井上荒野のレビュー一覧

  • その話は今日はやめておきましょう

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    ネタバレ

    良くも悪くも人は流されやすくて、誰と一緒にいるかで、人は変わってしまう。あんなことになったのは一樹のせいでもあるけど、2人が事に向き合ってNOを選択できたのも一樹のおかげだと思う。今後3人がどうなるのか気になるし、一樹は憎めないやつだから良い方に流れて欲しいと思うけど、やっぱり人は流されやすいから、しばらくしたら出会う前の3人に元通りなのかもしれない。

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    2026年01月17日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    「ここ家」の三人健在!総菜を仕込む3人の息はピッタリ。そこに、建物の老朽化のため立ち退き話が持ち上がる。ここ家はどうなる!?
    60代半ばの女性達の生き方、これからの決め方が自然体でとても素敵だった。
    元気がもらえたので、読めて嬉しかった。

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    2026年01月09日
  • だめになった僕

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    信州のペンションを家族で経営する傍ら、漫画家としても身を立てる綾。ネットでの荒らしに苦慮しながらもサイン会を開催、そこでずっと愛していた男 涼が来店、綾を自作の絵画で殴りつける。

    そこから少しずつ昔に戻り、綾と夫、涼と妻の関係が描写される。
    だめになった僕=夫でもあり、涼でもある。
    なかなか強烈なキャラクターの登場人物たちでした。

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    2025年12月31日
  • 私たちが轢かなかった鹿

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    ネタバレ

    息子と親友が付き合っている
    彼の母親が親友

    同じ出来事を違う人物の視点で描く物語。
    短編集だけど続きが気になる癖になる文体。

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    2025年12月30日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    60代後半の三人の女性たち、惣菜屋「ここ屋」を営む女性たちの話の続編である。
    私の場合、このまま行ったらあと数十年して、定年退職後の年齢であるが、
    定年退職がない仕事の場合、どうだろう。
    女性としての人生、生き方として、前向き。
    立ち退きの話のときに考える引き際。定年退職等と決まっていないならば、引き際は、自分で決めたいなぁと思う。
    そして、井上荒野さんの作品を読むのは3冊目であるが、どれを読んでも、おいしそう。今回は、目次を読んだら、お腹すく…
    前向きに、明るく、充実した生き方がとてもすてきだなぁと思う。ところどころ、滑稽にも思える失敗があったりするのも現実。そこがまたいい。

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    2025年12月29日
  • あちらにいる鬼

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    しかしなんであんな男がモテるのか、まずもってそれが理解不能。みはるがどうして惹かれたのか、丁寧に描写してある、でも分かんない、それは僕が男だからかも知れない、と納得してしまうような文章の上手さだった。
    いやぁ、小説というか、文章ってすごいなと久しぶりに感心した作品でした。

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    2025年12月18日
  • それを愛とまちがえるから

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    行為は夫婦の第二の会話のようなもの

    パートナーの恋人と仲良くなれるはずない!って思っていたけど、負けないための鎧を着て全員戦っている様が面白い。愛を誓った相手を信じたい、という思いは少なからずお互いにあるんだよね。ラストは男と女の違いがよくわかる。

    解説の精神科の人のコメントが軽かったなー。実際にレスで悩む人を軽視しすぎ。

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    2025年12月08日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    美味しいお惣菜のお店「ここ家」の三人に再び会えました。前作から月日が流れて、別れや新しい出会いがありました。一見いい人に見えるけど···という男性の出現、そして若い女性が修行にきたりと、新たな登場人物が個性的でした。

    三人それぞれ悩みがあり、それを自分の胸に納めるか、皆に話すかを逡巡する様子が、この小説を身近に感じられるひとつかもしれないです。

    そんななかで毎日作るお総菜が本当に美味しそうで、「ここ家」の料理本を出して欲しいくらいです。

    色々ありましたが、この先の「ここ家」が楽しみな終わりかたでした。読後感はスッキリでした。リターンズを読んだばかりなのに、またこの先が楽しみになりました。


    〈目次〉
    キャベツ炒め再び
    薄っぺらくて甘い卵焼き
    金柑のタルト
    苺のタルト
    うどんすき
    菜の花のペペロンチーノ
    金時豆とチョリソー煮込み
    鹿肉の缶詰
    ズッキーニのソテー
    ギスの唐揚げ

