太宰治のレビュー一覧

  • 人間失格

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     『人間失格』を読むのは、おそらく5回目になります。10年ごとに手に取っているような気がします(たぶん)...
     太宰治の代表作として高く評価されている作品ですが、これまで読んできて正直なところ、なぜこれほど名作とされているのかがよく分かりませんでした。自分の感受性や文学的理解に何か欠けているのではないかと考え、「年齢を重ねれば分かるのかもしれない」と思って読み返してきました。
     62歳になった今、以前よりも主人公の内面は咀嚼しながら読むことができました。孤独や不安、他者への恐れは理解できます。しかし、それでも尚、この作品が広く支持され続けている理由は、私には掴みきれないままでした。
     『人間

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    2026年02月22日
  • お伽草紙(新潮文庫)

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    『御伽草子』は戦争末期の昭和20年3月、連日の空襲警報の最中に書き始め、敗戦直前の7月に完成したという。
    防空壕でむずかる5歳の娘に絵本を読んでいる太宰は『人間失格』のイメージとかなり離れていた。

    ムカシ ムカシノオ話ヨ
    昔ばなしをベースに太宰の脚色が始まる。言論統制が厳しくなるなか、古典を題材にこんな物語を書いていたとは。
    他に井原西鶴の『諸国噺』もたっぷり味付けされて収録されていた。手を変え品を変え、厳しい時代に書き続けていたことがよく分かった。

    時々太宰自身の言葉が顔を出す。
    これもイメージ作りの脚色なのかな?と思いながらも身近に感じられたりして、その部分はまるでブログを読むようで面

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    2026年02月15日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    人里離れた山間の炭焼き小屋で父親と共に暮らすスワの閉鎖的な暮らしか語られる。
    最初読んだ時頭の中が?でいっぱい…意味不明すぎる!?
    考察サイトを読んで何となく起こった内容が理解できたかな。津軽の伝承と太宰の当時の状況とかが関係しているらしいから、暗い感じなのも納得。

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    2026年02月15日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    感想としては…難しい。展開に理解が追いつかないというか何というか。考察サイトを読み再読したけれど、何ともいえない気持ちになる作品でした。
    どう解釈しても閉塞感があり、主人公の少女スワの人生って何だったのだろう、と考えてしまいました。大蛇になったと喜んだけど、実は鮒だったスワ。あのまま生きていているより、この結末の方が本人の望む生き方だったんでしょうか。

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    2026年02月14日
  • ヴィヨンの妻

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    現代とはまるで違った価値観、経済状況での生活であり、今の自分の悩みや不安はどれだけ贅沢なものなのかを痛感した。これからのことはとりあえず生きて、生きながらゆっくり考えようと思う。

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    2026年02月14日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    太宰治のエッセイ。現代を生きる私たちに身近なものから縁遠いものまで、当時の太宰を取り巻く物事に対しての太宰の気持ちが綴られている。
    中には共感できるものもあった。

    太宰治という人間が好きな人や、彼の考え方が好きな人、彼の心情を知りたい人に読んでほしい1冊。
    太宰を知るにはおすすめの本だと思う。

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    2026年02月01日
  • 斜陽 アニメカバー版

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    太宰作品は読んだあとに陰鬱な気持ちになるまでがテンプレート。
    人間の欲深さや虚飾性、そして生死への思い全てが詰め込まれた作品。人間が抱えている葛藤を少しだけ誇張した感じがするが、本質を捉えて言語化する能力には驚かされてばかり。やはり、最高峰の文豪の1人。

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    2026年01月22日
  • ヴィヨンの妻

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    相変わらず陰鬱で独特の空気感があった。夫は妻に働かせたお金で酒を飲むどうしようもない男だが、妻はそれが幸せだと言う。何が幸せか本人にかわからない。
    店の大将の、「お金は自分の手の中に握るまで、どうなるかわからないよ?」ってセリフが面白かった。
    実際その通りだと思うし、含み益みたいだなとも思った。

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    2026年01月21日
  • ヴィヨンの妻・桜桃 他九篇

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    太宰を読むのは高校生のとき以来か。時代背景など考えずに太宰を正面から受け入れたときと異なり、今読むと戦後の荒廃や廃退が迫ってくる。

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    2026年01月12日
  • 太宰治全集(4)

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    「佐渡」の自分の乗った船の行き先が佐渡なのか佐渡じゃないのか、人に聞こうかやめとこうか、明らかに挙動不審なところに笑っちゃった
    勢いと勘違いで作家に手紙を送っちゃう「恥」も好き

    勢いつらつら読める作品が多かった

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    2026年01月07日
  • パンドラの匣

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    正義と微笑
    シンプルな若さ、青さ。
    自分の中で固まり切っていない思想が、兄などに影響を受けながら変容していき、その中でたまに見える信用に足るものがある、というのが若者らしくていい。

    181 思いがけない事ばかり、次から次へと起ります。人生は、とても予測が出来ない。信仰の意味が、このごろ本当にわかって来たような気がする。毎日毎日が、奇蹟である。いや、生活の、全部が奇蹟だ。

    210 「善く且つ高貴に行動する人間は唯だその事実だけに拠っても不幸に耐え得るものだということを私は証拠立てたいと願う。」(ベートーヴェン)

