太宰治のレビュー一覧

  • もの思う葦(新潮文庫)

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    ネタバレ

    死ぬ事を考えている人には是非100ページを読んでもらいたい。ここまでの創造力があったにも関わらず、結局自ら入水自殺をしてしまったことは悔やまれる。
    後半の歯に衣着せぬ志賀直哉への批判も痛快。

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    2012年05月14日
  • 人間失格 3巻(完)

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    文章で読むより絵でみた方が壮絶だと思った。でもこれでも原作より救いがある結末なんだよな。これは原作の方もしっかり読み返したい。

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    2012年04月13日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    「富嶽百景」

    確か学校の教科書に載っていたのだが、当時は流し読み程度で、始めから通読したことはこれまでなかった。読んでみると面白い。

    『晩年』の中に収められている諸作品と比べると、形式的な工夫はほとんど見られないが、その分だけ随分と読みやすくなっていて、また言葉のセンスが良い。

    「実際の富士は、鈍角も鈍角、のろくさと拡がり」
    「やはりどこかこの富士の、あまりにも棒状の素朴には閉口して居るところもあり」
    なんて、富士の描写としてはいまだに斬新。

    棒状の素朴!

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    2012年01月22日
  • 太宰治全集(1)

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    「私はこの短篇集一冊のために、十箇年を棒に振つた。まる十箇年、市民と同じさはやかな朝めしを食はなかつた。(中略)私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた。」

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    2012年01月17日
  • 人間失格

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    昔のの小説ってつまらなそうだなってイメージで読まないけど、すごく良かった。
    ただこれ相当捻くれた小説ですな。
    ただね、それに共感できる俺も相当捻くれてる模様(笑)

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    2012年01月03日
  • 人間失格 3巻(完)

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    太宰治の現代版。罪と罰といい、こういう流れができつつあるのかな。
    原作知っていると、さらに楽しめますね(^_^)

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    2011年12月10日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    走れメロスを読みました。
    読んでみようと思ったきっかけは、子供が通う学校の学習発表で、6年生が演じた走れメロスを観劇したためです。

    劇はたいへんよくできていました。保護者を中心とした観劇者は、みな、しんと静まり、劇の世界に引き込まれていました。わたしも感動しました。

    感動しながら、小林よしのりの漫画で読んだ「南の島に雪が降る」のことを考えていました。
    「南の島に雪が降る」とは、大東亜戦争でパプアニューギニアに駐屯していた日本陸軍の部隊で、慰安のため、隊員同士で劇を催し、その劇の中で降らした紙の雪に、劇を見ていた隊員が感動し涙を流した、という実際の話です。

    6年生の劇でも感動するレベルの劇

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    2011年11月22日
  • 人間失格 1巻

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    現代訳人間失格 古屋兎丸ver.といった感じ。昔の設定だと思っていたので、一瞬そうくるかと身構えたが人間失格の世界観はどの時代でも生きるんだなと思った。

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    2011年11月04日
  • 人間失格 グッド・バイ 他一篇

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    ストラディストラダ。
    アントニムとシノニムのくだり、ずっと昔に読んだことがあったのはこの本でしたか(^_^;とても昭和20年代の作品だとは思えない新しい文学です。村上春樹の酒と女との扱い方は太宰治に似ていたのですね またまた人生は流れる。ストラディストラダ!!

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    2015年03月18日
  • 斜陽

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    ネタバレ

    以前読んだときの印象で、
    なまめかしさを秘めつつ
    美しさ、かわいらしさが表立った文章と記憶していたけれど
    読み直してみたらそれだけで済まなかった。


    本物の貴族である母と比べ自分自身で嫌悪しながら
    恋と革命に生きると決めたかず子の決意と、
    最後に明かされる直治の苦悩。


    ふわふわとした文章から始まる割に
    終わりにかけて劇的な展開を見せるさまが
    陽が陰っていく様子なのかな。。。


    しかし「恋と革命」とか「戦闘、開始。」とか
    森見登美彦が使いそうなフレーズだなぁ。
    とちょっと斜に構えた態度で読んでしまった自分が悲しい。

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    2011年09月01日
  • 津軽

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    収録されている作品が「カチカチ山」「葉桜と魔笛」「富嶽百景」「津軽」など他ではあまり見ないもののため、価値がある。山本おさむの絵の感じも好き。

