太宰治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
恥ずかしながら太宰作品初読み。この本は児童書なのでルビもふってあるし、難しい表現や現在ではあまり使われないような言葉の解説が下段に乗っていて非常に解り易い太宰初心者でもとっつきやすい本でした。短編集が8編、読むまでは太宰と聞くと固いイメージだったのですがかなり砕けた表現で、ジャンルも様々。全体的に思ったのは言葉遣いなどは約80年前なので仕方ないが表現方法は普通に面白く読みやすく、それと創造性というよりは自分の経験を面白可笑しく創作した感じを受けました。短編なので長編はまた違った感じなのかもしれませんが。
初読みと言ったら語弊があるかもしれません、少し前に太宰版昔話の「お伽草紙」を軽く読んだ覚えがあります。それと「走れメロス」は昔々、教科書に載っていたような覚えがあるが、まともに読んだことがなく最初から最後まで読むのは初めてでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ中学生ぐらいの女の子の視点で、1日の生活模様が書かれているお話。
特別な刺繍を施したアイテムをこっそり身につける感覚、自分は特別なんとも思っていないけど相手は親友と思ってくれている関係、外面の良い母親を見て苛立つ瞬間、2匹の犬の片方だけを可愛がる残酷さなど、作者は女の子だったことがあるのではないかと思うような場面が多々あった。
若さの特有の苦しみを、「大人になれば苦しくなくなります」って受け流すことは、確かに根本的な解決策ではないなと思ったけど、そういう苦しみは自分自身でしか取り除けないことだから、他人はそう言うしかないことだとも思う。
文字数が多いからか挿絵は少なめだが、印象的な絵ばかり。 -
Posted by ブクログ
202403
太宰治にしては明るい部分もあり、様々な手法に取り組もうとしてたことが伺える
202503-04再読
葉
色んな句や短編の組み合わせ
撰ばれてあることの 恍惚と不安と 二つわれにあり
思い出
著者の学生時代の思い出。特に女中のみよへの恋心(男におかされ出て行ってしまう)
魚服記
父と暮らす炭屋のスワが最後鯉になる、女の目覚め、絶望、変身を童話的に
列車
友人の彼女が振られ青森駅行きの列車を見送る。時間を持て余し悪態をつく。
地球図
ローマのシロオテのキリスト教日本伝教、その死刑囚としての結末。
猿ヶ島
人の漂流と思いきやロンドン博物館からニホンザル二匹が逃げたというオチ。見世物の人間から実は自分たちから観察されてた=文学者の宿命と文壇に対する風刺。
雀こ
井伏鱒二へ送る、青森弁のはないちもんめ。
道化の華
女と心中して自分だけ助かった大庭葉蔵の友人達との病院での話。私小説? 作者が出てくる。ああ何という失敗!
猿面冠者
ある作者は自分を彼と言う、で始まり彼の小説家として創作の迷い。メタ小説風の便り
逆行
蝶々◦老人、盗賊◦百姓と飲み屋で喧嘩、くろんぼ◦サーカスの黒人を探す少年。第一回芥川賞候補作。
彼は昔の彼ならず
のらりくらり家賃を払わない青扇と家主の話。あの男と僕とちがったところが一点でも、あるか。
ロマネスク
仙術太郎◦仙術で下ぶくれに変化、喧嘩次郎兵衛◦喧嘩の鍛錬をして嫁を死なせてしまう、嘘の三郎◦嘘ばかりついてきた。太郎、次郎兵衛、三郎が揃い我々は兄弟だ、我々の生き方を書物にしようと嘯く。
玩具
金を親にせびる。この小説をどうしようか。私を信じなさい。一二、三歳の思い出を語る。未完。
陰火
誕生
工場の息子の帰郷から結婚、両親の死、娘の誕生
紙の鶴
嫁が処女と嘘をついた。友人の家で鶴を折った。
水車
前夜関係持つ憎い男女。男は思案しながら女を追う。
尼
話をする尼が寝ると如来が現れ消え尼は人形になる
めくら草子
なんにも書くな。なんにも読むな。なんにも思うな。ただ、生きて在れ!
「この水や、君の器にしたがうだろう」 -
購入済み
文体のテクニックで読ませる。
太宰治の筆力が存分に発揮された作品である。ストーリー内容は年頃の女生徒の一日の出来事 気持ちの変化を丹念にバカ丁寧なほど几帳面に描き出している。何よりも読んでいて身悶えしてしまいそうなこの文体が特徴の本である。