井上荒野のレビュー一覧

  • そこにはいない男たちについて

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    ざわざわして、わーと読んでしまった。
    通り過ぎると、もどれない。
    いないけどいるは、苦しい
    こころが落ち着いたころに、また読みたい。

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    2022年10月09日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    江子 大竹しのぶ
    郁子 黒木瞳
    麻津子 浅野温子
    ドラマ化したら楽しいお話だと思い、自分で配役を考えた。
    60代前半の個性的な女性3人で営む東京のお弁当屋さんが舞台。ストーリーはにぎやかにテンポ良く進んでいくが、実はそれぞれ心に傷を抱えている。各章のタイトルが食べ物や料理名になっていて、登場人物3人の心とお腹が満たされていくのと同時に、読み手も両方満たされていくような感覚が味わえる。

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    2022年10月06日
  • あたしたち、海へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    メインは女子校で起きてるいじめだったが、その周辺で起きている様々な人間関係も時々混ざり、どの話も読んでいて辛かった。現実でもニュースを見て、人間の醜さに人間でいることが辛くなる。人それぞれ他人には理解されない生きづらさを感じながらも必死に生きているんだなあ、と泣きそうになった。

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    2022年10月01日
  • 猫が見ていた

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    「ハッチは念入りに顔を洗ったあと、今度は熱心に右手を舐め始めた。だからきっと、明日は雨のち晴だ」
    うちの猫はひとりはこの部屋の隅で丸まって寝ている。もうひとりは玄関の半開きにした網戸の外で寝転んで周りを見ている。今は。
    一日中猫をさがしているような気がする。よく外に出る猫なので、顔を見ると安心する。もちろんツンデレなのでベタッとくることは滅多にない。
    この本を読んで、まあ実に作家というものはいろんな話を創り上げられる人種だと感心する。
    中でも加納朋子の作品が気に入った。はじめて知った作家だが何か読んでみよう。

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    2022年09月12日
  • 注文の多い料理小説集

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    7人の作家が「料理」をテーマに描いた短編小説集です。今迄に他の作品を読んだことのある作家もいれば、この小説集が初めての作家もいます。読んでみたい作家の作品を、この様な作品集を読んでからと、思う人もいるかもしれません。この短編集では柚木麻子さんの「エルゴと不倫鮨」が最初に登場します。柚木麻子さんの作品は数冊読んでいましたが、この作品は今迄で一番笑った作品です。柚木麻子さん以降の作家の作品は、どのような物語なのか興味が出てきたので、どんどんと読み進んでいきました。

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    2022年08月28日
  • 静子の日常

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    あー面白かった!

    長男家族と同居している75歳の静子さん。
    おっとりとお上品な身のこなしをしながらも、好奇心旺盛で、観察力が鋭く、茶目っ気があり、筋を通す、とにかくすごい人。

    静子さんの日常はすごい。
    ハラハラ、ドキドキ、時々クスッと笑ってしまう、何だか小気味よいおばあさん。
    敵には回したくない。

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    2022年05月27日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    定年後の老夫婦のあり方を、日常とともに描いた作品ってとこかな。

    子供たちが巣立ち、夫婦2人になって互いに支え合って生活する様子が、なんだかリアルに感じられました。妻のゆりこ、夫の昌平、自転車好きの一樹、それぞれの視点に変わって話が進むのは、とても読みやすくて軽快。

    オレオレ詐欺じゃないけど、一樹の嘘に巻き込まれなくて良かった。

    そして最後、昌平が妻に惚れ直すシーンがとても良かった。もはや震えた。

    老後は、こんな風に誰か(誰か?)と暮らしたいな。

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    2022年05月19日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ネタバレ

    やはり再読したくなった本。ネタバレありです要注意。

    江子、麻津子、郁子の60代の女性3人が営むお惣菜屋「ここ屋」の、ご飯が炊ける描写から、この物語が始まる。
    料理の(しかも、単なる家庭料理ではなく、売れるお惣菜を作る)腕は確からしい。

    3人にはいずれも、それぞれの人生で関わりのあった男性への想いがある。離婚した相手を諦めきれない江子、1人をずっと思い続ける麻津子、夫を亡くした郁子。それぞれが持っている「想い」は、それぞれの「思い込み」でもある。現実とのすれ違いを認められず、捨てきれないところを、物語が一つずつ解いていく。共通の想いびととして描かれる進くんは、3人のおばさんたちに翻弄されて面

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    2022年02月24日
  • 切羽へ

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    最近、ミステリーのように筋立ての妙で読者をひっぱる物語よりも、文章それ自体の力によって、ゆっくりと歩ませてくれる種類の小説に強くひかれる。在るということ、それ自体が発する力を受けとめる緊張感をもった器のような、そんな小説だ。
    九州の小さな離島の、わずか一年間の物語である。眼に見えるような変化はほとんど起きない。ただ、ひとりの男がやってきて、いつのまにかいなくなっただけ。しかしその、何もないように見えて何でもある島の生活は、たとえば、セイの毎日を満たす食べものを通して、こんなふうに描きだされる。
    「こればっかりは島で採れるとが一番」と義父がいう、アオサのおつゆ。から揚げにしようか、さっと煮ようか

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    2022年02月13日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    面白かったです,みにつまされる気がしました。人間の弱さ、頼りなさ、若者と老人の格差、夫婦の関係の微妙さ、妻の逞しさ、おっとの情けなさなどなど。しかし自転車で10キロ走れる人達に、家政婦はいるかな、?ともおもいました。

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    2021年09月08日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    もうすぐ50歳になる私の心に
    とてもしっくりくるお話。

    歳を重ねて自信がなくなり
    若者を逞しくも怖くも感じ

    まだまだ楽しめる。
    楽しむよ。
    頼ることも増えてくるけれども。

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    2021年06月06日
  • 静子の日常

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    ネタバレ

    70歳を超えても自分の人生を謳歌するおばあちゃんがとても気持ちいいし愛らしい。自分の決めたことは貫く姿勢が孫のるかにも受け継がれているのもよかった。山田くんとるかの恋にきゅんとした。。

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    2021年05月25日
  • 静子の日常

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    見習いたい、静子さん!

