感情タグBEST3
●中二病っぽい女子が何気ない日常の出来事等に対し、心の奥で毒づいたり悶えたりしつつ過ごすさまを描く。●太宰は、少女の心理を美しく畳み掛ける筆致で犀利明哲に綴る。モテ男だけに、浮草の如き女心に眉をひそめることなく寄り添うことができる故だろう。●よく言われるところの「女性は女性に厳しい」理由や、非モテ男...続きを読むがモテない理由について、一言で決定的に要約するなど、女心のハウツー本のようでもある。●また十五年戦争期の作家として、オブラートに包みつつ軍国批判を行っている。その巧みな筆の運びに唸らされる。
太宰治作品はまだ2作しか読んでいませんが、心情の描き方が本当に好きです。
良いこと、悪いこと、どうでもいいことを常に考えている主人公の気持ちがよく伝わってきます。
悩みや不安、不満や労りなど色々な感情が渦巻いている様子がとても思春期らしいと思いました。
一日の過ごし方は至って普通な...続きを読むのに、外見ではわからない心の中の物語が、とても面白かったです。
「人」ならではの作品だと思います。
Posted by 読むコレ 2014年04月20日
小説にはターゲットがあり、読み手もそれを見越して入手するのだと思います。
過去の名作という触れ込みだけで純文学に手を出す場合、それが何処に在るのかを読み切れず苦労する場合もありますが、本作は表題と1ページ目でピンときました。
ここで狙われているのは女生徒等と縁遠く理解し難いと感じている存在、つま...続きを読むり我々(中年男性)なのでは。
事実、本書の主人公はホトホト不可思議で興味が尽きません。
その目まぐるしく変化する女生徒の思考に翻弄され、夢中で頁を捲らされる哀れな男の姿を、作者も草葉の陰でニヤついている事でしょう。
畜生め。