太宰治のレビュー一覧

  • 乙女の本棚 女生徒

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    九段さんのスクールガールが読みたくて、だったらその前にこっちを読んでおいた方が、という気持ちで本書を手に取りました。
    思春期女子の気持ちの揺れ動きが瑞々しく描かれ、うーん分かる、とか、懐かしいなあ、などと私自身も思えた作品。
    多感な時期は必ずあるよね。

    そして、本書のイラストもとても素敵で、それこそ思春期真っただ中の女の子にプレゼントしたらおしゃれなおばさん、って思われそうだ(笑い)

    乙女の本棚シリーズ、だそうですが、他の作品もこのシリーズから読んでみたくなりました。

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    2024年06月25日
  • 待つ(乙女の本棚)

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    太宰治文学忌、享年39歳で良いのかな

    1942年の作品

    二十歳の女性が何処かの駅で 誰かを 何かを
    待っている “女性”の中の一編
    なんとも乙女ちっく
    毎日買い物帰りに小さな駅のベンチで誰ともわからぬ人を待つ
    毎日待つ
    いつまでも待つ
    一人で待つ
    弱さより この待つ根性の強さ
    戦中の鬱屈からの自由を待つのか

    今井さんの淡いカラーでありながら正確なデッサンがよく合っていました

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    2024年06月19日
  • 乙女の本棚 女生徒

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    太宰治文学忌、死因は入水自殺、場所は玉川上水

    1939年の作品

    太宰治のファンの日記から
    3カ月分を1日にぎゅうっと
    100年近く前の少女の気持ちは、不変だ
    太宰治は女生徒だったのかと思わせる程の語口
    少女の朝起きてから、その日寝るまでの一日を
    語り尽くす
    思春期の自意識が ぱたぱた変わる

    とはいえ、朝起きて学校行って美容院行ってお客様もてなして、忙しい女生徒だわ

    絵は今井キラさん、ちょっとクラシックで優雅さもある女生徒でした

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    2024年06月19日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    太宰治文学忌、桜桃忌
    遺体の発見された日を文学忌としている
    1933年 太宰治24歳の作品

    15歳の少女
    父親と山間で暮らす
    植物採集に来ていた学生が滝に落ちて亡くなる
    少女はその様子を見る
    ここに恋があるのかな?

    父親から少年が滝に落ちて大蛇になってしまう昔話を聞く

    少女がゆるやかに成長していく様子が垣間見れる
    成長と共に 従順だった少女の反抗
    少女は山に生まれた鬼子という
    父親と血の繋がりがあるのか
    どちらにしても父親の罪
    父親の裏切りから滝壺への投身自殺
    彼女はフナになり 解放される

    絵はネコ助さん
    可愛くも哀しげで 色彩も良い
    できれば文字は黒で読みたいかな

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    2024年06月19日
  • 小説 人間失格

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    読んだら鬱になりそう、、とずっと敬遠していた本書。
    読んでみたけど、そういう内容ではなかった。
    グロテスクな描写なく、たんたんと話を進めていく様は、自分の心に深く刺さっているからこその書きぶりなのかな。
    傷を隠すために自分を偽るのは仕方ないことだけど、いつかそれをやめないと辛いままだな。

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    2024年06月15日
  • 晩年(新潮文庫)

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    意味不明

    思い出
    青年の思春期ってかんじ

    魚服記
    スワがおとうを夢に見て、酔っ払って落ちたことを悟って助けに行ったという無理のある別エピソードを考えてみたけどどう考えても近親相姦。ちょこちょこ女、な描写があって嫌な予感したんやってな、胸糞の悪い…。バッドだけど最後の魚の描写からしてハッピーエンドか?

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    2024年06月10日
  • 女の決闘

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    凝った構成

    作中作者が原典の小説を翻案し、それを題材にこの作品を書いている太宰治がいる。原作者 作中作者 太宰治と3人の作者が入れ子になっているという、複雑な構成をとっている作品。「私小説」を得意とし、私小説を書くために乱れた生活をした という太宰治らしい作品と言える。作中に 功名心などに対する太宰治自身の考えが述べられていて面白い。しかしストーリー全体はまどろっこしい感じがする。

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    2024年06月08日
  • 走れメロス

    購入済み

    久しぶりに読んでみた。

    中学校の国語の教科書で読んで以来、本当に久しぶりに読んでみた。この年齢になって読んでみると実にツッコミどころ満載の作品である。およそ人間失格の作者とは思えない。中学時代は単純に「命をかけて約束を守る」と考えていたが、それが本当に「善なのか」考えさせられる。あえて言うならこの作品の最後の言葉「赤面」が太宰治らしいのかな。

