井上荒野のレビュー一覧

  • 猛獣ども

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    面白かった。
    ダブル不倫中に死んでしまった男女を巡って、
    6組の夫婦のそれぞれの心情が見えてくる
    井上さんの、はっきりしないモヤモヤした雰囲気。
    ちょっと切なかった。
    歳を重ねたらまた読み味が変わりそう。

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    2024年08月24日
  • 注文の多い料理小説集

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    アンソロジーは「名前も作品も初めて知った」作家のほうが断然面白く感じる。この本では坂井希久子『色にいでにけり』がそれで、普段読まない時代ものだがとても面白かった。主人公の境遇と芯に持つ矜持、江戸の色名と和菓子の描写が実に生き生き、しみじみと描かれていて、このシリーズが読みたくなった。

    他は伊吹有喜『夏も近づく』、深緑野分『福神漬』も滋味があってよかった。井上荒野『好好軒の犬』はラストが上手い。柚木麻子『エルゴと不倫鮨』はトップバッターとして勢いがあり好印象。柴田よしき『どっしりふわふわ』はラストが安直な気がしたのと、中村航『味のわからない男』は好みが合わなかった。

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    2024年08月20日
  • 猛獣ども

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    生きることの生々しさとやるせなさ。
    迷子になったかのような心を持て余しながら、それでも生き続けるしかない。
    いつかは誰にでも訪れる最期の日まで、希望、疑惑、蔑み、愛着、いろんな混沌を抱えたままで。

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    2024年08月08日
  • よその島

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    ネタバレ

    どうすれば井上荒野の小説に出てくる妻たちのような境地に辿り着けるのだろうか、と結婚生活を送る仲でよく考える。認知症を患う夫の中で、彼の妻はすでに死んでいることになったとき、私は蕗子のような受け答えができるだろうか。

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    2024年07月30日
  • あちらにいる鬼

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    男と女、その一挙一動そのひと言に隠れた意味がある、深い洞察による緊張感のある不倫物語。出家の辺りからこれって瀬戸内寂聴物語?ちょっと褪めた。

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    2024年07月28日
  • ホットプレートと震度四

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    台所用品のまつわるちょっと良い話の短編集。大きな事件はなくとも、ゆるやかな悲喜こもごもが読み心地が良かった。お気に入りは『ピザカッターは笑う』→男性の下心をほのめかす描写が秀逸。『焚いてるんだよ、薪ストーブ』→近しい人を失った喪失と再生がよく伝わってきた。

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    2024年07月19日
  • 静子の日常

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    可愛らしいし、嫁姑としての距離感もほどほどで、
    でも息子や孫のことは心配でさりげなく(?)手が出るし、
    赤の他人のトラブルやらも上手くかわすなんて
    とっても素敵なおばあさん。
    こんなおばあさんになりたい。

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    2024年07月08日
  • ホットプレートと震度四

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    装丁に一目惚れ
    内容も好みでした

    料理やカフェに焦点を当てた小説は多いけど、料理道具にスポットを当てた小説は珍しい気がする

    表紙カバーや各章に使われている写真にまつわるエピソードを読んでいるかのよう。

    どの作品も、流れている空気感が読んでいて心地よい。

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    2024年07月05日
  • 錠剤F

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    ネタバレ

    久々の井上荒野さん。全編全部不穏。「何でそうなる?」と思いつつその裏にあるものを想像しながら各短編を最後まで読むと、シンと周りから体からその内側まで冷えてくる感じがします。乾いた冷たさ。いや怖い。
    人間って見た目じゃ何考えてるかわからないし、言ってることやってることがその人の全部を必ずしも現してはいないのだということを改めて突きつけられるような短編集でした。
    真夏に読んだらもっと良かったね。心底涼しくなれそうで。

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    2024年06月17日
  • 静子の日常

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    『照子と瑠衣』を読んで、その中に登場するおばあちゃんがお茶目でパワフルでかわいいと思ったのだけど、その静子さんのお話があると知り、この本を手に取った。
    『照子と瑠衣』で感じた印象通り、おっとりした雰囲気と、イタズラ好きな性格を併せ持っている。
    奔放さと堅実さ、相反するように思える二つの性格を同居させており、不思議な魅力を醸し出している。

    通っているフィットネスクラブに貼られている細かすぎる注意喚起の言葉に、「ばかみたい」と感じており、ある日その貼り紙に「ばか?」と書いた小さな付箋を貼り付けるエピソードは痛快で、笑ってしまう。

    そんな飄々としている静子さんも、かつては夫の浮気に悩んだり、家族

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    2024年06月08日
  • 静子の日常

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     書店で前からずっと気になっていた本で、やっと購入しました。