    「切羽へ」の次に読んだので、表面上のテイストが随分違うと思いました。が、読み進めていくと底流に有るのは“自分の在り方"だという作者の姿勢は同じであるのに気がつきました。静子さんのものの見方は公平で、偏見や思い込みから遠く、さらに年寄りにありがちな頑固さが無くて、柔軟に物事を捉えられる所が素敵でした。私もこうありたいと思える年の重ね方です。静子さんの日常はまだ続くので、ぜひ続編が読みたいですが、井上先生はきっとお書きにならないと思います。

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    2021年04月21日
  • 切羽へ

    購入済み

    日常の風合いを楽しむ小説

    特に事件は起こらないありふれた日常の機敏を描くのが上手で、主人公の気持ちの変化を丁寧に言葉にしていると思います。そういえば私自身もちょっとした事で気分が上がったり、下がったりする事があると改めて自分に置き換えて考えたりしました。表現の詩的な感じもとても素敵でした。不思議な存在感の石和に作者が託したものは何だったのか、考えながら読み進めていき、最後まで謎のままで読み終えました。主人公が子供の時に見たミシルシの象徴が石和かもしれません。有って無いようなもの、あるいは無くて有るようなもの、影または気配の象徴かもしれないと思いました。

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    2021年04月19日
  • ナナイロノコイ

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    久しく恋愛小説から離れていたので肩慣らしのように選んで読んだ一冊。好きだった作家の作品ばかりなので、読後感はいい。恋愛小説を読むと自分の日常すら物語のように言語化されていく感覚を思い出した。でも長いこと離れていたので恋愛小説特有の「におい」に鈍感になっていた。寂しいにおい、切ないにおい…。読みすすめる中で少しは鼻がきく状態に戻っているといいが。
    ミーヨンさんの作品は私には少し理解に時間がかかったので、また読み返すと思う。全体的に「次読んだとき、前とは違う感想を抱くだろうな」と思わせられる作品ばかりだった。
    ただ最近「百合」の作品も読むようになったせいか、作中の女友達との関係が百合的な関係に思わ

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    2021年03月22日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    あるところに、荒くれた若者がいました。若者は根っからのクズではないものの、すさんだ生活をしていました。ある日、善良なお爺さんお婆さんと出会い、若者は老夫婦のお手伝いをしていくうちに、素直な心を取り戻していったとさ。めでたしめでたし。とすんなりちゃんちゃんといかないのが井上荒野。もうクライマックスがヒヤヒヤ。地面に放置された金魚のように呼吸困難になった。若者でもなければ老人でもない私は、誰に感情移入しているのか?さっぱりわからないが双方の心の機微がうまいのでかなり面白かった。結論:スポーツはやっぱりイイネ!

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    2021年02月22日
  • ママがやった

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    肝心の結末が書かれていない危うさやバカバカしいやり取りがフィクション味を感じさせるのに、コメディととるには生々しくてドロドロしすぎている面もあるところが気に入った

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    2021年01月20日
  • ママがやった

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    物語はつまりは、人間を描くことで、そのためには、その人間を理解してそして、描写することが必要で、それらをあまりにも見事に、しかもさりげなく、迷いなく、バッサリと、その潔さにドキドキしながら読みました。この作者の著者は、好き嫌いが分かれるかも。私はもう、ものすごく好き。

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    2020年11月25日
  • ズームーデイズ(小学館文庫)

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    この本を読んでいたとき、私も同じような状況に置かれていたから胸が痛い程気持ちが解ってしまって切なかった。まるで私の事を書いているのではと思った。ダメダメなのは解ってる。でも気持ちがどうにも止められなくなって結局駆け出してしまう。このどうしようもない人間臭さを否定も肯定もしない淡々とした文章で表現している事によって慰められているようにさえ思ってしまう。淡々としながら少し気だるい文章が井上荒野さんだなぁとしみじみ。

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    2020年11月09日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    ネタバレ

    面白くてあっという間に読んでしまった。
    穏やかな老夫婦のもとに、人を殴るのが気持ちいいというヤバめの若者が家事手伝いに来る段階で、どうか相互に良き影響を与える話であってくれ…と祈った。
    実際はどうだろう、若者は詐欺まがいのことをし関係は崩壊するが、老夫婦は困難を解決できたことで自分に自信を取り戻し生活は活性化した。
    若者の方も、たまたま気持ちがそっちに振れて悪事をしてしてしまっただけで、多分もうああいうことはしないんじゃないか。

    老夫婦、50万円を詐欺られそうになった時に子供に相談しないし若者の身元を調べようともしないし悪手を打ってばかりで、これを回避できたのは本当に運がよかっただけなんだけ

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    2020年10月02日