あらすじ
「コロッケ」「キャベツ炒め」「豆ごはん」「鰺フライ」「白菜とリンゴとチーズと胡桃のサラダ」「ひじき煮」「茸の混ぜごはん」……東京の私鉄沿線のささやかな商店街にある「ここ家」のお惣菜は、とびっきり美味しい。にぎやかなオーナーの江子に、むっつりの麻津子と内省的な郁子、大人の事情をたっぷり抱えた3人で切り盛りしている。彼女たちの愛しい人生を、幸福な記憶を、切ない想いを、季節の食べ物とともに描いた話題作、遂に文庫化。(解説・平松洋子)
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Posted by ブクログ
読みはじめてから、ずっと頭のなかのBGMは…
『うちら陽気なかしまし娘〜 誰が呼んだか知らないが〜(以下、省略)』(笑)
にぎにぎしいシニア女性の江子・麻津子・郁子さんたちが営む惣菜店『ここ家』が近所にあったらなぁ〜♡
通いつめるのにぃ〜。
だって…
『たたききゅうりと烏賊と松の実のピリカラあえ』
なんて絶対に家で作らないから
松の実、買ったことないし…(;´∀`)。
話はだいぶ逸れましたが
お仕事小説というより、女の生き様が描かれている小説です
登場してくるお料理は、どれも美味しそうで、お腹すきます(๑´ڡ`๑)←結局、コレに戻るワタシって(笑)
表紙カバー
文庫本のほうが好みだったので…♡
こちらを本棚へ
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面白かった。
しっかり面白い、そして美味しそうな惣菜、丁寧な料理、切ない三人の身の上話、温かい『ここ屋』など、「求めていた描写」が詰まっていて「これだ!」となった。
井上荒野さんは時々外れはあるものの、基本的にどれも読みやすくて心情が丁寧で好み。
家庭的で素朴な惣菜、だけどやっぱり惹かれる。
アラ還にもなると憂いのない人生の方が稀な気がする。
それぞれが新しい方向を向けたようで良かった。
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「ここ屋」というお惣菜店の経営者とその従業員。
歳の頃は60代。
江子と麻津子と郁子の過去と現在を美味しいお料理とともにほのぼのと描かれていました。
楽しそうなのにどこか寂しげな3人。お米屋さんの進を巻き込んでとても賑やかでした。
麻津子と旬がめでたくゴールしたのはとても良かった。
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江子 大竹しのぶ
郁子 黒木瞳
麻津子 浅野温子
ドラマ化したら楽しいお話だと思い、自分で配役を考えた。
60代前半の個性的な女性3人で営む東京のお弁当屋さんが舞台。ストーリーはにぎやかにテンポ良く進んでいくが、実はそれぞれ心に傷を抱えている。各章のタイトルが食べ物や料理名になっていて、登場人物3人の心とお腹が満たされていくのと同時に、読み手も両方満たされていくような感覚が味わえる。
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やはり再読したくなった本。ネタバレありです要注意。
江子、麻津子、郁子の60代の女性3人が営むお惣菜屋「ここ屋」の、ご飯が炊ける描写から、この物語が始まる。
料理の(しかも、単なる家庭料理ではなく、売れるお惣菜を作る)腕は確からしい。
3人にはいずれも、それぞれの人生で関わりのあった男性への想いがある。離婚した相手を諦めきれない江子、1人をずっと思い続ける麻津子、夫を亡くした郁子。それぞれが持っている「想い」は、それぞれの「思い込み」でもある。現実とのすれ違いを認められず、捨てきれないところを、物語が一つずつ解いていく。共通の想いびととして描かれる進くんは、3人のおばさんたちに翻弄されて面白いが、ある意味重要人物でもある。
人って、簡単に思いを捨てられないし、吹っ切ることも難しい。それは美味しいご飯やお酒があっても振り切れることではない。でも、生きるための営みの中に、想いはある。
炊きたての米の旺盛な湯気に始まり、キャベツ炒めのシンプルな味付けで終わる、と思っていたら、最後に一波乱あった。この物語の妙味を味わう。
Posted by ブクログ
あさりの串カツとか、キャベツ炒めとか、鰻巻きとか、美味しそうなお料理がたくさん出てきて、お料理が上手な女性って本当にいいなぁと思いました。そろそろ春キャベツの時期だから、ニンニクとバターとお塩でキャベツ炒め作ろうと思います。3人がずっと元気でいますように。続編を読むのが楽しみです。それにしても江子さんはすごいなぁー。わたしだったら白さんのこと絶対許さないけどな。
