井上荒野のレビュー一覧

  • その話は今日はやめておきましょう

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    泣けた…老いが近いものとしては…
    若さとは本当に残酷なもの。そして、持てるものと持たざるものとの溝は深い。

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    2020年03月11日
  • 悪い恋人

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    結婚・同居・子育て…
    世の中の普通が本当に普通なのか。
    たしかに、全く他人の老人と一緒に住むなど異常とも言える、それが配偶者の親であろうとも。肌で感じることが結局1番リアルであり自分を感じられる唯一のことなのだろう。世では叩かれている不倫などとは全くレベルが違う。佳作。

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    2020年02月22日
  • ママがやった

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    ネタバレ

    おもしろかった。だらしない男の人書かせたらピカイチだなこの人。この小説は家族みんなおかしいけど。

    次女が娘の恋人一家と食事するシーンで、すごく洒落てる、と思いながら対抗心を燃やすあたりの心理がわかりすぎて笑えた。

    結局、百々子は教え子と再会した旦那に今までの数々の女遊びとは違う許せない何かを感じたのか、あっけらかんとした始まりとは打って変わってラストは狂気と正気に挟まれて一気に持っていかれた。

    トランクを見つめる百々子の表情、どんな女優ができるかとつい想像してしまった。大竹しのぶかな。

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    2020年01月13日
  • 綴られる愛人

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    ネタバレ

    双方自分の経歴を偽って始めた文通。女は下にサバを読み、男は上にサバを読む。本当は35歳と21歳なのに、手紙の中のふたりは28歳と35歳。

    20歳そこそこの学生にエリートサラリーマンの中身を伴った手紙など書けるはずもなく、女は最初から彼の嘘を見抜いている。しかし男は浅はかで、偽りの自分の姿に酔い、自分と彼女は相思相愛であると思い込む。会ったこともない相手なのに。

    終盤まではどちらにもイライラします。女に妄想を掻き立てられている男のことが馬鹿っぽく見えるし、そんな彼に嘘をついて都合よく利用しようとしている女が怖い。美人売れっ子作家の彼女に対する私の嫉妬も多分に含まれています。ふたりが初めて会っ

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    2019年12月22日
  • だれかの木琴

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     すごい本だった。
     小夜子は、自分がおかしくなっているということを、家族に気付いて欲しかったんだと思う。光太郎は生涯でたった一人の相手だし、かんなはたった一人の娘。特に趣味があるわけでも何かに特別秀でているわけでもない自分にとって、家族はたった一つの心の拠り所で、自分にはそれ以外には何もないと思っていたのかもしれない。海斗への執着は、海斗でなくてもよかったんだと思う。たまたまそこにいたのが海斗だったというだけ。海斗に執着し、奇行を繰り返すことで、日々感じている孤独感、寂しさ、焦りのようなものを家族に気付いてもらいたかった。わたしはこんなに狂っている。こんなに狂ってしまうほど寂しかったんだ、と

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    2019年12月14日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    なかなか良い人情話だった井上荒野(アレノ)作品。夫婦二人住まいになった昌平72ゆり子69は健康の為に始めたクロスバイクに嵌まり日々楽しんでいたがパンクした時に立ち寄った自転車店で好感度の青年に修理して貰った。その後、昌平が交通事故に遭い不便な生活を余儀なくされていた時に偶然の出逢いで家政夫まがいの通い仕事をくだんの青年にして貰うことになるのだが......
    人を信じること信じられることの機微が語られる作品。
    寸前に読んだエッセイ集「夢のなかの魚屋の地図」の余韻が残っているので随所に"なるほど部分"があるのも納得でき楽しく読めた♪

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    2019年12月12日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    有名作家による猫アンソロジー本。
    猫が主人公のアンソロジーではなく
    人間がメインで猫はオマケのようです。

    「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫
    を目当てに読みました。「うんうんそうだよねぇ。」と
    頷いてしまいました。

    他の作家さんはすべて初読みの方でした。
    湊かなえさんの作品は自身の体験を
    基にしたのでしょうか。興味深く読みました。

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    2019年11月06日
  • 切羽へ

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    日々の暮らしの中で、
    切羽詰まる、追い詰められ方は何度か味わっているけれど、ルーツは「切羽(きりは)」だとは知らなかったし、そもそも、切羽(きりは)」という言葉すら知らなかった。

    山田詠美さんが解説。

    抑制的で読者の想像に委ねている描写。
    わたしは好き。
    書かない言葉もあるという美しさもあると思うから。

    淡い、大人の恋愛。

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    2019年06月18日
  • 綴られる愛人

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    文通を介して知り合って2人。21歳の大学生航大は35歳の貿易関係の仕事と偽り、35歳の作家柚は28歳の専業主婦と偽る。手紙の中で進むそれぞれの想像と航大の膨れ上がる想い。次第に嘘の中に真実が混じり始めながら進む。メールほど気軽ではなく電話のように反応が見えない手紙。自然と過剰になったり重くなったり。返信を待つ間の感情や出した後の迷い。軽い気持ちで始めたはずがどんどん大きくなっていき止められなくなる過程に圧倒される。

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    2019年05月30日
  • ベーコン

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    ネタバレ

    井上荒野先生の著作が読みたくて読んだ小説。食べ物の名前がついた短編小説10作が掲載されていた。「アイリッシュ・シチュー」と「「大人のカツサンド」、「目玉焼き、トーストにのっけて」が怖い話だった。「クリスマスのミートパイ」の主人公に1番共感した。「父の水餃子」は悲しい話だった。「煮こごり」が1番面白かった。難しい言葉は使われていなかったが、登場人物の心情の解釈が難しい小説だった。井上先生の小説を次に読むなら、「切羽へ」と「あちらにいる鬼」が読みたい。