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    2025年12月05日
  • 注文の多い料理小説集

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    お料理にまつわる短編集。そしてアンソロジー。
    どれも味があって面白かった。
    エルゴと不倫鮨、夏も近づくが特に面白かったです。

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    2025年12月03日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    60代後半の女性3人組が主人公。まだまだ恋愛沙汰で悩んだりしていて、ちょっとビックリ。でも私も時々フラフラと思うことはあるから、そんなものなのかも?この先お店がどうなるか気になる。シリーズ2冊目らしいけど、これから読んでも問題なし。

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    2025年12月01日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    熟年女性3人がやってる惣菜屋、ここ屋を舞台にした作品。前作に次ぐ物だが、前作を読まなくても読めると思う。何だかこの年齢で思い悩む事とか凄いリアルで驚いた。が、
    新しい希望も垣間見得てやはり井上氏らしく満足した。

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    2025年11月30日
  • 注文の多い料理小説集

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    食べ物や食事にまつわる短編のアンソロジー 読後感はすっきりとして続きを読みたいと思うものから、うーんなんだかモンヤリ⋯というものまで様々。 季節の移ろいを感じられる「夏も近づく」と、形を変えてもパンへの情熱を持ち続けた人生の途中を描いた「どっしりふわふわ」が好み。

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    2025年11月28日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    どの作品もさくっと読めるけど、登場人物の人生と重ねて考えられる余韻があった。私はななつ星に誰とどんなときに乗りたいだろうと考えた。

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    2025年11月09日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    ドキドキしたーしかも嫌なドキドキ。祈るような気持ちで最悪なことが起きないでくれと読んでいた。
    夫婦間の、あれ言わなきゃ、相談しなきゃ、でも今じゃなくていいか、今じゃないか、で後回しにしてしまうこと、まさにタイトルのような場面はあったりする。特に、相手を不快にさせるかもしれない、自分の知らない相手のネガティブな面を暴いてしまうかもしれないようなセンシティブなものもあったりする。むしろ、それによって自分がどういう人間と思われてしまう、そう思われることが嫌だなぁと感じることもある。で、黙る。言わない。でも態度には出てしまう。相手は黙っていることを察する。で、違う想像をする。ボタンのかけ違いが、ヒリヒリ、ドキドキさせた。
    すごくいい作品なんだけど、もう一度似たような作品を読みたいかと言われれば、チキンな私は読めないので、星一つ減らしてしまった。作者さんに申し訳ない。。

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    2025年10月26日
  • キャベツ炒めに捧ぐ リターンズ

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    ネタバレ

    「潮時(しおどき)」という言葉を、やめ時、そろそろ引き上げる時、みたいな意味に思っている人が多いようだけど、それはどちらかというとマイナスの方の意味で。
    良い潮の流れが来た時、船出のチャンス、という前向きな意味もあるのだ。

    ・江子(こうこ)66歳。元夫の白山(しろやま)が急逝して二年
    ・麻津子(まつこ)65歳。夫・旬(しゅん)と五年前に結婚
    ・郁子(いくこ)67歳。「ここ家」で働くようになって五年

    三人で営むお惣菜屋の「ここ家」が入っている建物「スーパー文殊」の老朽化による立ち退き問題が持ち上がる。
    古い建物ゆえの破格の賃貸料だった。この場所が無くなれば、「ここ家」は存続の危機である。
    反対運動をけしかけてくる常連客たちにはそれぞれ思惑があって、いやに前のめり。

    三人それぞれ、秘めた気持ちや出来事もある。
    一時は恋人を取り合った親友との和解
    「結婚四年目の危機」説への不安
    夫と息子に先立たれた寂しさ

