井上荒野のレビュー一覧

  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    死ぬまでにしたいことの一つ、豪華クルーズトレインの旅を、豪華執筆陣のアンソロジーで擬似体験。「ななつ星」をめぐる7編、どれもいい話だった。中でも印象に残ったのは、ラストが切ない、井上荒野さんの「さよなら、波瑠」と、母娘リモート旅が和む、川上弘美さんの「アクティビティーは太極拳」。老春、相生、家苞etc…単語をお題にした小山薫堂さんの随想「旅する日本語」も刺さった。

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    2023年04月13日
  • 荒野の胃袋

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    小さい頃からお母さんの手のこんだ料理を食べてたら、やっぱり食に関して一家言あるようになるよね。
    お母さまというのはあの井上光晴で”あちらにいる鬼”を読んでるから、その浮気し氏放題(あちがきにもそういう表現があった)の夫を料理で繋ぎ止めておきたかったのではないかとつい勘ぐってしまう。
    それ以前に料理好きでないとここまではできないと思うけどね。
    なんせうどんやパスタは小麦粉から作るんだから。
    仲良しの角田光代との対談も楽しめた。

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    2023年04月07日
  • 小説家の一日

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    書くことがテーマだったり、書くことに携わる人が語り手だったりする短編集。
    長い物語のほんの一部を切り取ったような印象の作品が多く、そのせいかどの作品も強引にハサミで切り取ったかのような座りの悪い終わり方をしていて独特な読み心地。文章が抜群にうまい。

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    2023年03月27日
  • ナナイロノコイ

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    恋愛小説も、アンソロジーも好きなので、こういう本は良い。
    映画化するっていう井上荒野さんの短編が一番好きだったかなあ。

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    2023年03月26日
  • 100万分の1回のねこ

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    有名作者による13話の猫?愛?の話が次々に繰り広げられる。

    いろいろな人がこの絵本を読んで自分なりの100万回生きた猫を書いていてとても面白い作品でした。

    この人の作品を読んでみようかなぁと思えていい出会いになりました

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    2023年02月28日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    面白かった。

    ただ何回読んでも主人公たちがもう少し若いイメージになってしまって。たぶん60過ぎの人と交流がないからだと思うんだけど。

    あと10年20年たってから読んだらまた印象が変わりそうな本だなぁ



    あー、白山さんだけ嫌い。

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    2023年02月26日
  • あちらにいる鬼

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    なんだろう、ドロドロした話だと思うんだけど読んでる時も読後もなんなら清々しさすら感じる。読みやすい。文章のせいかな。主要人物みんな嫌いになれない。いや、一緒に暮らすのは無理だけれども笑

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    2023年02月21日
  • その話は今日はやめておきましょう

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    いつもどんよりとした曇天を連想する井上作品
    今回もそこかしこに不穏な空気が漂っていました。

    72歳の昌平、69歳のゆり子、二人が住む一軒家で通いの家政夫として働く事になった若者、石川一樹、この3人を軸として物語は展開します。

    どこにでもいそうな人の良い初老の夫婦が、一樹と関わる事で気持ちが揺れ動きます。
    根は「いい子」隣人とのトラブルを小気味よく解決したり頼まれた仕事は快くこなす、その反面、厭世的で暴力的、自暴自棄な面もある一樹

    一樹の危うさと、「老人」と呼ばれる事に抵抗を持ち、老いに逆らおうとする夫婦の感情がリンクしてそこにリアリティーを感じます。

    実際に存在しているかの様な登場人物

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    2023年02月11日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    自分とそんなに変わらない年齢の夫、その妻とその家族を中心に物語が展開する。いずれ自分にもこんなことが、と思う場面があって少しイライラする。素性のよくわからない若者が入ってきてさらに心が乱される。なんなんだ、こいつは。という気持ちは主要人物の夫と同じだ。なんでそんなやつに妻は信頼感を持つのだ、それで事件が起きる、夫婦の微妙なやり取りはうちでもそうかな。息子とかはどう思うんだ。そうした気持ちの重なり方がこの小説の読み手へのメッセージなのか。最後にこの話の主人公は夫婦でなく若者なのか、と思わされる。
    タイトルのセリフはいつ出てきたのか、わからなかったほど心乱されていたのか。絶対好きとは言いたくないが

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    2023年02月05日
  • 注文の多い料理小説集

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    どれも面白かった。
    井上荒野さんの作品は本人の短編集「小説家の一日」に入っているので既読でした。
    柚木さんと伊吹さんは短編を読むのは初めてだったのだけれど、印象が違ってそれも面白かったです。

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    2023年01月31日
  • あたしたち、海へ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    いじめの描写がとてもリアルです。
    カースト上位の子がそれとなくみんなから孤立させようとするところとか
    結局、何も問題は解決していないし、誰も助けてはくれないという結末…

