰だって空回りしたくて空回ってるわけじゃない。
痛々しい振る舞いをしながらも、その自分をどこか冷静に見ている。全部わかった上で、それでもその行動で今をやり過ごそうともがく姿が生々しくて、上手に生きることの難しさを改めて感じた。
でも、わざとらしい助け合いはなくても、何気ない会話や美味しいごはんで少しずつ風向きが良くなっていく。
上手くいかないことがあっても、人生捨てたもんじゃないと思える読後感 -
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Posted by ブクログ
キャッチーなタイトルに惹かれて読んでみた。アンソロジーは読んだことのない作家さんに出会えるよい機会なので、ときどき読むようにしている。
よかった順に、「夏も近づく」、「味のわからない男」、「好好軒の犬」、「どっしりふわふわ」、「エルゴと不倫鮨」。
「夏も近づく」に出てくる料理はどれもシンプルで美味そう。塩むすびとか、筍ご飯とか。可哀想な生い立ちの葉月くんが、叔父さんの料理で癒されていく姿が清冽でよい。
「どっしりふわふわ」は年の差20位のパン職人カップルのお話。ラスト2頁で種明かしされるミスリードについては、これがあるのとないのとでは、どれだけ読後感が違ってくるのか、オチを知ってしまった -
Posted by ブクログ
私の異性の幼なじみにも一人、お互い大事過ぎて幼なじみという言葉がしっくりこず、やはり「この関係は何なんだ」と思わざるを得ない人がいる。
恋愛関係ではないので浮気には当たらないだろうが、この特別な感情は浮気よりも本気に近く、ケンカしてもいずれ元に戻れるという信頼は結婚相手より深い気さえする。
それは浮気よりも罪深いと思っているので人には言わない。
内容自体は、世の中そんなに恋愛感情ばかりの大人だらけか?と違和感はあるが、年齢を重ねても中身の成熟さはさほど変わらない辺り、妙にリアルで納得している。
千秋へ病的に執着する気持ちに共感はないが、「捨てられたくない」という感情は「好きな人から」という所