綿矢りさのレビュー一覧

  • 私をくいとめて

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    私はこの小説で面白いと思ったことは自分の中に存在していたAが最後に消えてしまったことです。最後まで主人公の中にいていつものように支えています。という終わり方だと思っていたので想像の逆をいって面白かったです。このラストで主人公がAがいなくても生活できるとAが判断したからだと気づくことが出来ました。aとの掛け合いも面白かったです。

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    2022年08月04日
  • 生のみ生のままで 上

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    ネタバレ

    上巻、感想
    出逢いが気不味くも惹かれていくってどんな感じだろうと気になり、読み進めた
    お互いパートナーに不具合無いのにそこにサヨナラする
    まぁ、そうだよなぁ
    本気で好きになったら身辺綺麗に愛する人だけに時間使いたい

    しかし、今の私にしみた逢衣の彼の言葉

    『2人は力が拮抗して対立しているように見える
    あなた達はいつかはお互いの気の強さが激しくぶつかって、傷つけ合うんじゃないかな』

    付き合っていると好きなのに上手くいかない場合はコレを疑うといい
    傷つけ合いたくない
    ただ好きなのに

    そう思いながら2人を心配しながら上巻を読み終えた

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    2022年07月16日
  • 憤死

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    自分好みの全体的に少し後味の悪い、人間の負の部分に焦点を合わせた話が多かった。特に「トイレの懺悔」は人の狂気じみた一面が強調されていた。まるで実体験のように書かれた「おとな」も同様、消化不良な気分にしてくれた。もう少しポジティブな終わり方の「憤死」も好奇心とマウントで出来た表面的な友情の描き方が良かった。

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    2022年04月11日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    2話収録。『いなか、の、すとーかー』田舎にUターンした新進気鋭の陶芸家にストーカーがつく話。展開が予想できたので面白さ度はやや下がった。『ウォーク・イン・クローゼット』常に男ウケを意識した洋服選びをしている早希。デート三昧の日々を送りつつもこれといった彼氏は見つからず。そんなある日、幼馴染でタレントのだりあがスキャンダルに巻き込まれそうになる、という話。こちらは軽い読み心地だけど楽しめた。早希はモテを意識しつつもしっかりした一面もあり等身大の女の子という感じがして好感が持てた。ラストも好き。

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    2022年04月06日
  • 意識のリボン

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    なんとなく手に取る機会がなかった
    はじめての綿矢さん作品。

    リボンモチーフのものが好きなわたしは
    ただ単純にタイトルに惹かれ
    装丁のイラストのタッチも好みだったから
    パッと目についたのがきっかけ。


    独身女性、母、妻、娘…女性が主人公の短編集。
    「こたつのUFO」「怒りの漂白剤」そして
    タイトルにもなっている「意識のリボン」が
    好きだった。


    ここしばらくの自分と重なるものが多すぎて
    ちょっと苦笑いしてしまう場面も。

    怒りは、ちょっと厄介だ。
    そのまま放置していればどんどん膨れ上がり
    いつか爆発、暴走しかねない。
    かといって、ないものにはできない。
    そこのところのさじ加減

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    2022年04月03日
  • 意識のリボン

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    不思議で、どこか怖さのある短編集。
    昔読んだのを読み返してるけど、全然覚えていなかった。

    ●履歴のない女
    娘と自分が、肺炎をきっかけに剥がれる。
    病気になったのが自分じゃなくてよかった、と思ったと。
    妻や母の役割が剥がれて、自分になるきっかけがわたしにも訪れるのかも。不思議な読後感。

    ●履歴のない妹
    妙に魅力的な、裸の写真にまつわるお話。
    本物の、生の、写真なんて私にはいらない。笑顔でピースしてる写真さえあれば良い。って言い切る潔さ、自分にはまだ無い。

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    2022年03月17日
  • 私をくいとめて

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    以前に読んだもので、詳しく覚えていないけれど、なにはともあれ整体?に行くシーンが細かく描写されてて、気に入ってそこだけ何度も読んだ覚えがある。

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    2022年02月03日
  • 100万分の1回のねこ

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    その絵本の内容を忘れてしまったが、
    これだけの作家達に、これだけのお話を作らせるんだから、すごい絵本なんだな、と思う。

    大人になって楽しむ本があることに、幸せを感じる。

    挿絵を描いていたという方の話が、一番、絵本に近いんだろうな、という予感。

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    2021年12月26日
  • 私をくいとめて

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    友達でいることに居心地がよく、それ以上発展させようとしない主人公みつ子。周りから見ればどう考えても好きに思えるのに、本人からしたらそこまで好きではないと思い込んで、さらに踏み込もうとしない恋愛。
    じれったく思いながらも、みつこの気持ちについつい感情移入してしまう自分もいた。
    傷つくのが怖くて本音が言えない最近の人たちを描いているようだと解説を読んで理解できた。

