太宰治のレビュー一覧
-
購入済み
子供の頃 、国語の授業で勉強した「走れメロス」
当時は読書が苦手で読むのに悪戦苦闘したことをよく覚えている。
太宰治シリーズは 結構大人向けの内容が多いので読むのに躊躇するが、この作品は、学校教育で出されるだけ合って、大人になってから読み返してみると読みやすかった。
(ただ、「人間失格」は学校教育に持ってきていい内容かのちに疑った) -
Posted by ブクログ
北村薫「太宰治の辞書」に、この短編集に収録中の「水仙」についての奥野健男の解説が「明白な勘違い」であると書いてあったのが気になって読んでみた。
「水仙」は収録作品中でも印象的な作品で、確かに奥野のいうように「善意や社会良識がある人間を根本的にだめにしてしまう」わけではないが(善意や社会良識は「水仙」にも「忠直卿行状記」にも出てこないような…)、北村が言うように必ずしも忠直卿の「裏返し」ではなく(そもそも「善意」と「悪意」の対立項が成立しないので)、おべっか(忠直卿及び水仙の取り巻きによる)にせよ恨みから来る無視(水仙の主人公による)にせよ、相手をいい加減にあしらう在り様は、無意識下に「天才」な