綿矢りさのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
同棲中の恋人がいて結婚をしたがっている女である姉から、同棲中の恋人がいて結婚をしたがっている女の私に送られた本。
主人公のねっとりした視線やポエミーなところがユーモラスというよりも怖い。
主人公の彼氏の潔癖さや冷淡な部分が誇張しすぎているように見えてリアル。つまり怖い。
この本はかなり怖い本だった。
20代後半の主人公は子どもが欲しいかどうか、という点には触れていない。それよりも「同棲したし、次のステップである結婚をしたい」というぼんやりとした理由から結婚を迫る。彼氏の方は「そんなぼんやりした感じで始まって大丈夫なわけがない」と考える。
そもそも結婚ってなんでするんだろう。
「好き同士で -
Posted by ブクログ
----------------------------------
「わきまえません、
それがthis is me」
綿矢作品史上最もファンキーな
主人公が大暴れ!
綿矢節が炸裂する
“妊婦コメディ”
小説が爆誕‼︎
----------------------------------
面白かったです!
他の方が書いているようにぶっ飛んでて笑えるし、
縦書きでフォントや字体が異なる箇所が新鮮で。
長い不妊治療の末に授かった新たな命。
だけど…妻の由依の様子がおかしい。
とにかく面白いです。
面白いけど…。
読みながらとても切なく苦しくなる瞬間がありました。
妊娠は命懸けだし、
周り -
Posted by ブクログ
ネタバレ勝手にふるえてろ
私のお星さまは、イチ。最後まで食べずに残しておいたお皿のうえのイチゴ。でもいま手に入れてすらいないうちに彼を失いつつある。告白してふられたとか彼に彼女ができたとか彼に幻滅したわけでもない、ただ、恋が死んだ。ライフワーク化していた永遠に続きそうな片思いに賞味期限がきた。
→良い…
他人の悪意がこわかったのは、どうして彼らがそんなことをするのかまったく分からなかったからだ。でもいまは自分のなかにある感情と照らし合わせさえすれば他人の悪意は十分解釈できる。実行には移さなくても同じくらいの悪意を心のなかで相手に向けることもできる。
→わかる…
仲良くしようか
つらいとき悲しいとき -
Posted by ブクログ
読み終わって、胸の奥がじんじんするような感覚が残った。
とてもリアルで、ヒリヒリする物語だった。
奈世の弦への愛は、「好き」というよりも依存に近くて、弦がすべてになってしまっている感じが少し怖かったところもあった。
一方で弦は、関係を客観的に見ていて、考え方に共感できる部分もあった。
印象に残った言葉
「あともう少しがんばれば、幸せになれるかもしれない。でも、愛や結婚は、あともう少し、と努力するものなのでしょうか?」
読みながらずっと頭から離れなかった。
努力が必要な関係と、努力し続けないと保てない関係は、同じなのだろうか。
「お互いがお互いを好きだという点が奇妙にも一致しているのだか -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍以降の社会的空気を色濃く映し出した、四編から成る短編集。整形の告白、推しへの過度な愛着、不倫、老害/若害といった題材はいずれも現代的だが、読後に残ったのは、単なる時事性というよりも、人間の内面に潜む本音そのものだったように思う。
登場人物の多くは、率直に言って人格的に好ましいとは言い難い。倫理的にも感情的にも、共感が難しい場面は少なくない。それでもなお、不思議と完全には突き放すことができなかった。「理解できてしまう」感情が、読者である自分の内側に引っかかり続けたからだと思う。
とりわけ表題作「嫌いなら呼ぶなよ」では、その感覚がより強く意識された。不倫関係にある当事者に非があること