綿矢りさのレビュー一覧

  • 意識のリボン

    Posted by ブクログ

    綿谷りささんの小説を初めて読んだ。
    率直にどれも面白い。そして女性を描くのが上手い。
    1番最初の話から心を掴まれた。見知らぬ展開としての面白さもあるし、地で面白いというのもある。
    1番好きだったのは表題作である「意識のリボン」こんな考え方をしたことはなかったがこんな感じだと良いなと思うし、心にスッと入ってくる感じ。

    0
    2023年10月19日
  • 二周目の恋

    Posted by ブクログ

    うっとりするようなお話が多かった。全ての作品にその人らしさが浮かんでいて、それも良かった。窪美澄さんの「海鳴り遠くに」が1番好きだったなあ。女性同士の恋愛をこんなにも美しく描けるなんて。

    p.290 「無事に、行きなさい」桜木紫乃
    学校なんて現代的にY染色体を理解したいなって。実際のY染色体っていうのは、すごくちいさくて、ほとんど遺伝子が乗ってないんです。唯一の働きは生物をオスにすることくらい。XXYもきれば、XYYもいるとなると、もはや性別というのは見える部分の肉体差異なんです。性染色体っていうのは、もともと異常が起きやすい部分なんですよ。だから、本来真っ二つに割るのは難しいんです」見か

    0
    2023年10月03日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    京都の四季折々の情景、三姉妹それぞれの個性が描かれ、京都に住んでいる家族を、かいまのぞいたかんじだった。

    長女の綾香と宮尾さんとのお付き合いの様子は、とても穏やかでうらやましかった。

    次女の羽依は、京都の伝統芸能「いけず」にも元恋人の圧力にも負けない強さが魅力的だった。

    三女の凛は、化学的に料理をおいしくできるのがすごくて、唯一京都から離れることを考えられる、自ら視野を広く持とうとするところがいいなと思った。

    なんだか小説のなかで京都を味わえた感じがした。最後、お父さんのことが気ががりだけれど。

    0
    2023年10月03日
  • 二周目の恋

    Posted by ブクログ

    二周目っていうのがよく分からなかったけど、
    大体は面白かった。
    2つ、好みじゃなくて飛ばした。
    綿矢りさのバレンタインの話は
    めっちゃ共感する。

    0
    2023年09月24日
  • ウォーク・イン・クローゼット

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いなか、の、すとーかー
    初めは女→男への執着ストーカーのホラー話かと思い、身構えて読んでいたが、途中からいい意味で話の路線が変化していった。果穂の歪んだ愛情も恐ろしかったが、やはり砂原の精神をじりじりと壊させられる、ストーカーらしい嫌がらせが1番堪えるなと思った。果穂は最後、もう主人公の前に姿を現さなくなったとあるが、いつまでも主人公の周りを彷徨く砂原がとても気持ち悪く思えた。

    ウォーク・イン・クローゼット
    早希の性格がとても好きだった。良くも悪くも自分を客観視して、踏みとどまるところではきちんと踏みとどまる。今まで読んできた小説で考えると、早希は流れで隆史と一夜を共に過ごし大後悔…の流れに

    0
    2023年09月20日
  • 二周目の恋

    Posted by ブクログ

    好きな作家さんが 何人も入ってて 豪華なメンバーのアンソロジー。テーマが決まってて 書くって言うのは 難しそう。でも どれも面白かった。

    窪美澄さん 一穂ミチさん 島本理生さん 綿谷りささん 遠田潤子さんが良かった。

    遠田さん 波木さんは初めましての作家さん 
    短編集は 初めての作家さんに 出会える楽しみもあります。

    0
    2023年09月12日
  • インストール

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    この作品を、高校3年生が書いたということに、色んな意味で驚き。想像だけでこんなに書けると思えない(笑)色々迷走しながら、最終的には、現実世界で頑張ってみよう、というラスト、個人的にはこういうちゃんとオチがある話が好き。面白い作品だった。星ひとつ減らしたのは、フィクションにしたってこんな小6いないだろ!と、違和感がありすぎたため。

    0
    2023年09月05日
  • 夢を与える

    Posted by ブクログ

    確かに読んでいて辛くなる失墜の物語ではあるけど、まさに人生という感じがしました。
    淡々と進む幼少期からの成長も、瑞々しい感情が伝わってくるようで引き込まれました。

    0
    2023年09月04日
  • 100万分の1回のねこ

    Posted by ブクログ

    100万回生きたねこから、こんなふうにインスピレーションを受けるんだなぁと、どのお話も面白かった。一番面白かったのはゲームの中のネコの話。

    0
    2023年08月18日
  • 意識のリボン

    Posted by ブクログ

    2014〜2017年、4年の間に発表された9つの短篇をまとめた1冊。ずっと先、綿矢りさという作家を語る時、この短篇が重要なターニングポイントだったと語られるような気がしている。

