綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「嫌いなら呼ぶなよ」不倫男が責められる物語。
大学の頃、二股かけたり女にだらしない男と付き合ってて、何かが発覚するたびに泣いて責めたり理由を説いたりしたけど、あいつはだまってすまなさそうにしてるだけ。
作中の男とめっちゃかぶった。当時のやつも、心の中の声はこんな感じだったのかな。
「この後、二人きりになった時に、、」のくだりは、自分のことを言語化された気になった。
羞恥心とかさておき自分をむきだしにすることができる相手、この歳になって思うけどそんな相手ってなかなかいない。だからこそ離れられない。その人と離れられないんじゃなくてその人といる自分を手放せないんだな。
離れて9カ月かあ。今も、毎日想う。いったい、何を想ってるんだろうとも思う。手放せないのは、彼といた時の自分なんだろうな。
綿矢さんの言いたいこととは全然違うだろうけどそんなことを思った。
小説家って記憶保ったまま輪廻転生してるんじゃないかってくらいいろんな人のこと書けてすごい。
「老は害で若も輩」
さいこー。リアルすぎておもろ!人のケンカもめごとって、第三者的に見るの超楽しい。当事者になったとたん、地獄なのだけど。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ恋人の隆大が求職中の元カノ・アキヨを居候させると言い出した。断じて付き合ってるというわけではないと言われているけど、今カノの樹理恵は嫌で仕方がない。この関係は果たしてどうなるのか……という話。
樹理恵がブチギレるシーンが爽快感があって面白かった。隆大はあんだけメールで言い寄られてるのに住まわせ続けてるの意味わからないし、アキヨもアキヨで激キモ女だったな……。樹理恵がキレるのもそりゃそうだと思った。
「亜美ちゃんは美人」は、美人な亜美ちゃんにやたらと好かれて親友のポジションにいるさかきちゃんと亜美ちゃんの、高校から大学、卒業後の結婚に至るまでの話。
亜美ちゃんは自分のことを好きではない人に惹かれてしまうというのが面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ綿矢りささんの本はこれが初めてで、1話目の「眼帯のミニーマウス」の強烈な文章に驚き、2話目の「神田夕」はこの短編集の中で1番好きな話でネットで誹謗中傷してる人達ってこういう心情なのかなと生々しさを感じ、自分にはない感覚を持つ人間の人生の一部を覗いた気分になりました。
3話目の「嫌いなら呼ぶなよ」はどう考えても悪いのは主人公なのに個人的にはハムハムの方が嫌な奴に思えてしまう自分に驚き、4話目の「老は害で若も輩」では内田に同情せずにはいられずに、同じような経験をした事のある自分にとっては読みながらずっと内田と共に怒りがふつふつと湧きだす思いでした。
いい意味でかなり衝撃的な短編集で、他の作品も読んでみようと思いました。
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Posted by ブクログ
元ホステスのあやめは旦那に付き添い北京に行ってもパッキパキ
人間やっぱり思い切りと自分を信じる力があれば強いんだなと痛感させられた
周りの人間には迷惑をかけているかも知れないけど間違いなく主人公あやめは幸せを誰より感じる事が出来ているだろうと思った
作者の綿谷さんの実話というわけではなく、きちんと主人公のあやめという人間で話は進んでいくけど、解像度が高く綿谷さんの伝記?と思えるくらい
あやめの喋る「」ではない、ナレーション部分が喋り口調で書かれている所は綿谷さんが前面に出てきている感じがしておもしろい
あやめの人間性の参考にしたい部分とそうじゃない部分を見る事が出来て少し自分の人間性がカスタマイズできた気がした
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Posted by ブクログ
他者との関係性がうまくいかない時、自らを責めてしまうことがある。反省という自己点検はおよそ自己否定につながりがちになるが、この作品にはそういう傾向のあるひとにとって、重要な示唆を与えているのかもしれない。
この物語には、自己を客観的に見つめるもう一つの存在が登場する。もう一人の自己は、その当人を否定せず、励まし、やがて当人の願いを成就させるに至る。
自己を裁くことは苦しいけれども、他人を省みず信念を貫くこともそれ以上に茨の道である。
そういう時、反他人的な存在を置くことができれば、のぼせあがった主観とつめたい客観とのあいだの“ええあんばい”のアドバイスをくれるのではなかろうか。