太宰治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
今まで、敬遠していたことに激しく後悔。
なんだろう、この何回も読みたくなる感じ。すてき。太宰すてき。
名言を浴びせまくられ。
誰にでもある、かよわい感情を、物惜しみせずに見せびらかしてくる。
それにたまらなく共感する。さみしい。かまってってかんじ。
自分はどうしようもない人間だと思う反面、他の人間とは違うことを信じている。そんなところがおろかで、恥ずかしくなる。
収録作品は
『秋風記』
『新樹の言葉』
『愛と美について』
『ろまん燈籠』
『女の決闘』
『古典風』
『清貧譚』
好きだったのは『新樹の言葉』
太宰が山梨とゆかりが深いことを知る。嬉しくなる。 -
Posted by ブクログ
かなり面白い。
名作小説をマンガ化したものは、たいがい、原作のイメージを超えることなく、駄作に終わってしまうことが多いと思うのだけれど、この「人間失格」は、原作の魅力を損なうことなくリライトしていると思う。
原作そのままを作品化しているわけではなく、設定は現代になって、もし、主人公の葉蔵が今の世に生きていたら、どういう人生を送ることになっていたか、という変換がされており、これがとても上手く出来ている。
小説の中にあった、上野桜木町の屋敷は六本木ヒルズに舞台を移し、カフェの女給はキャバクラ嬢に替わり、時代設定は大幅に変わっているにもかかわらず、見事なまでに原作の重要なポイントはそのまま引き継