    逃げることも一つの正解だし、波多野さんのように無視を決め込む、というのも一つの正解だと思う
    ただ、確かなことは誰かに助けてもらうことや、周りを変えることを期待してはいけないということだった。

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    2023年01月19日
  • 小説家の一日

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    ネタバレ

    他の方の感想を読んで初めて「好好軒の犬」にでてきた娘さんが
    タイトルにもなってる作品に出てきたことを知りました。
    確かにお父さん、小説家でしたね。
    書くことをテーマとしてるそうですが、だいたい不倫のお話…
    一番印象に残ったのは「名前」。
    娘がかつての自分と同じ立場になり、しかも自分はできなかったことをやりとおしてるのを見た母親。
    母親と娘の女性性みたいなのがぶつかる話。
    生々しいけど、終わり方がカラリとしてます。

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    2023年01月18日
  • そこにはいない男たちについて

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    「あちらにいる鬼」と同じく女2人それぞれの視点から語られていて、お互いが相容れない関係ながら必要な存在でもあったのかな、と感じた。
    料理がどれも美味しそうで、こういう料理教室なら通ってみたいな。

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    2023年01月09日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    惣菜屋 ここ家 を舞台に60代3人の女性の人性を振り返ったり、前に進んだりする物語

    仕事、職場だけの場所ではないここ家
    3人がいることで、独立してはいるけど、必要な時に支え合える

    素敵な3人です
    江子と白山の関係性を辛く思って読んでいたけど、江子が最後に精神的に離れる事ができて良かったと思いました

    料理ができるって、本当に素晴らしい事だと思うし、出てくる料理、特にアサリの串揚げ食べてみたと思いました。

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    2022年12月26日
  • 小説家の一日

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    ものすごく井上荒野的な感じがします。井上さんの作風を知っていてそれが好きな方には楽しめて、それ以外の方にはさほど刺さらないかもしれません。「書くこと」をテーマにした10短編集。お気に入りは『緑の象のような山々』→世紀のクソメールの応酬。『園田さんのメモ』→こんなメモは怖い。『窓』→いじめの描写が辛い。でも少し救われるようなラスト。総括:全体的にモヤ~っとした質感でオチも「え、それで...」となるものが多いがなぜか読ませます。1編が短いので隙間時間にサクッと不穏を楽しめました。

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    2022年12月15日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    ネタバレ

     我々はいつから「老人」になるのだろう。定年後を妻と楽しくサイクリングなどして過ごすはずだった夫が足首を骨折し、手伝いの若い男を家に入れるようになった。

     若い一樹には老夫婦の姿はどう映ったのか。悪友が語る「あいつら何のために生きてるんだろうね」という言葉を否定できない。

     きっとこんな風に年寄りのことを憎んでいる若者は多いに違いない。だからオレオレ詐欺にも簡単に加担してしまうのだろうな。

     文庫だったので、解説も読んだ。村松友視(みが出ない)さん、男のあなたはもっと昌平について書くべきだね。荒野さんの書き方がうまいとか、音楽みたいだとか、そんなこと言ってる場合じゃないんだよ。これから、

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    2022年12月11日
  • 小説家の一日

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    「書くこと」をテーマとした10編の短編集。

    「園田さんのメモ」言葉よりも文字で伝える不気味さ、でも園田さんってどこかにいるかも。でも嫌いじゃないかも(笑)

    「好好軒の犬」は、あちらにいる鬼のスピンオフ版かなと思える意味深なお話。

    贅沢な全10編でした。

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    2022年12月06日
  • 小説家の一日

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    井上荒野さんの「書く」ことにまつわる短編集。
    とても良い。
    ブックカフェで手に取ってそのまま購入。

    文字を紡ぐってとても不思議な行為だなぁと改めて思う。

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    2022年11月18日
  • キャベツ炒めに捧ぐ

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    人生の先輩方のお話と家庭料理が合っている。旬の食材を丁寧に料理してみたいと思うと同時にずっと当たり前にいる家族を大切にしようと思えた作品だった。

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    2022年11月07日
  • その話は今日はやめておきましょう【毎日文庫】

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    人が何に興味を持つか、それは自分自身でもなかなかにわからないものです。

    例えば、『誕生日のプレゼント』を『取りに行こう』と突然夫から言われて、二人で赴いた『サイクルショップ』に『夫婦それぞれのクロスバイクが用意されていた』としたら、それまでそんなものにあなたが全く興味を持っていなかったとしたら、それは戸惑いの瞬間をそこに見る以外のなにものないでしょう。『こんな恐ろしげなものとんでもない』と思うのは当たり前のことです。しかし、『もう代金が支払い済み』と言われると諦めざるを得ません。そして、やむを得ず乗り始めたそんなクロスバイクが、『今では、サイクリングはふたりの日常に欠かせないものとなっている

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    2022年11月02日