井上荒野のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一つの事象を2人の目線で語られていく短編集。
人間はお互い何を考えているのかわからないし、友達であろうが親友と呼び合える仲であろうが家族であろうが、結局のところ完全に分かり合えるわけがない。
ちょっとした認識のズレが、日常を破滅に向かわせてしまうほど脆弱性は様々なところに潜んでいて、何気ない一言や仕草や態度や行動が、修復不可能な致命傷を作ってしまう。
咄嗟に取り繕った建前と本心との乖離に自分で自分を見失うかもしれない。
死期を悟って何かが変わったり、その人を見て価値観が変わったり、今までの自分の考えや生き方に疑問を抱いたり、考えることをやめてしまったり、生きることをやめたくなってしまったり。
様々な感情をかき混ぜられました。 -
Posted by ブクログ
料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての坂井希久子さん。時代物で和菓子が本当においしそうでした。食がテーマというよりも、色がテーマなのかな?なかなかおもしろい着眼点で続きがありそう…と思っていたら、シリーズで文庫本が4冊も出てるんですね。そちらも読んでみたいです。
『味のわからない男』中村航
グルメレポーターが地方ロケに行くお話で、う〜ん、実際にもこんなことあるんだろうな、と思わせるお話でした。
『福神漬』深緑野分
苦学生の食のお話かと思いきや、不思議な展開に…。
『どっしりふわふわ』柴田よしき
初めましての柴田よしきさんはパンのお話。どっしりもふわふわもどちらも大好きです。ちょっとだけ最後やられたーとなりました。『高原カフェ日誌』というシリーズのスピンオフらしいので、そちらも気になります。