井上荒野のレビュー一覧

  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    誰かと旅に出ると、非日常の中で会話が弾んだり思っても見ない事が言えたりもするのかなぁと思いながら読み進めた。
    九州に住んでいると、あの列車に乗って眺める風景は、遠い昔に通学や通勤で乗っていた列車から眺めるそれとは違うものなのか確かめたい気もする。

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    2023年11月04日
  • あちらにいる鬼

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    ひとりの男を取り巻く女ふたりの話。

    主眼は妻の方かな
    前評判では瀬戸内寂聴さんの話って聞いてたけれど、話題が落ち着いてから読んだからそんなにあの人を思い出すことなく、小説として読めた。ここ大事だったかも。だって、娘が書いてるのを心に浮かべながら読むなんて、ねぇ。

    男に対して本当に思うところはたくさんあるけれど、それがあっても惹き付ける人っていると思うし、それに惹かれて愛着を持ってしまったふたりの思いや決断が興味深く読めた。その辺りが私は好き。
    最後まで読んでから改めてタイトルをみると、なんとも毒っけがありつつ、突き放してもいないいい感じ。

    出家という、自分にも世間にも相手の男にも家族にも

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    2023年10月29日
  • 静子の日常

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    ネタバレ

    あっさり、さっぱりしている静子さん。
    そんな静子さんと静子さんの一人息子と
    その嫁とその娘、4人の視点で物語が進む。

    静子さんは自分でスイミングスクールに
    通うといって契約しちゃうし
    孫の部屋からお酒を取ってみたり
    愛人に会いに行ってみたり
    そんな破天荒なようで自分を持っている静子さん。

    自分や他人をすっと遠くから見ている、
    そんな冷静さがある。

    くすっと笑えたり、なるほどなあと思わされたり
    おばあちゃん凄い・・・となったり。

    ちょっとだけ毒のある感じがまたいい。

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    2023年10月25日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ネタバレ

    ・夫(のせい?)で息子を失ったと思っている
    ・ずっと好きだった人に振られても思い続けている
    ・結婚して同じ職場の人に主人を取られる

    もう少し本の中では詳細に語られるけど
    3人の抱える大人な事情はこんな感じ。
    これが本を読むにつれて徐々に明らかになる。

    どれも苦しいけど、のらりくらりと
    それを受け入れながら日々を過ごしていく。
    嫌な思いをさせられたと相手が思っている
    その気持ちにかこつけて、前の旦那さんに
    気まぐれに電話をしてしまう江子には
    同情もしちゃうし、奥さんにも気を遣って
    あげたらいいのにと両方思ってしまう自分がいた。
    自分は悪くない上に、まだ好きだもんね…

    たかが風邪でくらいで病

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    2023年10月25日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    豪華寝台列車にまつわる短編集。
    寝台列車の紹介も少し含みつつ、その実、内容的には旅とそれぞれの人生が描かれている。
    なので風光明媚な描写とかではなく、結構な確率で同行人が予定の人と違ってたり伴侶がお亡くなりになってたりしている(ご時世もあってかある事情で乗車すらしてないのもある)。
    三浦しをんさん目当てだったけど、色々な方の寄稿が読めてよかった。

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    2023年10月21日
  • それを愛とまちがえるから

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    ネタバレ

    「あなた、恋人がいるでしょう?」と言った妻にも恋人がいてびっくり!!そして、それをお互い隠すわけでもなく、
    なんなら食事をしたりキャンプに誘い出したり…そんなことある?って思ったけど、キャンプの続きが気になって読み進めていく。でも結局あのキャンプが解決の糸口になって…だいぶ遠回りした二人がお互いが大切だと気付けてよかったなと。
    それぞれの目線でかかれているけど、伽耶や朱音の思いにあーそれわかるなって共感できる部分もあり、楽しく読めた。

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    2023年09月21日
  • それを愛とまちがえるから

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    登場人物4人の思いが交互に描かれ、こんなに色々勝ち負けや、他人がどう見るかを気にしてたら、疲れるだろうなと思った。とは言いながら、多かれ少なかれこんな風にに生きてるのかなあ、私も。

    キャンプでは、計画段階から1人の思惑で突っ走った感があるけど、こういう場合、従属的に振る舞った方が、勝ちなんだろうか、思った通りに走り切った方が勝ちなんだろうか。まあ、負けはないんだけど、私なら従属しておいて、後から歯噛みしそうだな。

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    2023年09月15日
  • あたしたち、海へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ああはなりたくないと言う不安からしている。
    波多野さんかっこいいと思った。
    子供への関わり方は同じではなくてそれぞれ違うのだと感じた。

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    2023年09月12日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    何事も起こらないお話ではないのに、読んでる側の気持ちとしては終始穏やかだった。

