太宰治のレビュー一覧

  • パンドラの匣

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    太宰治の辛辣な親戚のルックスいじりや自由思想とは反抗精神であるなど、読むのに時間はかかったが面白い箇所は随所に溢れている。

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    2025年09月21日
  • 人間失格

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    人間をできる限り悪く、捻くれた見方で見た作品であると感じた。
    葉蔵の考えや人生観について多少共感できることもところもあったが、やはり全体としては理解できず。そもそも太宰としては理解されることを目的としてはおらず、遺書のつもりで書いたのだろうと感じた。一文が1ページ近くに渡ることがあるなど、勢いで書いていたことが感じられる。
    実生活で思うことがあり手に取ったが、読み終わってから「これよりはマシかな…?」と思い、少し気が楽になったのは読書経験として印象的だった。

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    2025年09月15日
  • 人間失格

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    私たち人間の本質が顕著に現れた作品だと思う。人の前で道化を演じて自分を欺き否定し、孤独を恐れ、居場所さえ見いだせない。人生を人間として上手く生きれなかった彼の遺書は、いつの時代にも通ずるものや受け取れるものはあると感じた。

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    2025年09月15日
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛

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    乙女の本棚シリーズ。
    亡くなった母に代わり、家を取り仕切っている姉が、病を患い死期の近い妹と過ごした最後の時期を回想するお話です。
    姉妹愛があふれています。お互いを思いやる気持ち、姉の辛さや、妹の辛さ、それらがスッと胸に響いてきました。

    イラストも素晴らしく合っています。特に妹の手紙を盗み見た姉が想像したであろう、妹と2人で楽しく過ごしている様子のイラストは、生き生きして素敵でした。だからこそ、現実の辛さが刺さります。

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    2025年09月09日
  • ヴィヨンの妻

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    ネタバレ

    暗いし死の影も見える一方で、ダメな自分を女性視点で描く冷静さもあるのが面白い。それでも罪の意識やうまく生きていけない自分への苛立ちが全体に滲み出ていて、本当に生きづらかったんだろうなと思った。共感できる部分もあって、晩年の作品は好みのものが多いと思った。ヴィヨンの妻、おさん、家庭の幸福、桜桃、と続く後半の流れが好きだった。

    トカトントンは分かりすぎた。夢中になっていたはずなのにふとした瞬間に急に冷めてしまう。そんなことばかり。できないことがあった時に勇気を出せず逃げているだけだったのか。

    そして斜陽然り、おさん然り、太宰の描く女性が捉える革命がかっこいい。太宰が捉えている破壊や死に繋がるような革命との対比?

    "革命は、ひとが楽に生きるために行うものです。悲壮な顔の革命を、私は信用いたしません。夫はどうしてその女のひとを、もっと公然とたのしく愛して、妻の私までたのしくなるように愛してやる事が出来なかったのでしょう。(中略)気の持ち方を、軽くくるりと変えるのが真の革命で、それさえ出来たら、何のむずかしい問題もない筈です。"
    p169 おさん

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    2025年09月09日
  • ビルディング(乙女の本棚)作品集(乙女の本棚)

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    「乙女の本棚作品集」としての三冊目。
    『赤とんぼ』『山月記』『魚服記』『鼠』『ルルとミミ』の五篇に加えて、書き下ろしイラストの『ビルディング』(夢野久作)も収録されている。

    ねこ助さんの幻想的な淡いタッチの絵は、読者を物語世界によりいっそい深く深く誘っていくようでとても好き。
    児童向けや童話風のお話とぴったりなのだけど、私は山月記がとりわけ好き。見開きで描かれる、あの威風堂々としながらも繊細そうな虎は忘れられない。

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    2025年09月08日
  • 女生徒

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    男の著者が若い女性の心情をうまく表現したな、と思いました。しかも太宰治が、このような切り口の小説を描かれた事が意外性あり良かった。

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    2025年09月04日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    短いが難しい。
    調べてみると津軽地方の伝説をもじって作ったものらしい。

    男子学生が滝壺に落ちた意味はあるのかが疑問。
    「そんなことで自殺するん?」って思っていたが、実は近親相姦にあっていた説があるとか。
    どちらにせよ不思議な物語。
    最後は大蛇でなく鮒になったという皮肉。

    スワの飛び込み自殺=太宰の自殺(しかも入水)との関係性は絶対にあるに違いない、、。

    と思いながらも、今回は高校生以来の再読ですが、なかなか読みとることが難しかったです。

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    2025年08月22日
  • 文豪たちの微妙な関係

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    新紀元社の文豪アンソロジー第三弾。『文豪誕生』、『文豪死す』に続いての今回は『微妙な関係』。
    ということで、切り口は
    (1)芥川と谷崎の「文芸的な、余りに文芸的な」論争
    (2)無頼派三人衆(座談会エピソードなど)
    (3)中原中也と周囲の友人達
    となっています。

    人物相関図や年表、代表作の紹介(あらすじに加えて、その作品の解説付き)なので、文豪に興味ある人の入門としてはとても良い本だと思います。

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    2025年08月20日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    「あの人は酷い、酷い。はい。厭な人です。悪い人です。ああ。我慢ならない。生かして置けねえ。」

    ある男が自分の主を殺して欲しいと願い出ており、憎しみ哀しみ恨み…愛情。さまざまな感情が混乱した独白に目が離せなくなる。イラストも世界観と合っていて良し!
    乙女の本棚シリーズの太宰チョイスは面白いなあ!

