綿矢りさのレビュー一覧

  • 勝手にふるえてろ

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    『インストール』や『蹴りたい背中』に比べると、
    だいぶ、社会のというか、俗世間の俗っけある成分に
    作者は侵されたようにも感じました、それは良いとか悪いとかではなく、
    歳を重ねたことなんだろうと思います。
    生活してきた、その証としての俗っけでしょう。

    表題作の「勝手にふるえてろ」はまずそう読んだんです。
    主人公・ヨシカの、地味目で控えめながらも、
    自律的に生きていて、その自らの滑稽さともつきあい、
    女性ならではの細やかな計算もありながら、
    物事をすぐさま先鋭的につきつめることなく、
    時間とともに見えてきた骨の部分をやんわりと捉えて言葉にする感覚。

    僕とこの主人公は歳も離れているし、性別も違う

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    2025年06月25日
  • 蹴りたい背中

    購入済み

    むき出しの自意識

    オサーンになってしまうとリアルに感じることは難しいけど、たしかにこういう自意識のかたまりみたいな時期もあったような。
    思い出すとこそばゆい。
    このストーリーに反発を覚える人の気持ちもわかる気がする。

    2
    2013年12月04日
  • インストール

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    17歳のときに、漫画で読んだ。
    当時はただ女子高生と小学生がチャットで金稼ぎをしている印象しかもたなかった。

    大人になり、無性に読みたくなった。
    なにか見える世界が変わるのではないか?

    17歳という年は、ちょっと大人の世界に足を入れたくなるけど、少し怖い。
    でも子ども扱いはされたくない、なんとも中途半端な齢である。
    これから来るであろう大人の世界に足を入れるのは怖いけど、手で顔を覆って大人の世界を見ないふりをして、指と指との隙間から、こっそり知らない世界を見たくなる。

    大人になって「私も昔はこんなだったなぁ…」と思いださせてくれる。
    大人でもないけど大人に近い中途半端な齢で、大人と感じる

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    2013年11月24日
  • インストール

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    綿矢りさの作品を初めて読んだのは中学生の時で『蹴りたい背中』でした。
    そのときに「この人の書く文章ってすごくかっこつけてて、あぁ、最年少受賞ってこういうことなのか」なんてことを生意気にも思いました。
    それから立て続けにこちらの「インンストール」も読みました。当時は個人的にはインストールのほうが話が単純で入り込みやすくて好きでした。これを17歳で書いたかと思うとやっぱりすごい!

    今になって綿矢りさの本を読むと、このかっこつけた言い回しや、どや顔感は、主人公の女子高生の、ちょっとひねくれてて『自分は周りとは違うんだ』
    って思って毎日を過ごしてる感じを出したいが為のものなのかもなあと思う(ことにし

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    2016年02月22日
  • 生のみ生のままで 下

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    同性愛の物語ではない
    愛していてもセックスは無いよりも
    やっぱりあった方が絆は深まるのかな
    ならば性愛の物語?
    …いやもう純愛、でよくないか

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    2025年12月01日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    毒づいたっていいよねって思える本でした。

    私は普段から心の中で
    「コンニャロめ!」
    「っざけんなよ!」
    「何もないところで蹴躓いてしまえ!」
    「しかも何度も!同じところで!」
    「で、蹴躓いて恥ずかしって振り向いてもだれもいないって毎回なれ!」
    とショボい呪いをかけるタイプ。
    で、そんな自分に罪悪感を抱いて、
    「私って性格悪いよなあ」
    ってアバーってなっちゃうのですが、
    この本を読んで
    「ま、いっか^ ^」
    って、ショボい呪いに拍車をかけることなりました。

    もし、私と同じように小さな罪悪感を抱えてる方がいましたら、読んでみてください。
    罪悪感が消えますから^ ^

    0
    2025年11月29日
  • 勝手にふるえてろ

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    最後のエピソードが繋がっていると思って、頭にはてなを浮かべまくりながら読んでた笑

    内容自体は共感はできなかったけど主人公がぶっ飛んでて面白かった

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    2025年11月22日
  • 大地のゲーム

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    綿矢りさがこういうの書くんだという驚きはあった。
    どことなく昔の村上龍の作品(コインロッカー・ベイビーズとか、愛と幻想のファシズムとか、5分後の世界)の雰囲気を毒抜きした感じは気のせいか……。
    10年前読んでたらまた違った気持ちだったのかも。

    天才はみんなの中にある理想を掴める凡才という旨の言い回しはちょっと面白かった。

    0
    2025年11月20日
  • オーラの発表会

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    松海子のズレ具合がめっちゃ面白かった笑
    共感できるとこはほとんどないし学びは少ないけど、スラスラ読めて元気が出た。
    この著者の重めのテーマの本も読んでみたい。

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    2025年11月18日
  • 生のみ生のままで 下

