井上荒野のレビュー一覧

  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    どの作品もさくっと読めるけど、登場人物の人生と重ねて考えられる余韻があった。私はななつ星に誰とどんなときに乗りたいだろうと考えた。

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    2025年11月09日
  • 照子と瑠衣

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    ネタバレ

     70歳女二人の逃避行。それだけでもうおもしろそうな気配しかしない。実際、読みやすい文体も合わせて一気に読んでしまった。

     自分を家政婦としか見ていないような夫、くだらない派閥争いが跋扈する老人マンションの生活、どれも振り捨てて逃げ出したいと思う事情に満ち溢れすぎていて共感しかない。私たちの生をこれからもっときちんと生きていくんだ、という意志に満ち溢れた出奔は爽快だ。良くないこともしつつ、自分や自分の心残りを昇華するための逃避行。お互いのことを大事に思っていたり、踏み込めないところにはすっと線を引いたり、二人の距離感もちょうどよくて、こんな老後が送れたらと思ってしまう。

     ただ、行動力やス

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    2025年11月07日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    ドキドキしたーしかも嫌なドキドキ。祈るような気持ちで最悪なことが起きないでくれと読んでいた。
    夫婦間の、あれ言わなきゃ、相談しなきゃ、でも今じゃなくていいか、今じゃないか、で後回しにしてしまうこと、まさにタイトルのような場面はあったりする。特に、相手を不快にさせるかもしれない、自分の知らない相手のネガティブな面を暴いてしまうかもしれないようなセンシティブなものもあったりする。むしろ、それによって自分がどういう人間と思われてしまう、そう思われることが嫌だなぁと感じることもある。で、黙る。言わない。でも態度には出てしまう。相手は黙っていることを察する。で、違う想像をする。ボタンのかけ違いが、ヒリヒ

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    2025年10月26日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    ネタバレ

    「潮時(しおどき)」という言葉を、やめ時、そろそろ引き上げる時、みたいな意味に思っている人が多いようだけど、それはどちらかというとマイナスの方の意味で。
    良い潮の流れが来た時、船出のチャンス、という前向きな意味もあるのだ。

    ・江子(こうこ)66歳。元夫の白山(しろやま)が急逝して二年
    ・麻津子(まつこ)65歳。夫・旬(しゅん)と五年前に結婚
    ・郁子(いくこ)67歳。「ここ家」で働くようになって五年

    三人で営むお惣菜屋の「ここ家」が入っている建物「スーパー文殊」の老朽化による立ち退き問題が持ち上がる。
    古い建物ゆえの破格の賃貸料だった。この場所が無くなれば、「ここ家」は存続の危機である。

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    2025年10月26日
  • あちらにいる鬼

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    前情報なしで読んで、あとがきを読んでびっくり。作者への興味が高まり、この人の作品を手に取ってみたくなった。内容としてはひたすら男女の愛の軌跡が描かれている。しかし、なぜだか飽きずに読めてしまう。男のつかみどころのなさ、どこか夢中になりきれていないのにやめられない女の性。自分にはこんな体験ないのに、所々共感してしまう不思議。言語化の難しい生き苦しさ(決して何が不幸なことがあるわけではなくむしろ幸せなのに)を感じた時に読みたくなるような作品でした。

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    2025年10月06日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    5人の小説家の短編と、2人のクリエイティブディレクターのアンソロジー
    テーマは九州の特別列車「ななつ星」に乗り込む乗客の物語だ
    列車はたくさんの人を一度に運ぶけど、乗客の一人一人はそれぞれ特別な想いを持って列車に乗り込む

    5人の作家さんが寄せたとても短い物語には人生という長い長い想いが乗っていることに気が付く
    恩田陸さんの「お姉さん」が仕組んだ、複雑で切ない物語も時間の長さと、生きようとする想いの深さが音楽に乗ってやってくる

    個人的には小山薫堂氏の言葉が圧巻だった
    人から人へ繋ぐ想いが言葉となって、香り高く温かみを持って伝わってくる
    「共感」という到達点はその気持ちを理解しようとする意識の

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    2025年09月30日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    一度は乗ってみたい豪華列車。ますます乗ってみたくなった。
    各作家さんが描くそれぞれのドラマが、同じ列車内で繰り広げられているんだなぁと思うと、感慨深い。

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    2025年09月07日
  • 照子と瑠衣

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    テレビドラマを観たので深く読みたくなった本です。
    歳を重ねた年輪も泣けて笑えるエピソードも全てパワーに変える2人旅。読み手が次の行き先が気になる楽しい本です

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    2025年08月27日
  • 猛獣ども

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    何か起こりそうで起こらない、起こらなさそうで、起こる。荒野さんの小説は、この日常の描き方の塩梅が好き。

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    2025年08月20日
  • 悪い恋人

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    不倫小説かと思いきやそんな単純なものでなく、平々凡々な毎日のなかに主人公の"欲望"が浮き彫りにされる1 冊
    深層心理を反映するといわれる睡眠中の夢
    解説を読んで、なるほどなぁと思わず呻いてしまった

