綿矢りさのレビュー一覧

  • パッキパキ北京

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    主人公菖蒲の30代北京駐妻物語。
    彼女の無敵感がすごい。夫になんでも買ってもらっているし、もちろん家事はしないし、遊びに全力投球!
    その自信はどこからくるのかと思うが、本人も全くメタ認知ができていないわけではなく、どこでなら勝てるのか分かってやっている。無敵でいられるためのポジション選びは抜かりないく、潔いので気持ちが良い。

    北京の異国情緒をあらゆる場面で感じられるのも良い。

    インフルエンサーでいうところの妹尾さんに似た歯に衣着せぬ物言い。 

    本当は大事じゃないことに悩んだり、迷ったりしている自分って、大人なふりをしているだけなんじゃないかと気づかせてくれる一冊。
    生命力が強い女って最高

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    2025年11月30日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    初作家さん。タイトルから世の中へのうっぷんを感じさせ、目次を見ただけだとよく分からなかったけど、あとがきがふかわりょうさんなら間違いないと信じて読みましたᵕ̈*
    独特な表現に読みにくいと感じる部分も少しあったけど爆笑本でしたᵕ̈*
    最後の終わり方好きです‪

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    2025年11月30日
  • 二周目の恋

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    ネタバレ

    かなりおもしろかった。個人的に好きだったのは最初のバーの男との話、お母さんに食べ物は残すなと言われて大食いを強制されてた女性の話、最後の海の同性愛の話でした。

    短編ものなので面白い話と面白くない話と私には共感できないな、と感じる話もありましたが、どれも楽しく読むことが出来ました。
    読みやすくわかりやすい読み物でとても良かったです。読み終わったあと、好きな人に会いたくなりました。

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    2025年11月30日
  • 激しく煌めく短い命

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    激しく煌めく短い生命。なぜ分からなかったんだろ。どれだけ長生きしても、人生は短い。
    本文中の一節。
    短い人生だからこそ、後悔ないように生きたい。

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    2025年11月28日
  • 夢を与える

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    ところどころゾッとするポイントがあった
    cmが半永久契約だったり事務所が商品としてゆーちゃんを扱う部分などまあお金が絡んでいるから仕方ないのかもしれないが彼女には酷なのではないかと感じた

    また幼い頃から職業を親が押し付けるのはどうなのか
    もうゆーちゃんは戻れないところまで来てそこでスキャンダルを起こしてしまった
    少しそこは彼女に対して同情した

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    2025年11月26日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    正直、綿矢りささんは苦手だと思っていました。

    最初の短編からぴえんとかでできて、これは苦手な女子らしいドロドロで攻撃力のある作品かなと思っていたのですが、
    語り手の一言一言の感情の解像度が高くて、攻撃力は変わらずあるんだけど、良くも悪くも誰もが共感ができると感じました。

    容赦なくボコボコに殴られたのではなく、綺麗にスパッと切られた感覚。非常に面白かった。

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    2025年11月24日
  • 激しく煌めく短い命

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    綿矢さんが、所謂女性同士の恋愛を扱った作品は他にもありましたが、質も量(ページ数)も満足な読み応えでした

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    2025年11月24日
  • 勝手にふるえてろ

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    ネタバレ

    表題作の勝手に震えてろは
    ほんとうに自分のこだわり拗らせ人間の感情の言語化がよくされてて、こういうところ自分にもあるなと共感もあってすらすら読めた。そして不器用な主人公が拗らせからまさかの嘘の産休を取ろうとする。このまさかの行動はもう目を覆うばかりながらも、どうなってしまうのか続きが気になって一気に読んでしまった。二彼は優しいなあ。仲良くしようか?は上級向けすぎてまだまだ私には理解できず…解説求む。読解できるようになりたい。

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    2025年11月23日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    SNSで見かけた奇抜な色味とタイトルに心惹かれすぐ買いに行きました。

    4つの短編になってるんですが、いい感じに人間のこういうとこあるよなぁって嫌な部分とかをユーモアを交えて書かれてて、本当に皆こんな大変な世界で頑張ってるよほんとに…とまで思えてきました。

    女の世界の水面下で行われる熾烈な争い

    好きも行き過ぎると狂気になるよね、わかる。
    熱中するのも深く世界に入り込めるけど、溺れて、良いも悪いも分からなくなって戻れなくなるよね。
    だから、程よく栄養補給くらいが丁度いい。

    やってる事は悪いんだけど、人間逃げ道を塞いで多勢で責めるのはいじめと同じなんだよね。

    最後のお話は最高に面白かったで

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    2025年11月22日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    「私は久乃が好き。久乃は私が好き。それで十分やろ」

    この2人の関係は、レズビアン(女性同性愛者)であった
    中学の頃に、同性と付き合った不安や周りからの差別の目に耐えられず、別れた。
    自分たちが、レズビアンということを知らず、互いが互いを好きでいるだけのあの頃が1番幸せだったのかな…?
    そう思っていた…。

    しかし、32歳の時に、2人は再開し、再熱した。
    その時、久乃と綸は、運命に導かれる2人なのかなと思った。

    2人が中学生の頃について話していると出てきたこの台詞がグサリと心の中に刺さった印象が残っている。

    「偏見ってさ、他人の中やなくて自分の中にあるんよね。大人になってから気づいた」

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    2025年11月20日
  • 激しく煌めく短い命

    ネタバレ 購入済み

    生々しい作品

    物凄く長いと聞いていたので覚悟して読み始めました。
    もっと読んでいたい…終わってほしくない…という気持ちと、早く次のページを読みたい!という気持ちがせめぎあって大変でした。

