太宰治のレビュー一覧

  • お伽草紙(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    困難な戦争期にあって、深く芸術世界に沈潜することで時代への抵抗の姿勢を堅持し、日本文学の伝統を支えぬいた太宰中期の作品から、古典や民話に取材したものを収める。“カチカチ山など誰もが知っている昔話のユーモラスな口調を生かしながら、人間宿命の深淵をかいま見させた「お伽草紙」、西鶴に題材を借り、現世に生きる人間の裸の姿を鋭くとらえた「新釈?国噺」ほか3編。"

    0
    2019年06月27日
  • 津軽通信(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    疎開先の津軽の生家で書き綴られた、新しい自由な時代を迎えた心の躍動が脈うつ珠玉編『津軽通信』。原稿用紙十枚前後の枠のなかで、創作技巧の限りをつくそうと試みた中期の作品群『短篇集』。戦時下の諷刺小説『黄村先生言行録』シリーズ。各時期の連作作品を中心に据えて、それに戦後期の『未帰還の友に』『チャンス』『女神』『犯人』『酒の追憶』を加えて編集した、異色の一冊。

    0
    2019年06月27日
  • 太宰治の手紙 返事は必ず必ず要りません

    Posted by ブクログ

    太宰治の書簡集。面白かったです。
    太宰治って優しくて弱くて駄目な人だったんだな、という思いを強くしましたが、でも彼が周りの人に愛されてたところもよく伝わってきます。
    高田英之助さんに宛てたお手紙がとても温かくて良いです。
    あと、駄目なままずるずる行ってたんだなと思いましたが、「これからはがんばる」みたいなお手紙も多くて、がんばる気持ちはあったのだなぁ。
    更に太宰治が好きになったので、これからも読んでいきます。
    表紙に使われている写真を見る度に、トリミングされてる坂口安吾を思ってしまって切ないです。。

    0
    2019年04月20日
  • 人間失格 2巻

    Posted by ブクログ

    その後の展開が気になって連続で3巻へ。 太宰の原書を初めて読んだときは、道化の葉蔵の部分にリンクするものがあったが、この漫画では何一つ葉蔵と相容れたくない気持ちでいっぱいだ。

    0
    2019年03月14日
  • きりぎりす(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    北村薫「太宰治の辞書」に、この短編集に収録中の「水仙」についての奥野健男の解説が「明白な勘違い」であると書いてあったのが気になって読んでみた。
    「水仙」は収録作品中でも印象的な作品で、確かに奥野のいうように「善意や社会良識がある人間を根本的にだめにしてしまう」わけではないが(善意や社会良識は「水仙」にも「忠直卿行状記」にも出てこないような…)、北村が言うように必ずしも忠直卿の「裏返し」ではなく(そもそも「善意」と「悪意」の対立項が成立しないので)、おべっか(忠直卿及び水仙の取り巻きによる)にせよ恨みから来る無視(水仙の主人公による)にせよ、相手をいい加減にあしらう在り様は、無意識下に「天才」な

    0
    2019年03月10日
  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

    Posted by ブクログ

    時間がなかったので、「グッドバイ」だけ読ませて頂きました。未完ですが面白かった。「人間失格」もざっと見た感じ面白そうだったので次回挑戦させて頂きたいと思います。

    0
    2019年02月09日
  • 人間失格 3巻(完)

    Posted by ブクログ

    20160429追記
    2016年4月28日に小説を読み返したのを機に、4月29日にマンガの方も読み返す。

    0
    2019年01月22日
  • 太宰治全集(8)

    Posted by ブクログ

    歌広場のハイボールみたいな1冊。ただひたす粗悪一直線な飲み物を、あそこまで飲んでヒーフー騒ぶことができるのは一体どうしてなのだろう。

    戦争が開けてすぐで作品ばかりだからなのかどうか知らないが、生粋のクズが8巻にはたくさん出てきた。その中には無論太宰も含まれており、以前の文集に見られたような、人と人が心を通わせてほっこりするような素敵な話はまるで皆無で、堕落した人間の性根腐りきったどうしようもなさ、そしてそれに振り回される心優しき人々の尊き苦悩が焼き付けらている。

    なかでも「親友交歓」に出てくる男は誰でもぶん殴りたくなるような逸材ではないか、ノンフィクションっぽいのがさらに救いようがない。事

    0
    2019年01月10日
  • グッド・バイ

    Posted by ブクログ

    こ、これは……。
    はにゅにゅう先生の漫画は「恋の門」以外いまひとつだったが、それらとはワンランク上の質。
    タジマをモチーフにしたタジマゲというズラシ、そしてタジマゲドンを視点人物に持ってこずドンデン返しを作る腕、など巧みすぎて原作?原案?を正しい仕方でアップデートしている。

    0
    2019年01月01日
  • 太宰治全集(6)

    Posted by ブクログ

    プチフールみたいな1冊。主に新訳諸国噺についてだけど、どれを取って食べても甘くて美味しい。「西鶴は世界で一ばん偉い作家である」と太宰が評するほどの名手、存分に堪能しました。

    なかでも
    「人魚の海」「赤い太鼓」「吉野山」かな。人魚の海のラスト一文かっこいいな。「此段、信ずる力の勝利を説く」か。単なる小噺かもしれないけど、とってもかっこいい。「赤い太鼓」のラストは素直に感心したし「吉野川」の主人公は清々しいほどのクズで笑ってしまった。素直に面白い。

