井上荒野のレビュー一覧

  • 綴られる愛人

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    東京在住35歳の人気女性作家は、夫の暴力に怯える28歳の専業主婦『凛子』に、
    富山に住む21歳の三流大学に通う学生は、貿易関係の会社に勤める35歳のエリートサラリーマン『クモオ』に。
    お互いの素性を偽り「綴り人の会」という文通コミュニティを通して、手紙のやり取りをする。
    手紙は月に2回、綴りの会を介し、それぞれの自宅へ送られる。
    こちらから出した手紙はすぐには届かないし、相手からの返事もすぐには来ない。すぐに来ないどころか、返事をくれるのかさえ分からない。
    待っている間に想いが募り、相手の返事を待たずにこちらからまた出してしまう。そうやって、手紙の上での恋愛は、待ってる時間にどんどん狂おしくな

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    2020年08月19日
  • 赤へ

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    10作品の短編集。
    病気や自死に関した内容が多かった。 
    バーのカウンターで顔見知りになった男女と、バイトのゲイの男性との「ドア」が良かった。
    彼らの中ではサムがこれかも行き続けていくのだろう。

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    2020年07月30日
  • あなたならどうする

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    井上先生の書く性の描写はなんとも柔らかくてぐじゅっとしてる。
    それもドロドロとしたスープというより、とろりとしたたるハチミツのドリンクみたい。
    嫌悪感もなくなんかわかる気がする。

    実際の歌謡曲からインスパイアされた作品たちは現代を描いているはずなのに、どこか遠い国の話のように感じた。
    歌謡曲好きなので、うだる暑い夏によく似合う小説だとおもいました。

    江國さんも仰るとおりかなしみがそこここにあります。

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    2020年07月30日
  • 切羽へ

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    井上荒野さん初読。
    なんだか不思議な小説だった。大人の小説。自分にはまだ早かったらしく「?」という感じで終わってしまった。
    「トンネルを掘っていくいちばん先を切羽という。トンネルが繋がってしまえば切羽はなくなってしまうが、掘り続けている間はいつもいちばん先が切羽」

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    2020年07月29日
  • 静子の日常

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    初・井上荒野。

    75歳の静子さん。
    軽やかな振る舞いで、なんでもお見通しのカッコいいおばあちゃん。

    そんな静子さんにも、かつて「怒らなければならない理由」(=悪い猿みたいなもの)があった。
    彼女は長年その猿と折り合いをつけ、あるいは猿なんかいない、と自分に思わせて生きてきた。
    つまりは、とても見事な良妻賢母を、彼女は演じてきた。

    夫の死とともに、夫の妻であることをやめ、自由を手にした静子さん。
    スポーツクラブでスイミングを習い、
    息子夫婦の危機を未然に防ぎ、
    孫の彼氏とも友達に。
    若くはない、と自覚しながら、でも
    「新しい歌を知ることはできるんだわ」と呟く。

    「自由であるためには、心

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    2020年07月14日
  • 切羽へ

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    閉鎖的な島で夫と暮らす「私」と、
    島へ移住してきた男との心の揺れを
    描く物語。

    設定はいかにもだけど、
    荒野さんの丁寧で緻密な文体と、
    生命力溢れる島言葉が美しい。
    そして何より、
    「切羽」という場所に惹かれて読んだ。

    タイトルを見て、切羽詰まる、の「せっぱ」かと思ったら違った。
    「トンネルを掘っていくいちばん先」のことで「きりは」と読む。
    「トンネルが繋がってしまえば、切羽はなくなってしまう」
    「掘り続けている間は、いつも、いちばん先が、切羽」。

    有って無いような場所。
    先へ先へと求め続けるけれど、
    いつかは無くなってしまう場所。
    それ以上先へは進めない場所。
    それとも、未来へ続く扉に

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    2020年07月14日
  • 結婚

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    題材は結婚詐欺だけれど、井上さんらしい苦さのある作品です。騙している方があぶく銭を稼いで楽しくやっていて、騙された被害者だけが悲しいとかそういう単純な話ではないです。
    登場人物全員が決して幸せには見えない、つまりは生きるとはこういう事だと感じる。
    結婚詐欺師である古海の章や相棒の千石るり子の章で作品に深みがわく。
    本当はどうしたいのかわからないままに流されてしまうのが人間なのかもしれない。

