重松清のレビュー一覧
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ネタバレ共働き夫婦の引越し先のお隣の太田家は、
理想的なお花畑の庭かえって押し付けがましいと、
早々に近所づきあいに悩む日々。
鯉のぼりを見渡せる田舎で、
それぞれの人たちの抱える事情。
おばあちゃんの唯一の友達との不思議な関係を疑問に思い
自分の親友とのケンカと、納得したわけ。
離婚寸前の夫婦が
夫の母の墓参りで、かつて母が言っていた言葉の意味。
仕事で悩む妻に追い打ちをかけるかのような太田家からのバーベキューの誘いと、突然の雨。
同窓会に出席するつもりで、
家事と育児から解放されたと思ったけれど
冷静になって実感したこと。
本家の一人娘にこき使われて
革命を起こそうとした分家の嫁たちと
本 -
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ネタバレ震災ものは、涙なくしては読めないね。
しかも本書は、小説という形をとってはいるが、中身はというと取材にもとづいた事実の連続。
(詳しく調べたわけではないが、内容と構成と文庫裏表紙のあらすじ書きからすると、実名かどうかは別としても、きっとみな事実なのだろうと推測)
作中何度泣かされたことか・・・。しかも、涙が浮かんでくる、とかでなく“こぼれ落ちる”レベルで。
理不尽な自然の仕打ちに懸命に立ち向かう男たち、リーダーシップをとり虐げられた人々を導く者達の姿の、なんと格好よいことか。
一読の価値ありと、声を大にして薦めたい一冊。
いや、日本人はこれを読むべきだろう、とも思える。
・・・ただ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「40歳になったら開けよう」と埋めたタイムカプセルを、学校が閉校になったため1年早く開けることになった。
ジャイアンと言われていた徹夫と、しずかちゃんのようにしっかり者の真理子夫婦。のび太と言われていた克也、誰とも群れずに孤高を保っていた文学少女ケチャこと淳子、たった数ヶ月だけしかクラスメートではなかった転校生の杉本、そして、ずっと変わらずにのんびりマイペースの浩平。
夫の暴力により家庭崩壊寸前の徹夫と真理子。かつての天才少年克也はリストラの対象になり、カリスマ予備校講師だった淳子の人気は翳っていた。
あのころの未来はバラ色ではなかったのか?
もう、読み進むのが辛くて辛くて。
ねっとりと絡 -
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1963年生まれの著者は、本作が刊行された2006年の時点で43歳。自分と同い年の男性を主人公に据えた、フィクションでありながらノンフィクション、自伝エッセイでもある1冊。文庫化されたのがその10年後の2016年で、著者は53歳。それと同年代の人はきっと生まれ育った時代を振り返りながら読めるはず。
1963(昭和38)年生まれ、43歳のカズアキには同い年の妻、それに中学3年生と小学校3年生の娘がいる。長女が冬休みに「お年寄りから話を聞く」という宿題を受け、じいちゃんばあちゃんに話を聞いたところ、戦時中の悲しくひもじい話が目白押し。長女がカズアキを馬鹿にするように言う、「お父さんてさあ、ほんと -
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重松さんのお話大好きだけど、カープと興味無いしなぁ、、、と避けていた本。カープのお話というより、広島の原爆後のお話だった。読んでよかったな、と思った。
いつも父親の仕事がうまくいかず、転校ばかりしているマナブと、広島で野球大好きで男気溢れるヤス、ヤスの友達で優しくこれまた野球大好きなユキオの友情がとってもよかった。ヤスは曲がったことが大嫌いな暑くてめんどうなやつなんだけど、とにかくユキオが大人でかわいいし、ユキオというクッション材のお陰でヤスとマナブもなんやかんやで仲良くなってるしいいトリオだなぁー。
転校してもずっと仲良しでいたらいいのにな。 -
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人生の何かに「負け」た人達を描く短編集。
読むほどに切なくなるおハナシたちなのだが、何故か読むのをやめたくない…。
決して、いや、全く、、、、最後にナニか救いがあるわけでもなんでもないのに、でもなんとなくじんわりと、前向きになれる、そんな作品たち。
「カタツムリ失踪」のお父さん、格好良いでしょ。
「春になれば」は、テレビドラマにでもできそう。
★3つ、7ポイント。
2017.01.30.図。
※重松清が好んで描く主人公たちが、いつのまにか同世代になっていた。間もなく追い抜いてしまうくらいに。。。
自分じゃまだまだ若いつもりなのだけれど、世間一般から見たらやっぱり“中年”の域に入っ
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