太宰治のレビュー一覧

  • もの思う葦(新潮文庫)

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    日本が負けて戦争が終わったってえのに
    文壇じゃ相変わらず戦争前の伝統やらを重んじて
    戦争協力してきた連中をありがたがっていやがるのは
    いったいどういう了見だ
    これあるを期してさっさと死んだ芥川を
    ちったあ見習ってみてはどうなんだい
    といった具合の剣幕で怒り狂う太宰の「如是我聞」は
    戦後日本に対する、たったひとりの宣戦布告である
    これによって太宰は、ほとんどの文芸誌にあっさり干されてしまう
    そもそも芥川にしたって
    志賀直哉や久米正雄のようなずぶとい神経にあこがれて
    「エゴイストになりたいのだ」などと書いてたはずなんだけどね

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    2014年02月25日
  • 太宰治全集(8)

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    前から読みたかった「トカトントン」を読むべく借りました。
    他の話も短編で読みやすく、久しぶり文学作品にしては読むのに時間がかかりませんでした。

    やはり太宰はこのくらいの短編の方がいいですね。

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    2014年02月11日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    なんだろうこのくくりは、とちょっともやもやするけど一編一編は素晴らしい。三浦哲郎の「乳房」以外は全部読んだことある作品だったけど。なんで谷崎は「冨美子の足」にしたんだ。
    「グッド・バイ」は何回読んでも同じところで笑える。

    小説に出てくる食べ物って芥川の芋粥ですらなんとなく食べたくなるのに岡本かの子の「鮨」だけはちっとも鮨食べたくならない(褒めてます)。

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    2013年10月26日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    全部で17冊ある新潮文庫の太宰さんシリーズ最後の本です。
    やっと読み切ったよ♪

    この本には表題作を含む全16編が収録されていました。
    戦時中、太宰さんは兵隊ではなかったけど、当局の厳しい規制のなか、一所懸命作品を書いてたんだろうな…って思いました。
    変にとがった感じもなく、飄々としてるけど、やっぱり苦しかったんだろうな…って行間から読めるときもありました。

    夏目漱石さんは「読まされてる」って感じで苦手だけど、太宰さんは読みたくて読んでる自分がいます。
    これからも太宰さんの本は、ちょこちょこ読み直していきたいと思います。

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    2013年10月11日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    太宰32歳から36歳までの作品を収録。
    表題作の「ろまん燈籠」と「雪の夜の話」が物語で、
    後はエッセー調。

    戦時中で、書きたいことも自由に書けない、
    自分の考えも、内容によっては
    あるがままを語るのは、危険な状況だったが、
    そんな制約の中でも、彼の文体の軽やかさは
    失われなかった。

    自分だけでなく、家族、友人の
    死を、常に意識せざる終えない状況に置かれても、
    不安に負けて自分の魂を売り渡す事だけは、
    時に道化を演じ、おどけてみながらも、
    断固として拒絶していたのではないかと思う。

    太宰は、読者に向かって、
    たとえ暗い時代にあっても、
    腹を括り、命のある限り生きろ、希望を失うな、
    と、自

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    2013年09月15日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    「人間失格」や「走れメロス」といった有名作とは違う太宰の一面がここにある。太宰を初めて読む人にも、いつか読んでほしいなと思う。

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    2013年09月02日
  • 惜別(新潮文庫)

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    『右大臣実朝』と『惜別』の二作品から構成される。
    いずれも文豪と称されるだけある筆力だった。

    にわかファンなので、あまり詳しいことは知らないし語れないけれども、説得力のある、ものすごい引力を持った文体だな、とは思った。
    もしかしたら語り手が率いる作品だからかもしれないけれど、そこに作家のガッツというか意欲というか情熱のようなものが感じられた。

    さらさらと流れるように語られる雅やかな『右大臣実朝』
    動乱の中を精神的にもたくましく生きなければならなかった『惜別』

    二つの異なった魅力と趣をもつこれらの作品は、どこか根底に作家の自信と意気込みがあるように思える。
    しかし、物語の展開が急進するあた

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    2013年07月05日
  • 走れメロス

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    数年前に10回ぐらい聴きました。そのとき思ったのは俳優が朗読するオーディオブックで古典の名作を愉しむのもなかなかいいかもと思いました。そして、先月からランニングを初めたので、これを聴くと走るモチベーションも上がっていいかなと思ってます。

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    2013年06月27日
  • 惜別(新潮文庫)

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    表題作のほかに『右大臣実朝』が収録された新潮文庫です。
    どちらも太宰さん中期後半の作品で、歴史が好きな らじにはとても面白かったです。

    『惜別』は戦時中、国家に依頼されて書いたお話らしいけど、中国の魯迅さんが仙台で学んでいたときの物語で、大日本帝国万歳とかいう話じゃないし、中国と日本の文化交流について、いろいろ考えさせられたお話でした。
    はるか昔は中国の文化を朝鮮経由などで受け入れていた日本が、近代では逆に日本に中国からの留学生が来るようになっていたわけで…。
    そもそも中国という土地は不変でも、そこを統治した民族はぐるぐる入れ替わっているからね。
    日本のように長いこと同じ民族(混血はあるけど

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    2013年06月21日
  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

