綿矢りさのレビュー一覧

  • 私をくいとめて

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    どこにでも居そうな
    「おひとり様」を満喫している
    30代のOLのみつ子は
    心の中のもうひとつの声
    (冷静に物事を考えたり、時には
    大胆になったり、悩んだ時は答えをくれたり)
    に「A」という名前を付けている。
    (性別は男性)

    そんな心の声とのやりとりを中心に
    久しぶりの恋心に戸惑ったり
    苦手なものと向き合ったりしながら
    自分の世界を広げて成長していく、
    というお話…。

    映画化もされていて、
    主人公のみつ子は「のん」さんが、
    心の声、「A」を中村倫也さんが
    演じています。

    私は、みつ子が慕う会社の先輩、
    ノゾミさんの恋がユニークで新鮮でした。
    ノゾミさんらしさ、貫いて欲しいです。



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    2023年02月19日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    「あの日にかえりたい」「DESTINY」「夕涼み」
    「青春のリグレット」「冬の終り」「春よ、来い」

    ユーミンの名曲に乗せて6人の女性作家が書き下ろした短編集。

    原曲に忠実にと言うよりは其々の作家さんが発想を飛ばして紡いだ物語。

    異性を挟み些細な事で仲違いをしてしまった女性を描いた小池さんの『あの日にかえりたい』は誰しもこれに近い経験がありそう。

    男性を主人公にした桐野さんの『DESTINY』には悲喜劇的なものを感じ、大学職員の彼にちょっと同情。

    川上さんが描く『春よ、来い』は辛辣さもありながら最後は温かな余韻が残る。

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    2023年02月18日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    私の中でのユーミンの世界とは、ちょっと違う感じでした。
    私が感じるユーミンの詩のイメージから離れて読めば違和感は、なかったかもしれません。

    そんな中で、最終章の「春よ、来い」は、素直に心に響きました。

    生きてる中での冬を乗り越えて、きっと春が来る、春のあたたかさが感じられました。
    ユーミンがみんなそれぞれを和ませ、それぞれの思い出や、出来事に寄り添い、明日への希望を抱かせてくれる。

    私の大好きなユーミンが描かれていて嬉しかったです。

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    2023年02月04日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    いなか、の、すとーかー
    若くして注目を浴びる陶芸家の青年とその幼なじみの男女と、青年を追ってやってきたストーカーの女性の話。
    幼馴染の男、すうすけがとにかく最初から最後までイライラする。実家でニートをしながらヘラヘラフラフラして、他人の男女関係に興味津々、無意識に女を見下しているのが透けて見えて、気持ち悪い。
    女性の凶暴性や恋愛に狂うところは、リアルにあることをしってるから笑えない。


    ウォーク・イン・クローゼット
    最近流行りのシスターフットを思わせる作品。
    美人で気が強い売れっ子タレントのだりあと、その幼なじみの婚活中のOL早希の話。
    ふたりとも魅力ある女性だけれど、初対面の頃にだりあが早

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    2023年01月29日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    ネタバレ

    中編2作からなる一冊。表題作は元気に終わって良かった。もう一作は、特殊な設定のせいか最後まで感情移入しづらかった。

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    2023年01月18日
  • 私をくいとめて

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    P.230 根本的に必要じゃなくても、生活にあるとうれしい存在はたくさんあるんです。というか、私たちはそういうものばかりに取り囲まれて生きていますよ。根本的に、なんて思いつめなくて良い。

    恋人にすべてを求めすぎてしまうわたしは、この言葉を大切にした方がいいんだろうなと思った。

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    2023年01月15日
  • インストール

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    感想
    ネットに潜む楽しさと人の悪意。子供達にはこの世界を体験させたくないが、経験値としては有用。現在は楽しく便利なネット利用ができてるだろうか。

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    2022年12月19日
  • 生のみ生のままで 上

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    好みが分かれそうな作品。
    綿谷りささんなら別の作品の方が好きかな〜。でも、どうにも続きは気になって読んでしまう。下巻もあるので、文句言いながらも読む。どういう結末が訪れるのだろうか。。。

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    2022年12月14日
  • 大地のゲーム

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    近未来の日本。未曾有の大地震が起こり、大きな被害を受けたのち、さらにまた同規模かそれ以上の大地震が一年以内に起こると警告されている時代。大地震以来、被災地の大学内で暮らす学生たちのひとりである女性の主人公と、その混乱に乗じて頭角を現してきたリーダーと呼ばれる男性の学生。リーダーは彼独自の思想をもって学生らを魅了していく。主人公もいつしか、その一派に属するようになっている。

    90%の確率で訪れるとされる二度目の大地震に怯えながら暮らす学生たちは、まず一度目の地震と、それに派生したある事件などによって、大きなカルチャーショックを受け、生き方が危ういほうへと変容している。それでも行われる学祭に向け

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    2022年12月12日
  • 生のみ生のままで 上

