井上荒野のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
料理をテーマにしたアンソロジー。
女性作家ばっかりかなと思ったけど、中村航さんは男性かな?色んなテイストの作品が詰まっていて、美味しくて嬉しいアンソロジーでした。
以下お気に入り作品。
柚木麻子「エルゴと不倫鮨」
不倫を嗜む男たちの隠れ家的鮨屋に、明らかに場違いなくたびれたおばさんが襲来する。そのおばさんはなぜかとても料理に詳しく、次々と美味しそうなオリジナル創作鮨をオーダーしはじめ…まさにタイトル通り注文の多い料理小説。ラストのオチも痛快でよい。
伊吹有喜「夏も近づく」
悠々自適な田舎暮らしをしている主人公が、兄から半ば押し付けられる形で甥っ子を預かることに。田舎の豊かな自然と触れ合うこ -
Posted by ブクログ
*自宅で料理教室を開いている亜希子のもとに、ある日、不動産屋が訪ねてきた。近所の家にまつわる悪い噂について知りたいという。亜希子は結婚していた頃、かつてそこに建っていた古い家の男と、いちどだけ関係を持ったことを思い出していた(「幽霊」より)。男と女の関係は静かにかたちを変えていく。人を愛することの切なさとその愛情の儚さを描いた傑作小説集*
何年かぶりの再読。
ああ、やっとこの世界観がわかる歳になったなあ・・・としみじみ。
恋の終焉、もしくは恋とも呼べない何かの終わり。
捉えどころのない、諦めと安堵を織り交ぜた名のない感情。
ひと歳重ねた大人にこそ響く物語なのかもしれません。
とにかく、まと -
Posted by ブクログ
ネタバレ*恋も愛も裏切りも、すべてが詰まっていた――。井上荒野が昭和の歌謡曲をモチーフに書いた短編集。
病院で出会った男と女の行き場のない愛(「時の過ぎゆくままに」)、カルト宗教の男を愛してしまった女の悲劇(「あなたならどうする」)、冷酷非情に女を乗り換える男の理屈(「うそ」)。他に「東京砂漠」「ジョニィへの伝言」など昭和歌謡曲の詞にインスパイアされ生まれた9つの物語*
個人的には大好物系です!
ねっとりとした昏さと諦観さが根底に漂う、大人の男女ならではのお話たち。
だめだとわかっているのに、自分ではどうしようもない感情。
そして、それを冷静に眺めて、受け入れてもいるもう一人の自分…
その描写がと