    パッキパッキ北京を読んですぐ本作を読み始めたので、綿矢りさの振り幅大きさに驚きました。
    中学生時代のパートが想像上にボリューミーでしたが、中学生ならではの残酷さのようなものが物凄く生々しくて、当時の空気感が文字になると、懐かしさ以上に切なくなります。

    再会のパートは展開が目まぐるしかったですが、橋本君がいい清涼剤になっていて救われました。
    久乃はかなり危ういし、最後の最後まで結局しっかりと謝れていない所にもどかしさも感

    #感動する #エモい #切ない

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    2025年11月17日
  • パッキパキ北京

    QM

    購入済み

    めっちゃくちゃよかった。
    自分も一時期北京にいたので知ってるところしか出てこなくてあれ私の話かなってなったくらい。
    この清々しいほど自分第一優先な生き方が見ていて気持ちいい。
    「人に言われたからって、好きなことをあきらめるのか」、もちろんそうじゃない。
    破天荒な主人公の、彼女のわくわくがぎっしり詰まった1冊で面白かった。

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    2025年11月14日
  • 夢を与える

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    5.0/5.0

    人間の汚さや社会の醜さを、少し引いた視点から抉るように描き出す、シニカルな綿矢りさ作品はいつも痛快。

    自分が一番腹が立ったのは、夕子の母親だった。
    娘を自分の自己顕示欲を満たす道具としてしか見ておらず、全てが利己的。小説を読んで、ここまで腹が立ったのは初めてかも。

    芸能界なんて、消し飛べばいいのに。

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    2025年11月10日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    とても好みで面白かったです。
    嫌いなら呼ぶなよ、老は害で弱も輩
    この2作品が特に好きでした。
    どちらも終わり方が最高で
    思わずニヤニヤ、笑い声が出てしまいそうでした。
    綿矢さんの他の作品も、読むのが楽しみです!

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    2025年11月08日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    これこれこれ!こんな本を求めていた。いかにも身の回りにいそうな人達の内面。性格の悪い人たちの内面にフォーカスしたこんな本。

    自分が悪いのに被害者面する感じ、一点に着目すると他が見えなくなってしまう感じ、そして、自分の責任を感じそうになるや否やそこに紐づく他責を心中で**辿り、**逃げようとする感じ、ものすごいリアル。私が私を嫌になる時、というか性格悪いなーと思う時、それは自分の中でこうした側面があることを見出してしまう時だけど、この本の人達はそれを受け入れて開き直っている。

    表現も美しい。例えが日常生活に組み込みたくなるような秀逸さに溢れている。一生読んでいたい本だ。

    ストーリーではなく

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    2025年11月09日
  • かわいそうだね?

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    日本人的な考えとしては特に強いのかも知れないが、年齢関係なく女性なら共感しかない中編小説がニ編が収録されている。
    全女性に読んでほしい。
    それぐらい面白く、登場人物に共感すればするほど感じる痛みを胸に懐きながら、最後は女性として人間として成長した姿を晴々として見せつけてくれるので、主人公と自分が一緒に成長した気分になった。

    綿谷りささんは久しぶりだったけど、女性の揺れ動く心情を描く才能は天才的だと改めて思った。
    自分と女友達を比べて悩む。
    あの頃の自分よりも、今の自分が好きだけれど、悩んだ分だけ成長出来たのだろうと気付かされた一冊でした。

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    2025年10月31日
  • 激しく煌めく短い命

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    636P

    綿矢りささんの『生のみ生のままで 』って第26回島清恋愛文学賞受賞したんだ。この本は450ページだったけど、『激しく煌めく短い命』は600ページの長編でどんどん長くなっていって凄いなと思った。罪と罰とかアンナ・カレーニナレベルの長編という。

    綿矢りさの史上最年少芥川賞の時も思ったけど、綿矢りさの細かい性描写いいなと思う。インタビューで性的な場面を省略して、次の朝からの二人を書く方が上品だと思うけど、激しさの中の魂を描きたいからそこを省略すると生気が無くなりそうだから書いてるって言ってた。

    政治はレズの俺を救ってはくれないけど、芸術とか文学は救ってくれるんだと改めて思いました。

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    2025年11月03日
  • ひらいて

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    好きな人に振られたからその彼女を奪う、客観視するとだいぶ狂っている。
    愛憎という言葉もあるくらいなので、本気の愛に陥っている人間は、えてして狂っているものなのかもしれない。
    でも、好きな人の好きなものって神格化してしまうの分かる気がする。
    自分はたとえに好きになって貰えないから、自分の足りないところを補うような気持ちで。美雪を奪うってそういうことではないだろうか。

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    2025年10月29日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    面白かった!!☆5!!
    なんだろうなあ、この面白さ。すっごく面倒くさい主人公たちなのになぜか憎み切れないというか。ここまで内面をさらけ出してくれるとむしろ面白くなっちゃう。でも絶対関わりたくないんだよなぁ~。特別な安全圏から迷惑を被らずに超至近距離からその人を観察できるっていう、小説ならではの特権を得ているこの感じ。「貴重な体験しているなぁ~」とひたすら思いながら読んでいた。

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    2025年10月28日
  • 蹴りたい背中

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    他人には、興味がない。周囲の学生たちに比べて、どこか達観したハツは、人一倍不器用で、人一倍寂しがり屋だった。男子の部屋に呼ばれれば、掻き立てられる妄想に胸を躍らせるし、友達が他の誰かと話していれば、ヤキモチも焼く。思春期特有のモヤモヤを思い返しながら、すこしくすぐったく思いながら一気に読み切ってしまった。

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    2025年10月26日