太宰治のレビュー一覧
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太宰治なら『人間失格』と『斜陽』だね、という太宰ファンを見つけたらそいつはモグリである。太宰の小説はかなり、笑っちゃうことばかり書いてある。彼は本物の道化なのだ。シリアスに太宰を読む人間はどうかしている。太宰という作家は、お笑芸人系の作家なのだ。どれもこれも一級品の道化心が散りばめられていて、彼の人生同様いい加減でもったりした話しぶりとドライヴ感により読者たちを引き込んでいく。すなわち、三島由紀夫ほどに、固定観念を押し付けてこない、優しい場所に読者を誘い込み隔離し幽閉するのが太宰流なのである。太宰にかぶれた憐れな少年少女たちは、太宰と自分をダブらせ、なんて人生は儚いんだろうねえ、なんて前髪をは
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『御伽草子』は戦争末期の昭和20年3月、連日の空襲警報の最中に書き始め、敗戦直前の7月に完成したという。
防空壕でむずかる5歳の娘に絵本を読んでいる太宰は『人間失格』のイメージとかなり離れていた。
ムカシ ムカシノオ話ヨ
昔ばなしをベースに太宰の脚色が始まる。言論統制が厳しくなるなか、古典を題材にこんな物語を書いていたとは。
他に井原西鶴の『諸国噺』もたっぷり味付けされて収録されていた。手を変え品を変え、厳しい時代に書き続けていたことがよく分かった。
時々太宰自身の言葉が顔を出す。
これもイメージ作りの脚色なのかな?と思いながらも身近に感じられたりして、その部分はまるでブログを読むようで面 -
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暗さの中に一筋の西陽が。夕暮れは確かに影が濃いけれど、明るさも濃い。子供は希望
後書きがよかったな、お陰で太宰文学の解像度があがって暗くなさそうな話もあると知れた。
夕方の太陽は「静かなふかい喜び」がある。
なんか良いなと思った文など
・「トマトも毎日5つくらいは召し上がるのよ」「うん、トマトはいい」
・ご無事で。もし、これが永遠の別れなら、永遠に、ご無事で。バイロン
・私は生きて行かねばならないのだ。子供かもしれないけども、しかし、甘えてばかりもおられなくなった。
・生きていること。生きていること。ああ、それは、何というやりきれない息もたえだえの大事業であろうか。
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どこまで事実でどこまで虚構か分からないけれど、太宰のだらしなさとメンヘラ具合が全面に出ていたし、実体験も多くちりばめられているような印象を受ける作品。
社会の生きづらさとかアイデンティティの喪失とかテーマ的には共感するものが多かったけど、ものすごい傑作かと言われると、私はこの作品にそこまで特別な感情は抱けなかったかな~。
主人公の葉蔵は幼い頃から周りの人に本来の自分を悟られないように自分を取り繕って生きていたけど、太宰もこんなふうに、うわべで関係を築くだけで本当に信頼できる人が少なく、常に人間に怯えながら生きていたのかなと思った。
あとは、タイトルや手記では自分の事を「人間失格」と定義付け -
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ネタバレ○貴族
最後まで貴族だった母親
貴族に抗おうとするも貴族として死ぬ直治
革命を起こし貴族を投げ捨てたかず子
三者の対比が面白い。
「人間はみな同じ」この言葉に苦しむのは貧しい人たちかと思っていたが貴族もまた苦しめられるのだというのが新しかった。
直治の恋の相手だった上原の奥さんに子どもを抱かせたいというかず子の思いが、直治の最期の思いを受け取った証拠で切なくなった。
○ヘビが象徴するもの
母がヘビを怖がるのは「悪いこと」を怖がっているから、かず子が怖がらないのは「悪いこと」を怖がっていないから。
あとがき
直接呼びかけてくる潜在的二人称の文体
自分ひとりに話しかけられているような心の -
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昭和21年から23年にかけて発表された八編が収録。
「ヴィヨンの妻」は、太宰の妻からの目線で描かれています。苦労が滲み出ているものの、懸命に生きていると感じさせる小説です。しかし太宰は自分の都合の良いように解釈しているようですが‥。この小説の最後に、妻のセリフで「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きてさえすればいいのよ」は、何だか切なくなりました。
こちらとは対照的に、「おさん」では妻と太宰の本音がぶつかり合っているような小説が書かれています
社会に馴染めず、孤独な太宰治は聖書の引用と共に小説にしがみついて生きている‥そんな惹きつけられる力強い文章に魅力を感じます。
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Posted by ブクログ
太宰は6男坊で生まれて、甘えられないし我儘も言えない数々の苦労がある幼少期を過ごしています。
最後に登場する飲み屋のママが言うように「お父さん(実家)も悪かった事もあると思う」に同感します。けれども、これだけ兄弟が多ければ両親もそれぞれの子供に構っていられない様子も納得できました。
お金もあり、学校へも通えて。
かなりの美男子が更に罪ですね。
薬局でモルヒネが買えるのは、この時代ならでは、完全に依存症のようでした。だれか賢くて支えてくれる女性がいたら良かったのに‥。
友人の堀木は、本物の悪友です。それでも堀木自身は、自宅で両親とうまく同居し、それを見た太宰は複雑な心境になっています。
実