     静子、薫子、愛一郎、るかの視点でそれぞれ話が進んでいく。淡々としていて読みやすく、大きな事が起こるわけでもなく、でも、続きが気になる…という。

     静子のフィットネスクラブの出来事、行動が読んでいて面白かったです。

     こういう、家族の何でもない、ほのぼの系でも、どろどろ系でもなく、でも面白いお話しは、なかなかないので新鮮でした。

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    2024年06月06日
  • ホットプレートと震度四

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    短編集。どれを読んでもほっこりする。どこか身に覚えがありそうな話題だから? ゼリーやお好み焼きが食べたくなった。

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    2024年05月30日
  • ホットプレートと震度四

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    食にまつわる道具を巡る短編集と本の帯に書いてあるが、その通りだった。
    どの物語も淡々と綴られていて、さらっと読めた。
    タイトルになっているホットプレートと震度四と焚いてるんだよ、薪ストーブがよかった。
    何となくでも先に希望が垣間見える話が私は好きなのだ。

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    2024年05月29日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    「ここ家」のお惣菜、どれも美味しそうで読むだけで気持ちが上がる。
    が、江子、麻津子、郁子 それぞれの事情はちくちく刺さる。
    それでも明るく楽しく?毎日を過ごす三人の醸し出す空気はたまらない。
    三人とも「いい女」だと思うんだけど、気が利きすぎたり考えすぎたり事情が重すぎたりして、必要以上に不器用になっているところが歯がゆい。
    にしてもどれも美味しそうなお惣菜、近所にあったらいいのに「ここ家」

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    2024年05月20日
  • 錠剤F

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    おどろおどろしい表紙のイラストが、「覚悟して読んでください」という感じ。
    特別な、あるいは凶悪な事件が起きるわけではないが、日常に潜む、じわじわ来る恐怖が描かれている。
    刑事事件と違って、「解決」される事がないのも、終わった感がなくて却って恐ろしい。
    人に話しても、へ〜え、とか、よくあるよね、みたいに人ごとにされてしまうかもしれないところが、当事者たちにとっては胸がモヤモヤするのでは?
    作品中、はっきり書かれていない事も多く、はっきり書かれていないけれど、読者が察するべき事項と、この先どうなるか本当にはっきりしない事項、そして、本当に起こったのかどうかも曖昧な事項・・・といろいろある。
    もしか

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    2024年05月17日
  • 静子の日常

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    75歳の静子さん、人生を謳歌しているように見えるけど、起こること起こることこんなにどんと構えられるようになるにはそれなりに辛い思いやしんどい思いを乗り越えて来たからなんだろうな。
    物事を良し悪しで判断せず、深刻なことでもどこか楽しんでいて、全てを受け止める姿勢、見習いたいな。
    それにしても十三も愛一郎も親子してなんで軽々と浮気するんだろう。まぁでも愛一郎はまだましか…誤魔化すようにお取り寄せばかりして家族サービスするのには笑えた笑
    静子さんに薫子さん、るかちゃんと女性陣はみんないい女なんだろうなぁ。

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    2024年05月07日
  • 百合中毒

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    ネタバレ

    書店で文庫の裏書を読んで、興味を惹かれて購入。園芸店を営む家族の、母、長女夫婦、次女(不倫中)、その不倫相手、母の恋人、25年前に出て行ってイタリア人と同棲している父、そのイタリア人女性の物語。夫婦って何?25年前に出て行って、恋人に捨てられたからって戻ってきた父親を、家族はどう受け入れるのか?(もしくは受け入れないのか?)やきもきしながら読み進める感じになります。私としては、次女の不倫相手の身勝手ぶりが印象に残りました笑。妻が癌かもしれない、となったら恋人と別れようと思い、癌じゃなかった~と安心してヨリを戻そうとしたり。不倫する男の都合ってだいたいそういう感じなんじゃないかな。
    不倫相手と別

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    2024年04月29日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    読みやすくてあっという間に読んだ。
    老夫婦と出会った青年(一輝)がとあるきっかけで老夫婦の家事手伝いをする話。
    一輝がどんどん悪い方向に染まってしまいハラハラしたが、最後は希望をもてる終わり方で安心した。
    老夫婦の若者に対する思いや死についての考え方の描写が丁寧で、自分も将来はこんなふうに考える老人になるのかと考えさせられた。
    読後感が良かった。
    忘れた頃にもう一度読みたいかも。

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    2024年04月24日
  • ホットプレートと震度四

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    ネタバレ

    食にまつわる道具をめぐる短編集

    昔の人に戻ってしまいそうな心を、
    今の人に想いが戻ってくれるお話で良かった

    ほっとする、穏やかな気持ちになれた
    どのお話も良かった

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    2024年04月23日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    この本を読んで、抽選で当たる狭き門の「ななつ星」豪華列車に乗車して夢のような時間を過ごしてみたいと思いました。
    幾らなのか?庶民には手が届かない列車でしたが、YouTubeで雰囲気を味わうのもいいなぁと思いました。

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    2024年04月06日