【感想・ネタバレ】トワイライトのレビュー

あらすじ

小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルを開封するために、26年ぶりに母校で再会した同級生たち。夢と希望に満ちていたあのころ、未来が未来として輝いていたあの時代──。しかし、大人になった彼らにとって、夢はしょせん夢に終わり、厳しい現実がたちはだかる。人生の黄昏(トワイライト)に生きる彼らの幸せへの問いかけとは?

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安定の重松さん。この方に40前後のおじさん?の郷愁描かせたら、右に出る人いないんじゃ?
今回は小学生の時に埋めたタイムカプセルに同級生が集う。そこに残されていたものは。当時の担任の先生がいれていた宿題とは。
一気読み必至です!

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2022年12月23日

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高校生の時に読んで、再読。
この本に出会ったのは、本の一節が現代文の問題集に登場したとき。お話にのめり込んで泣きそうになりました。過去に一度読んだけど、もう一度読みたいと思って中古で購入。

このお話の題材が好き。
人生の黄昏に、希望に溢れていたあの頃を回顧する。今では取り戻せなくて、どうしようもない。我に返ってちょっと寂しくなるような…そんな人の感情の動きに触れると、感情移入してしまいます。
このお話は私の好き詰め合わセットです。黄昏に回顧する人々、太陽の塔、ドラえもん、団地…読みながら胸がキュッと痛むような作品です。

作者さんの筆致もいいです。感情ベースに物語が進むので読みやすいです。読み手もかなり心揺すぶられます。

これからも何度も読みたい一冊です。

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2021年07月31日

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タイムカプセル開封をきっかけにむかしの同級生が再会。みんなそれぞれ変わっていてそれぞれ人生の悩みを抱えている。とても切ない。

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2016年01月05日

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ネタバレ

数十年ぶりにタイムカプセルを開封するべく集まった団地の元小学生たち。かつてはのび太やジャイアンとあだ名で呼び合った仲だが、大人になりどこかよそよそしく、それぞれに問題を抱えている状況がリアル。
作中で、登場する恩師で尚且つ殺人犯の白石先生の「あなたたちはいま、幸せですか?」という一言が重く突き刺さる。子供の時は無邪気に振る舞っていたが、大人になると昔の自分を演じる感じの描写が妙にリアルで何とも言えない気持ちにされた。
太陽の塔の世代ではないから若干のズレを感じたが、読み進むにつれてじわじわと面白さの増す一冊。

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2025年04月07日

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現実的な悩みを抱える同級生達。欠けた歯車が、絡み合って動き出す。重松清さんの大人バージョンのお話はハラハラします。いつものようにスッキリハッピーエンドではありませんが、これはこれで味わい深く、面白いです。大好き度❤️❤️

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2021年11月14日

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ネタバレ

タイムカプセルを開けて、哀愁にふけって今と昔の落差に葛藤してそれでも前に進む話なのかなぁと、最初のほう読み進めていて思っていましたが、読み進めて行くうちにどんどん胸が締め付けられ、苦しくなってきました…。
私自身は全然世代ではないのですが、自らの置かれているリアルの状況に少し振れる部分もあり…。そんな時に読むもんじゃないですね。

しかし、これこそが重松清…等身大のリアル。やりきれなさ、葛藤、それぞれの登場人物の想いが、交差し、決して本当の意味で理解し合うことはできないのも重松さんの小説らしくて大好きです。どこどなく同作者の「流星ワゴン」を思い出しました…。


小学校の卒業記念に埋めたタイムカプセルをきっかけに、26年ぶりに集う6年3組の同級生達。

誰もが夢描いていた21世紀の未来。しかしそんな未来は、懐かしい未来のまま朽ちてしまった。訪れた現実、「今」は、想像していた未来よりも遥かに苦しくて、重い。
私は全然「70年代少年少女」世代ではない。
登場人物と、そして一人ぽつんと残されてしまった太陽の塔がリンクして心がえぐられる。


白石先生からなげられた宿題「あなたたちはいま、幸せですか?」の一言は、ずっと彼らの中で、人生の宿題として生き続けるのだと思います。

10年先に開けるタイムカプセル、彼らはどんな想いで開けるのでしょうか、未来はしあわせなのでしょうか?それは誰にもわからない、
今が辛くても、ぐちゃぐちゃでも、どこでもドアがある「今」では決してなくっても、
未来になにかを残そうとする彼らの想いには、一条の光をみる事ができた気がします。
「ドラえもんの道具には勇気をだす道具はない」っていう一文に心がわしずかみにされました。
きっと彼らは彼らなりに、一握りの勇気を出したのかな…自分自身の力で…。


