太宰治のレビュー一覧

  • 惜別(新潮文庫)

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    魯迅の「藤野先生」に基づいた小説。

    日中戦争時に「大東亜の親和」を正当化するために書かれた国策小説らしいです。

    ただ「藤野先生」を読むと、かなり
    太宰による脚色があるように感じます。そこらへんが、評価が低い理由なのかな。周さんの印象もだいぶ違う気がしました。

    けど、やはり読み応えがあります。
    古い趣きがあってすごく好きです。

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    2011年06月01日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    太宰治って、自虐的でくら~いイメージがあって読まず嫌いしてたんですが(走れメロスは除く)、改めて読むと面白いね。
    収録作もバリエーション豊富でよかったね。
    「駆け込み訴え」なぞは、なかなかアイデア小説でしたな。

    作者の半生を、描いた「東京八景」ちゅうのが一番面白かったですな。
    うすうす知ってはいたものの、すんごい人生歩んでますなぁ

    井伏鱒二のあとがきも、なかなか読み応えあり。

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    2011年02月04日
  • ろまん燈籠

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    太宰治はいい。
    自虐的に暗かったり、無性に力強かったり。
    この短編集もその間を作品ごとにぐらっぐらしてる。
    それでも裏のあらすじを読むと比較的安定してる生活の中かかれたらしいし、一体安定ってなんなのさと。
    とはいえ楽しんで書いてるかのような試み。

    おもしろかった。

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    2011年08月29日
  • 人間失格 1巻

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    ネタバレ

    恥ずかしながら原作未読。
    舞台が現代という設定みたいだが詳しいことは解らん!未読だから!!!

    古屋先生の描く陰鬱で排他的な世界観が大好き。

    人間て弱いです。もろいです。不器用です。
    だからこそ生きたいんですね。
    色々考えちゃう今の年齢だからこそガツンと衝撃を受けるものがありました。

    原作の『人間失格』が無性に読みたくなったので、この企画はある意味成功だと思います。ちょっと古本屋行ってくる。

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    2010年12月30日
  • 太宰治全集(2)

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    『HUMAN LOST』が読みたくて購入。……が、序盤が兎に角読みづらくて苦悩したのでよっぽど諦めようと思ったけど、途中から突然読みやすくなってビビった(笑)。『富嶽百景』は地元なので要所要所でニヤニヤさせてもらった。女学生目線で書かれた『女生徒』は「この人こんなのも書けるんだ!」と驚いた。『愛と美について』の5兄弟はめんどくさそうだなぁ…と思いながら読んでいたら最後のお母様の大オチに爆笑。『火の鳥』が未完なのが惜しい。そんな感じで、結構楽しんでたみたい、私。

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    2010年12月22日
  • ヴィヨンの妻

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    「パンドラのはこ」がよかった!主人公と竹さんの実らない恋が清清し。登場人物もみんな気持ちよい。ヴィヨンの妻の夫は最低ww人間やめれww眉山はなかなかよかった。ウザイけど憎めないブス。

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    2010年12月19日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    太宰治は短編を書く奇才ですね。僕のお気に入りの作品は

    「新樹の言葉」「愛と美について」「火の鳥」「「兄たち」

    ですかね。とくに「兄たち」という作品は感動しましたね。兄弟愛の話なんですよ、それがまあなんともうまく客観的に書いている。センチメンタルにさせないところがスゴイ手腕だと思う。

    ただし「春の盗賊」だけは読み進められなかったね。残念。

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    2019年01月16日
  • 地図―初期作品集―(新潮文庫)

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    さすが太宰先生、中学のときからガンガンお書きになっていたんですね。
    もう作家になりたくてなりたくて仕方ない!という気持ちが伝わってきます。しかしなんと作品のアベレージが高い事よ。そしてバラエティ豊富。
    すごいわ・・・

    10.12.07

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    2019年01月16日
  • ヴィヨンの妻

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    ヴィヨンの妻、グッド・バイ他計5つの作品集。「パンドラの匣」は少し長めの中編だったが、他は短編。

    どの作品も「生」を主として持ってきている。作品ごとに違った視点から生と向き合っていて楽しめた。

    最後のグッド・バイはとてもいいところで終わっているが、夏目漱石の「こころ」は途中でも切れのいいところだから違和感がそこまで沸かないが、これは本当に中途半端に終ってしまっている。
    太宰治の作品を全部読んだわけではないが、これにはすごい新しさを感じていただけに続きが読めないのは残念。