    自分がこの年代になったら何してるんだろうと物語の中で何か起こるたびに嫌でもいちいち引き込まれて考えさせられる。

    食べ物で幸せになるお話は大好きで、現実に自分もそうなることが多い。この作品は特に文章自体が好きなのもあってより幸せな気持ちになった。

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    2023年08月28日
  • そこへ行くな

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    タイトルの意味がわかるまで数話かかった。

    どの話も、読みながらこの結末を知りたくないなって思わせるのは筆者の力なんだろうか。モヤモヤするけど、そういうことなんだろうと。

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    2023年08月28日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    帯は、
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    あなたなら、
    この旅に誰と出かけますかーー?
    豪華寝台列車「ななつ星」をテーマに
    7人の人気作家が紡ぐ「旅と人生」
    -------------------------
    小説5編と随想2編が収められています。

    表紙の暗闇のなかの流れ星と、
    車窓から漏れる灯りが素敵で。

    以前、文学YouTuberの寝台列車のなかでひたすら読書する動画を見たことがありますが、列車とか旅は非日常感があってドキドキワクワクしますね。

    列車をテーマにしても、オーソドックス(私の中では熟年夫婦やカップル)な物語だけでなく、友情や幽霊が出たり、感染症の流行で乗

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    2023年08月20日
  • ベーコン

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    どれも不穏な味わいの短編。
    食べ物がおいしそうだったり苦そうだったり。
    カツサンドとか煮こごりとか、食べるときに思い出しそう。

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    2023年08月20日
  • 100万分の1回のねこ

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    100万回生きたねこから、こんなふうにインスピレーションを受けるんだなぁと、どのお話も面白かった。一番面白かったのはゲームの中のネコの話。

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    2023年08月18日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    荒野さんの筆力のせいだと思うけど、とても疲れた。
    いちいちため息が出そうになる
    3人が恐ろしく近い存在に感じて1行読むごとに共感しようとしてしまう。
    人生っていろいろあるなあと思うし、一方で私にはなにもないなあと思う。

    読む前後でタイトルの意味合いが全然違ってくるのも面白い。

    元気なかった時に赤坂のタコス屋さんでお腹いっぱいタコスを食べて元気でたのを思い出した。
    食べるって素敵。

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    2023年08月16日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    定年後の夫婦の趣味としてクロスバイクを楽しんでいた昌平とゆり子。

    昌平が交通事故で骨折してしまい、通院やリハビリ、これからの生活のことで不安に駆られるなか
    夫婦が出会ったのはかつてサイクルショップで見た一樹という青年だった。

    一樹に通院や家の手伝いのアルバイトを頼むことになり、彼の素性や知らないままだったが、関わっていく中で彼に対する信頼はゆるぎないものだった。

    大楠夫婦はいい人たちで、たとえ衝動的に破滅的な思いに駆られたとしても、決して彼らを裏切れないと思っていた一樹だったが、
    出来心からゆり子のジュエリーを盗んでしまい、悪い友達にそそのかされ金銭の要求にまで及んでしまった。

    老いて

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    2023年08月11日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    アンソロジー。
    どの作品も いいな、と思えた。ほのぼのだったりしみじみだったり。

    中でも特にいいなと思えたのは、恩田陸の作品だった。とても、素敵だと思う。

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    2023年08月07日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    老いていくこと、老いていると思われること。
    配偶者が先に逝ってしまうこともあると気づく恐怖
    自分の身にいつでも訪れる死や孤独に対する恐怖

    言葉を知らず、己の感情すら説明できず、思っていることと違うことを吐き、関係性が築けない若者

    それらが混じり合うとどうなるのか。

    決して、理解しあって、励ましあうなんて、夢物語にはならない。

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    2023年08月05日
  • 注文の多い料理小説集

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    2023/7/21

    食事を摂る人々の短編集。

    不倫やワンナイトを狙う男たちが若い女を連れてやってくるワインと寿司の店。
    そこへ赤子を抱いた女が「卒乳祝い」にひとりやってくる。
    柚木麻子「エルゴと不倫寿司」がインパクト強かった。

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    2023年07月22日
  • 小説家の一日

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    ネタバレ

    10作全てがハッピーエンドという訳ではなく、だからと言ってバッドエンドという訳でもなく。

    ただ、何となく感じられる不気味さや不快感。

    人間の醜い部分を匂わせるような作品だった。

    個人的には
    「窓」が一番好き。

    最後の女子生徒2人が見つめ合う描写。

    本来「同士」を見つけ、希望を感じさせる終わり方になるはずが、何故か、もっと悲しく悲壮感漂う終わり方だった。

    そこになんとも言えない怖さを感じた。

    ただ、表現方法が単調であって読みやすくはあったが星3である。

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    2023年07月09日
  • 小説家の一日

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    ネタバレ

    久しぶりの荒野さん
    やっぱりうまいなぁと思う
    無駄がないし、不穏な感じもどこか上品な感じも手厳しい感じも健在、という感じ。

    好好軒の犬、と小説家の一日はつながっていたのね、そしてそれは荒野さんの子供の頃と現在に極々近いということが、あちらにいる鬼を読んだ人ならすぐにわかることだし、実際その二つが面白かった

    小説なのだからフィクションなはずだけど、あーそんなふうに荒野さんは暮らしてるんだな、と思ってしまった。

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    2023年07月02日