「あなたたちはいま、しあわせですか?」「わたしたちはいま、しあわせですか?」
この問いかけをされた時、私ならどう答える事ができるでしょうか…「しあわせ」だと答えれるような人生を送りたいと思う、しかし、現状でもそれは難しい。彼らと同じように、読者である私自身も中途半端で、臆病で、逃げてばかりの人生です。
それでも、10年後の未来の自分になにか残したいと思えるような生き方をしたいなぁ…。


この本自体がタイムカプセルですね…きっと10年後にまた読み返すとまた、問いかけに苦しめられるのかもしれませんね。

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2021年06月05日

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読めば読むほど心が苦しくなりました。
自分の境遇と重ね合わさり、先を読むのが怖かったけど、最後はなんだか少しホッとしました。

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2021年02月02日

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ネタバレ

過去の未来と、現在。歳をとるにつれて身をもって現実を体感し、過去の未来とのギャップに、悲観に暮れる。時に、そのギャップが大きいほど、現実から逃避し、過去の未来を追ってしまうことがある。たとえ、それが他人を傷つけたり犠牲にすることだとしても。なんとも自分勝手である。

さまざまなキャラクターに嫌悪感や怒りなどさまざまな感情を沸かせてきた。だが最後、同級生と集まってタイムカプセルを埋める時、誰もが少しでも明るい未来を期待しているのだなと、少し温かい気持ちになった。

不倫、リストラ、落ちこぼれ教師、死を目前にする病気。人間であれば誰しもが、将来どれにあたってもおかしくはない。今思う未来が全て現実にはなり得ないことを身をもって知ったとしてもなお、未来の一縷の光に手を伸ばそうとする。そんな人間の本能が感じられた。

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2021年01月24日

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人生の折り返し地点を迎えた登場人物はトワイライト・黄昏時を迎えている。
リストラ、家庭内暴力、盛りを過ぎた予備校講師。
彼らが夏のある日、小学生の時に埋めたタイムカプセルを掘り起こすことから、事態は動き出す。
登場人物はドラえもんのキャラクターになぞらえられる。
のび太、ジャイアン、スネ夫、静香ちゃん、そしてドラえもん。
彼らが熱い夏の日をどう過ごし、これからの10年後に向かってどう変わっていったのか。
最初は辛い話だっだが、最後は希望を感じさせる。

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2019年12月07日

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小学校の時タイムカプセルを埋めた。その時の担任白石先生は卒業後に不倫相手に殺される。小池先生40歳の時。タイムカプセルは40歳になる1年前に学校が閉校になりつぶされることになったことから空けられる。小池先生のメッセージは皆さんの40歳はどうですかだった。
それぞれの人生が淡々と描かれる

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2018年08月28日

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ケチャさんの考えが現実的で一番まともだった。他の登場人物は、いつまでも夢の中でちっとも現実を受け入れようとはしない。いつまでも逃げている。
アラフォーの自分もまさにそんな現実を生きている。昔は良かったと思うことが多くなり、自分はこんな事をするために生きてきたのではないと思うこともある。しかし、そんな選択をしてきたのも自分なんだと最近は思うようになった。
この作品は喪失した未来にいかに向き合っていくかという事を考えさせられる。

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2018年04月29日

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時は2001年夏。小学校の敷地内に埋めたタイムカプセルを26年ぶりに掘り出すため、かつての同級生たちが集う。大人になった彼らは、子どものころに抱いていた未来の夢と現実との差に傷つきとまどい……。

有名なアニメ『ドラえもん』の登場人物――のび太とジャイアン――の名を子ども時代にニックネームとしていたふたりの中年男性。主に彼らの視点で話が展開していく。重松さんと同世代の私にとっては懐かしいエピソード満載で、ゆえに登場人物たちの心の痛みや焦燥感がわがことのように理解できる。

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2018年01月17日

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重松作品としては平均的な出来でしょうか。
大阪万博の時代。将来はずっと良くなると思われていた時代。そんな時代に埋められたタイムカプセルを開く40前の男女は、それぞれに問題を抱えていた。夫婦の危機、リストラ、花形から落ちていく自分。
でも、それぞれに頑張ろうとしてるんですね。思い悩みながら、時に脱線しそうになりながら、それでも何とかしなきゃって。
例によって完全に救われる訳ではないけれど、何となく一筋の光明のようなものが見えてのエンディングです。
主人公ではないけれど、ケチャさんと徹夫・真理子夫妻の2人の子の関わりが良いですね。

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2017年10月30日

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重松さんってドラえもんが好きなんだな
さっき読んだ短編にも出てきたけど、今回はがっつりドラえもん笑

真理子と徹夫の夫婦、嫌い
最後は円満にって感じだったけど、いい歳して周りの人に迷惑かけすぎ
お酒飲み過ぎ 
子供ほったらかしすぎ

ケチャの自分を貫いてる生き方は好感が持てました!

