重松清のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
戦中世代が高度経済成長期においてニュータウンに家を買って、猛烈サラリーマンとして成長を担ったあと、定年で一気に居場所を失ってしまったが、同じ定年仲間や家族との日々の中で試行錯誤しながら居場所を見つけていく、という感じの話。
なんか時代設定古くない?と思ったら、実際古いんですね。90年代に書かれた本でした。定年やってきて一気にやることなくなる、というのは多少労働市場の流動性が出てきた今でもままあることだと思うけれども、インターネットやSNS、スマートフォンがここまで浸透してくると、朝起きてさて何しようかとポツネンとする人は少なくなってきてるのではないかとも思います。それでソシャゲにはまってもどう -
Posted by ブクログ
2014年に飼い猫が死んじゃてから家人から再び猫を飼おうという話は出てこない。みんなミルクのことが大好きだった。実はオイラは猫を飼いたい。ギクシャクしている家族に光がほしい。よく考えてみると家がゴミ屋敷化したのは、家族のそれぞれが自室にこもるようになったのは、ミルクがいなくなってから。
やんちゃで迷惑や心配をかける猫だけど、それがみんなをやさしい気持ちにさせてくれていたんじゃないかな。
この7編の物語に登場する猫たちもそれぞれの環境の中で温もりと光を与えてくれる。猫ってホントは人間の言葉を理解してるんじゃないか、って思わせるところがあるけど、理解してるのかも。
「身代わりのブランケット・キャッ -
Posted by ブクログ
この本も私が買った本じゃなく、家の本棚に重ねてあった奴。
だれが買ったのかなぁ。。。
「かっぽん」ってのは地方の隠語で、男女の営みの事。
15歳の少年が頭にある事は四六時中かっぽんの事ですわな。
そんな少年の悩みとか、太宰治の研究をする大学教授の話とか全8編からなる短編集です。
レコードのようにA面とB面に別れていて、A面は青春純情物語、B面は世にも奇妙な物語的なように別れてます。
いつもは、ホロリとさせてくれる重松さんですが、この本中の物語ではそんなのは無かったなぁ。でも、青春期のノスタルジックな気分に浸れます。
重松さんにしては性描写がリアルな部分があるんだけど、この本、息子が買ったの -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好きな作家です。第1章の出だしは「元気の出ることを考えたかった」、このご時世にまさに思わずにいられないことだから読みはじめました。
だけどこれはなんだかなぁ。そもそも会社勤めをしている人が、発信者不明の「ニワトリは一度だけ飛べる」なんて件名のメールを開けますか。セキュリティ研修中にありそうな偽メール。いやいや、こんな件名の偽メールはあり得んか。しかも開けるだけじゃなくて「あなたは誰ですか」って返信するんだもの。全然アカンやん。
煮え切らない主人公、自信過剰な同僚、物言いがいちいち喧嘩腰な後輩、一日中文庫本を読むだけの上司。そしてニワトリさんも含めて、誰ひとりとして感情移入できる人がいなく -
Posted by ブクログ
平成、昭和…わたしたちの世代、親の世代、祖父母の世代…といろいろな世代の人々が交差しながら話が続いていくフシギな「お話の世界」。ストーリーは途中、退屈かな?と感じる部分はあったけど、わたしたちが普段感じているけど口には出せない想いを登場人物たちが代弁してくれる箇所が所々にあって、だからわたしは重松清さんの小説が好きです。
男子に、世間に、同じ女子に、その他もろもろ、負けていないはずなのに勝てないことは、たくさんある。
子どもの頃の後悔や心残りは、おとなにならないとわからない。振り返るたびに胸が痛くなる思い出があって、それで初めて、後悔や心残りに気づく。
生きていれば、みんな、思いどおりになら -
Posted by ブクログ
ショートパンツを穿いてサンダル履き、シャーツの前をはだけて、腹を丸出しにして、裾を風にはためかせている奴の姿を見ると、破滅の予感が沸いてくる。Tシャーツに印刷された絵や文字は、どうにも珍妙で道理に反している。自分の内在している思想や感情を表現しているように見えてしまうことが卑怯すぎる。見えてしまうことによって、人は破滅に向かう。Tシャーツ1枚で偉そうに思想を語った気になる。自分の弱いモチーフを服によって増幅させる。これは刺青をちらつかせて人を威圧するのと変わらない。相応の覚悟もないまま雰囲気だけまとって、さも中身があるかのように取り繕う人間には破滅の道があるだけ。破滅が恐ろしくてTシャーツが着
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。