井上荒野のレビュー一覧

  • しかたのない水

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    一気読みするほど、夢中で読んだ。
    フィットネスクラブに出入りするスタッフや会員がそれぞれ主人公となる、連作短編集。
    金原氏の解説の中で、“物騒”だとか“脂っこい”だとかのキーワードが並べられているが、
    ほんとにそう。
    どの話も、後味が悪くて、切ない。
    でも読みたくなるのは、そこに尽くされている言葉の力が次へ次へと引きずっていくからだ。

    「サモワールの薔薇とオニオングラタン」の1行目。
    “朝起きると体がみっしりと重かった。”の表現。
    「クラプトンと骨壺」の結末。

    何回か、焼き肉屋が出てくるけど、なんかほんとに焼き肉食べてるみたいな気分。
    でも最後のストーリーで、あら、さわやか

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    2009年10月04日
  • しかたのない水

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    郊外のフィットネスクラブに関わる人たちの人間模様を、
    生徒やスタッフが交代(?)で語り部となる連作短編集だ。
    生ぬるいドロドロ感が面白かった。
    最後まで読むと、
    タイトルの巧さがよくわかる。

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    2009年10月04日
  • ベーコン

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    ベーコン、ほうとう、煮こごり、水餃子などの食べ物をモチーフに、10歳の少女から60過ぎの老人までそれぞれの、多くは不倫関係にある男女の、人生の断片を描いた短編集。
    日曜にだけやってくる男を待つ女(ほうとう)、会社で倒れた後、体調は戻ったのに出社できなくなった男(クリスマスのミートパイ)、謎の老人の死を巡り右往左往する女たち(煮こごり)…。
    「煮こごり」の中に『針の先ほどの空白のようなもの。それが何なのかは謎だった。自分がこうまで焦がれるのはそのせいとも思えたし、あるいは焦がれるということは、相手の中にそのような空白を図らずも見つけてしまうということなのかもしれない』という件りがあるけれど、不倫

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    2011年07月18日
  • だりや荘

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    この小説を好きか嫌いかの二者選択を迫られたら、
    好きと答える。
    姉妹で一人の男を共有しているわけで、
    公然の秘密とはいえ、
    本来なら倫理に反する物語。
    妹が知っているかもしれないと思いつつ、
    妹の夫と逢瀬を続ける姉。
    知ってしまっているのに、
    知らないふりをしている妹。
    どちらも痛々しい。
    修羅場の起きない三角関係(大きく言えば五角)が、
    ただ淡々と静かに綴られている。
    終わり方は曖昧で、
    その後の展開を想像するしかない。

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    2009年10月04日
  • しかたのない水

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    スポーツクラブに通う人々の連作短編集。
    次々と女を変える男、受付の女、古本屋の男、足の悪い母と娘、インストラクターとその妻。
    井上荒野さんならではの切り取り方が素晴らしい。

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    2009年10月07日
  • だりや荘

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    とても器用に生きる事ができる人達の話。
    恋愛がないと生きていけない人、こういう人達周りにいるよね〜っていう。


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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    まさに濃厚な贅沢な小説。
    さっとすばやく読まずに一話ずつかみ締めながら秋の夜長に読むのに限る、そんな一冊。
    本当は★を5つにしたいところだけど、作家『ミーヨン』氏の小説の内容がさっぱり分からなかった。
    そこで、★を-1とした。
    しかしながら、角田光代氏と唯川恵氏の作品だけは読む価値が高い。

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    2009年10月04日
  • 森のなかのママ

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    今の私は照次郎みたいな人がタイプだけれど、
    二十歳くらいの頃は伏見さんみたいな人が好きだったような。

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    2009年10月04日
  • だりや荘

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    やっと文庫化されたので、読んでみました。杏と姉の椿、夫の迅人、バイトの翼君が集まって、山深いところにあるペンション「だりや荘」を営んでいる。それぞれ、皆んな秘密を持っていくことになって、町の噂になりつつあっても、嘘をつくことをやめられない。噂をけすように町には雪が降り積もっても、不適切といわれる関係をやめられない。雪が全てを隠してくれればいいのに。全てを終わりにしてくれたらいいのに。たぶん、杏と椿の関係は一生変わらなく仲がいいのだろう、例え、静かな嘘がそこにはあっても。