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    2024年06月08日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    津軽あたりの山奥の谷脇で、炭を作る父と客に駄菓子を売る少女スワ。
    駄菓子も売れず、学校にも行かないで、本当に暇なのだろう。貧困が希望を奪うとは、この通り。毎日大してやることもなく、ただ無駄に時が流れていくだけのスワのような生活は、確かに生きる気力を削がれてしまいそうだ。
    もう、つまらなすぎたのだろう。谷に飛び込んで、大蛇になれたかと思ったら、ただの鮒だった、というのも、父に漏らした「おめえ、なにしに生きでるば」「くたばった方あ、いいんだに」という言葉が示す通り、自分なんて全然大したことないんだという思いが実現してしまったようで、とても悲しい。
    こんな一人ぼっちの所にいないで、町におりてみればよ

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    2024年06月06日
  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

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    ネタバレ

    角田光代さんが人間失格をテレビで紹介してるのを見て読んだ。
    正直言ってよくわからなかった。私には難しかったみたいです。
    でも読んでいて女や酒やモルヒネに依存してしまい、自分もそれに気づいているのにやめられない大庭葉蔵を悲しく思った。
    時間を置いてまた読みたい。


    『ビブリア古書堂の事件手帖』で大庭葉蔵の名前は知っていたからフルネーム出てきて嬉しくなった笑

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    2024年05月07日
  • グッド・バイ(新潮文庫)

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    ネタバレ

     連載中に作者が自死してしまった為未完のままの小説。
     主人公が田島(太宰の本名 津島)、複数の愛人、酒豪である事から自己を登場させている模様。人間失格や斜陽でも必ず太宰らしき人が出てきますしね。
     太宰の友人、坂口には不評でしたが(笑)私は楽しんで読めました。エンターテイナー太宰を感じる事が出来る小説だと思います。
     愛人に別れを告げる為、容姿端麗なキヌ子に妻として装ってもらう事をお願いする田島でしたが…。当時としては珍しく女性性に囚われない生き方をしているキヌ子に戸惑う田島。
     もりもりと食事をし(田島のお金で)、服を買い(田島のお金で)、髪をセットしてもらいます(田島のお金で)
     まだま

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    2024年05月05日
  • グッド・バイ

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    未完

    太宰治の絶筆、なので未完の断章なのだが
    その割にはメディア化とかよくされてるね。
    グッドバイ、とは結婚するから遊んでいる女たちと手切れするよという意味!

    #笑える

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    2024年04月12日
  • 無題

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    書く事が無い

    書く事が無いから行をかせぐために字を埋める読書感想文みたいな掌編
    大井広介は60円を払え、って取り過ぎだ

    #じれったい #共感する

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    2024年04月12日
  • 彼は昔の彼ならず

    購入済み

    同類嫌悪だな

    自分より10上の売れない役者をくさしにくさす筆者
    売れない役者も売れない文士も似たようなものだ
    長生きしなくて良かったかも

    #ダーク

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    2024年04月12日
  • 食通

    購入済み

    主張にはまるで同意しない

    いわゆる美食には関わりない人だったのね太宰治
    友人であろう檀一雄、伊馬春部とは大違い
    手で食う事ないだろ

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    2024年04月12日
  • 乙女の本棚 女生徒

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    自分も同じ事を考えてると共感できる部分がでてからスラスラ読めるように、内容も分かるし、頷きながら読んでた。振り返ると内容は忘れてしまったけど綿菓子のような金平糖を食べているような甘くてふわふわ時にはジャリっと鋭さを持った感覚。

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    2024年04月05日
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック

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    本編作中に登場した小説をちょこっとづつ掲載されていて試し読みが出来ます。今回は江戸川乱歩が多めでちょっと興味を持てるような作品かと思いました

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    2024年04月05日
  • 津軽(新潮文庫)

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    ネタバレ

    津軽地域を、路線に沿ってぐるりと巡る筆者の旅を描いた紀行文。田園地帯をのんびり、美味しいものを飲み食いしながら旅したくなる。最後の乳母とのシーンは心に沁み入った。

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    2024年02月27日
  • 待つ(乙女の本棚)

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    タイトル、イラストに惹かれて手に取りました。戦争を題材に太宰治氏が書き残した作品に、今井キラ(今井キラさん初めて知りました)さんのなんとも不思議な雰囲気のイラストがぴったり。
    誰を待っているのか、私もはっきりとわからないけれど、その感覚、凄くわかります。帰るあてのない人を待つ、或いは誰ともわからぬ誰かを。
    自分自身を客観視している表現があり、わかるわかると頷いてしまった。
    主人公はまだ20歳の娘ということに少々驚き。

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    2024年02月16日
  • 人間失格

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    少し読みずらかったが、共感できる所もあった。
    私も小さい頃は親の顔ばかり伺い、「道化」を演じていたのか…。と思った。

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    2024年02月12日