【感想・ネタバレ】猿ヶ島(乙女の本棚)のレビュー

あらすじ

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人気シリーズ「乙女の本棚」第38弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・すり餌のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

ああ。この誘惑は真実に似ている。あるいは真実かも知れぬ。

おおきな海を渡った先は、深い霧に包まれた島だった。そこで私は同郷の者と出会い、ある決意をする。

太宰治の名作が、水墨画のような柔かな色合いの和風イラストで話題のイラストレーター・すり餌によって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

太宰治文学忌、桜桃忌
1935年 昭和10年の作品

1896年ロンドン
はるばると海を超えてこの島に着いた私
不安の中島を巡り歩く
島は孤島ではなく動物園らしき内側
孤独〜不安〜島での安寧を知るも
好奇の目はある、自由はない
太宰治、まさかの叙述トリック

すり餌さんの和風の色合いデザインが素敵
まさかの描出トリック?
太宰治と一緒に騙してくれます
さて、束縛の安寧か
不穏な自由か

ロンドン博物館附属動物園で2匹の猿の逃走から
の着想

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2025年06月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

さすが、途中で人間ではないなとは気づいたが、イラストと一体化した乙女の本棚ならではのトリックとなり読んでいて、イメージが絡まり楽しかった。
最後はなるほど!これが題材なのねと感嘆⭐︎

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2025年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

自由か安定か
今の現代にも通ずるところがあると思った。
私がもしこの猿だったら、週3回くらいは動物園にいて、それ以外は脱走したいかな。
安定と自由両方バランスをとって生活していたいかも。今の自分の願いでもある。
そのためには、まずは断捨離なのかな。

それにしても、日本文学は最後に答え合わせがあって2度読んでしまうことが多い気がする。
人の解釈を読むのも楽しい。

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2024年08月03日

Posted by ブクログ

蒔絵のような挿絵が美しい…。
短編にして画集としても楽しめるシリーズだけれど、これはさながら蒔絵の小箱。
乙女の本棚シリーズは、買う前に一度他で読んでみるのだけれど、最初は最後の一文が良かった。
購入後、より丹念に、挿絵を楽しみながら読むと、最初から様々な描写が丁寧で味わい深い。
冒頭の霧深いという描写も、最後の一文でなるほどね、となる。
何度も読み返すには、良い短編。絵とも相まって、愛玩とはこういうものかーと思った。

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2024年07月14日

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ネタバレ

ずっと人間の話かと思ってました。
え?まさかの猿側!?
動物園にいる動物たちってこんな気持ちなのかもしれませんね。

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2024年06月05日

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乙女の本棚シリーズ。

島の岩山を登る私。
登った木の枝を折ると一匹の猿が話しかけてきた。

猿が語る人間評が皮肉が効いていた。

最後まで読むとおおっと唸ってしまった。

すり餌さんのイラストがとても素敵だった。

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2024年05月14日

Posted by ブクログ

乙女の本棚シリーズの一冊。
ショートショートといってもよい内容。この絵は思いっきりミスリードしているが、まあ本人の意識はこうなのだといえなくもない。達磨の絵はよくわからん。女の子の絵もどうなの。文中では男の子って書いてあるのに。これも何かの意図があるのだろうけど、それが何なのかがわからない。乙女にはわかるのかな。

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2025年07月06日

Posted by ブクログ

乙女の本棚シリーズ。初めて知る作品でした。

最初は島流しの話?はたまた主人公は精神を病んでいるのか?と思いながら読んでいきましたが、なるほど納得。
和風のイラストと作品が合っていて、より味わい深く感じました。

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2025年07月02日

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ネタバレ

絵と小説が一致していなくて絵を見ながら読んでいたら何がなんやらわからない。最後のロンドン博物館附属動物園の事務所に日本猿の遁走が報ぜられた。二匹行方不明との一文でもやぁとしていた頭がパッと光る。絵に騙された。また読み返すとはっきり内容がわかりスッキリ。
こんなスッキリしたのは久々か初めてか。。
絵に騙されたのは初めてだ。

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2024年08月14日

Posted by ブクログ

はい好評につき(どこでよ?)第2回読まずにレビューーーー!
ドンドンドンパフー

※読まずにレビューとは?カリスマレビュアーひまわりめろんさんが作者とタイトルと表紙のイラストから本の内容を推測し、レビューまで書いちゃうという
乙女の本棚シリーズちょっと飽きてきたんじゃね?と思われかねない大胆企画でございます!あざーす!大歓声あざーす!

はい、太宰っちの『猿ヶ島』です
『葉桜と魔笛』で太宰っちの世界観をインプットして準備万端での「読まずにレビュー」です

間違いなく物悲しい物語です
出会いと別れの物語です
タイトル『猿ヶ島』です
安直で申し訳ないが、どう考えても『鬼ヶ島』です
裏表紙には和装で鉢巻の男性…もう桃太郎じゃん!成長した桃太郎じゃん
あれから10年…時が経つのは早いなぁの桃太郎じゃん

鬼退治です
鬼退治はしましたが、やはり鬼皆殺しってわけにはいきませんよ
いくらなんでも皆殺しは行き過ぎですもん
だって悪さしてたのは一部です
一部の鬼だけなんです
それで女子供も皆殺しなんてそんなわけないです
子どもたちのヒーローそんなことしません
でもやっぱりちょっと不安
鬼は鬼ですからね

そこで猿です
残った鬼たちが二度と悪さをしないように管理者として『鬼ヶ島』に残ったのが猿です
自ら志願して残りました
さすが猿です

最初のうちはね桃太郎も結構頻繁に手紙とか書いてたんですよ「最近どう?」なんてね
でもやっぱりそこはほら桃ちゃんも色々忙しいじゃないですか?
観光大使とか
元々そんなに筆まめなタイプじゃないし

まぁ、猿なら上手くやってくれるだろうってね

ところがどっこい
もう彼女とか呼んじゃってね
やりたい放題ですよ
島の名前も『猿ヶ島』に変えちゃってね
親戚一同移住ですよ
鬼たちから搾取搾取ですよ

なんていうかね
やっぱり環境が人(猿)を変えちゃったんです
楽して稼ぐの覚えちゃうとね
悲しいけどそれが現実
そういう教訓に満ちた物語でした

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2024年07月28日

Posted by ブクログ

 乙女の本棚シリーズから、太宰治さんとすり餌さんのコラボ作品『猿ヶ島』です。すり餌さんのイラストは、初めてですが、なんともこの作品の作風にぴったりでした。何でもそうなんですけど、私、和の雰囲気好きなんですよねぇ~♪ついつい、自分の持ち物も和柄を探してしまいます。

 それは、さておきストーリーの方は、主人公の「私」が、大きな海を渡り小さな島にたどり着き散策していると、同郷だという一匹の猿が話しかけてきます。ふと気づくと、沢山の猿が…そして、人間も…。

 短いお話でしたが、ラストに“ぞわー”っとしました。なんか、私も周りからどう見られているのか、無性に気になる感じになりました(^-^;

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2024年07月12日

Posted by ブクログ

乙女の本棚シリーズ新刊、イラストレーターのすり餌さんはお初にお目にかかります。
太宰治がこういう話も書いていたとは知らなかった。
猿山に迷い込んでしまった男の話だと思いながら読み進めていたが、途中で明らかになる真実は叙述トリックのようで面白かった。

——「よせ、よせ。降りて来いよ。ここはいいところだよ。日が当るし、木があるし、水の音が聞えるし、それにだいいち、めしの心配がいらないのだよ。」

——ああ。この誘惑は真実に似ている。あるいは真実かも知れぬ。

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2024年07月09日

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