    それにしても・・・華麗な加齢臭がしそうなジェントルマン勅使河原善次(てしがわら ぜんじ)は、最高の道化役だった
    神出鬼没、その実はストーカーまがいの待ち伏せ。
    立ち退き反対運動に熱心に力を貸しているポーズを取るのは、自分は頼りになる人間だとアピールして気を引くため?
    そのくせ、自分が勝手に発注した看板の加工費用を、僕が立て替えましたからと請求するあたり、セコさが透けている。
    麻津子に体当たりしたのは、反対意見を口にしたからではなく、既婚者に用はないから?
    肘を差し出して腕を組もうとする・・・それがジェントルマンだと思っているのでしょうねぇ〜
    大家さんの奥さんの、「とても良い人で、博識で、英語とドイツ語が堪能。うちでは『先生』と呼んでいる」というピカピカの評価が、次々と塗り替えられていく描写がさすがである。

    進と姫薇々(きらら)も神出鬼没だった。
    姫薇々の事情は、今期のドラマ的にタイムリーである。しかし、これは極め付けにひどい。
    進はまあ・・・かわいらしいものだ。
    がんばれ若者たち!
    60代の女たちも、「良い潮時」を迎えての新しい出発、がんばれ!

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    2025年10月26日
  • 私たちが轢かなかった鹿

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    独創的 文章がとても上手いので読んでいて心地よい。なくはなさそうだけど奇抜なストーリーも面白くて引き込まれた。

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    2026年01月12日
  • あちらにいる鬼

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    前情報なしで読んで、あとがきを読んでびっくり。作者への興味が高まり、この人の作品を手に取ってみたくなった。内容としてはひたすら男女の愛の軌跡が描かれている。しかし、なぜだか飽きずに読めてしまう。男のつかみどころのなさ、どこか夢中になりきれていないのにやめられない女の性。自分にはこんな体験ないのに、所々共感してしまう不思議。言語化の難しい生き苦しさ(決して何が不幸なことがあるわけではなくむしろ幸せなのに)を感じた時に読みたくなるような作品でした。

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    2025年10月06日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    5人の小説家の短編と、2人のクリエイティブディレクターのアンソロジー
    テーマは九州の特別列車「ななつ星」に乗り込む乗客の物語だ
    列車はたくさんの人を一度に運ぶけど、乗客の一人一人はそれぞれ特別な想いを持って列車に乗り込む

    5人の作家さんが寄せたとても短い物語には人生という長い長い想いが乗っていることに気が付く
    恩田陸さんの「お姉さん」が仕組んだ、複雑で切ない物語も時間の長さと、生きようとする想いの深さが音楽に乗ってやってくる

    個人的には小山薫堂氏の言葉が圧巻だった
    人から人へ繋ぐ想いが言葉となって、香り高く温かみを持って伝わってくる
    「共感」という到達点はその気持ちを理解しようとする意識の量が必要だと思う

    秋のコーヒータイムに金木犀の香りを感じながら読みたい一冊

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    2025年09月30日
  • 私たちが轢かなかった鹿

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    どの短編も読んだ後に残るゾワゾワした感じ。
    5篇の短編どれもが同じ出来事を2人の当事者の視点から描いている。
    同じ出来事の中なのにそれぞれ掛け違っている違和感に読んでいて惹き込まれる。
    表題にもなっている短編『私たちが轢かなかった鹿』。
    22年来の親友(52歳)が息子の恋人という立場になり家に遊びに来ることに。
    そこで夕飯に出てきた薪ストーブで煮込まれたアイリッシュシチューが美味しそうでレシピ検索。
    シグノというワインも気になるし茸のオムレツも食べたくなってきた。
    この短編の最後、鹿肉の表現がそう来るのかとゾワゾワなりました。

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    2025年09月19日
  • 私たちが轢かなかった鹿

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    一作目を読み出したら続きが気になって早々と読み終えました!
    どの話も続きが気になる、続きを考えたくなるお話でした!

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    2025年09月14日