太宰治のレビュー一覧

  • ヴィヨンの妻

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    昭和21年から23年にかけて発表された八編が収録。

    「ヴィヨンの妻」は、太宰の妻からの目線で描かれています。苦労が滲み出ているものの、懸命に生きていると感じさせる小説です。しかし太宰は自分の都合の良いように解釈しているようですが‥。この小説の最後に、妻のセリフで「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きてさえすればいいのよ」は、何だか切なくなりました。

    こちらとは対照的に、「おさん」では妻と太宰の本音がぶつかり合っているような小説が書かれています

    社会に馴染めず、孤独な太宰治は聖書の引用と共に小説にしがみついて生きている‥そんな惹きつけられる力強い文章に魅力を感じます。

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    2026年01月02日
  • 人間失格

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    太宰は6男坊で生まれて、甘えられないし我儘も言えない数々の苦労がある幼少期を過ごしています。
    最後に登場する飲み屋のママが言うように「お父さん(実家)も悪かった事もあると思う」に同感します。けれども、これだけ兄弟が多ければ両親もそれぞれの子供に構っていられない様子も納得できました。

    お金もあり、学校へも通えて。
    かなりの美男子が更に罪ですね。

    薬局でモルヒネが買えるのは、この時代ならでは、完全に依存症のようでした。だれか賢くて支えてくれる女性がいたら良かったのに‥。

    友人の堀木は、本物の悪友です。それでも堀木自身は、自宅で両親とうまく同居し、それを見た太宰は複雑な心境になっています。

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    2025年12月26日
  • 女生徒

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    一人の女子生徒の独白で話が進んでいく。

    大人になりきるまえの 本人も持て余してしまうような感情の揺れ動きがよく描かれていた。

    特に大人に対する視線は辛辣だ。
    私にも覚えがある。

    私は中学生の頃 『走れメロス』を読まされて以来 太宰治は好んで読まない。
    今回は大掃除しながらの耳読だったので まぁ途中でやめてもいいか ぐらいの気持ちでこの作品を選んだのだけれど 中学生の時に読んでいたら共感していたかも。


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    2025年12月23日
  • 斜陽

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    聖書や歴史上の芸術家やらの引用がたくさん出てきて難しかった。
    教養を身に付けてからもう一度読んでみたい。

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    2025年12月16日
  • 人間失格

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    おどけることで周りの人から可愛がられていた少年がどんどん堕落していく男の話しだった。自殺未遂したり、アル中になったり、薬物やったりとめちゃくちゃになっていく。何でこうなるかよくわからない。小難しいこと考えないで楽しく生きればいいのに。

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    2025年12月15日
  • パンドラの匣

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    ネタバレ

    ○正義と微笑
    純真な青年の内面を、日記形式で巧みに表現した作品。
    主人公(芹川進)の感情の動きをとても丁寧に綴っており、学生(こども)から社会人(おとな)になっていく過程での苦悩や葛藤が描かれる。
    拗らせた陰キャのような思考(自分は特別だと思っている)に、とても感情移入できた。
    春秋座で厳しい稽古に必死に食らいつき、どんどん活躍の場を広げていく中で、あれだけ尖っていた青年が、「己れ只一人智からんと欲するは大愚のみ」と悟る。社会の厳しさ、地に足をつけることの重要性を理解するラストの余韻が素晴らしい。
    序盤に出てくる黒田先生の勉強論は、幅広く教育現場で引用されるべき。(p.17)
    自分自身も死に物

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    2025年12月10日
  • 斜陽 アニメカバー版

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    ネタバレ

    初めて日本を代表する小説家の本を読んだ。非常に興味深くて読んでて楽しかった、小説でこんなに夢中になれたことはなかった。
    途中までは貴族の、のんびりしてる話かと思ってたら
    なんだ 恋だの革命だの性欲だの思想だの ぐちゃぐちゃしていて、リアルな人間を言葉で表現しているなと感じた。希死念慮がある時に読まなくてよかった

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    2025年12月10日
  • 斜陽

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    戦後の没落貴族・かず子の絶望が詩的で淡々とした語り口に潜んでいながらも、真新しい人生を切り拓いていく彼女の強さがとても印象的だった。弟・直治の自壊的な生き方は著者自身の実体験も投影されているようでフィクションを超えた告白録然とした迫力がある。救いがなく重い。

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    2025年12月09日
  • 人間失格

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    あまり本を読んでいるところを見たことのない母の鞄の中にあったので、自分も読んでみようと思った。

    太宰治の自叙伝的な作品らしく、みんなを楽しませるためのものではなく、自分のために書いたもので、自分の内的事実を吐き出そうとしていると。

    人の闇の部分や現実から逃げたくなってしまいそうな弱い部分は誰にもあると思うが、ここまで多いと、普通の人間と思われなくなってしまう。

    読み始めた頃は、難しい表現や否定的な感情が多いし、文章が長くて、休憩する所がわからなくて馴染めなかったが、最後まで頑張って読み終えた。やっと解放されたような感覚。

    妻や子供たちにも読んでもらい感想を聞きたい。
    そして、忘れた頃に

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    2025年12月07日
  • 人間失格

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    題名が気になって見た。共感したり、確かにと思ったところがいくつもあった。

    個人的には酒、タバコとか色々経験してからもう一度読もうと思う。

    まだ子供だから難しいなと思った。

    読んでみたくなったら読んでいい。でも大人になってできることをやってから見た方がいい気がした。

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    2025年12月07日
  • きりぎりす(乙女の本棚)

