綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
なんとなく手に取る機会がなかった
はじめての綿矢さん作品。
リボンモチーフのものが好きなわたしは
ただ単純にタイトルに惹かれ
装丁のイラストのタッチも好みだったから
パッと目についたのがきっかけ。
独身女性、母、妻、娘…女性が主人公の短編集。
「こたつのUFO」「怒りの漂白剤」そして
タイトルにもなっている「意識のリボン」が
好きだった。
ここしばらくの自分と重なるものが多すぎて
ちょっと苦笑いしてしまう場面も。
怒りは、ちょっと厄介だ。
そのまま放置していればどんどん膨れ上がり
いつか爆発、暴走しかねない。
かといって、ないものにはできない。
そこのところのさじ加減 -
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Posted by ブクログ
みなさんおっしゃってる通り、エッセイなのか小説なのか分からない不思議な短編ばかりだった!
「こたつのUFO」にあったように、書いたものからその筆者の人柄を判断してしまうのは多かれ少なかれあるなあ、と思った
何ならその人がどういう文章を読むかでも判断してしまうこともあるし
相手のことを知りたいと思ったときに、相手がどういうものを作るか・好むかから知ろうとするのってよくないのかな
とか言いつつ「怒りの漂白剤」を読んで、そうか綿矢さんの文章から感じるエネルギーって根底には怒りがあるのかなって納得してしまった
「意識のリボン」は、ちょうど同じタイミングで読んでた
全然雰囲気の違うような2作だけど、 -
Posted by ブクログ
不登校の高校生・野田朝子は、自身の友人で担任の恋人である光一に頼み、母には事実を知られることなく日常生活を送れていた。部屋にある物を発作的に捨てた朝子は、亡き祖父から贈られたが電源が入らなくなったコンピューターを、通りかかった住人の小学生(12歳)・青木かずよしに譲り渡したことをきっかけに二人の関係は始まる。
ネット上では身分を偽り、いわゆる「ネカマ」であったかずよしが、1年に渡り連絡を取り合っていた子持ちの売春婦・雅の紹介により、二人は文字のみで相手をもてなす「風俗チャット」で働くこととなる。
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厄介な客が一人の少年に手のひらで転がされた挙句、“落ちる”。
青臭くて、でも決して稚拙な文 -
Posted by ブクログ
ネタバレスゲエ淡々としている。ビックリするほどに淡々だ、、、と思いながら読んでました。で、なんというか。正直に言いますと、読んでいて、面白味はないなあ、ってね、思いました。うん。なんだか、正直。だが、何故かその中に、不思議と惹かれる何かがあったのも、間違いなく事実。
「物語としては面白くないのに、作品としてはなんだか面白い」という、不思議な違和感を感じながら読み終えた次第です。うーむ。不思議な感じだった。で、結論としては、やっぱ俺は綿矢りさは好きだなあ~、というまあ、結局贔屓の引き倒しの結論に至った訳ですが笑。
綿矢りさ
インストール 2001年
蹴りたい背中 2003年
夢を与える 2007年
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Posted by ブクログ
ネタバレうーむ。好きです。やっぱ好きです綿矢りさ。ええなあ~、ってね、思いますね。
いなか、の、すとーかー
最初は、正直、あんまオモロないなーって思って読んでまして、最初は、というか、中盤も終盤も、正直、あんまオモロないなーって思って読んでまして、うーむ。こりゃちょいハズレか?とか思ってたんですが。
物語の最後の最後、ホンマの最後の最後で、ビックリするほど話が動く。話が動く、というか、主人公の石居透の気持ちが、というか意識が、途轍もなく一気に動く。その動きっぷりの凄さが凄い。
ある意味、ウルトラご都合主義的な、デウス・エクス・マキナ的な、「え?なにこの無理やりな纏め方?」的な、ちょっと無茶苦茶こ