    新訳諸国噺を抜くなら「佳日」も良かった。ちょっとイイ話。ここまで5巻ほど太宰治の全集を読んできたけど、扱う題材の豊富さと文章を書く卓越した技能(巻

    0
    2018年11月02日
  • 太宰治全集(2)

    Posted by ブクログ

    富嶽百景
    黄金風景
    葉桜と魔笛
    新樹の言葉
    愛と美について
    火の鳥

    なかでも新樹の言葉は涙ぐみそうになるほど良かった。人の優しさや温もりに触れる主人公の描写が目立った気がする。そしてそれは太宰治が真に欲していた生涯のエレメントではないのか。うーむ。続けて読んでみよう。

    0
    2018年09月05日
  • もの思う葦(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アフォリズム、エッセー集。
    小説を書きたい、エッセーなんか書きたくない、適当に埋め合わせようって気持ちが漏れ出てる書き方のものが多かった気がする。

    今まで何作か太宰を読んできて思ったのは、太宰の文章は本当にうまくて好きで、話の内容自体としては私小説色が強いものより太宰の影があまり出てこないような創作された話のほうがどちらかというと好きだったってこと。

    太宰の弱さや繊細さ、自分が大好きなくせに嫌いにもなったりするような部分はうまく作品に昇華されていれば好きなのだけど、こうやってエッセーで愚痴感覚で読むと結構きつかった。

    俺はこんなにがんばってるのに世間がせめる。生きづらい。
    世間はこんなも

    0
    2018年07月01日
  • 斜陽(まんがで読破)

    Posted by ブクログ

    「私は確信したい。人間は恋と革命のために生れて来たのだ。」

    太宰治がどんな思いを込めたのか、というところまでは理解できていないまでも、フレーズとして、音の響きとして気にかかるものである。

    0
    2018年01月13日
  • 太宰治全集(10)

    Posted by ブクログ

    小説というよりエッセイなのかな?
    太宰の考え方がずっと繰り返し綴られていて、最初から最後まで、それはあまり変化せず、ただし、太宰の首を少しずつ絞めていったのか…というよりは、この人、この世では生きづらかっただろうなぁとしみじみ感じた。
    悲鳴のような文章だから、ちょっと読むのがしんどかった。

    0
    2017年10月07日
  • 晩年 アニメカバー版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【あらすじ】
    「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」。ヴェルレエヌの詩で始まる「葉」、名家の六男に生まれ、乳母の手で甘やかに育てられた幼少期、伸びやかな少年期を、子供特有の自意識や狡さを交え描いた自伝的作品「思い出」、自らだけ助かった心中事件に材を得、その後過ごした療養所を舞台に描いた「道化の華」など、24~27歳にかけて発表した15篇を収録。遺著のつもりで『晩年』と名付けた、第一創作集。

    【感想】

    0
    2017年08月21日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     これについて行けたら人生は多分もはや自分にとって意味がないのではないか、と思う程度に、借金と苦悩と言い訳に満ちた作品集であった。
     ヒューマンロスト以外は読み返さなくていい。

    0
    2017年07月28日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

    Posted by ブクログ

    昭和13年の初秋、御坂峠の天下茶屋に赴き、以降、冬の訪れまでの2ヶ月間逗留する。その間宿の娘さんとの交流、太宰のファンと名乗る青年との会話、先輩作家 井伏鱒二との登山に、お見合いなど、いろんなシーンで富士山と関わり、その都度富士山は姿・表情を変える。遊女の一行を見かけた太宰は哀惜の情を抱く。その時の富士は敢然と見守ってくれる大親分のようだと例える。

    僕が最もグッときた一節は次である。
     
    十国峠から見た富士だけは、高かった。あれは、よかった。はじめ、雲のために、いただきが見えず、私は、その裾の勾配から判断して、たぶん、あそこあたりが、いただきであろうと、雲の一点にしるしをつけて、その

    0
    2017年07月26日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    作品集「晩年」の発表前後
    麻薬中毒で錯乱していた時の、支離滅裂な作文ばかり集めたもの

    「狂言の神」
    友人の笠井くんが自殺してしまった
    そこで追悼のために、彼のことを書き始めるのだが
    じつはその正体が作者自身であることは、すぐに割れてしまう
    (執筆前年に単独自殺を試みている)
    貧乏に負けたと思われるのが嫌で、ポケットにお金を残しておくのだが
    結局死ぬのもやめて、こんな小説を書いている

    「虚構の春」
    レター教室なんてとても言えない
    どれもこれも独りよがり、そうでなきゃ白々しく取り澄まして
    読むに耐えない猿面冠者の妄想以下だ
    もっとこう、女生徒の日記みたいな色気のあるものを送ってほしい
    そんな願

    0
    2017年06月29日
  • もの思う葦(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     太宰治の随想集。「如是我聞」と「織田作之助君の死」が収録。全般的に太宰だなあと思えてしみじみする。唐突に出てくるフランス語等に戸惑う。

    0
    2017年06月10日
  • 女生徒

    Posted by ブクログ

    難しい年頃の女たちの、日々のもんもんとした思いを描いた短編集。
    自分の気持ちとそっくりな彼女たちの内面に驚いてしまう。

    でも私はすきじゃない。ぐちぐちしていて退屈。

    0
    2017年05月08日