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    2025年08月03日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    生きることは、経験すること。還暦まで人生を生き抜いてきた3人が、自分の人生になんとか折り合いをつけながら、お惣菜屋さんでしっかり働き、しっかり食べる。食を軸に、過去の記憶や思い出が呼び起こされ、今の人生を俯瞰して、また考える。今がベストとは言えないかもしれないけど、そうやって一歩ずつ、また経験を重ねて人生を彩っていく。日々の出来事を静かに受け止め、生きていく3人の姿を穏やかな気持ちで読み進めることができた。新鮮で栄養のあるものをたっぷり食べること。食から得られる力や大切さも感じられた。

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    2025年08月02日
  • 照子と瑠衣

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    2025年6月からNHK BSプレミアムで連ドラ化されてて、始まったのが旅行中だったので見てないんだけど、地上波でやる機会があれば見てもいいなと思う話だった。照子さんがすごいわ。痛快!

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    2025年07月25日
  • 照子と瑠衣

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    音無照子(おとなし てるこ)と森田瑠衣(もりた るい)、二人とも70歳。
    どちらも住んでいたところを捨ててきた。いや、こちらから捨ててやった。不安もいっぱいだが、わーいわーい!である。
    コミックスみたいな表紙。ぶっ飛ばしてる感がカッコイイ!

    長野の別荘地を訪れ、持ち主が留守にしている別荘に勝手に住み着く。
    (元)夫の口座から退職金を分けてもらう。無断で。
    大したクライム・ババアたち(笑)
    瑠衣の方が勝手に生きてきた感じだが、今まで抑圧されてきた照子の「勝手」パワーが大胆に爆発したというところか。
    さすがにテレビドラマでは少々設定の変更があった。

    照子はリサーチ能力に長けていて、長野に来たの

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    2025年07月14日
  • 猛獣ども

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    カップルが、自分の気持ちも相手の気持ちも一切疑わずに向き合っていられるのは、相思相愛をお互いに確信した瞬間だけなのかもしれないと思わされてしまう。
    長く関係を維持するには、自分の気持ちも相手の気持ちも信じたふりをし続けるしかないとしたら、そもそも何のためにその関係を維持する必要があるんだろう。
    そんなやるせない気持ちにさせられる一冊だった。

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    2025年07月09日
  • 照子と瑠衣

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    タイトルと登場人物の年齢が気に入って読み始めた。年齢が上がってもずっと付き合って助け合っていける友の存在は羨ましいと思う。照子の行動は謎な部分の多いが、60代で夫に三行半を突きつけて家を出る勇気は、読んでいて爽快だった。ただ、不安定な2人がこの先どう生きていくのかは心配だったが、行き着いた地で知り合った人との交流に、けっこうなんとかなるものなんだなと教えられた。老いを迎えた2人だからこそ大事にしなければならないものがあると実感した。

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    2025年07月08日
  • あちらにいる鬼

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    嘘つきで女好きで有名な白木という小説家をめぐり、妻と愛人の視点でそれぞれ語られる物語
    途中で出家し尼になった愛人が住職をつとめるお寺に納骨するなど、ほとんど実話ということが信じられなかった

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    2025年07月08日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    ネタバレ

    居場所と一緒に食べることって必要だと思った。
    郁子にとって「ここ家」はただの職場だったのが、江子や麻津子、進と接するうちに居場所になっていき、自分の過去に向かい合えるようになってきている。
    きっと江子や麻津子にとっても「ここ家」は職場を超えた存在だと思う。
    作中に出てくる料理(惣菜)がどれも美味しそうで、
    読みながら、ゴクリと唾が出てきた(笑)

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    2025年07月01日
  • ホットプレートと震度四

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    優しい雰囲気の表紙に誘われて手に取った本だった。食べ物にまつわる話は、決して暗くなり過ぎないから良い。日々の生活、人間関係を大切にしたいと思った。

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    2025年06月30日
  • 照子と瑠衣

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    ドラマ化されるとのことで、BSなので観れないのが残念。
    なかなかに面白かった。
    個性的な瑠衣とずっと旦那に耐えてきた照子という70代二人の逃避行でありつつ最後はいろんな伏線も回収されたり
    人生はまだ何が起こるかわからないなぁと思わせてくれた

    結局分からないままの部分もあったけど、それはまぁ想像してってことかな

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    2025年06月30日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    一樹がブレスレットを盗ってしまったあたりからハラハラしながら読みました。
    晴子さんとこじれてしまったのが残念すぎて切ない。
    こうではない選択肢もあったはずなのに。

    骨折するまではロードバイクが趣味だった72歳の夫と69歳の妻でも“老夫婦”なのかなぁ。
    昨今72歳だとまだ仕事をしている人もいるくらいだからちょっと違和感あり。
    69歳のゆり子を“老婆”と表現した箇所にも。

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    2025年06月10日