綿矢りさのレビュー一覧

  • 激しく煌めく短い命

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    600ページを超える長編。
    持ち歩くには辛すぎたー。でもよかった。
    13歳のときに知り合った久乃と綸。
    中学時代の話はわかるなぁ、そんなふうに感じたなぁと懐かしくも共感ができ読みやすかった。
    90年代の時代も反映されてて、色んな意味でなつかし!だったのに、32歳の再会は久乃の変貌っぷりに驚き、気持ち悪く感じてしまいちょっと読むのがしんどかった。
    かなり気持ち悪い思考なのにたんたんとしてるとこが余計に気持ち悪かったなぁ。
    とはいえ、二人が幸せになったらいいな。
    清盛はきっと結婚しても変わらないだろうし、ある意味綸の選択は間違ってないんだろうな。

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    2025年10月30日
  • パッキパキ北京

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    「綿矢りさといえば、この本」っていうのを何度か見かけて、手に取った。面白かったー!ファンキー!めくるめく北京の旅。食事シーンがとにかく美味しそう。でもきっと主人公と私は合わないのだろうな。その生命力にやられそう。生き方は違うが、そちらはそちらの道を貫いてゆけ!と清々しく別れる気持ちで読んだ。

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    2025年10月29日
  • 勝手にふるえてろ

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    ネタバレ

    ずっと昔に買ったまま読まずじまいでいた本、面白かった

    中学の同級生イチにずっと片想いをしたまま、会社でタイプではないニという人にめちゃくちゃ好きになられる
    やっとイチと話すことができて、なんだか2人で心が通じ合ったように見えたのに名前すら覚えてもらえていなかった、そんな時にニの顔が思い浮かんで…という話

    思いを募らせて、共通点のようなものを見つけて心躍らせて、でも実はかなり一方通行で、結局自分を好きになってくれる人を選ぶという、一見地に足ついたストーリーながらとても面白く描かれていた

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    2025年10月26日
  • 激しく煌めく短い命

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    同性同士の恋愛がテーマなのかもしれないが、そこはあまり意識せず読めた。
    同性同士故の葛藤は描かれているけれど、自分がリベラルな考えだから気にならなかったのか、綿矢さんの筆力がそう思わせたのだろうか。
    同じ経験はなくても、学生特有の心の機微や時代背景は共感するところがあった。

    街中で同性同士で手を繋いでいる人たちを見ることが増えたけど、日本人より外国人カップルのほうが多い気がする。(主語が大きいけど)日本人カップルは幼少期に経験した排他的な感覚が、大人になっても残っているのから堂々としづらいのだろうか。
    とはいえ、異性カップルが手を繋いでいても何も意識しないのに、同性カップルをみると「あっ」と

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    2025年10月25日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ


    あったかくて、辛辣で、眩しくて、痛々しくて、それでもやっぱり暖かい作品だった。

    "レズ""ホモ"同性愛者を表現する言葉があるけれど
    どこか卑下した言い方というか。
    異性愛者が正義だと思っている考え方が浮き彫りになる呼び方な気がして、好きじゃなかった。

    作中の久乃と綸は同性に恋をした。
    周囲の友達が異性に恋をする中で、同性の親友に恋をする。
    自分の気持ちに気付いたときは、葛藤や戸惑いの気持ちに押しつぶされたかもしれない。
    けれど、お互いがお互いをきちんと見つめて
    自分の気持ちに蓋をしないで、気持ちを通わせたところが
    すごく暖かくて、煌めいていて眩しか

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    2025年10月26日
  • 勝手にふるえてろ

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    純文学でありながらも、「綿矢節」ともいえる瑞々しくも力強い文章でぐいぐい読まされ、ページを捲る手が止まらなくなる。ただ読後感がイマイチ……。どうやら私は「二彼」が嫌いなようだ。ガキで(子どもっぽい、少年っぽいとは違う)自己中で嫌悪感しかない二彼と幸福になることが示唆されるラストに、どうしてもざわざわしたものを禁じえなかった。

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    2025年10月19日
  • 生のみ生のままで 下

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    ぐんぐん加速していった下巻。一目会うことさえ叶わなかった7年をはさんで、二人が一度クロスし、そして再び一本のラインとして交わりあっていく様子が、鮮やかに描かれていた。一方がむかし言っていたことをもう一方がずっと覚えていたり、現在と過去がシンクロしたりと、このふたりの長い年月を読者としてずっと追ってきた喜びが感じられた。
    一度固く閉ざされてしまった彩夏の心がほぐされていった直接的なきっかけや、逢衣と両親のその後など、はっきりとは書かれていない。納得いかない読者もいるだろうが、現実って実際はこんなものだろうなと、むしろ自然に思われた。なにもすべてにおいて、はっきりした出来事をきっかけに心が動いてい

