太宰治のレビュー一覧

  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    53冊目『二十世紀旗手』(太宰治 著、1972年11月、新潮社)
    太宰治が1936年から1937年にかけて発表した、表題作を含む7編を収録。
    20代後半だった太宰の苦悩や絶望が赤裸々に著されており、それは85年後の現代を生きる我々にも、身近な心の苦しみとして痛切に感じることが出来る。
    描かれている内容は時代を越える普遍性を持っている。
    しかし、この時期の太宰は精神的な混乱を抱えており、それが文章にも表れている。
    端的に言って、非常に難解で読みづらい作品集である。

    「笑われて、笑われて、つよくなる。」

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    2022年07月23日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    人間関係の表と裏
    「火の鳥」取り柄もない若い女性が男のために尽くそうと思い、寄り添うと不幸が訪れる。やがてそれは自分の甘えと知り、生きていくために女優になることを決意して一生懸命努力、自分の愛欲にも我慢を強いる。人への思いとは上手くいかないものだ、ましてや恋愛のような双方に思いがなければ上手くいかない。世の中も自分の思った通りには行かない、教えてくれるのは周りの人々の助言と自分の行動で社会を体験し気付くことなのだ。

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    2022年07月14日
  • 斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス 外七篇

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    斜陽の上原みたいなのを好きになっちゃうタイプだと思う
    太宰って聖書の引用多いんだ
    人間失格久しぶりに読み直したらこんな話だったんだって全然覚えてなかった

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    2022年06月26日
  • 畜犬談

    ネタバレ 購入済み

    いじわるな表現で、気分が悪くなる箇所もあったけれど、本当は犬が好きなのではないかという疑いあり。
    最後はかわいそうなことにならなくて良かった。

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    2022年06月15日
  • 新撰クラシックス 人間失格 櫻桃 グッドバイ(小学館文庫)

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    桜桃忌(6/19)が近いので「櫻桃」のみ読んだ、波風立てない努力とそれがはちきれんばかりに膨らんで弾けるギリギリのところで胃をキリキリ痛める主人公の心の内が明確に表現されている

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    2022年06月09日
  • グッド・バイ(新潮文庫)

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    面白かった。僕は戦争を体験していないので、その当時の感じがどのような風だったかは全く分からないが、太宰治の所謂市井作家としての一面から、当時に人がどのように生きて、どのようにものを考えたか、想像できた。戦争という太宰治が生きた時代、どうしても考えの基底に田舎云々、絶望云々がつきまとう。また、エッセイらしくない普通の小説も入っていた。表題作の『グッド・バイ』のように、軽快なストーリーの短編。もし太宰治が今を生きていて、その空想を自由に描けるのなら、いったいどんな風な作品を書いていたんだろう。

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    2022年06月02日
  • ヴィヨンの妻

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    思ったより暗くない一冊でした。別の書籍で、パンドラの匣から引用された文に圧倒されて本書を購入。愉快だったりふと駆け抜ける暗さがいいなあ。もう少し暗い話を求めていたけれど、これはこれでよかったです。眉山が印象的。

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    2022年05月09日
  • 晩年(新潮文庫)

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    気迫に欠ける男の描き方は、さすがです。当時、家の資産で暮らす人は割合に少なからずいたと思います。そう考えると、歴史を見るようでもあります。

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    2022年05月03日
  • グッド・バイ(新潮文庫)

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    表題のグッド・バイ目当てで読みました。
    男が情けないのは想定どおりですが、こんなに楽しい話だとは思ってませんでした。

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    2022年04月17日
  • 栞子さんの本棚2 ビブリア古書堂セレクトブック

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    『ビブリア』の中に出てくる書籍を
    抜粋してくれてる本の第二弾。

    今回はミステリが多め。
    学生時代に読んだことあったけど
    乱歩の『二銭銅貨』って、こんな話だったっけ?