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    2010年11月15日
  • 人間失格

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    原作にしろ読んだあといつも思う。
    ようちゃんは子供の頃のあれさえなければもっと違う人生が送れたんじゃないかって。

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    2010年11月03日
  • 女生徒

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    これって女の人が書いたの?って思うほど。心理描写が自然ですごく好き。こういう書き方は太宰治にしかできないと思う。

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    2010年08月22日
  • 女生徒

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    もっと面白いものも
    もっと感動するものも
    あるけれど

    わたしのなかで
    太宰治がいちばん近くなったお話。

    だいすきです。

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    2010年08月12日
  • 人間失格 1巻

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    まず、構成がいい!
    古屋先生が漫画の題材を探すためにネットーサーフィンしてて見つけたのが、この主人公の日記。
    これで一気に惹かれました。
    でも・・・なんか重い・・・。
    原作を読んだことはないのですが、まさかここまでとは・・・。
    あの一行目の「恥の多い人生を・・・」のところまでたどり着くのにこんなにも壮絶なことがあるとは。
    人間、堕ちるのは簡単なんだと思い知らされました。

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    2010年08月03日
  • 人間失格 1巻

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    この暗いエロいジ~メジメした感じが、なんとも好きです。
    太宰の原作から現代っぽくアレンジされてます。
    続きが早く読みたい!!!!

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    2010年07月21日
  • ろまん燈籠

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    今まで、敬遠していたことに激しく後悔。
    なんだろう、この何回も読みたくなる感じ。すてき。太宰すてき。
    名言を浴びせまくられ。

    誰にでもある、かよわい感情を、物惜しみせずに見せびらかしてくる。
    それにたまらなく共感する。さみしい。かまってってかんじ。

    自分はどうしようもない人間だと思う反面、他の人間とは違うことを信じている。そんなところがおろかで、恥ずかしくなる。

    収録作品は
    『秋風記』
    『新樹の言葉』
    『愛と美について』
    『ろまん燈籠』
    『女の決闘』
    『古典風』
    『清貧譚』

    好きだったのは『新樹の言葉』
    太宰が山梨とゆかりが深いことを知る。嬉しくなる。

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    2010年10月01日
  • 人間失格 2巻

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    心中後の話
    原作に忠実で良くできています
    わかっていても先が気になってしまう
    いきなり現れる原文のも深みを出している

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    2010年06月26日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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     これは小説であって、フィクションで、創作物で、商業用エンタテイメントです。稼いで薬代少し払わないと、ツギ売ってくれないかもしれない。
     脳病院には瞞されて這入らされちゃった。ええ、物書きですから。何でも見聞したり、文字の羅列は売るんです。船橋に遊びに来てください。来るときはお金持ってきてください。
    humanlost

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    2010年06月28日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    学生時代に読んだときとはだいぶ印象が違う(そりゃそうだ)。
    小説中に散りばめられた太宰の甘え。
    「こんなに、僕はひとりで苦しんでいるのだから、どうぞ優しくしてください」
    好き勝手やって人に迷惑かけて何を言う。と、大人になってしまった私は思う。

    だけど、甘えの下からこぼれる悔し涙を、絶望の吐息を、美しい言葉に昇華する。錯乱した精神が、原稿用紙に向かうときだけは研ぎ澄まされるかのように。つくづく純文作家だなあと思う。

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    2010年05月06日
  • ろまん燈籠

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    2010/05/04
    太宰が作品で遊んでる感じがおもしろい。
    「古典風」がいかにも太宰な作品だけど、「愛と美について」、「ろまん燈篭」も新鮮で好き。兄弟それぞれの個性を書き分けてるのもすごい。

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    2012年04月11日
  • 人間失格 1巻

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    かなり面白い。
    名作小説をマンガ化したものは、たいがい、原作のイメージを超えることなく、駄作に終わってしまうことが多いと思うのだけれど、この「人間失格」は、原作の魅力を損なうことなくリライトしていると思う。

    原作そのままを作品化しているわけではなく、設定は現代になって、もし、主人公の葉蔵が今の世に生きていたら、どういう人生を送ることになっていたか、という変換がされており、これがとても上手く出来ている。

    小説の中にあった、上野桜木町の屋敷は六本木ヒルズに舞台を移し、カフェの女給はキャバクラ嬢に替わり、時代設定は大幅に変わっているにもかかわらず、見事なまでに原作の重要なポイントはそのまま引き継

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    2020年07月15日