綿矢りさのレビュー一覧

  • ひらいて

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    気が強く、自分の可愛さを自覚してて打算的な性格の愛が、嘘や策略を見破ってくるような簡単には落ちない男の子を好きになっちゃうところが恋愛って感じがした。美雪とたとえ君の絆が尊くて良いなぁと思う反面、そこに入る余地がない愛の敗北感の方にも共感して苦しかった。綿矢りさの描く、怖いもの知らずで狂気を持ち合わせてる可愛くて我の強い女の子が大好き。ほぼ映画と同じだった。

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    2025年08月17日
  • 勝手にふるえてろ

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    綿矢りささんらしい、独特でくすっと笑える言い回しが魅力的だった。
    主人公の「イチ」への妄想も面白く、「二」に対する描写――“スープ系の体臭”“飛行機で出される油の浮いたコンソメスープのにおい”や、“できたての弁当の底みたいな、ほかほかした暑苦しいオーラ”など――は、どこからそんな表現が出てくるのかと驚かされた。

    「初めて付き合うのは好きな人って決めてた」という主人公の思いにも共感。自分に嘘をつかず、純愛を貫こうとする姿勢はとても素敵だと思った。

    一方で、架空の妊娠をでっちあげて産休を取ろうとするシーンなど、突拍子もない展開も多く、思わず笑っちゃった(笑)

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    2025年08月09日
  • かわいそうだね?

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    面白かった!!「女」に全振りした女性の図々しさや強かさの描写も上手だし、理性で本音を殺した女性はやっぱり自分に正直な女性に負けちゃうよなって思った。でもすごくスカッとする終わり方だった。

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    2025年08月04日
  • しょうがの味は熱い

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    これ、アラサー女子には刺さる人多いのでは?

    奈世と弦、うまくいってるようでうまくいってない。
    好きなのに噛み合わない感じとか、将来のことを考えすぎて空回りしちゃう感じとか…

    奈世の気持ちも、弦の気持ちも、両方の視点で描かれてて「そうそう、わかる…わかるよ…」ってなる。
    自分も誰かと過ごしてきた時間や、モヤモヤが全部思い出されるような読書時間だった。

    ハッピーエンドじゃないけど、それもまたリアルで、だからこそ胸に残った。

    学生時代の恋愛とは違う、「大人の恋愛」の不器用さにぐっとくる一冊だったな、友だちにも勧めたい。

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    2025年08月02日
  • あのころなにしてた?(新潮文庫)

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    ネタバレ

    綿矢りささんのエッセイ。
    エッセイというか2020年(コロナ禍)に書かれた日記です。

    液体石鹸から固形石鹸に変えたり、安売りされてるオリンピックグッズを見て切なくなったりは共感。
    あと遅まきながら五木寛之さんの大河の一滴は読もうと思いました。

    あとがきが凄く良かったです。特に最後のところ。
    引用。
    とりあえず、くつろぐ。難しいけれど、今必要とされるスキルかもしれない。暴風で前髪がぼさぼさになりほとんど前が見えなくても、飲んだ紅茶に風で飛んできた砂ぼこりがいっぱい入ってても、のどかに飲んでいる体を失わずにリラックスする。やせ我慢と紙一重の、のんびりしたひとときだ。一度泣いたらもう立てないと直

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    2025年07月31日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンデビュー50年を記念して、6人の作家による短編書き下ろし。ユーミンの曲名と歌詞からイメージした短編はそれぞれ作者の個性が出てます

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    2025年07月21日
  • オーラの発表会

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    ネタバレ

    綿矢りささんの主人公の頭の中全部見せてくれるところが大好き 

    最後のシーン
    冬の朝の寒いけど空は晴れていて、冷たくて澄んだ風が当たるのが感じられて気持ちよかったです

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    2025年07月20日
  • 勝手にふるえてろ

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    文字が大きくてページ数も少ないので超読みやすかった。入りがインストール並に完璧すぎるなんでこんなに綺麗な言語化ができるのー
    良香が自分と重なりすぎて苦しい。きっとわたしも大人になってこの前振られた人のこと神格化して囚われ続けてるんだろうなっておもった
    自分に興味なさそうな人のこと好きになっちゃうところとか、私に重なりすぎて所々泣きながら読んでしまった。失恋した人は読んだ方がいい。
    あと後半の「仲良くしようか」はマジで何❓どうしたほんとに
    前半は星5だけど仲良くしようかのせいで4にした
    ちょほんとによく分かんなかった

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    2025年07月12日
  • かわいそうだね?

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    かわいいと可哀想は紙一重だなーと思った。
    樹理恵みたいに自立してる女性は素敵だと思うけど、やっぱりアキヨみたいにギリギリで、常にふらついてるような女性の方が弱さを感じられて守りたくなるのかな。
    読んでる時それが悔しかった、でもやり返せてよかった
    もう一個の短編、亜美ちゃんは美人はすごく面白かった。私からしたらこっちがメイン‼️さかきちゃんはすごく性格がいいし亜美ちゃんもすごく性格がいい。自分に興味がない人って素敵に見えるよねー
    綿矢りささんの小説を読む度に、かわいいは呪いだなーと思う。もしこの世の人が全員同じ顔だったら、人は何で人を好きになるんだろう
    そんな状況になっても、声とか体型、身長とか

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    2025年07月12日
  • ひらいて

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    とんでもなくきれいな言葉の小説。
    そして高校生の恋愛の暴走具合を描く瑞々しさが素晴らしい…
    ギャルっぽい愛も、言葉選びが美しくて全部が知的に上品。
    すべてになるよなぁ高校生の時の片想いって。
    自分の思考とか生活の全てになる。
    愛のやることはあまりにもだけど、でもその理由みたいなのはとてもわかる。
    あーいい小説を読んだ。今さら綿矢りささんが自分の好みにピッタリの作者なんだと知ってしまった。

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    2025年07月10日
  • かわいそうだね?