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    2010年04月28日
  • 森のなかのママ

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    みんながママのことが好き。綺麗なお母さんを取り巻く全員が、素直にママを想う姿を見て、その中の伏見さんのことが好きないずみもなんとなく納得していく。突拍子もない行動を取るママに翻弄されながらも大学生のいずみは成長していく。

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    2009年10月04日
  • 森のなかのママ

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    少女のような軽やかさと無邪気さでもって男の人たちを虜にしてしまうママ。自由奔放に生きているような気がするけれど、実は自分の周りに起こることに、奮闘している。それに気づき始めた娘の話。

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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    江國さんと唯川さんに惹かれて買ったら
    他の方の作品にもどっと引き込まれた。
    タイトル通り、七色の恋が感じられる。

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    2009年10月04日
  • ナナイロノコイ

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    これ、江国さんがいるから買ってみたんですけど他の作者さんも気になりました!えへへ、はずれじゃなくてよかったな!可愛らしいお話しでうっとり。

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    2009年10月04日
  • だれかの木琴

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    井上荒野さん、初読だったけど面白かった。ストーカーの話なんだけど、このさりげない日常の描写が良い。気づいたらやってたって感じ。やらずにいられない感じ、なんか分かる。そしてそれは誰にもある。

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    2026年03月07日
  • 猫が見ていた

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    猫が主人公というより、物語の名脇役的存在としての猫という感じであった。
    猫は正義である。しかしながらアンソロジー系は私にハマらなかったのか、猫特有の癒しを感じ取ることができなかった。無念。

    #2026 #11

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    2026年03月04日
  • ホットプレートと震度四

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    「あのときの鉄鍋」 「ピザカッターは笑う」が好き。キッチンにある道具を通じて見えてくる人々の営み、隙間風、自分と相手の間合いと気持ち。
    短い話の中に【人それぞれ】が詰まっていた。

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    2026年03月03日
  • 注文の多い料理小説集

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    ネタバレ

     タイトルで買ってしまった。
     北信の湯田中の古本屋併設のフレンチのお店「やまブイブイ」。読書好きの女将さんの、おそらく読んだ本だろう。
     折しも、宮沢賢治の『注文の多い料理店』という短編集を読んだところだったので、目について、思わず手に取ってしまった。きれいな古本。200円はお買い得♪

     さて、誰から、どの作品から読むか?
     折しも、短編集を編むなら、作品の掲載順はどうあるべきかを読み友たちと語る機会があったので、果たして順番は大切か、それとも……、という思いを確かめる意味でも、この短編集は、今、読むべきだとも思ったのだった。

     結果、最初に読んだのは柚木麻子から。「エルゴと不倫鮨」
     

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    2026年03月03日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    60代で元気な三人娘。いろいろあるけど、前向きに妥協せず挑戦して進んでいける。
    羨ましいです。勅使河原さんは一体何だったのか…?

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    2026年02月13日
  • 生皮 あるセクシャルハラスメントの光景

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    自分にも無自覚な(もしかしたら限りなく自覚に近い思いを抱えた)ハラスメントの経験があるから、読んでいてどこかでそれを受け入れたくないような、変な気持ちを抱えてしまって、イライラするけど後ろめたいような感じがしていた。
    「何で今更こんな告発とかしてるの?」「自分からホテルに行ったんでしょ?」このあたりの周囲の何気ない言葉。日常的すぎてこわい。

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    2026年02月08日
  • あちらにいる鬼

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    この小説を最低の嘘つき男と図々しくて嫌な女、超然と見えながら傷つき続ける妻が色恋に溺れ、結婚を冒涜する気持ちの悪い話だと定義することは容易い。
    確かにどこを取っても自分が体験したいとは思えない。
    でも激しい情熱と愛憎が時間をかけて風化していった結果、3人が共同体のようになっていく様は何故か少し羨ましささえ感じる。
    みはるが出家したり篤郎が癌になったり、そういう大小様々な出来事が組み合わさって、針の穴を通すような確率で生まれた奇跡のような関係性がまぶしい。
    1人の男を愛しすぎるあまり憎んで、憎み疲れて疲れた先にこんな景色が見えるなら悪くないと思う。
    妻とみはるの間にある種の共犯めいた空気が流れて

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    2026年02月05日