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    2026年01月01日
  • ヴィヨンの妻

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    昭和21年から23年にかけて発表された八編が収録。

    「ヴィヨンの妻」は、太宰の妻からの目線で描かれています。苦労が滲み出ているものの、懸命に生きていると感じさせる小説です。しかし太宰は自分の都合の良いように解釈しているようですが‥。この小説の最後に、妻のセリフで「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きてさえすればいいのよ」は、何だか切なくなりました。

    こちらとは対照的に、「おさん」では妻と太宰の本音がぶつかり合っているような小説が書かれています

    社会に馴染めず、孤独な太宰治は聖書の引用と共に小説にしがみついて生きている‥そんな惹きつけられる力強い文章に魅力を感じます。

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    2026年01月02日
  • 人間失格

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    太宰は6男坊で生まれて、甘えられないし我儘も言えない数々の苦労がある幼少期を過ごしています。
    最後に登場する飲み屋のママが言うように「お父さん(実家)も悪かった事もあると思う」に同感します。けれども、これだけ兄弟が多ければ両親もそれぞれの子供に構っていられない様子も納得できました。

    お金もあり、学校へも通えて。
    かなりの美男子が更に罪ですね。

    薬局でモルヒネが買えるのは、この時代ならでは、完全に依存症のようでした。だれか賢くて支えてくれる女性がいたら良かったのに‥。

    友人の堀木は、本物の悪友です。それでも堀木自身は、自宅で両親とうまく同居し、それを見た太宰は複雑な心境になっています。

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    2025年12月26日
  • 女生徒

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    一人の女子生徒の独白で話が進んでいく。

    大人になりきるまえの 本人も持て余してしまうような感情の揺れ動きがよく描かれていた。

    特に大人に対する視線は辛辣だ。
    私にも覚えがある。

    私は中学生の頃 『走れメロス』を読まされて以来 太宰治は好んで読まない。
    今回は大掃除しながらの耳読だったので まぁ途中でやめてもいいか ぐらいの気持ちでこの作品を選んだのだけれど 中学生の時に読んでいたら共感していたかも。


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    2025年12月23日
  • パンドラの匣

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    ネタバレ

    ○正義と微笑
    純真な青年の内面を、日記形式で巧みに表現した作品。
    主人公(芹川進)の感情の動きをとても丁寧に綴っており、学生(こども)から社会人(おとな)になっていく過程での苦悩や葛藤が描かれる。
    拗らせた陰キャのような思考(自分は特別だと思っている)に、とても感情移入できた。
    春秋座で厳しい稽古に必死に食らいつき、どんどん活躍の場を広げていく中で、あれだけ尖っていた青年が、「己れ只一人智からんと欲するは大愚のみ」と悟る。社会の厳しさ、地に足をつけることの重要性を理解するラストの余韻が素晴らしい。
    序盤に出てくる黒田先生の勉強論は、幅広く教育現場で引用されるべき。(p.17)
    自分自身も死に物

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    2025年12月10日
  • 斜陽 アニメカバー版

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    ネタバレ

    初めて日本を代表する小説家の本を読んだ。非常に興味深くて読んでて楽しかった、小説でこんなに夢中になれたことはなかった。
    途中までは貴族の、のんびりしてる話かと思ってたら
    なんだ 恋だの革命だの性欲だの思想だの ぐちゃぐちゃしていて、リアルな人間を言葉で表現しているなと感じた。希死念慮がある時に読まなくてよかった

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    2025年12月10日
  • 人間失格

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    題名が気になって見た。共感したり、確かにと思ったところがいくつもあった。

    個人的には酒、タバコとか色々経験してからもう一度読もうと思う。

    まだ子供だから難しいなと思った。

    読んでみたくなったら読んでいい。でも大人になってできることをやってから見た方がいい気がした。

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    2025年12月07日
  • きりぎりす(乙女の本棚)

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    久々の乙女の本棚シリーズ

    画家として成功した旦那様と離縁しようとする女性の独白作品。

    こんな人だったっけ。。。?って思ってしまった人と一緒にいるのって結構しんどいよね

    2025.11.30
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    2025年11月30日
  • 津軽(新潮文庫)

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    ネタバレ

    かなり集中して読まないと100%楽しむのは難しい。太宰治と行く!津軽探索、そして酒。といった感じの一冊。

    内心、小説らしい物語を期待していたから、少し残念な気持ちも無くはないが、全体的に面白かった。酒を求めて歩き回り、太宰治の故郷を作者自身の目で体感できたことは面白かった。

    ただ、自分が津軽に対してイメージする事が難しく、綺麗な風景や何もない長屋が並んだ村など、戦時中の津軽はこんな感じなんだと思いながら読んでいた為、感動も薄かったかもしれない。

    人に慣らされた景色、人の匂いのする景色。この表現はとても秀逸だ。どれだけ綺麗な場所であっても、観光客が押し寄せ、たくさんの人の目に晒されるほど、

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    2025年11月21日
  • 津軽(新潮文庫)

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    他所の家のお酒をこんなにも、、、とか思ってしまったけど、津軽へ行ってみたくなるし
    よく知って土地勘があるともっとこの作品を楽しめるんだろうなとしみじみ

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    2025年11月16日