綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女性同士の恋愛を描いた作品の中で、退廃的にならず人生と未来をまっすぐ見つめるような小説は滅多にない気がする。
涙なしには読めないくらい、自分にとって大きな意味をもつ作品。
彩夏が芸能人という設定のため、ちょっと非日常的な内容にはなっているけど、同性愛者だからという理由に芸能人の恋人だからという理由が重なり、ロミオとジュリエットのような世界観のラブストーリーになっている。お話としてとても素敵だと思ったし、後半のふたりの関係性の描き方がまた素晴らしい。こんなにも描きにくいシチュエーションを、愛をもって、現実を見つめて、丁寧に誠実に書いてくれた人がいるという事実にそれだけで救われる。 -
Posted by ブクログ
綿矢りささんの初のエッセイ。
読み終えて感じたことは宮部みゆきさんの杉村シリーズの読み心地と似ているということ。コロナという事件があって、家族というフェーズもあり、交互に繰り返しながら物語が進む。
作家の生活全部を見せる必要はない。リアルさをそこに求めていないがコロナという不穏さが家庭に及ぼす影響を、作中の記載以上のことを無駄に考えてしまう。
インターネットのおかげでコロナ禍で起きた日常について普通の人々の生活も詳細に残されることになった。
驚いたのが、もうコロナ禍の時期を物語のように読んでいる自分だった。
喉元過ぎれば熱さを忘れるとはよく言ったものだ。怖い。 -
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Posted by ブクログ
2人の愛がもう一度一から確立されていった。
これが確かな愛だと2人もそして読者もわかったとき
そこに社会に祝福されないという壁が立ちはだかりこれがマイノリティとして生きることの
生きづらさなのだと心が痛んだ。
特に親が変わらぬ愛で理解しようとは
してくれつつも拒絶を示す点や
最後に2人で愛を誓い合う際にも
いわゆるフツーの結婚式をいう形をとれず
社会を超えたところで2人だけが納得する形で
行わざるを得ないということに
心を痛めた。
同性愛についてあまり関心はなかったけど
この作品のおかげでもっと
寛容な社会が築かれていく必要性を感じる
ことができた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ宮沢りえさんを思い浮かべて、(私は世代ではないので、YouTubeでCMを観たのですが)造形の美しさに魅了され、CMを何本も観漁り、婚約会見から婚約破棄会見まで観てしまいました…
人気絶頂期にヌード写真集を出したり、激痩せして表舞台から消えたり、wiki読むだけでも壮絶な経歴…
近年のインタビュー動画で、「母親」という言葉について思いつくことを聞かれて、「私の母を指すなら、一番敬愛する人」と回答していてグッと胸に来ました。
そのインタビューの中で、30代前まで辛いことたくさんあったけど経験してよかった、経験していなければ今の自分はなかった、というようなことを仰っていて、またグッと来ました(;_