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    私に合わないだけか。それとも女性同士の恋愛があわないのか。ちょっと話が合わなかった。
    気持ち悪く描いてあるのは、わざとなのか。
    ただ、読みやすく表現がきれいな所が多々あり読み終えられた。女性特有の、メイクや香水、ファッションとキラキラしている所も、女性同士の恋愛ぽくて良かった。
    同性同士の話は好きなのだが、最後の方で思ったのは主人公の恋人の彩夏を男性に置き換えると恋愛のコミックにありそうな話になりそうということ。
    そこが女性だからうまくいかない、ということを描いたのか。
    最後は気になる終わりかた。

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    2022年12月12日
  • 憤死

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    不思議な世界観に引き込まれました。

    “おとな”
    これを読んで、これからゾッとするような話が始まるのかな?と身構えました。
    “トイレの懺悔室”
    “憤死”
    “人生ゲーム”
    短編集だけど読み応えのある、人間の本質が見えるような物語でした。

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    2022年12月03日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    久々の綿矢りささん。

    「いなかのすとーかー」と「ウォークインクローゼット」の二篇でなる中編集。

    「いなかのすとーかー」は、実家である田舎町で生活する若手の陶芸家・透がストーカー被害に悩まされる、ちょっとしたミステリー要素のある物語。
    終盤は、少しびっくりする展開に。
    窯のシーンなど、制作風景も結構しっかり描かれており、私の好きだった朝ドラの「スカーレット」を思い出した。

    「ウォークインクローゼット」の主人公は28歳のOL早希。男子とのデート用に洋服で着飾り、休日は1日かけてそれらを丁寧に洗濯していく。一方、幼馴染のだりあは、オシャレにさほど興味がないが、芸能の仕事をしているため、自宅のウ

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    2022年11月24日
  • 夢を与える

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    ネタバレ

    「ゆーちゃん壊れてきたなあ、なんか」っていうセリフ、所詮商品でしかないのだなと思った。
    前半は、芸能人ってこんなものかあ、と思うだけで長ったらしくてくどいなぁと思いながら読んでた。綿矢りさの片思いの描写が好きだから、正晃と出会ったところから面白くなった。最後(たぶん)仕事も好きな人も失って「今はもう、何もいらない」と言った主人公は見ててすごくつらくなったけど、変にハッピーエンドにしなかったのはリアルでよかった。他の作品みたいにぶわーっと一気に読めるような作品ではなかったけど、結末はすごく綿矢りさらしい。

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    2022年11月19日
  • 憤死

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    「憤死」にめちゃくちゃ共感。自殺する人って絶望とか悲嘆とかの理由もあると思うけど、怒って憤ってその行き場がなくて死んじゃった人もたくさんいると思う。その死に方に一番共感してしまった。
    読んでてハラハラする感じが楽しい!

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    2022年11月08日
  • 生のみ生のままで 上

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    綿矢りささんは好きな作家なので、わりと単行本で新刊を買っている。こちらは刊行時に「上下巻かー。どうしようかなー」と買うのをためらっているうちに、月日が流れ、文庫になったので購入。女性同士の恋愛を書いたもの。急転直下で下巻へ続く。

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    2022年10月11日
  • 憤死

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    世にも奇妙な物語っぽさがあった。

    人間のおかしさが、それぞれの短編で気持ち悪く、恐ろしく、面白く描かれていて楽しめた。
    あんまり綿矢りさっぽくないかな?と思ったけど、憤死は綿矢りさの文章の面白さが出ていたかな。


    トイレの懺悔室はまじでホラー。

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    2022年10月03日
  • 100万分の1回のねこ

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    ほぼ皆猫が出てくる話を書いているのに、一人だけ主題に重きをおいて猫が出てこない話を書いていて、その表現も内容も面白かった。世にも奇妙な物語みたいな内容で、才能を売りますと言ったら本当に才能が売られてしまう話。人間、その場所にある畑を耕すしかないんだなと思った、内容まんまだけど笑

    最後の谷川俊太郎さんの、本文前の作者コメントみたいなところにあった、見果てぬ夢、という表現が、とても好きだと思った。

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    2022年09月06日
  • 夢を与える

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    初めから終わりまでずーっとあるモヤを最後に晴らしてくれる作品でした。
    ゆーちゃん、なんだか終始かわいそう。

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    2022年09月05日
  • 生のみ生のままで 上

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    ネタバレ

    最初はそうじゃなかったけど雷のところで好きになったのかなと思ってたら一目会ったときからだったので、それを知った上で最初の方を読み返すとまたなにか違うのかも。読み返してみよう。

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    2022年08月28日
  • 蹴りたい背中

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    クラスで浮いている女子高生のハツが主人公。同じように浮いているにな川と、モデルのオリチャンをきっかけに関わるようになるが、、

    学生の時のこのモヤモヤした気持ち、久々に思い出した。今みたいに要領よく人と関われなくて、1人で寂しいだけなのにそんな自分を正当化して他人を見下して。
    にな川は同じように浮いてるのにそんなことに囚われてなくて、彼の世界にハツはいなくて、それに対して嫉妬して見下して傷つけたくなって。

    あと10分休みの長さね!しんどいよね~~。話すこともないのに友達のとこ行ってたな…浮いてると思われたくなくて。

    人にやって欲しいことは沢山あるのに、人にやってあげたいことは何も無い。わか

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    2022年08月13日