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    これまでのアイデンティティを打ち破るほど心震え特別な愛を感じる相手との出会い。異性/同性を超えた唯一無二の存在との関係性が描かれる。しかしその賞賛や感動はそもそも自らの偏見ゆえではないか、と釘を刺してくださる水上文さんの解説がまた鋭い気付きに。

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    2025年11月14日
  • 勝手にふるえてろ

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    ネタバレ

    核心の部分はすごくふむふむって読めたけど
    江頭良香の頭の中なのか、夢の中なのか
    時より唐突に出てくる物語についていけない。
    ヲタク気質を表しているのでしょうか。

    "恋心の火は火力を調整できないから尊い。"
    確かにそうだな、尊いなと思いつつ
    調整できないから厄介とも思ってしまう。

    "好きな人と結婚したいけど、好きすぎる人とは結婚しない方がいい。"
    これ、「激しく煌めく短い命」でも言ってる登場人物がいたなあ。
    綿矢りささんが思っていることなのか、はたまた逆を思っているのか。

    好きな人と結婚したいと思うあまり、結婚時期を逃して
    結局子孫繁栄を逃している。

    0
    2025年11月14日
  • かわいそうだね?

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    なんでこんなのとまだ付き合ってんの?早く別れろよ!ともやもやしながら読み進めて最後の方は
    いいぞ!もっとやれ!いいぞ!!ってなりました。

    0
    2025年11月13日
  • 蹴りたい背中

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    文章のリズムが、普段読まない感じ
    スクールカーストの話はあまり好きじゃなくて刺さらなかったけど
    表現力が尋常じゃなかった

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    2025年11月10日
  • 激しく煌めく短い命

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    中学時代の2人の愛情と別れ、32歳になって東京での再会。600ページ越えの長い物語。一貫して差別偏見をテーマにしていて、考えさせられることも多かった。舞台が京都なのも差別体質の土壌だからなるほどだった。

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    2025年11月07日
  • パッキパキ北京

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    吹っ飛びすぎてて面白い笑
    コロナ禍の北京。
    グルメ、習俗の爆弾レポートが面白い。
    ブランドを買うのも、マウントを取るのも誰かに勝ちたいから。精神勝利の阿Q正伝面白い。

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    2025年11月06日
  • 勝手にふるえてろ

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    色々こじらせた女の子のお話でした。
    主人公の女の子の言動にびっくり、ひやひやしながらも先が気になる小説でした!
    この女の子は幸せになれるのでしょうか、、

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    2025年10月30日
  • オーラの発表会

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    綿矢りささんの作品は、生々しい描写もあったり、「うわっ!」とびっくりするシーンが必ず1つはある。

    登場人物もかなーり独特だし、中盤まで「これどうやって締めくくるの?」というような、のほほんとした雰囲気。

    のほほんだけど、ずっと面白いと感じられて、どんどん読み進められるという不思議さ!

    奏樹が優しくていいなあ。
    萌音も、自分だったら友達になれないなとは思うけど、人にそこまで関心のない海松子との相性が良くて、読んでて軽快なやり取りが楽しかったなあ。

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    2025年10月30日
  • 生のみ生のままで 上

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    ネタバレ

    颯とのあっけない別れに少し驚いたが、それほど彩夏に惹かれてたんだなと思った。百合小説は何冊か読んだことがあるが、ここまで細かく書かれているものは初めて読んだ。女性同士のカップルと女友達は区別がつきにくいから、バレることはあるのか?と思ったけど結構すぐにバレてて展開早いなと思った。続きがきになる。

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    2025年10月29日
  • 私をくいとめて

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    タイトルに惹かれて買った。もうひとりの自分、誰しも持つのか否かわからない。自分にもいるようで、結句、諦めてる、慰める、叱る、勇気づける、安心させる、安心する、そして決める。性別に差があるのか、今回は女性が主人公であることが作品となっている。私をくいとめて、くいとめられないのか自分なんたな

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    2025年10月29日
  • パッキパキ北京

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    元ホステスの菖蒲。年上夫が駐在する北京に渡り、そのバイタリティーと自己中心的なマインドで、パッキパキに極寒の北京での生活をひたすら楽しむ。

    コロナ禍でもあり、制限された生活の中、夫婦そろってコロナに罹患するなど、ふつうなら何かと心細くもなると思うが、菖蒲のタフさには舌を巻く。

    終盤までは、北京の街やグルメ、春節の賑わいなどの描写が続き、このつよつよメンタル女の話はこのまま終わるのかと思ったら、そこはそんなはずはなくて、やっぱり綿矢りさだった。

    もう若くもない、いつまでこんなふうに生きていけるのか。わからないけど、流れ流れていくしかない。彼女もお気楽なだけではなかったとわかる。全然テイスト

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    2025年10月29日