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    太宰治の最晩年3作を所収した一冊。

    『人間失格』
    子供のころから、他人・世間の条理が理解できず、恐怖と戸惑いを感じながら、それでもやっていくために道化を演じ、酒を飲み、身を持ち崩していった男の独白。
    理解できない、理解されない。下手にうまく世を渡ってしまったものだから一人深く悩んだまま、答えは見いだせず。
    ここまでとはいかなくとも、周囲に溶け込めず、集団の中で孤立あるいは浮いてしまった経験のある人なら、この辛さを理解できるし、この辛さを世のマジョリティたちにぶっ放した太宰に喝采を送りたくなる、そんな作品。

    『グッド・バイ』
    闇市でやり手の主人公は、恋愛もやり手で愛人が10人ほど(妻も子もあ

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    2013年05月16日
  • 女生徒

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    高校生の時にこれに出会ったらどんなになっただろう。
    思春期特有の思考のぐるぐる。
    もう子どもではなくて、でも大人でもないから「おつきあい」や「それなり」というのができず、そんな半端な状態が汚ならしく感じてわざと無邪気にふるまってみせたり。自分以外を軽んじたかと思うと持ち上げて自分を卑下してみたり。
    空や草や花で気分がコロリと変わるけどそれも長続きしない。

    この苦しい感じ、なんで太宰治は少女だったこともないのにこんなに占い師みたいに見事言い当てるんだろう?

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    2013年04月28日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    「恥」、「佳日」が好き。

    あとは、「鉄面皮」の、兄の言葉が衝撃的だった。

    「お前は、よその人にもそんなばかな事を言っているのか。よしてくれよ。いい恥さらしだ。一生お前は駄目なんだ。どうしたって駄目なんだ。五年?十年?俺にうむと言わせたいなんて、やめろ、やめろ、お前はまあ、なんという馬鹿な事を考えているんだ。死ぬまで駄目さ。きまっているんだ。よく覚えて置けよ。」

    「駄目」という言葉と、「きまっている」という言葉がセットになるのはどうしようもなく辛い。身動きがとれなくなる。この2つの言葉は、できるだけ遠く離れていて欲しい。

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    2013年04月17日
  • 斜陽

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    これはとてつもなく暗い作品です。
    零落した貴族というのも悲しさが漂いますし
    母親が弱り、あっけなく死に行く様も暗いと来ています。

    主人公もとかく悲しい目に遭っています。
    そう、離婚という。
    そして行き着いた先は傷つく恋…

    全部に陰鬱が漂います。
    この作品は死の1年前に書かれたそうで。
    きっとこの時期から彼の死の渇望は
    あったのだとおもいます。

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    2012年12月01日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    名作と言われる作品はやっぱり名作!

    昔は感じなかった面白さや奥深さを今は感じるのは、私が歳を重ねた証拠なのかも。
    今の恋愛作品にはない面白さ!

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    2012年10月26日
  • ヴィヨンの妻・清貧譚

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    古き良き時代の女の強さとはこの妻のような女性であろうか
    どうしようもない境遇の中、ダメ男を一途に献身的に支える姿は、究極の自己犠牲の中に毅然と自己を失わず、決して何事にも動じない強かさや覚悟を感じる。

    彼女がこれ程、強く、しなやかに生きる原動力とは何なのか?

    彼女の純真無垢な一面と誠心誠意な心情が悲観的状況をむしろ爽やかな透明感さえ感じ、良き前途を予感させるまでに至る。

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    2012年10月12日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    表題作、「老ハイデルベルヒ」「誰も知らぬ」あたりの佳作に、作品としては破綻の様相ながらも作者の葛藤が垣間見える一冊。この本とは関係ないけど、途中で気になって「黄金風景」を再読。何度読んでも素晴らしい。

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    2012年09月15日
  • 走れメロス 富嶽百景

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    十数年ぶりに読んだ。「走れメロス」。
    メロスって身勝手ですね。王に激怒して、自分を信じろ、戻らなければ友人を身代わりに殺してくれって。偉いのはメロスよりも、勝手にきめられたのにそれを快く引き受けたセリヌンティウスですよねえ。
    長いこと読んでなかったから、メロスが立派なイメージになってたね。
    「お伽草紙」も収録されてるんですが、これも数年ぶりに読みましたが、こんな歪んだ話でしたっけ。亀との会話が面白い。

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    2012年09月15日
  • ア、秋

    購入済み

    素朴で美しい秋への誘い

    夏が終わる事への焦りがある人は、これを読めば落ち着くと思います。秋は夏と同時に来るという表現が良いなと思いました。

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    2012年09月06日
  • 人間失格

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    ついに読んだ。太宰治といえばこれ。
    「人間失格」

    全然古くない。
    中毒性がある作家だと、又吉さんが言ってたのが分かる気がする。

    主人公は優れた所もいっぱいあるんやから、もっと自分を好きになればいいのに、と思う。
    それって自分もやな、と自分嫌いの我を振り返って気付く。

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    2012年08月11日
  • ヴィヨンの妻

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    死や破滅思考・行動に依ってしか生きていけない登場人物たち。
    痛みを感じねば生きている心持も得ない、現実に対してリアリティの欠如に苦しんでいるのだろう。
    実に痛ましい事だ。
    この痛ましさに気付かない理解出来ない人は幸せだ。
    現代だからこそ、より一層太宰作品は愛されると思う。現代病だらけじゃないか!

    表題作より「パンドラの匣」を読みたくて、珍しく新書で購入。
    どの作品も当たり前のように良かったけれど(当たり前のよう…ってスゴイね)、「眉山」が一番良かったかな。
    身体が辛くって押してでも、接客していたのはサービス業の鏡!
    なにより愛嬌があって可愛らしい良い子だ。

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    2012年07月21日