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    2021年12月23日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」のアンソロジー本。途中、あれ?猫出てきたっけ?っていう作品もあったけど、基本、要所要所に猫が登場。でも、猫飼い的に胸が痛くなるような描かれ方もあって、さすが100万回生きたねこだな。
    そういえば、100万回生きたねこは幸せなのかどうかって論争もありましたね。きっと、そんな流れから出てきた本なんだろうけど。これ。

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    2021年12月10日
  • 私をくいとめて

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    ネタバレ

    脳内会話をしてしまう。わかる。
    でも、ここまで自分と切り分けた人物としての会話はないかな。

    共感できる部分もあるけれど、私とは違うなと思う。
    みつ子のこと、嫌いではないけれど特に好きにもなれない。

    Aとの別れは良かったのか?
    まぁ、自然な流れでそうなるよね、としか。

    心に響くわけでも、魅力的なキャラクターがいるわけでもないけど、惹かれる。やっぱり綿矢りさ好きだな、と思う。

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    2021年11月20日
  • 意識のリボン

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    みなさんおっしゃってる通り、エッセイなのか小説なのか分からない不思議な短編ばかりだった!
    「こたつのUFO」にあったように、書いたものからその筆者の人柄を判断してしまうのは多かれ少なかれあるなあ、と思った
    何ならその人がどういう文章を読むかでも判断してしまうこともあるし
    相手のことを知りたいと思ったときに、相手がどういうものを作るか・好むかから知ろうとするのってよくないのかな

    とか言いつつ「怒りの漂白剤」を読んで、そうか綿矢さんの文章から感じるエネルギーって根底には怒りがあるのかなって納得してしまった

    「意識のリボン」は、ちょうど同じタイミングで読んでた
    全然雰囲気の違うような2作だけど、

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    2021年11月17日
  • 私をくいとめて

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    久々に本を読んだ・・・
    本当に、最近全然本を読んでいなかったので、感性がおかしくなっていたかもしれないけどそれでも
    「いい本だったな」
    と思えた。
    少し前だったら、みつ子のこともノゾミさんのことも理解できなかったかもしれないけど、今の私にはものすごく理解できたし共感できた。
    私もカーターみたいな人が好きかもなぁ。
    やはり私は、綿矢りさと人生を歩みたい。
    映画を先に観ていたので、情景がちゃんと映像で脳内再生できたのも良かった。

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    2021年10月14日
  • 意識のリボン

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    超久しぶりの綿矢作品は短編集。エッセイなのかと思わせる小説、独特の捻くれた視線が鮮やかな小説、どれも面白かった。

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    2021年09月30日
  • 私をくいとめて

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    こじらせ女子は、外と内をはっきり線引きしてるところがあるから、どうしても人に介入される状況を拒んでしまう。そんな人間の繊細な心理を描いた作品だと思った。現状のままでいていいはずがないことはわかってるんだけど、なかなか人間は変われない。何がきっかけで自分を出せるようになるのか人それぞれだなぁと感じた。

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    2021年09月20日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    ネタバレ

    ストーカーの話は終盤どんどん盛り上がっていくのに、オチが尻すぼみな気がした。
    ウォークインクローゼットは、20代女性の話。共感できると面白いと思う。

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    2021年08月01日
  • 蹴りたい背中

    ネタバレ 購入済み

    ハツが自分に向ける感情に気づいていながらも、それを何でもないことのように受け止めるにな川の感じがいいですね。

    #感動する

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    2021年06月24日
  • 私をくいとめて

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    私も長い間「おひとりさま」を過ごしてきたので、主人公の気持ちにとても共感できるところがあった。
    他人と関わりたいと思いながらも、いざそうなると踏みとどまってしまう気持ちは私にもあるのでよくわかる。
    でも勇気を出すのも自分、踏み止まるのも自分なんだよね。

    主人公が整体してもらうところ、特に足裏マッサージの描写が、私自身先月実際に足裏マッサージしてもらった時の感覚が蘇り、また行きたくなった

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    2021年05月30日
  • 意識のリボン

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    エッセイ集のような短編小説集。
    「こたつのUFO」の突拍子もなさに笑いながら、姉妹の話に心当たりがあってすこし気分を害しながら(それだけ巧みだということ)。だけど「意識のリボン」表題作で、それまでのちまちまとした感情を突き抜けてしまった。
    ずっと読んできた綿谷りさによる、魂と肉体とひかりの話を読めるなんて最高としかいえない…この1篇があるから手放せない1作になりました。

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    2021年04月06日
  • 意識のリボン

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    綿谷りさの表現力には脱帽。この話は小説というより、 名前の知らない女性たちの日記を読んでいるかのよう。だから、面白いではなく、共感できるといった感想が沸く。 頭の中で渦巻くもやもやに形を与えてくれた。
    特に好きなのは、怒りの漂白剤。

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    2021年03月29日