太宰治のレビュー一覧

  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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     これについて行けたら人生は多分もはや自分にとって意味がないのではないか、と思う程度に、借金と苦悩と言い訳に満ちた作品集であった。
     ヒューマンロスト以外は読み返さなくていい。

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    2017年07月28日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    昭和13年の初秋、御坂峠の天下茶屋に赴き、以降、冬の訪れまでの2ヶ月間逗留する。その間宿の娘さんとの交流、太宰のファンと名乗る青年との会話、先輩作家 井伏鱒二との登山に、お見合いなど、いろんなシーンで富士山と関わり、その都度富士山は姿・表情を変える。遊女の一行を見かけた太宰は哀惜の情を抱く。その時の富士は敢然と見守ってくれる大親分のようだと例える。

    僕が最もグッときた一節は次である。
     
    十国峠から見た富士だけは、高かった。あれは、よかった。はじめ、雲のために、いただきが見えず、私は、その裾の勾配から判断して、たぶん、あそこあたりが、いただきであろうと、雲の一点にしるしをつけて、その

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    2017年07月26日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    作品集「晩年」の発表前後
    麻薬中毒で錯乱していた時の、支離滅裂な作文ばかり集めたもの

    「狂言の神」
    友人の笠井くんが自殺してしまった
    そこで追悼のために、彼のことを書き始めるのだが
    じつはその正体が作者自身であることは、すぐに割れてしまう
    (執筆前年に単独自殺を試みている)
    貧乏に負けたと思われるのが嫌で、ポケットにお金を残しておくのだが
    結局死ぬのもやめて、こんな小説を書いている

    「虚構の春」
    レター教室なんてとても言えない
    どれもこれも独りよがり、そうでなきゃ白々しく取り澄まして
    読むに耐えない猿面冠者の妄想以下だ
    もっとこう、女生徒の日記みたいな色気のあるものを送ってほしい
    そんな願

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    2017年06月29日
  • もの思う葦(新潮文庫)

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     太宰治の随想集。「如是我聞」と「織田作之助君の死」が収録。全般的に太宰だなあと思えてしみじみする。唐突に出てくるフランス語等に戸惑う。

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    2017年06月10日
  • 女生徒

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    難しい年頃の女たちの、日々のもんもんとした思いを描いた短編集。
    自分の気持ちとそっくりな彼女たちの内面に驚いてしまう。

    でも私はすきじゃない。ぐちぐちしていて退屈。

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    2017年05月08日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    高校生くらいの頃に何を思ってか古本屋で買ったやつ。確か。
    太宰治はメロスと人間失格が苦手であまり読んでなくて、その他は『御伽草子』とか「桜桃」くらいしか読んでないきがするんだけども、積んどくのももったいないし読みました。

    普通に面白かったわ。「魚服記」なんかは、つげ義春とか萩尾望都らへんが漫画にしてても違和感なさそうなし、「ロマネスク」は強烈に面白かったよ。太宰治は本人の性格もあるんやろうけど、へたれな男性主人公を描いたのが面白いわ。
    しかし「女生徒」はだめやった。あれだけで何日読むのにかかったか。無性に不快になってしょうがなかった。文体がだめ。中身もむり。まじむり。思春期の女の子の心の機微

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    2017年03月30日
  • 太宰治全集(8)

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    パンドラの匣すごく面白かったです。主人公の周りを囲んでいる個性的な人物たちが素敵で、看護婦さんたちも可愛らしく感じて楽しかったです。ビンのくだりは少し笑ってしまいました。

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    2016年10月19日
  • 人間失格 3巻(完)

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    バンチの廃刊に伴って途中で終わっててそのまま続きを読み忘れていたんだけど、まー思ってたぐらいの結末だった。
    太宰先生に遠慮したのかもしれないけど、古屋先生にしては人間不信度は低めの作品と言えるかもしれない。

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    2016年10月06日
  • 女生徒

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    私が読んだ本は、同じISBNだけど表紙が違った。
    鳥(?)の絵が描かれた箱と、左下に枝。

    表題作「女生徒」他、「皮膚と心」「待つ」「貨幣」「饗応夫人」がなんとなく印象深かった。
    女性視点の話し言葉だからか、短編だからか、全体的に読みやすくおもしろい。
    「待つ」は工藤直子さんの詩「ねがいごと」に通ずるものがあると思う。「あいたくて あいたくて あいたくて あいたくて ・・・」わたげを飛ばすという詩。

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    2016年09月23日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    うわ〜。これはマジもんに気が違ってます。全編あますところなく気狂いピエロな太宰さんを堪能し、ドン引きさせていただきました。話題の「絶歌」読む気はないですがかの作品の1億倍はダウナーな狂気を味わえることを保証します。「絶歌」より絶対こっち読んだ方がいいですよ!向こうは「治ってる」けどこの時期の太宰さん治っていませんから。「虚構の春」は書簡のみで構成された作品でしたが結構好きです。「HUMAN LOST」は意外と癖になる変なユーモアを感じました。でも中学生が読書感想文に書くと家庭訪問されるからやめておこうね!