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    2025年10月16日
  • 生のみ生のままで 上

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    ずっと読んでみたかった一冊。しっとりねっとりした感じを勝手に想像していたが、現代的でスピード感もありぐんぐん読ませる感じだった。お互い彼氏のいた逢衣と彩夏が付き合うようになった経緯もなかなか急なのでびっくりしたけど、それは読者にとってわかりきった展開なのでこれくらいでいいのかも。とはいえ元彼氏の颯と琢磨があまりに物分かりがよすぎて不憫……。
    ところどころ文章が荒っぽい感じがするのに引っかかりつつも、先が気になりあっという間に読み終えた。もともと素朴な印象だった逢衣が、彩夏と一緒にいるうちにどんどんあか抜けていくような様子にわくわくした。女性が女性と交わることではじめて得る気づきが丁寧に綴られて

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    2025年10月14日
  • しょうがの味は熱い

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    ネタバレ

    ▼メモ
    ・絃(ゆずる)
    ▼好きな個所
    P136
    ・この三カ月のあいだ、奈世は常にいなかった。なのに急に、奈世がもう本当に僕から離れてしまっていたのだと実感した。(中略)走るスピードをゆるめずに、道端にあった公衆電話ボックスに入った。走るのに邪魔だから形態は持ってきていない。百円玉を入れ暗記している奈世の携帯電話の番号をプッシュするけれど、つながらなかった。家に帰ったあとも、携帯から何度も何度もかけなおしたけれど、僕の声はどこにも届けられない。
     ∟同棲してる時は当たり前の環境に、塩対応だったのに、奈世ちゃんの携帯番号覚えてたんだ、内には熱いとこあるじゃん。そして、この人間の変化と一心不乱の時に

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    2025年11月15日
  • 意識のリボン

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    僕たちは、普段感情を表す際、簡潔で単純な言葉でまのめてしまう。本来は、複雑なレイヤーがあるものをしまったものを引き出しから出すように。

    本作は、感情を行ったり来たり迷ったりで親密な口調僕らに話しかける。大きな解決もないが少し背筋が伸びただけで良いのでは?そこが新鮮で面白い。現在の僕たちの心のひだに、何かしら言葉を届けてくれる。それが小説なのかもしれない。

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    2025年10月08日
  • 蹴りたい背中

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    初版から22年程経っていることを知り、時の流れの速さに愕然としつつ初めて読みました。
    長谷川と絹代と、にな川の3人の高校生が、アイドルのライブに行く。出来事はそれぐらいしかない。
    高校生活が始まり、少なくとも馴染めているとは言い難い長谷川と友達グループを見つけ活発的な絹代、クラスどころか家族とも馴染めないにな川。
    中学とも大学とも違う、狭間の時代。
    大人から見ると、不器用が過ぎる2人と、背伸びをしたがる普通の高校生。自己管理はできないが欲情を発散したいと感じていた頃。
    私も昔を思い出し、つい当時の後悔と懺悔が頭をもたげそうになる。

    当時は史上最年少の芥川賞受賞者ということで、メディアで随分取

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    2025年10月04日
  • オーラの発表会

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    想像以上にさわやかな終わり方で明るい気持ちで読み終わった。
    人とズレた主人公、人と関わる場面で一瞬も戸惑わない思い切りの良さが縁を繋いでいくんだろうな。
    何が不安になって人と同じものを選んで正解にしたくなるけど、自分の良さまで変えなくていいし、歪なところはそのまま愛そうとしていく海松子たちが愛しい。

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    2025年10月03日
  • かわいそうだね?

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    海外と日本ではこんなにも文化が違うのかと、自分は狭い世界で生きてるんだなと思った。
    それにしてもアキヨは奇天烈な女すぎる。
    最後に大阪弁で捲し立てる主人公、飾らない姿がかっこよくてとてもよかったしスッキリした。
    ありのままの自分を好きと言ってくれる人って貴重で大切だと思った。
    いつまでも自分のアイデンティティを大切に生きたいものですね〜
    おもしろかった!!

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    2025年09月25日
  • かわいそうだね?