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    久々の乙女の本棚シリーズ

    画家として成功した旦那様と離縁しようとする女性の独白作品。

    こんな人だったっけ。。。?って思ってしまった人と一緒にいるのって結構しんどいよね

    2025.11.30
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    2025年11月30日
  • 人間失格

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    初めての太宰作品。
    幼少期から自分を偽り、隔離して生きてきた主人公。人の顔色ばかりを伺いながら生きており、そんな性格ゆえに歪んだ人格が形成されてゆく。
    他人を過剰に意識しながら生きる主人公と、純粋無垢なヨシ子の対比は極端であると感じた。
    家族に見捨てられ、女、酒に溺れて廃人と化した主人公はまさに「人間失格」

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    2025年11月27日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    恥の多い生涯を送ってきました。 男は自分を偽り、人を欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。

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    2025年11月25日
  • 斜陽

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    私には少し難しかったかもしれない。文豪の作品を触れる度に思う。そして再読させられる。それほど罪深くて奥深い。人間失格と同様、斜陽も太宰本人を写し出している人物で構成されている。故に、生々しい。滞在的二人称によりあたかも自分もその場にいるような、登場人物として作品を見ているような錯覚に陥る。太宰治の考え方は、やはりすごく悲しく虚しいと思う。ただ、その悲哀の中に人間の核心に迫る大部分がある。明るさだけを持つ人間なんていない、明るさを判断するには暗さが必要だ。暗さの中にこそ明るさはある。それは逆も然り。太宰は明るさの中の暗さを主張している気がするが、私は逆に暗さの中にも明るさがあると気付かされた。そ

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    2025年11月23日
  • 津軽(新潮文庫)

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    ネタバレ

    かなり集中して読まないと100%楽しむのは難しい。太宰治と行く!津軽探索、そして酒。といった感じの一冊。

    内心、小説らしい物語を期待していたから、少し残念な気持ちも無くはないが、全体的に面白かった。酒を求めて歩き回り、太宰治の故郷を作者自身の目で体感できたことは面白かった。

    ただ、自分が津軽に対してイメージする事が難しく、綺麗な風景や何もない長屋が並んだ村など、戦時中の津軽はこんな感じなんだと思いながら読んでいた為、感動も薄かったかもしれない。

    人に慣らされた景色、人の匂いのする景色。この表現はとても秀逸だ。どれだけ綺麗な場所であっても、観光客が押し寄せ、たくさんの人の目に晒されるほど、

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    2025年11月21日
  • 人間失格

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    ネタバレ

    人間、特に日本人が薄ら感じ、考えていることをここまで突き詰めているのは凄まじいと思った。道化を演じる、他人の素性への無関心、父親への懐かしみと恐怖など激しく共感できる部分があったが、大ベストセラー小説というのもあって、読んでいる時の自分の感情を少し冷めた目線で見てしまうところもあった。正直、科学がより身近になった現代で、この小説が悩みのための「お薬」になることはなかった。シンプルに体を鍛えようと思ってしまう。太宰治がこの小説を書く時どのような感情が強かったのだろう。虚栄心、羞恥心は容易に想像できるが、芸術や小説そのものを壊してやろうという気概はあったのだろうか。彼の人生観と密接にリンクしている

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    2025年11月18日
  • 津軽(新潮文庫)

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    他所の家のお酒をこんなにも、、、とか思ってしまったけど、津軽へ行ってみたくなるし
    よく知って土地勘があるともっとこの作品を楽しめるんだろうなとしみじみ

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    2025年11月16日
  • 人間失格

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    人と付き合う上で誰しもが少なからず道化を演じることがあると思うが突き詰めるとこうなるのかと感じることが出来た。

    整った顔のおかげもあり次から次へと女と交わるが、忽然と姿を消したり共に心中を試みてはを繰り返す様は中々に酷いと感じた。
    女性は魅力的な人物が多く登場したが、自分は純粋無垢なヨシ子の人物像が好きだった。

    後半にかけては金が尽きては家内のものを質屋に入れ手に入れた金で酒を飲み、挙句の果てには薬にまで手を出した様子はまさに"人間失格"の様に感じた。

    繊細に記された自身の堕落していく様子は先日読んだろまん燈籠と同じ作者のものとは思えずまた違う太宰の人間性を知ることが

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    2025年11月15日
  • ヴィヨンの妻

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    人の幸せの感じ方、文学などの作品の評価は、人によってそれぞれ違う。お酒を店で飲んで、お金を払えば喜ばれ、お金を払わなければ、やっかい者になる。そんな常識と非常識を疑う主人公は、非常識の行動をし生きていく。それを心地よく寄り添う奥さんの心は、主人公より満たされ、好き放題している主人公は実は苦悶して生きている。それは太宰治自身の心の中だったのかもしれない。よい作品だが好き嫌いがわかれると思う。

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    2025年11月15日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    表題作でもある"ろまん燈籠"は5人兄妹が順々に書き連ねて1つの物語を作る話だが、それぞれの個性が作品の中にも滲み出ている中でストーリーも良くできており作中のラプンツェルはまた別の作品として楽しめた。
    純文学に置いてはストーリーよりも表現を楽しむものだと感じていたがこの作品はストーリーとしても面白かったので他の太宰作品も読んで見たい。
    その他の話では"禁酒の心"で描かれる禁酒をしようと思ってもつい誘惑に負けてしまう気持ちや食べに来ているのか飲みに来ているのか分からなくなる気持ちに共感できた。
    "雪の夜の話"では短い話しながらも戦時中でも

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    2025年11月10日