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    2025年08月14日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    太宰治作の、初めて読む作品でした。ある人物が、自分の主人についての不満を訴える所から始まります。読んでいくうちに、あれ、なんだか聞いたことあるような?と思い始めましたが、まさかキリストのあの有名なエピソードを基にしたお話しだとは知らす、ビックリしました。
    愛故なのか、その告白もウソなのか、本当に狂っているのか。ホノジロトヲジさんのイラストが、妖しさ満点で、不穏な空気感を見事に演出しているなと思いました。

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    2025年08月13日
  • 人間失格

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    葉ちゃんには自分の本当の姿を人に見せたく無いというところがある。素の自分を晒すのが恥ずかしいのか?実は元来おどけた人なのか?自分でもよくわからなくて色々考えすぎてしまうのでは無いのか。そして、本人としては男より扱いやすい女性に依存してしまうのか。そして、自分と深く関わった女性を不幸にし、その事をまた考えすぎてしまうのか。実は軽薄であまり考えていないのか。最後は死にたいというよりとにかく逃げたくなるんだなあ。自分が存在する世界から消えたくなるんだな、きっと。

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    2025年08月01日
  • 人間失格

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    初めて太宰治の本を読んだ。
    かなり難しかった。大きくなってからもう1回絶対に読み返す。"大きくなってから"

    この本は太宰治自身が、自分を理解出来ないが、理解しようと、分かろうと思って書いたのではないかと思った。

    この物語は自分に、父性、性加害、愛、人間を教えてくれる作品となった。

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    2025年07月28日
  • 魚服記(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    これは乙女の本棚としてはけっこうな問題作ではないのかな。
    ある場面をどう読むかということなんだけど、ネットでの考察を読んでも、そう読む人が多いようだから、やっぱりそういうことなんだろうな。
    なんでこういう作品を書いたのか、太宰に聞いてみたい。

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    2025年07月23日
  • 人間失格

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    初の太宰治でした。
    太宰治の末期の話でしょうか、
    ほとんど手記の感じですね。
    ダメになっていくさまを
    ありありと語っていくさまは、
    情景が浮かびました。

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    2025年07月20日
  • 駈込み訴え(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    有名作なのだが、実は読むのは初めて。
    太宰の告白体の作品に外れはないよね。
    途中まで読んで、ああこれはあの人が語り手なのねとわかって、さらに面白さが増したように思う。
    ただ、乙女でない身には、どうもこの絵が馴染めない。作品と合っているのかな?
    乙女はこれで納得するのかな?

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    2025年07月12日
  • 人間失格

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    太宰治の、いや津島修治の遺書とも言えるこの作品、本当に残っていることが奇跡なぐらいだけれど、なんともいえない内容かも。

    ただの弱い人間の自伝だと言われたらそれでお終いだけれど。

    太宰治の感受性とか、社会や命、自分に対して、一般的な人々が深く入り込まずにふわふわと生きている中、太宰治はそうはいかなかった。自分を批判しないといけなかった。
    そこらへんに生きる人々のほうがよっぽど卑怯で、人生から逃げていると言われているみたい。
    太宰治は自分に厳しい。その感受性が良い方に行くには環境がダメだったのか。

    周りの人から勝手に好かれて逃げるたびに好かれて、誇張だとしても本当にそのように思えて津島修治の無念さを感じた。

    太宰治は死ぬまでどこにも心を置いたことがないのか。本当の信頼や愛情を感じたことがあるのか?

    それは誰のせいなんだろう。
    考えさせられる。

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    2025年07月06日
  • 猿ヶ島(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズの一冊。
    ショートショートといってもよい内容。この絵は思いっきりミスリードしているが、まあ本人の意識はこうなのだといえなくもない。達磨の絵はよくわからん。女の子の絵もどうなの。文中では男の子って書いてあるのに。これも何かの意図があるのだろうけど、それが何なのかがわからない。乙女にはわかるのかな。

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    2025年07月06日
  • 惜別(新潮文庫)

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    『右大臣実朝』
    太平記を、太宰流に空想の世界を広げた作品。語り手は実朝に仕える近習(武の者ではない?)

    平家ハ、アカルイ。
    アカルサハ、ホロビノ姿デアロウカ。人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。
    無理カモシレマセヌガ、学問、ソレダケガ生キル道デス。
    ↑この辺り、太宰は自分を実朝に被せてるんだろうな〜。と言うか、むしろ実朝を自分に被せて理解してそうだな〜と思いました。


    『惜別』
    仙台時代の魯迅を描く作品。語り手は魯迅と同級だったという設定。まぁ〜これは、当局に頼まれて書いてるのもあり、時代の制約もあり所々は読むに堪えない箇所もあるけど、それはしょうがない。

    烏の話が面白かった。1人で松の上にポツンととまっていれば様になる烏も、群れてガーガー騒ぎ出したのではいかにも低俗でどうしようもない。これは太宰も気に入ってたのかな?何回か繰り返し出て来てましたね。

    「いよいよ出ていよいよ奇である」とか言う表現が面白かった。
    この作品は太宰のいつものスラスラ〜っとした滑稽みがあんまり無くて、暗に当局に対する批判じみてたり逆に日本賛美だったりで表現が少し重くなってたから、ここ嬉しかった。

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    2025年07月04日
  • 猿ヶ島(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。初めて知る作品でした。

    最初は島流しの話?はたまた主人公は精神を病んでいるのか?と思いながら読んでいきましたが、なるほど納得。
    和風のイラストと作品が合っていて、より味わい深く感じました。

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    2025年07月02日