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    綿矢りささんの『かわいそうだね?』、とても面白く引き込まれた。

    日常ではなかなか遭遇しない修羅場や出来事を追体験している感覚があり、先が気になってどんどん読み進めてしまった。特に「対女性との関係性の悩み」が的確に描かれていて、自分にも心当たりがある分、読んでいて苦しくなる場面も多かった。

    一方で気になったのは、タイトルの「かわいそうだね」という言葉が誰に向けられているのかという点。物語は、周囲に頼らず自分の意思をはっきり持って進んでいく強い女性と、外見や甘え上手さによって人に守られる女性、その二人を対比させながら展開していく。最初は「強く誰にも頼らない女性」に向けた孤独への同情の意味かと思

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    2025年09月22日
  • かわいそうだね?

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    私は彼女たちみたいな人生を送っているわけではないんだけど、似通った経験は全然ないはずなんだけど、共感というのともちょっと違う、なんとなく知った手触りの感情がくっきり描かれていた。あまりにもくっきりしているから手のひらが痛いくらいだった。

    【読んだ目的・理由】人に勧められたから
    【入手経路】買った
    【詳細評価】☆4.1
    【一番好きな表現】もちろん私は落ちない。でも代わりに、買ってもらったばかりのリカちゃん人形のさらさらの髪を、はじめて指でなでるときに似た、美しいものに触れられる純粋な喜び、心のふるえがある。(本文から引用)

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    2025年09月21日
  • 蹴りたい背中

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    人の背中を蹴りたい、という思い、相手と関わりたいだけど、普通の関わり方が分からなくて、少し暴力性を持って、絶対に反応してもらえる方法を選ぶ感じ、めっちゃ分かるな〜と思ったりした。

    私はそれを恋人に対してやるけれど、このような友達?の距離感の人にやるのは意外な気もした。

    でも、この気持ちを丁寧描き切ってくれたことを嬉しい、と思った

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    2025年09月19日
  • 勝手にふるえてろ

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    ネタバレ

    ▼メモ
    ・江藤ヨシカさんの妄想癖は好き。
    ・抽象度上げると、綿矢りささん独特の世界観に引き込まれる。

    ▼好きな個所
    ・「どうして私のこと“ きみ”って呼ぶの」
    イチは私が大好きな、恥ずかしそうな笑顔になった
    「ごめん。なんていう名前だったか思い出せなくて」
    江藤さんについて聞かせてと言ってきたときのニの顔が思い浮かんだ。江藤さんのこと聞かせて。私が胸に赤い付箋を付けていただけで、私を見つけてくれた人。

    ・もういい、想っているいる私に美がある。イチはしょせん、ヒトだもの。しょせん、ほ乳類だもの。私の中で十二年間育ち続けた愛こそが美しい。イチなんか、かってにふるえてろ。

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    2025年11月15日
  • かわいそうだね?

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    初の綿矢りさ作品だけど面白くて一気読み。
    綿矢りさの作品って、女にしかわからない独特な空気感をうまく表現してて、本当にリアル。
    もしかしたら男性の読者は読んでていまいちピンとこないところもあるのかも?と思ったけど、女性からしたらあの微妙な空気感とか、あるあるすぎる。


    表題作の「かわいそうだね?」すごく面白かった。
    樹里恵が封印していた大阪弁でまくしたてブチギレれるシーンは痛快で、思わず「よぅ言うた!」と拍手を送りたくなる。樹里恵、スカッとさせてくれてありがとう。
    隆大にはアキヨがお似合いですよ。2人ともまじで気色悪。


    亜美ちゃんよりも、亜美ちゃんのおまけとしてぞんざいに扱われるさかきち

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    2025年09月09日
  • ひらいて

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    ヒリヒリする美しい文体。
    主人公の愛の心と体が分離していると表現していたが、その分離しているところと、かろうじて繋がっている部分の織り交ぜの表現が美しくて鮮烈で、すごく心を刺してくる。

    自分を卑下し、相手を特別視し合う関係。
    そこを壊してひらいて結んでひらいて。
    自分が見る景色を、自分の心に立つ感情を信じたい。
    言葉にしないまま持っておきたい感情がある。
    整理したくない。
    このまま生きていきたい。
    でも大事にしてしまうと、それはまた変容してしまう。
    なにもわからないまま生きたかったな。
    でも今は今でいいのかもしれない。
    わかった気にだけはなりたくない。

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    2025年09月04日
  • かわいそうだね?

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    なんとも言えない毒が含まれてるように感じたが、リアルで痛みがひしひしと伝わる。私の中では、小池くんの発する言葉がどれも的確で一つ一つ驚かされた。共感できる話だった。

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    2025年09月03日