あらすじ
妻の中学時代の同級生――親友のフーセン、すぐ教師にチクる宮嶋、初恋の人エーちゃん。それぞれが大人になり、家族を持ち、亡き妻のことを私に語る。娘の美嘉の授業参観に出席し、息子の亮太が通う書道教室の危機に慌てる私の塾には、この街の『ふつう』からはずれた生徒が集う。希望とはなんなのだろうか?
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爽快。現実はこんな上手くは行かないだろうけど、こうあって欲しい展開を見事に描いてくれる。小説が映画やドラマの何倍も心に刺さる。そういうお話。重松清さんは凄いなあ。長めの長編の中では一番良かった。大好き度❤️❤️❤️❤️
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一気に読んでしまった下巻。
中学生、しかも思春期の女の子という難しい年頃を見事に描いているなと感心する。
下巻は、希望ヶ丘に住むということ、そして妻を思う気持ち、
そこへの闘争であり、決着の話である。
人間という生き物の卑しさ、尊さ、儚さ、その全てがこの街には描かれていた。
希望ヶ丘という街の、希望という不確かな言葉の結晶がこの中にはある。
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久しぶりの長編!
いいね。やっぱり重松清氏は!!
テーマは、「家族」「青春」と同じなのだが、
読み応えのある一冊(上下巻)だった。
特に、下巻は一気に読んでしまった。
近くに、中学の同窓会があるのだが、話中の同級生の話を読むと、これは行かなくちゃと思えてします。(笑)
美嘉ちゃんも優しい、強くて優しいお姉さんだし、瑞雲先生は頑固だし、エーちゃんは破天荒だし、チクリ宮崎はどこまでもチクリ出し・・・
みんな、どこかにいそうな人びとだった。
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妻の初恋の相手のえいちゃんが登場。
えいちゃんが格好いい。40を越えたおじさんだから、すだれ頭なのは仕方がないけど、娘のマリアだけでなく、田島(私)のために奮闘する姿が、こう言う友達がいたらなと思えてしまう。
喧嘩って言うのは、殴られる覚悟がなければ、喧嘩って言わない。一方的にやられるのはリンチだと。えいちゃんは言う。
教室や職場のいじめって、お互いの腹の底が見えないで互い疑心暗鬼になるから、怖くて自己防衛として起きる部分があるのかなと思う。ネットがある前は電話や直接会わないとその人と話せなかったけど、ネットによる間接的なコミュニケーションの手段が増えて、そのひとのことを深く知る機会がなくなったせいかなと思いました。一対多のコミュニケーションが、リンチに向かっているのかも。
子供の時の「もし」は、もし野球選手になったらと言うように、未来を向いているけど、大人は、もしあの時、告白していたら、とか過去に向いている。
この言葉が実は一番、身に染みました。もしあの時こうしていたらなんて言う結果なんて、誰も分からないし知ることも出来ない。それなら不確実でも、いくつになっても今と未来を向いていきたいと思う。
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・テーマ/世界観 ★★★★
・背景描写 ★★★★
・キャラクター ★★★★★
・インパクト ★★★★
・オリジナリティ ★★★★★
・テンポ/構成 ★★★
・文章/語彙 ★★★★
・芸術性 ★★★
・感動/共感 ★★★★
・余韻 ★★★
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上巻を読んでからしばらく間が空いてからの下巻。
色々と問題を抱えたままだった上巻からどうなっていくのだろうかと思いながら読み進めた。
この作者の本が好きでいくつか読んでいるけれど、登場人物がどんな人でも良い所を見つけられる話になっている。
そして、子供の視点と大人の視点からも書かれていて読み終えると本のタイトルどうり希望が持てる。
いくつになっても自分を磨こうとする大人を見て子供も希望を持てる素敵な本でした。
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500ページ越えのストーリー。「希望は世界のどこかに転がってるぜ」得意な事も苦手な事も勝ち組も負け組も価値観は一つじゃない、道は必ずあるからと思わせてくれる物語でした。この作者はどの話しも人間描写が上手いなあ。納得して考えさせられて、気づかされて、読み進めるうちにのめり込んでました。ラストは希望のthe end。楽しい読書時間でした。
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ラストで圭子が自分の妻であることをエーチャンや宮嶋に伝えるところ…
認める、受け入れる、受け止めることが現実に希望を与えるのかもしれないと思えた一冊。
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休みを利用して一気に読めました。
出てくるひとりひとりのキャラが濃い。
でも憎めない。
それぞれのちょっとしているとこが自分にもあるなぁと思うところばかり。
それにしてもえーちゃんはすごい。
Posted by ブクログ
えーちゃんカッコいい。気が強い人じゃなく、頭がいい人じゃなく、こんな優しくて芯のある人になりたい。正論だけど優しくない。痛いとこつかれてる気分。