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2025年01月05日

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夫の友人からお借りしました。

母校である小学校の廃校をきっかけに、当時埋められたタイムカプセルを掘り出すことで、39歳となった同級生たちが再会し交流を深める物語です。

12歳の頃は将来に夢と希望しかなかったけれど、現実を知り、人生の方向性がある程度決まった39歳では、将来に夢と希望を持つのは難しい・・・
現実世界では、リストラにあったり、不治の病に侵されたり、離婚の危機だったり、それぞれが皆いろいろあって、将来を悲観的に考えてしまうどころか、今現在も辛い現実をなんとか生きていく毎日。

アラフィフの私は、彼らの気持ちもわかる一方で、39歳でトワイライトとするにはまだ早いでしょうとも思うし、やっぱり自分次第で人生は少しは好転出来ると思います。物語の彼らもね、大きく前進はしないけど、希望のかけらがほんのちょっと見えた感じがよかったです。

ただ、ままならぬ境遇のなかで、DVだけは納得できません。それを他の人の不運と同列に並べるのはどうかと思いました。

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2024年09月15日

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思秋期を迎える人々の、
喪失、諦念、疲労、感傷などに触れ、
エネルギーを奪われるような疲労感が残った。
そういう世界に浸ってしまうのが、
重松ワールドの凄いところなのかもかもしれない
登場人物にいまひとつ入り込めなかった。

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2023年11月01日

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ちょっと20代では読むのが早かった気がする、、
主人公と同じ年齢になったら沁みるのか、いや沁みない方が良いのかも

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2023年04月23日

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小学校のタイムカプセルを掘り出した日から、始まる物語。読みながら、小学校の友達って私立に行くとご縁が無くなるな〜って思った。

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2023年01月04日

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タイムカプセルを開けるために集まった同級生たち。
仲良さそうな夫婦。バリバリ働いている女性。エリートサラリーマン。
現実はそんなんじゃないよね。どこの家庭だって表に見せる顔と実際の顔は違う。まさにリアルな小説だった。

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2021年01月31日

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ドラえもんの登場人物と
かぶせている話は
意図的なのか…
大人の事情を リアルに描かれ
複雑な思いなんだけど
どんどん読み惹かれていきます。

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2019年11月30日

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多摩ニュータウンの没落と万博での太陽の塔。小学校のときに埋めたタイムカプセルを開けるために集まった同級生が過去と現在を行き来しながら話が進む。人生は楽ではない。

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2019年08月26日

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2018.11.6完了
書かれた当時の時代背景なんでしょうが、バブル崩壊にリストラという社会的に経済不安定な時代。
思春期を迎えるであろう子どもたちを持った40前後の大人の話だが、大人の悲哀の描写が目立つ。
締めくくりこそまとめているが、悲しさばかり目立つ作品だった。読むたびに胸にモヤモヤしたものが残る。
同世代だからだろうか。
今はもう少し、先は明るい気がするので、読んでいて滅入ることあり。

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2018年11月06日

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21世紀の始まりに小学生の時に埋めたタイムカプセルを39歳の大人があける夏休み。過去に描いていた未来/夢と現在が違うことだらけであっても、そんな今と勇気をもってどう向き合っていくのかが描かれた本。夢や希望を簡単に語れる年齢じゃない、感傷に浸れるほど世の中が甘くないなかで向き合うべきことは厳しいけど、それを認めることから未来は始まる。
万博で想像した未来を主人公は懐かしいと感じていたが、私の世代は同じ年齢になった時に何を懐かしいの核となるものがあるのかな?っと思った。

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2017年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「40歳になったら開けよう」と埋めたタイムカプセルを、学校が閉校になったため1年早く開けることになった。
ジャイアンと言われていた徹夫と、しずかちゃんのようにしっかり者の真理子夫婦。のび太と言われていた克也、誰とも群れずに孤高を保っていた文学少女ケチャこと淳子、たった数ヶ月だけしかクラスメートではなかった転校生の杉本、そして、ずっと変わらずにのんびりマイペースの浩平。

夫の暴力により家庭崩壊寸前の徹夫と真理子。かつての天才少年克也はリストラの対象になり、カリスマ予備校講師だった淳子の人気は翳っていた。
あのころの未来はバラ色ではなかったのか?