    他にも寺島修司や太宰治や
    シェイクスピアなどなど。
    〝つまみ食い〟にはちょうどいいかも。

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    2022年04月04日
  • 太宰治全集(9)

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    『グッドバイ』めちゃくちゃ面白くなりそうなとこで終わってた。『人間失格』あの生きづらさは少しリンクするようなところがあったり。やっと読めた。好きだなぁ。

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    2022年03月21日
  • 津軽

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    斜陽館を訪れて、ご近所のmelo と言うお店にて。

    太宰という人をつくった基礎を、垣間見ることのできる作品。

    サイダーを、がぶがぶ飲んだ洋間もまた感慨深い。

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    2022年03月11日
  • 晩年(新潮文庫)

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    死に向かって生きる。死ぬために生きる。
    生きていることにもがき苦しみ、死ぬこともままならぬ。
    太宰治はどう考えていたのやら。
    自叙伝として、そして遺書としてのこした作品とのことですが、私にはわからぬ世界です。
    しかしながら何故か惹かれてしまうのが不思議。

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    2022年02月21日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    私は太宰治という人が書いた文を理解できていないと思っています。
    この本は小説ではありません。
    太宰作品は小説もそうですが、なぜか面白いと思う自分がいます。
    どんなものも理屈ではないのですが。
    そして太宰治は今を生きてる感じがします。

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    2022年01月12日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    I can speak
    懶惰の歌留多
    葉桜と魔笛
    秋風記
    新樹の言葉  
    花燭  
    愛と美について  
    火の鳥  
    八十八夜  
    美少女
    春の盗賊
    俗天使  
    兄たち
    老ハイデルベルヒ 
    誰も知らぬ

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    2021年12月04日
  • おしゃれ童子

    匿名

    購入済み

    似合うのと好みは別なんだと気づくのもひとつの成長かもしれない。おしゃれが空回りする童子時代は太宰の黒歴史の一種か。

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    2022年09月28日
  • お伽草紙(新潮文庫)

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    ネタバレ

    カルチャーショック!
    それぞれの昔話の解釈がすごい。
    カチカチ山のたぬきが中年のやらしい、きたない親父で、うさぎが残酷な15.6の少女という解釈には、圧倒された。いくらひどい仕打ちをされても、惚れている弱味でついつい近づいちゃう、みたいな。
    最後の「古来、世界中の文芸の哀話の主題は一にここにかかっていると言っても過言ではあるまい。女性にはすべてこの無慈悲な兎が一匹住んでいるし、男性には、あの善良な狸がいつと溺れかかってあがいている」には、なんともいいがたいものがある。
    こぶとりじいさんにしても、だれも悪く無いのに不幸な人が生まれてしまったと。
    人間って本当にさまざまな考え方を持っているもんだな

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    2021年11月23日
  • 男性作家が選ぶ太宰治

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    趣味を人に合わせてコミュニケーションの手段にしてしまう、ご飯の為に適当に合わせる…つまり〇〇を見れば〇〇は興味を持てない人生を上手く生きるためのものかもしれません
    自分の個性について考えさせられる作品でした。人が冷たくなるってこんな感じなんだと思いマス。

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    2021年11月21日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    太宰の随想集。「川端康成へ」や「如是我聞」の志賀直哉への悪罵雑言には、自分に批判的な人に対しては喧嘩を売って見境なく怒るという片腹痛いものがある。子どものような面があり、なお言ってることはまともであり、まっすぐなところが愛される由縁でもあろう。2021.11.19

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    2021年11月19日
  • 人間失格 1巻

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    人間失格…読んだことないけど、現代版のマンガといったところかな。大庭は人間が怖いけど、興味はあって、17才にして疲れきっているのか、流されるように生きている。
    苦しみを避けて逃げ続けるんだけど、何も執着なく身軽に逃げ出すのがすごい。そして、人嫌いでも、怒ったり、積極的に人を傷つけたりはしないんだよな。
    不法行為に惹かれるのって、人間への負の感情の代弁なのか、それとも自分の気持ちに共感できそうな人を探してるのかな…?
    大庭が侘しいって感じるのがわからなかったんだけど、見た目も良くて賢くてモテるのに、無抵抗に人生転がり落ちてくのが…侘しいということなのかな。まだ理解は難しい。

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    2021年11月02日