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生きることは、経験すること。還暦まで人生を生き抜いてきた3人が、自分の人生になんとか折り合いをつけながら、お惣菜屋さんでしっかり働き、しっかり食べる。食を軸に、過去の記憶や思い出が呼び起こされ、今の人生を俯瞰して、また考える。今がベストとは言えないかもしれないけど、そうやって一歩ずつ、また経験を重ねて人生を彩っていく。日々の出来事を静かに受け止め、生きていく3人の姿を穏やかな気持ちで読み進めることができた。新鮮で栄養のあるものをたっぷり食べること。食から得られる力や大切さも感じられた。
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居場所と一緒に食べることって必要だと思った。
郁子にとって「ここ家」はただの職場だったのが、江子や麻津子、進と接するうちに居場所になっていき、自分の過去に向かい合えるようになってきている。
きっと江子や麻津子にとっても「ここ家」は職場を超えた存在だと思う。
作中に出てくる料理(惣菜)がどれも美味しそうで、
読みながら、ゴクリと唾が出てきた(笑)
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こんなお惣菜屋さんが近くに欲しいなー。
お料理全部美味しそう。ちゃんと料理して、しっかり食べよう。
年を重ねてた先輩の生活のお裾分け、元気でる!
Posted by ブクログ
「ここ家」のお惣菜、どれも美味しそうで読むだけで気持ちが上がる。
が、江子、麻津子、郁子 それぞれの事情はちくちく刺さる。
それでも明るく楽しく?毎日を過ごす三人の醸し出す空気はたまらない。
三人とも「いい女」だと思うんだけど、気が利きすぎたり考えすぎたり事情が重すぎたりして、必要以上に不器用になっているところが歯がゆい。
にしてもどれも美味しそうなお惣菜、近所にあったらいいのに「ここ家」
Posted by ブクログ
・夫(のせい?)で息子を失ったと思っている
・ずっと好きだった人に振られても思い続けている
・結婚して同じ職場の人に主人を取られる
もう少し本の中では詳細に語られるけど
3人の抱える大人な事情はこんな感じ。
これが本を読むにつれて徐々に明らかになる。
どれも苦しいけど、のらりくらりと
それを受け入れながら日々を過ごしていく。
嫌な思いをさせられたと相手が思っている
その気持ちにかこつけて、前の旦那さんに
気まぐれに電話をしてしまう江子には
同情もしちゃうし、奥さんにも気を遣って
あげたらいいのにと両方思ってしまう自分がいた。
自分は悪くない上に、まだ好きだもんね…
たかが風邪でくらいで病院に
行かなくてもいいよと言った矢先に
肺炎で息子をなくしてしまう郁子。
前に進めそうなときに限って
その話を引き合いに旦那さんに当たってしまう。
とてもいたたまれないと思って読んでいた。
この二つはもしかしたら一番近い未来で
ありえるかもしれないという意味で
感情移入が一番できてしまった二人。
3人ともしっかりキャラクターがあってよかった。
3人ともパワフルなので60代というのが
まったく想像できずに読み終わってしまった笑
Posted by ブクログ
何事も起こらないお話ではないのに、読んでる側の気持ちとしては終始穏やかだった。
自分がこの年代になったら何してるんだろうと物語の中で何か起こるたびに嫌でもいちいち引き込まれて考えさせられる。
食べ物で幸せになるお話は大好きで、現実に自分もそうなることが多い。この作品は特に文章自体が好きなのもあってより幸せな気持ちになった。
Posted by ブクログ
荒野さんの筆力のせいだと思うけど、とても疲れた。
いちいちため息が出そうになる
3人が恐ろしく近い存在に感じて1行読むごとに共感しようとしてしまう。
人生っていろいろあるなあと思うし、一方で私にはなにもないなあと思う。
読む前後でタイトルの意味合いが全然違ってくるのも面白い。
元気なかった時に赤坂のタコス屋さんでお腹いっぱいタコスを食べて元気でたのを思い出した。
食べるって素敵。
Posted by ブクログ
面白かった。
ただ何回読んでも主人公たちがもう少し若いイメージになってしまって。たぶん60過ぎの人と交流がないからだと思うんだけど。
あと10年20年たってから読んだらまた印象が変わりそうな本だなぁ
あー、白山さんだけ嫌い。
Posted by ブクログ
惣菜屋 ここ家 を舞台に60代3人の女性の人性を振り返ったり、前に進んだりする物語
仕事、職場だけの場所ではないここ家
3人がいることで、独立してはいるけど、必要な時に支え合える
素敵な3人です
江子と白山の関係性を辛く思って読んでいたけど、江子が最後に精神的に離れる事ができて良かったと思いました
料理ができるって、本当に素晴らしい事だと思うし、出てくる料理、特にアサリの串揚げ食べてみたと思いました。
Posted by ブクログ
人生の先輩方のお話と家庭料理が合っている。旬の食材を丁寧に料理してみたいと思うと同時にずっと当たり前にいる家族を大切にしようと思えた作品だった。
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はじめましての作家さん!
