綿矢りさのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「こういうとき、神経質でプライドの高い人って損する。失敗が怖いから何にも挑戦できない。その点私は面の皮厚蔵だから煙たがられたりもするけど、こういうときは全然へこたれない。」
「良きにつけ悪しきにつけ、結論がもうほぼ出てるのに悩んだりする人って不思議。
大きな仕事のオファーが来て、自分にできるかどうか分からないから一週間ぐらい悩んでたんです〜とかも意味分かんない。
結局やるくせに、しらじらしい。
まだ対外的に演技で悩んでる風に見せるなら分かるけど、今の夫みたいに心から悩むなんて、なんの意味ある?」
いちいち人目を気にしてる自分がバカらしく、心に菖蒲を宿したいな〜と思える一冊でした。メンタル弱 -
Posted by ブクログ
綿矢りささんの作品はこれが2作目。
そして初の短編集。共通点は「コロナ禍」。
(ついこの間までこんな社会だったなぁ…)と懐かしさもあった。
全体的にとにかくパンチの効いた登場人物ばかり。
「こんな人にはなりたくない」「できれば関わりたくない」と思う人達ばかりだが、一歩間違えれば誰もがそっち側になりかねない、そんなリアリティのあるキャラが読んでいて癖になった。
以下は備忘録
●眼帯のミニーマウス
『オーラの発表会』の主人公「海松子」と再開できて嬉しかった。
そして、あの海松子が"クラスメイトの一人"の感覚で会話にさらりと出てきたところで、(あ、この短編集も絶対クセ強キャラ -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍以降の社会的空気を色濃く映し出した、四編から成る短編集。整形の告白、推しへの過度な愛着、不倫、老害/若害といった題材はいずれも現代的だが、読後に残ったのは、単なる時事性というよりも、人間の内面に潜む本音そのものだったように思う。
登場人物の多くは、率直に言って人格的に好ましいとは言い難い。倫理的にも感情的にも、共感が難しい場面は少なくない。それでもなお、不思議と完全には突き放すことができなかった。「理解できてしまう」感情が、読者である自分の内側に引っかかり続けたからだと思う。
とりわけ表題作「嫌いなら呼ぶなよ」では、その感覚がより強く意識された。不倫関係にある当事者に非があること -
Posted by ブクログ
・口に出したい言葉、「パッキパキ北京」
・キラキラ女子を馬鹿にしてるのかなと思う視点がめちゃめちゃ面白い。ただ綺麗なだけの女性の生き方、美容以外努力していない女性の生き方を俯瞰してみている視点が面白かった。あと旦那さんは年上なんだなとも思った、
・ただ、そういったキラキラ女子からも学べることはあるぞという気概を感じ、主人公のことをだんだん目を離せない感情になった。
・女性同士のマウント合戦は見もの。女性の恋という言葉の表現方法が秀逸(語彙力ほしい)
・住んでいる世界が違うと思っていた女性も、この世の中にあるものを見ているし、私も見てきたものを見てきてるし、自分の周りにあるものしかないのだと感じ -
Posted by ブクログ
三宅香帆さんが激賞されていた綿谷りささんの新刊『激しく煌めく短い命』を年末から年始にかけて読んだ。
閉塞感漂う京都の街で、利発的ながらもどこか不器用で、生きづらさを抱えている主人公の久乃と、在日というバックグラウンドの影を背負いつつも、溌剌と、胸を張って我が道を生きる綸。幼年期から青年期まで、長い時間軸でありながらも、それぞれの時代の日常を鮮やかに描き切る綿谷さんの筆致。僕はなんら論評する立場にいないけれど、自分自身が中高生の時に読んだ『蹴りたい背中』や『インストール』から振り返ると、ある作家の作品の連なりは、その作家の人生の闘争と思考の軌跡そのものだと嘆息する。タイトルに込められた『激しく