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    2019年05月20日
  • ママがやった

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    まず最初に謝らなくてはいけない。実は全然期待してなかったのです、ごめんなさい。これは傑作です。ほんの200ページ弱の中に描かれている全てに唖然とした。サブタイトル「MAMA KILLED HIM」がなぜ「PAPA」でないのか。読むにあたってこれ、重要だと思う。
    結婚・家族・友達・恋人など、全てにおいてこの本に出てくる事象を孕んでいて、多分それは、誰しもが抱えているものだと。「結婚は相手を許すもの」という言葉があるが、これに拓人は溺れていたのだろう。しかしながら“父親の言葉にはある種の作用がある”これも事実。だから読み切った時に何も言えなかった。擁護も否定もできないし、誰一人として救われない。た

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    2019年02月13日
  • ママがやった

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    さらっと読めてしまうのだけど、予想以上におもしろかった。動機って、その人だけのものだよなあ。ママにとっての引き金はそれか…! と唸らされた。

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    2019年02月04日
  • ベーコン

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    微妙な関係の男女が一緒に食べる話。
    好きなの?全然興味ないの?嫌いなの?好きだけど…どうとも取れる二人のやりとりで進んでいき、なんともなく終わる。どうとも取れるから、登場人物たちの心を探りながら読むのが楽しい。言葉の端々にちりばめられた意味ありげなそれらをどう捉えるのか?
    ナレーナーも音楽も無く観る側を誘導しないドキュメンタリーの様に、読む側の心理で様々な方向に進んで行く。自分の知らない部分に気がついてしまう小説なのかも?!

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    2018年12月23日
  • ベーコン

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    食べ物に絡めた男女の短編集。
    食欲と性欲が入り乱れてる感がめっちゃ良かった。

    個人的にはアイリッシュシチューが凄く好きでした。
    手がかじかむ寒さと台所の暖かさ、
    冷えた心と家族の温もりを感じられるストーリーでした。

    井上荒野さん、凄い人だな…笑

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    2018年11月13日
  • 森のなかのママ

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    ネタバレ

    井上荒野先生の著作だから読んだ小説。内容を全く知らない状態で読んだ小説。いずみには共感できなかったが、いずみの母の毬子の読んでいて面白かった。「つやのよる」よりも面白かった。表紙が個性的だった。

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    2018年11月08日
  • 静子の日常

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    爆発的に面白いわけではありません。だって、ここに描かれているのは、後期高齢者となったおばあちゃんの日常。息子一家と同居する静子さんは、一見おっとりとした可愛らしい人。しかしその実を知れば、やるな婆ちゃんとニヤリ。何度かふきそうに笑いました。

    婆ちゃん、息子、嫁、孫娘の視点で。静子さんは、人の決めたことはそうでもないけど自分で決めたことは絶対に守る人。まったくぶれない。そんな静子さんのことを家族が認め、畏れ、敬意を払っているのがいい。年頃の孫娘が爪切りを借りにきて言葉を交わすシーンがとても好き。

    すっとぼけた雰囲気があるのに、ちょっぴり切ない。行ったことのないところに行ってみたいと思いました

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    2018年11月03日
  • 猫が見ていた

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    ネタバレ

    猫に纏わる短編やエッセイを集めたアンソロジー。
    豪華なメンバーと表紙の美しい猫に惹かれて手に取りました。
    どれも魅力的な作品でしたが、中でも東山彰良さんの「黒い白猫」が良かった。舞台は台北という物珍しさに、ニン姐さんという気骨のある彫物師(タトゥー)が素敵。浅はかに刺青を入れたがる若者を諭すセリフに感動です。クリスティアーノ・ロナウドが好きなりました(笑)。
    東山作品は一つだけ読んで苦手になって遠ざけていましたが、今後は読んでみたいと思います。アンソロジー効果ですね。

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    2018年09月05日
  • ベーコン

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    短編集
    タイトルに惹かれ購入。もっと効果的に食べ物が使われたものを期待して読んだが、そこまで感じなかった。

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    2018年09月03日
  • 猫が見ていた

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    「猫がでてくる小説集」というだけで読んでみました。
    今まで読んだことのない作家さんの作品にも触れられて「猫関係なく読んでみたい」と思える出会いもあってよかったです。
    それにしても、登場する猫を速攻頭の中で3D化して触り心地や声、眼の色、肉球の具合なんかをついつい妄想してしまう…地の文を読むよりもそっちに割いた時間の方が長かったかも!?

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    2018年08月09日
  • だれかの木琴

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    ”オススメ文庫王国”からだったかな。帯を見ると、主婦が壊れていく話ってのは分かっちゃう。正直、要らん情報だと思うけど(前情報無しの方がきっと楽しめる)、それでも尚、淡々と進められる語りの妙によって、求心力の高い作品に仕上がっている。怖い内容って知らなかったら手に取らなかっただろうし、そういう意味ではある程度のネタバレは仕方ないけどね。で内容は、何となく歯車が狂ってきそうな”予感”を感じさせる序盤とか、実際にストーキング行為が始まってからの狂気を描く後半とか、それぞれに読ませられる。結局主婦が墜ちた真の理由はいまひとつピンと来ないけど、だからこそ、逆にリアリティがあったりして。

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    2018年06月25日