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    2020年06月01日
  • だれかの木琴

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    営業メールからストーカーに変ってゆく。一歩道を踏み外せば、だれもなりうるかもしれない。小夜子の執着は、寂しさの現れか。映画では、平凡な主婦は常盤貴子で(綺麗すぎる)、もし、もっと地味な女優さんだったらどう違ってくるか。。

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    2020年05月31日
  • 結婚

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    結婚詐欺している男全員には言えないけれど、
    この男はこの男で消耗しているのかな、と感じた。
    あとは、若さを失った女の人たちの孤独。
    現状を今以上のものに変えたいと思っていて、なんなら誰かに変えて欲しいと思っていて、その脆さ。

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    2020年05月22日
  • 結婚

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    ネタバレ

    詐欺師をめぐる人間模様。
    最後まで詐欺師に騙された女性が出てくるのかと思ってたら、そんなことはなく、途中で詐欺師のパートナーが出てきたりして、少し話の流れが変わっていきます。
    ただ、それほどドラマチックになるわけでもなく、粘着性が高いわけでもなく、普通な感じで普通に終わりました。もう少し何か引き込まれるものが欲しいかも。

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    2020年05月16日
  • 注文の多い料理小説集

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    私は昔から食が細く、料理もあまり得意ではありません。でも食べ物が出てくる話が大好きなので、わくわくしながらページをめくりました。
    特に「夏も近づく」は何度も読みました。高級食材や珍しい調味料なんか使わなくても、経験と少しの手間で身近な食材を美味しくいただく術を知ってる拓実はすごく生命力の強い人だと思う。そんな拓実と暮らす葉月がどう成長していくのか楽しみで、読むと爽やかな気持ちになりました。

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    2023年12月23日
  • 100万分の1回のねこ

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    13人の作家による、
    佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」へのオマージュ

    どの作品も、原作への愛に満ちている
    ひとつだけねこ関係ないのがあったけど(笑)
    あれはあれで面白かったし。

    原作をもういちど読みかえしたくなった。

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    2020年05月02日
  • 100万分の1回のねこ

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    角田光代、広瀬弦のが素晴らしい。
    元々の絵本を読んでいなくても中々に味わい深いものがたくさん。
    町田康だけ独自路線だったな。
    あと山田詠美は苦手。

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    2020年03月09日
  • 100万分の1回のねこ

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    町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。
    他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。

    町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。
    町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。

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    2020年03月03日
  • あなたの獣

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    だらだらとした男の人生の場面が、いろいろ羅列される。こういう男のどこがいいかわからなかった。とにかく女性を幸せにしようという気持ちのかけらもない。「運命の人」を思い出した。

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    2020年02月11日
  • もう二度と食べたくないあまいもの

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    本の雑誌のランキングから、かな。10短編集なんだけど、正直なところ、一つも印象に残っておりません。やっぱり短編集は苦手、ってことかな。

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    2020年02月10日
  • 100万分の1回のねこ

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    「100万回生きたねこ」へのオマージュ。
    豪華だな。そして、色々だな。
    綿矢さんの「表紙のねこが怖かった」という気持ち、わかります。

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    2020年02月06日
  • 100万分の1回のねこ

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    佐野洋子さんの100万回生きた猫をもう一度読み返したくなる。
    猫好き作家さん達なのか、さり気なく猫の特徴を表現してるのが楽しい。

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    2020年01月31日
  • あなたにだけわかること

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    なんかふわっと読み始めてふわっと終わってしまって、夏と駿が誰の子なのかよく分かんないままだった。
    でも夏と駿の子の代まで話が続くのって、珍しい気がした。
    ぐちゃっとしたひとかたまりの人生たちを見たな、という感じかな。

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    2019年11月25日
  • だりや荘

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    ペンションが舞台だけどちっとも楽しくない。
    全体的に漂ってるアンニュイな雰囲気。
    迅人ももちろん悪いけど椿も嫌い。

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    2019年11月14日