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    2016年05月21日
  • 津軽通信(新潮文庫)

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    短編集。黄村先生言行録。戦時中で規制のある中風刺の効いた作品。もっと続けて欲しかった。2016.1.24

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    2016年01月24日
  • ろまん燈籠

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    頑強なのかひ弱なのか、
    出鱈目なのか几帳面なのか、
    チャラいんだか地に足が付いているんだか、
    同時代に生きていないせいもあって、
    そこのところはよくわからない作家・太宰治の短編集。

    太宰の熱烈なファンがいたり、毛嫌いする人もいたり。
    いまでいえば、タイプは違うけれども、
    村上春樹さんの立場(それも流行作家としての)なのかな?

    本書はやはり太宰らしくよみやすく、
    そしてうまい文章ながらもどこか甘ったるさがあって、
    そこらへんに好き嫌いがわかれるのだろうなあと思いました。

    表題作の「ろまん燈籠」はなんと、あのラプンツェルの話。
    どこまで太宰の創作で、どこまでが原作のままなのかはわかりません、

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    2015年11月18日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    天才作家がジャンキーになると、こんなブッ飛んだ文学が創生されるという見本のような作品集。よくもこんなに様々な言葉が湧いてくるものだと感心するが、線ではなく完全な点の文学である。後の代表作「人間失格」のプロトタイプみたいな「HUMAN LOST」で、内妻の悪口を書いた部分が逆に太宰の人間らしさを感じる。

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    2015年10月15日
  • ろまん燈籠(新潮文庫)

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    音楽アルバムに例えれば、アウトトラック&リミックス集のようなセレクション。大戦に入る時期の作品が中心で、太宰夫人が主人公の「十二月八日」、「令嬢アユ」「恥」といった女性視点からの作品に、反戦のメッセージが込められた「散華」が心に残った。

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    2015年08月30日
  • 新樹の言葉(新潮文庫)

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    太宰が薬物中毒に苦しんでいた時期のセレクションのせいか、話がどうにもまとまらない作風が多い。その中でもやはり味わい深いオチの「葉桜と魔笛」は見事な傑作。時が経ち変わってしまった思い出の地の出来事を描いた「老ハイデルベルヒ」もいい。

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    2015年08月26日
  • パンドラの匣

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    ネタバレ

    私が男だったなら、身悶えするほどに赤裸々な中二的、と思ったのかも。
    若干引いて、生温い目線で読んでしまいましたが。
    かといって、登場する女性陣の目線に共感するわけでもないんですけどね。
    こんな希望に満ちた本を書いていても、自殺を繰り返して最終的に成功しちゃったっていうのがなんともなー。

    太宰作品は今までメロスを教科書で読んだくらいだったんだけど、今頃ちょっと手を出してみようかと思ったのですよ。
    同じく教科書に出てた夏目漱石は概ね揃えて読破するぐらいにはまったので、こちらはほんと遅蒔きながらです。
    まぁぼちぼち読んでみましょう。

    ちなみに女の私が読んで身悶えしたのは「ひなのころ (中公文庫)

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    2025年05月28日
  • 女生徒

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    ネタバレ

    【引用メモ】

    ・いまに大人になってしまえば、私たちの苦しさ侘びしさは、可笑しなものだった、となんでもなく追憶できるようになるかも知れないのだけれど、けれども、その大人になりきるまでの、この長い厭な期間を、どうして暮していったらいいのだろう。誰も教えて呉れないのだ。

    ・ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。花の美しさを見つけたのは、人間だし、花を愛するのも人間だもの。

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    2015年08月04日
  • 富嶽百景・走れメロス 他八篇

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    国語の教科書に一部のっとった走れメロスしか、今の今まで読んだことなかった太宰治の作品。
    それ以前に太宰治がまさか戦後まで生きとった人やったってのも知らんかった。
    (無知ですみません。)
    この小説にのっとったすべての作品、読み終わった今でもイメージがすぐ浮かんでくるいうことは、きっと面白く読めたんやと思う。
    でもそれ以上に太宰治の人生にびっくりさせられっぱなしで(最後の東京八景にて)、それどころでなくなってもうた。

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    2015年07月24日
  • 女性作家が選ぶ太宰治

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    「男性作家が選ぶ太宰治」は、どの話も小説の王道のごとく、
    シンプルにストレートに面白かった。
    対してこちらは、エッセイ風だったり、入れ子構造になっていたりと、
    やたらと技巧に凝っているのが目立つ。
    他人と同じものを選びたくないという女性心理だろうか?
    私の頭が単純なのか男性寄りなのか、「男性作家」の方が断然良かった。

    本書でいちばん気に入ったのは、角田光代さん選の「恥」
    「自分を暴かれる傷みが、読む快楽になることを知った」というコメントに膝を打つ。

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    2015年06月05日
  • 二十世紀旗手(新潮文庫)

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    私の読解力が足りないので理解できないのかと思ったが、解説を読む限り最初から難解な文章らしい。
    でも、自殺にちょうどいい木を見つけて「善は急げ、というユウモラスな言葉が浮かんで」というような一文など、手記のような小説などは、ついクスリと来てしまう部分もある。

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    2015年04月21日