惣菜屋さんを営む3人の女性の短編集。
料理と人生と恋の話で読んでてホッコリした。
結婚とか恋愛とか人生とか、最近30代後半女性の話が好きです。
他の作品も読んでみたいなぁ。
Posted by ブクログ
商店街の一角にある、ここ家で働く3人の中年女性のお話し。
若い主人公にはなかなかない、事情や過去を抱えながらも、干渉しすぎず、時には励ます、3人の関係性が読んでて心地いい。
誰しも、料理に、一つや二つ、決して語られるほどのものではないけど、物語がある。そんな人間味溢れる、物語を美味しそうな旬の料理とともに楽しめる小説。
苦い思い出も、季節が何周か巡り、ふとしたきっかけで愛おしい思い出に変化していく。どんなことも、自分の人生だって認められた人間の心には、人知れず、心地いい風が吹く。
人それぞれ、これまでの生き様や背景って必ずあるよなって再認識させられるお話。
なんかわからんけど、また、春に読みたくなる暖かいお話。
Posted by ブクログ
来る、待つ、行くの3人の女性の物語。60を過ぎた彼女らの、三者三様の悩みや想い、抱える過去をつい食べたくなるような季節のお惣菜と一緒に。ついファストフードや、簡単なご飯に走りがちな忙しい毎日を少し反省しました。たまには旬の食材を、何のメニューにしよう、何と合わせようか、誰と食べようか、じっくり考えながら作る時間も作りたくなる本です。
Posted by ブクログ
お互いの嫌なところも認め合っている三人の関係は心地いい。見え隠れする孤独も三者三様の味わい。
明るく陽気に振る舞うほど内面の傷の深さが身にしみて、江子さんのページに胸がキュウッと締め付けられる。それぞれの心にしまい込んだ前に進めない想いは時にせつないが、少しずつ思考と時間、交流を重ねて人生を謳歌する姿は瑞々しく爽やかだった。
時間がかかっても過去から卒業していく人生でありたい。
Posted by ブクログ
自分が食いしん坊なので、気付いたら食べものの本を手に取ってしまう。相変わらずな読書スタンスで、今年も駆け抜けてゆきそうです(*‘ω‘ *)
こちらはお惣菜屋さんの話。料理上手な女性3人の視点で描かれている。人生色々ありつつも季節にあった料理が生きる糧になっている、そんな風に感じました。話の内容は少し地味だけど、美味しそうなお惣菜のラインナップが絶妙で印象的でした。
『春は貝だ。三月はじめ、夜はまだ少し肌寒いけれど、空気はねっとりとやわらかくなってきて、ちゃんと春めいている。春の空気には貝の味がしっくり合う。-あさりフライ-』
結局何をキャベツ炒めに捧ぐ…?について、私はその料理に纏わる新しい思い出かなと思って読んでいた。巻末の文庫解説で平松洋子さんが、感謝を捧ぐと書いていたので、なるほどなーと思った。
『あのとき、食べる元気をくれてありがとう。料理を作る気持ちに導いてくれてありがとう。あの味で身も心もあたためてくれてありがとう。三人三様の人生の場面で、食べものはいつも誰かを支えてきた。そのありがたみを知っている三人だからこそ、「ここ屋」の惣菜は人の味覚を喜ばせる。-解説-』
キャベツは今1玉が倍ぐらいの値段になり、お米の価格も高騰しているので、口に入れる時には、より一層噛み締めてもいきたい(´~`)モグモグ
2025.2
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生きていくこと
寝る
起きる
食べる
寝る
恋を失っても
人を失っても
愛を失っても
寝る
起きる
食べる
寝る
寝るもんか
起きるもんか
食べるもんか
かち、かち、かち
時計の針は進んでいく
失ったことが辛くて
辛さが和らいでしまうことが寂しくて
ずっと立ち止まっていたくて
悲しみの海を潜る
深く、深く
それでも眠気やってくる
目は覚める
お腹は空く
蹲る心を嘲笑うかのように
あるいは
優しく手を引くように
陸へ上がる
また私は生きていく
寝る
起きる
食べる
寝る
毎日、毎日
Posted by ブクログ
