太宰治のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
犬
いじわるな表現で、気分が悪くなる箇所もあったけれど、本当は犬が好きなのではないかという疑いあり。
最後はかわいそうなことにならなくて良かった。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレカルチャーショック!
それぞれの昔話の解釈がすごい。
カチカチ山のたぬきが中年のやらしい、きたない親父で、うさぎが残酷な15.6の少女という解釈には、圧倒された。いくらひどい仕打ちをされても、惚れている弱味でついつい近づいちゃう、みたいな。
最後の「古来、世界中の文芸の哀話の主題は一にここにかかっていると言っても過言ではあるまい。女性にはすべてこの無慈悲な兎が一匹住んでいるし、男性には、あの善良な狸がいつと溺れかかってあがいている」には、なんともいいがたいものがある。
こぶとりじいさんにしても、だれも悪く無いのに不幸な人が生まれてしまったと。
人間って本当にさまざまな考え方を持っているもんだな -
Posted by ブクログ
人間失格…読んだことないけど、現代版のマンガといったところかな。大庭は人間が怖いけど、興味はあって、17才にして疲れきっているのか、流されるように生きている。
苦しみを避けて逃げ続けるんだけど、何も執着なく身軽に逃げ出すのがすごい。そして、人嫌いでも、怒ったり、積極的に人を傷つけたりはしないんだよな。
不法行為に惹かれるのって、人間への負の感情の代弁なのか、それとも自分の気持ちに共感できそうな人を探してるのかな…?
大庭が侘しいって感じるのがわからなかったんだけど、見た目も良くて賢くてモテるのに、無抵抗に人生転がり落ちてくのが…侘しいということなのかな。まだ理解は難しい。