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    2011年08月27日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    言葉ひとつひとつを感じて読んでいたら、すごく時間がかかりました。とにかく、火の鳥が好きです。そして、やっぱり太宰が好きです。

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    2011年08月22日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    黄色い花の力強さと、富士への憧憬と落胆。
    何故「富士には月見草がよく似合う」のか。
    自己投影について考察が必要。

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    2011年07月20日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    人間失格を読んで、(というか、太宰治は人間失格と走れメロスしか読んだことがない)
    かなり太宰治が嫌いになったんですけど、
    この本を読んで、ちょっと好きになった。
    おもしろかった!


    「小説」ってものに対して、
    はっきりとした思想を持ってるのを強く感じた。

    自分の審美眼を信じてるところも
    苦労や不幸に敏感なところも
    「小説家」として「小説」を書き続けるところも
    とにかく真剣に、全力で作品を作るところも
    素敵だなと思った。

    なんか、何事にも本気ですよね。素直だし。

    「芸術ぎらい」なんかは、すごく共感した。

    あと、最後の「如是我聞」は、かなりウケた。(笑)
    志賀直哉に喧嘩売ってた!
    先に喧

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    2011年07月05日
  • 太宰治全集(3)

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    物語の末尾でメロスの親友セリヌンティウスはこう言う。 「メロス、君は、まっぱだかじゃないか。早くそのマントを着るがいい。この可愛い娘さんは、メロスの裸体を、皆に見られるのが、たまらなく口惜しいのだ。」  勇者は、ひどく赤面した。 と終わる。 裸体とは恥ずべきものだが、ここで太宰は、正義や信頼に対し、絶対的な肯定を与えたうえで、恥じる、もとい、恥ずかしく思ってしまうもの、と言う意味を与えている。この逆説こそ、太宰治のユーモアであり、他の作家には描けないイメージである。

    以前どこかでも書いたが、信じるという言葉には、疑う、あるいは疑い得るという前提があるように思えてならない。信じられな

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    2011年06月23日
  • 人間失格 1巻

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    全3巻。
    太宰治の小説を現代風にリライト。ネタに行き詰まった漫画家が、ネットで大葉要蔵という名の人物の手記を見つける。堕し続ける主人公の容貌が衝撃的。

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    2011年06月22日
  • 女生徒

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    おそらく男女で感想が大分変わるであろう、太宰の女性語りの小説集。太宰は女なんじゃと思わせられる作品ばかり

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    2011年06月13日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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    太宰治の随想集。
    交友関係のあった作家達の話とか面白い。

    途中まで読んで紛失。→オトナアニメの下から発見!

    最後の「如是我聞」では志賀直哉なんかの悪口をすごい言ってて驚いたがますます太宰治が好きになった。

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    2011年04月17日
  • 新ハムレット(新潮文庫)

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    新ハムレットは、原作との違いが多いが、
    「近代版」ハムレットとしてみれば、
    それなりに面白い改変だと思います。

    自分の知性と才能に絶対的の自信を持った、
    思いあがった天才作家という人もいるが、
    現実には、作家としての太宰は・・・

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    2011年04月08日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    「I can speak」人生の一瞬間の様相をそっと美しく切り取ってきたよう。「葉桜と魔笛」姉妹父三人の心情が虚構を通じて優しく哀切に結ぼれ合う。「秋風記」絶望の中で愛する女に語られる言葉に自分を見つける。"僕には、花一輪さえ、ほどよく愛することができません。・・・それから、自分で自分をもて余します。自分を殺したく思います""死ぬる刹那の純粋だけは、信じられる"「新樹の言葉」焼けた家を眺める兄妹に再生への清々しい決意を見る。「花燭」再生への、含羞と、にも拘らずその上での覚悟を、感じる。「愛と美について」家族が連作していく物語、太宰の小説の巧み。「春の盗賊

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    2011年03月26日