もう、読み進むのが辛くて辛くて。
ねっとりと絡みつくような負の感情。
自分で立とうとせずにもたれ合う。
問題を先送りし、ダメだと思ったら逃げ出す。

確かに40歳って、仕事でも家庭でも行き詰ったりする時期かもしれない。
だけど40歳って、人生のトワイライトか?

21世紀になったばかりの、バブルがはじけて沈んでいくばかりだったあの時代。
誰にも等しく転機はおとずれたはずだ。
だけど、彼らの落ちっぷりはどう?

闘病中の杉本と、変わらない浩平以外の4人はうじうじぐるぐる悩み続ける。
ああ辛い。
鬱陶しい。
読むの止めたいけど、読み始めちゃったしなあ。

特に真理子はひどい。
自分しか見えないから平気で他人を降りまわすし、おいて行かれている子どもたちの気持ちも考えない。
最後の彼女の心の動きは、正直よくわからない。
ストーリーの都合としか思えなかった。

ただ、淳子は、いい。
選ばなかったもうひとつの道に、戻れたかもしれないのはいつまでだったのか?
そんなことくらいは誰でも考えるだろう。
負けないようにまっすぐ立つだけではなく、自分をいたわることを覚えた淳子はこの先も自分らしく生きていけると思った。

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2017年05月14日

Posted by ブクログ

苦しい本だった。

過去、未来、現実、

そしてまた未来へ。10年前は同世代がこんなにも大人なのか。

みんなで集まってタイムカプセル埋めれて良かったな。

淳子と、浩平と、杉本が良かった。


主人公を好きになれないとしんどいなー

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2016年09月11日

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小学6年生の時に埋めたタイムカプセルを、「たまがわ」の団地に住んでいた同級生たちと開けることに。39歳になった主人公たちの今は。

読んでて重苦しくなる一冊でした。
設定が10年ほど前なので、感覚が少しズレるところはあったけど…1970年の万博でみた華やかな「未来」はどこへ行ってしまったのだろう?というのはなんとなく想像できるような。
今私は20代ですが、未来を描くことが少し怖くなりそうです。笑

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2016年06月22日

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色々なものを失いながら、身を守る為に必死で自分を固めながら、私たちは大人になる。勿論得るものも沢山あるけれど得たくないものも沢山あった。
最後は少しの希望が見えて良かった。

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2015年06月21日

Posted by ブクログ

最後の一章に至るまでは暗い雰囲気に終始覆われていた。重松清さんらしく最後は希望を感じる描写だったが、この作品はあまりその希望が大きくは思えなかった。この後の未来も結局は現実でしかなく、よくはならないのだと感じた。


どんなにすごい未来でも、勇気を持ってくるのはできないんだ。勇気はいまの自分からしか湧いてこないんだよ。

自分も清少納言になりたい。

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2016年07月25日

Posted by ブクログ

あまり良いレビューがなかったので、まったく期待しないで読んだけど、まぁそれなりには読めた。
でも登場人物にはかなーりイライラさせられた!

一番かわいそうなのは子供達。
真理子がとっとと離婚しないのは意味不明。
離婚からも逃げているということか。。

ジャイアンに関しては話にならない。
ジャイアンだって言えばなんでも許されると思ってるところはむしろ本当のジャイアンに失礼。
本当のジャイアンは女子には手を上げない。

のび太は一番のび太らしかった気はするけど。。

ラストもなんだかな、、少なくともジャイアンと真理子は良い方向に行くとは思えない。

他にもいろいろありますが、ツッコミどころ満載の一冊でした。(@_@。

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2015年03月28日

Posted by ブクログ

最後はわずかながら光が見えるような描き方だったけど、多分その後も現実は変わらないんだろうなと思った。(それは私がひねくれた物の見方しかできないからかもしれない。)

なんだか読み終わったあとに未来に期待なんてしない方がいいのかもしれないと思っちゃうような物語だったな。大人になるって嫌だなって思っちゃう。十代や二十代の人たちにはあまり響かない内容かも。もう少し年を重ねてから読んだら、今とは違う感想を抱くかもしれない。

「不幸なことなどはなにもなくても、ほんとうの意味での不幸とは、幸せなふりをしつづけなければならないことなのかもしれません。」という一節が印象的でした。

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2015年03月03日

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