突然同僚が貸してくれたのですが、そういえば井上荒野さんの作品は読んだことがなかったなと思って、ありがたく読んでみました。
なんだか不思議なお話でした。SFとかファンタジーという意味ではなくて。なのに、すごく地に足の着いたというか、ちゃんと人生を感じられる小説でした。
たぶん不思議な感じがしたのは、ストーリーに対する主要人物三人の年齢のせい。東京のとある町でお惣菜屋さんを営む江子と従業員の麻津子、郁子ともに60歳前後のいわゆるおばさんである。それなのに、江子は「きゃはは」と笑い、麻津子はダーリンとうまくいくことを望み、郁子は「いやーん」と色っぽい声をだしたりする。3人とも年齢が年齢だけにこれまでの人生ままならずにここまできている。江子は意気投合して一緒にお惣菜屋を始めた友人と自分の夫ができててしまい、離婚され、今も夫から精神的に自立できず、たまに二人を訪れたりする。なんだか、痛すぎて「あちゃー」と思うのだけど、人生そんなことになったりもするのかも、なんて思ったりして心の底から江子を「痛い人」とは思えない。麻津子のダーリンはかつて麻津子と婚約しながらも他の女と結婚、そして離婚したような男である。そんなやつを今でも麻津子は待っているようでこれまた「あちゃー」となる。個人的には江子より麻津子が痛いかなぁ。そして、郁子の事情は一番辛い。息子を二歳で亡くしており、そのことで夫を憎みつつ、本当には憎んではいなかったと思うけれど、その夫も前年に亡くしている。人生ままならないもの。本当にそうだとしても特に郁子の場合そう思えるまでどれくらいの時間が必要だっただろうと思いをはせてしまう。
そんなこんなで歳を重ねてきた三人が一緒に働く総菜屋はなんだかんだうまくいっていて、何より美味しそうな料理の数々に、なんだかホッとする。色々な食材と次々に出てくるお惣菜に、地に足の着いた生活を感じるのである。
いい歳した三人のおばさんが米屋の配達の若い進くんを気に入って、なんやかんやと彼を誘ったり、どこまでいっても「あちゃー」なんだけど、やはり憎めない。読んでいてい途中で三人の年齢がわからなくなるようなあれこれがある小説で、不思議な感じがしつつも、なんだか元気がもらえた気がします。
「人生はままならないもの」。
三人三様の中高年の孤独をただの淋しいものとしてだけでなく、噛みしめ受け容れながら、元気にお惣菜屋をやりくりする三人に、こんな人がたくさんいたらいいなと純粋に思いました。三人が元気なのは、美味しいものを美味しいと食べることができるからなのだと思います。恥ずかしながらここに出てくるお惣菜の数々、作ったこともなければ食べたこともないものもたくさんありました。ひとつの食材を前にしたときに三人からポンポン出てくるお料理のアイデアに、これまでの人生きちんと食事をしてきた人たちだとわかります。バタバタの毎日で、凝ったものは作れないけれど、それでも何とか「食」が生活の土台となるようきちんと気を配ろうと思いました。
Posted by ブクログ
手作りごはんって、お料理っていいなあと思った。最近同じ楽チン!ボリューム!て感じのおかずばっかり作ったり食べたりしていたけど、こんな風に味わって食べるのいいな。
さーて今週はどんな副菜作ってみようかな(^^)
Posted by ブクログ
ドキドキもハラハラもなく、安心してくつろぐことができます。
お惣菜屋さんが舞台なので、出てくる料理は豪華ではないけれど、丁寧に作られているからこそ今の時代には「豪華」でしょうか。
Posted by ブクログ
★人生ままならないものだということはもうじゅうぶんすぎるほどわかっているのだから、それを裏付けるエピソードの在庫をわざわざ増やさなくたっていいだろう。
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60歳くらいの人たちの話だったから、少し感覚が合わなくて腑におちない部分があった。でも、町で10年以上続く惣菜屋さんに憧れをもったし、ご飯に囲まれた毎日のあたたかさと幸せも感じることができた。