    0
    2023年08月01日
  • 憤死

    Posted by ブクログ

    綿矢りさってこういうのも書けるんだあ!って新発見。
    世にも奇妙な物語にありそう。
    人生ゲームが1番好きかな。

    0
    2023年07月31日
  • 100万分の1回のねこ

    Posted by ブクログ

    著名な作家によるトリビュート。やはり一流、表現の仕方や情景描写が素晴らしい。

    個人的には角田光代が1番好きでした。

    0
    2023年06月03日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    松任谷由実の曲を元にしたトリビュート小説集
    著名な作家さん達による、別角度からの切り口で綴られる物語

    歌詞をそのまま物語にしたものではない
    むしろ設定のリンクはそんなにないかも
    タイトルにインスパイアされた短編という表現の方が近い


    収録は6編
    あの日にかえりたい/小池真理子
    DESTINY/桐野夏生
    夕涼み/江國香織
    青春のリグレット/綿矢りさ
    冬の終り/柚木麻子
    春よ、来い/川上弘美
    解説:酒井順子



    ・あの日にかえりたい/小池真理子
    いまも私の心は学生時代を過ごしたあの場所にいる


    昭和の学生運動が盛んな頃の大学生
    男を巡る友人とのちょっとした行き違い

    大学生の頃に戻りたい

    0
    2023年05月30日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ユーミンの曲を女性作家さん達がトリビュートし
    創作された物語の短編集。
    小池真理子「あの日にかえりたい」
    まだ共同玄関や共同トイレが一般的だったころに
    学生時代を過ごした主人公の郷愁の物語
    既に老年に入った主人公が人生を振り返るような
    切ない物語。短編の中に人生の流れがつまっていて
    さすが小池真理子さんだなと思った。

    桐野夏生「DESTINY」
    村上春樹が愛読書の争いごとを好まない青年の物語
    変わらぬルーティーンの中ではっと目についた
    女学生に少し惑わされてしまうけれど、また
    普段の日常に戻っていく。何も劇的なことは
    ないのだけれどシニカルでとても良かった。
    村上春樹とか山田風太郎とか主人公

    0
    2023年05月22日
  • 生のみ生のままで 上

    Posted by ブクログ

    読んでいるうちにぐいぐいと引き込まれて、あっという間に読みきってしまった。男とか女とか関係なく、人を好きになるってこういうことだよなあと思わせられる物語だった。映像化してもすごく良い作品になりそうだと思う。

    0
    2023年05月09日
  • 憤死

    Posted by ブクログ

    3篇(+1)からなる短編集。昔のアメリカのテレビ番組「トワイライトゾーン」を思い浮かべたが、どの話もそれよりもっと繊細なニュアンスの不思議さが漂っていて面白かった。

    0
    2023年05月15日
  • 夢を与える

    Posted by ブクログ

    多摩に会えなかったシーン、すごく寂しかった。
    もし、二人が再会してたらどんな話をしたんだろう...。

    0
    2023年04月29日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    印象に残ったところ
    ・小池真理子 『あの日にかえりたい』
    学生時代のほろ苦い仲違い。どこでボタンをかけちがったのかなーと思うことは、人生であるけれど、そのどうにもできない思い残りを微妙なタッチで描いた作品だった。ズシンと澱が残るような、そんな読後感。
    ・綿矢りさ 『青春のリグレット』
    菓子の思い出に共感。
    その当時は、その後にそんなに大きな存在になることなどないと思った存在が、ふといちいち思い出す存在になっていたと感じることはある。それが確かに青春という時期特有のものなのかもしれないなーと気付かされる。

    0
    2023年04月25日
  • 大地のゲーム

    Posted by ブクログ

    「こういう作家だったっけ?」が読み始めの素直な第一印象(良い意味で!)。生きるとはどういうことか‥‥新しい気づきをいただきました。

    0
    2023年04月03日
  • 私をくいとめて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    面白かった。
    綿矢先生の作品は「勝手にふるえてろ」くらいしか読んだことがなく、しかもそれも数年前に読んだものだから綿矢先生がどんな文章を書くのかわからなかった。
    主人公の特殊能力が周りにバレて精神病扱いされるのかなと思ったけど、全く違った。とても暖かい話だった。

    ノゾミさんがすごく好きになった。自分が面食いなことを一切隠さず、カーターに尽くすところ。それにまんざらでもないカーター。この2人の関係が1番面白かった。このまま2人は結婚しそうだなと思った。私もノゾミさんみたいにポジティブに生きたい。

    Aが最終的に消えることは予想通りだった。でも主人公が本当に困っている時は出てきてくれる。なんて都

    0
    2023年03月08日