あらすじ
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中二病女子の毒を吐く独白
●中二病っぽい女子が何気ない日常の出来事等に対し、心の奥で毒づいたり悶えたりしつつ過ごすさまを描く。●太宰は、少女の心理を美しく畳み掛ける筆致で犀利明哲に綴る。モテ男だけに、浮草の如き女心に眉をひそめることなく寄り添うことができる故だろう。●よく言われるところの「女性は女性に厳しい」理由や、非モテ男がモテない理由について、一言で決定的に要約するなど、女心のハウツー本のようでもある。●また十五年戦争期の作家として、オブラートに包みつつ軍国批判を行っている。その巧みな筆の運びに唸らされる。
心の物語
太宰治作品はまだ2作しか読んでいませんが、心情の描き方が本当に好きです。
良いこと、悪いこと、どうでもいいことを常に考えている主人公の気持ちがよく伝わってきます。
悩みや不安、不満や労りなど色々な感情が渦巻いている様子がとても思春期らしいと思いました。
一日の過ごし方は至って普通なのに、外見ではわからない心の中の物語が、とても面白かったです。
「人」ならではの作品だと思います。
文体のテクニックで読ませる。
太宰治の筆力が存分に発揮された作品である。ストーリー内容は年頃の女生徒の一日の出来事 気持ちの変化を丹念にバカ丁寧なほど几帳面に描き出している。何よりも読んでいて身悶えしてしまいそうなこの文体が特徴の本である。