井上荒野のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ我々はいつから「老人」になるのだろう。定年後を妻と楽しくサイクリングなどして過ごすはずだった夫が足首を骨折し、手伝いの若い男を家に入れるようになった。
若い一樹には老夫婦の姿はどう映ったのか。悪友が語る「あいつら何のために生きてるんだろうね」という言葉を否定できない。
きっとこんな風に年寄りのことを憎んでいる若者は多いに違いない。だからオレオレ詐欺にも簡単に加担してしまうのだろうな。
文庫だったので、解説も読んだ。村松友視(みが出ない)さん、男のあなたはもっと昌平について書くべきだね。荒野さんの書き方がうまいとか、音楽みたいだとか、そんなこと言ってる場合じゃないんだよ。これから、男性はどうやって生きていくべきか、それを女性が描いているんだから。それについて逃げずに考えて、「解説」してくれよ。 -
Posted by ブクログ
中学からの仲良し三人組が私立女子高でいじめに巻き込まれた。発端は三人のうちのひとりが、正義感から女王様気取りのクラスメイトに反発反抗した。女王様は仲間を募って巧みにいじめてきて、その生徒は転校を余儀なくされる。残った二人はかばいきれず、忸怩たる思い、おまけに身代わりのようにしていじめられるのだった。そして…。
井上荒野さん筆の精緻を究めたいじめの描写は読むのがつらいくらい。しかし、構成が三人の高校生、有夢(ゆむ)瑤子(ようこ)海(うみ)の視点や、いじめる張本人(ルエカ)の言い分、母親、父親、担任立場からもみていて、冷静な目で巧みに描かれ「うまいなあ」と小説そのものに好感を持った。読後、「そう来たか!」と心に温かみが広がったのだけれど。