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    りゅうちんにジュリーはもったいない。トカゲ野郎に亜美ちゃんは言語道断。
    ジュリーのラストシーンは痛快。未練など断ち切れ〜!
    さかきが実直な幸せを手に入れた点だけは心救われるが、亜美ちゃんのこれからにおじさんの心が痛む。って勝手に決めつけるのがダメなんだって!

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    2025年06月29日
  • かわいそうだね?

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    読んだ。面白かった。なんか何となく誰かを重ねてよんじゃった。きっとここに出てくる女の人はみんなも会ったことがある人たちなんじゃないかな。何でこんなせこい女に。こんな可愛い子が何であんな人と。って思ったこと何回あるかなぁ。でも確実に1回はあるんよなぁ。その共感と新たな視点の驚きと納得とが入り混じってた。面白かった。なんかスッキリもしてる。女の子たち読んでほしい。男の子が呼んだら何を思うんだろう。

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    2025年06月27日
  • しょうがの味は熱い

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    勝手にふるえてろ、に続くわかるー!な恋愛系。綿谷りさの恋愛系はハマる、リアルすぎてしんどさもある。
    煮詰まるナユと煮え切らないユズルの対照的な感じがすごい、同棲の楽しさと不安はまさにこれなんだろうなって。最後の一言で不安吹き飛ぶところもわかる〜

    父が言う言葉がささる、結婚を自然に、スムーズにしたかった。がんばるのは違うよなーって
    また結婚に焦る日々が来たら読みたい

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    2025年06月24日
  • オーラの発表会

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    たまに欲しくなる成分、綿矢さんでしか得られないであろうそんなものが詰まってました。
    みるこはとても魅力的でした。少し離れているからかもしれません。まね師の「努力する養殖と努力しない天然」という言葉がツボでした。

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    2025年06月22日
  • かわいそうだね?

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    表題作『かわいそうだね?』は、“まとも”であろうとする女が割を食う物語。
    恋人の元カノとの同棲を受け入れなければ別れる──そんな理不尽に晒されながら、誠実に生きようとする主人公に胸が痛む。
    フェアプレイ幻想を抱いたままでは、恋愛の土俵にすら立てない。それを知った恋愛が結末が「しゃーない」なのは、「しゃーない」。

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    2025年06月18日
  • しょうがの味は熱い

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    昔の恋愛を思い出して心が痛いよ……夫との暮らしは常時おだやか…自然…

    前半の読みにくさは俯瞰できていない感が生み出すものだったのか…支離滅裂感が強かったのもそれだ。後半はとても読みやすかった。互いに、想いはあるけど、相性は良くないかも?と思いつつ、頑張っている。主食が違っても、几帳面さの程度が違っても、それを魅力として捉えようとして、とても努力している。そして、限界を迎え、距離を置いてみると良いものが思い出され、やり直したいとなる…

    解説では奈世が不穏と書かれているし、雰囲気は感じる。しかし、このサイクルは、【恋】を表していて、特徴的だった。実家での休養期間で分かりかけていた自分たちの関係

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    2025年06月14日
  • しょうがの味は熱い

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    長く付き合って同棲してるけどなかなか結婚に至らないカップルの話。
    昔の恋愛を思い出しながら読んだら結構辛かった。
    愛があっても相性が良くなければ上手くいかない。

    運命の人とはスムーズに何の迷いもなく結婚する。
    昔は信じられなかったけど本当にそうだと思う。
    恋愛においては頑張る、努力する、って逆効果なんだよなぁ

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    2025年06月12日
  • しょうがの味は熱い

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    何十年ぶりくらいに小説を読んだ。

    展開が激しいわけではなく、真新しいわけでもない。だからこそ、場面一つ一つを表現する言葉に着目できた。自分なら一言でしか表現できない情景・心情を、こんなにも言葉を操って表現できるのかと、小説家の言語表現に恐れ入った。

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    2025年06月08日
  • 夢を与える

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    綿谷りさ作品はとにかく読みやすいのと、人の描き方がすごく好き
    この作品もとても面白かった、、ただ、ちょっと他の作品よりは私には刺さらなかったけども
    今だと、ちょうどめいちゃんと重なってしまう部分があって勝手に心境を想像してしまった、、なかなか苦しいね

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    2025年06月07日
  • 生のみ生のままで 下

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    お互いの恋愛がすんなり受け入れてもらえない社会(人間関係)で在り続ける方法を模索し、全員に受け入れて貰えなくてもそのままで居ようと決意。

    タイトル通りの恋愛を紆余曲折ありながら体現した。

    世間にはありのままで居られなくても、自分自身はありのままでいる選択をし続けていて、真っ直ぐで気持ちいい。

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    2025年06月06日