綿矢りさのレビュー一覧

  • ひらいて

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    ネタバレ

    最高によかった。綿矢りさの文章を浴びたい!!!と思い立って読み始めた本だったけど、読んでいくにつれて、これこれこれ欲しかったのはこれですという感じで、言葉が、そこに詰まってる感情が体に染みわたってきて、じんわりとひたひたとよかった。読み終わったあと本を握りしめて余韻に浸っていた。たとえに対する自分勝手な愛の気持ち、美雪の完璧な美少女感、たとえの中に閉じ込められている怯えと暴力性。愛が母親に聖書の一節を声に出して読んでっていうシーン好きだな。自分もだれかのそんな存在になりたい。誰かを求めること求められること、受け入れること受け入れられること、誰かに自分のことを認めてもらうこと、その人の中に自分の

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    2024年10月23日
  • 生のみ生のままで 上

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    最高の百合小説。
    下もすぐ読みました。
    みんなの気持ちがわかる。愛に性別は関係ない!
    恋愛ものは苦手だったけれど、この本だけは不思議とドキドキしながら読めました!

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    2024年10月17日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

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    とても好き。
    綿矢りささん、こう言う作品も書くんだね。
    三姉妹それぞれ個性的でみんな良い。愛らしくてかわいい。

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    2024年10月07日
  • 生のみ生のままで 下

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    ネタバレ

    一気に読んでしまった。とても良かった。
    どうしようもないくらい好きになった人が同性だったら。彩夏のような芸能人はまた違った苦労が多いのかもしれないが、逢衣が直面した家族や職場へのカミングアウトの問題はリアルだった。最後の方で逢衣の両親が彩夏のことを認められないながらも、逢衣を愛する気持ちは変わらず、受け入れようと努力している描写は涙ぐましかった。
    とにかく2人が一緒に生きていく道を選べて良かった。

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    2024年10月06日
  • オーラの発表会

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    序盤は私が最近よく考えていることが多く書かれており、非常に恐怖した。しかし、中盤になるにつれ、主人公が知人に特殊なあだ名をつけている場面や親友とのやりとりがとてもユーモアで面白い。
    無性にカレーが食べたくなってしまう作品。(今晩はカレーでした)
    大学時代の頃が思い出され感慨深いものがあった。言葉にしたくなかったあの頃の想い。白と黒以外の名前もない沢山の種類がある色のように。鮮やかで、言葉にしきれなくて。そんなものが詰まっている物語だった。
    最初の恐怖心に負けずに読み終えてよかった。

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    2024年09月28日
  • オーラの発表会

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    綿矢りささんのオーラの発表会は
    友達に勧められて読んだ本です。
    もうキュンキュンでした!
    青春時代を思い出させてくれます♪

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    2024年09月22日
  • 蹴りたい背中

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    面白かった。
    けっこう厳しい感想を聞いたことがあったのでビクビクしながら読んだけど、これは読んで良かった。もっと早く読めばよかった。
    短いし、読みやすくて一気に読めます。
    一言一言の表現力がすごく美しかったり、鋭かったりするので「ふぉー」ってなった。
    高校生のお話なんだけど、なんとなく中学生の頃の感情を思い出しながら、ハツの気持ち「なんとなく」分かるなぁと思いながら読んだ。複雑なんだよ、思春期の気持ちって。
    あの頃の自分に重なる部分もところどころあったりして、ちょっと恥ずかしくなった。

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    2024年09月22日
  • 意識のリボン

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    ネタバレ

    綿矢りさの短編小説集、私小説と言えばいいのか?中には主人公を男性にしてフィクション感を出している掌編もあるが、限りなくエッセイに近いと思える作品が多い。

    例えば冒頭作の「岩盤浴にて」なんて、掘り下げる深さと位置が面白くて一線を画しているが、一つ間違えたら日常系コミックとかに出てきそうな話。
    表題作にして収録最後の作品である「意識のリボン」は、死後の世界観があるので小説風味は高いが、エッセイに寄せた表現で書かれていて、それが独特の雰囲気を出している。

    意識があって外界があるという順番なんだろうな。勿論現実が内面に作用する事実はあるにせよ、主観的には自分の意識が、外の世界に対する感じ方を変えて

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    2024年09月16日
  • オーラの発表会

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    前半少しハラハラして、後半はどうやって収まるのか心配しました。発表会にいたると優しい空間が広がりました。

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    2024年08月15日
  • ひらいて

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    ネタバレ


     主人公の人気が高く目立つ方の愛ちゃんは暗めで大人びているたとえくんに恋に落ちる。ただ、あるきっかけでたとえくんと持病持ちでクラスでも浮いている美雪が付き合っていることを知る。ちょっと非現実的な青春の話。
     愛ちゃんは常に打算的で毎日鏡で笑顔の練習をしている。愛ちゃんは自分の笑顔を靴下の刺繍と表現しているように、勉強や人間関係で、世渡り上手で器用に見えながら、たとえくんを好きになって一気に脆くて不器用な面が公になっていく。
     愛ちゃんの完璧で普遍的な人生の計画を、たとえくんを好きになってから崩し始める。愛ちゃんがたとえくんにした愛情表現は奇行に見えるが、愛ちゃんにとってはきっと、それが愛を示

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    2024年09月12日
  • ひらいて

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    ネタバレ

    ハードカバーではなく、文庫本バージョンで!

    たとえの 「まずしい笑顔だな 」という言葉に出合ってから、私は、「笑顔がまずしくならないように生きること」 を 目標に据えている。

    今回、前読んだ時と別のところでいえば、
    美雪の愛ちゃんへの手紙がささったな。美雪の手紙はとても文学的で、本筋ではない、とりとめのない文章まで素晴らしい。
    「あまりにも自分のために生きてきた」のところは、本当にすごく刺さった。

    映画はかなり小説を忠実に描いてたように思ったけど、それでもないセリフとか、
    たとえば、卒業式の日にたとえが「お前も一緒に来い」なんて映画では言わないのに気づいて、
    そのセリフがない方が確かにい

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    2024年09月02日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

    QM

    購入済み

    おもしろい

    今までユーミンの曲をあまり聴いたことがなかったけど、物語も面白かったし次は曲を聴いてみてからまた読み返したい。

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    2024年07月25日
  • 私をくいとめて

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    いつも自分自身と話しているのですごく同感した。もっと自分と話して自分を大切にしていこうと思った。友達におすすめしたい一冊。

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    2024年07月04日
  • 蹴りたい背中

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    ネタバレ

    これは芥川賞取るよ……とてもいい。
    蹴りたくなるもん。
    蹴りたいっていう衝動がどこからくるのか、それを考えながら読むと面白い。

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    2024年06月17日
  • 生のみ生のままで 下

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    再開してからの逢衣の覚悟と動き方がとても好き。嘘に対しての2人の感じ方が、都度変わっていくのもすごく感情移入できて良かった。

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    2024年03月27日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

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    今まで読んだ綿矢りさ作品の中でいちばんのお気に入りになった。京都という土地の四季の描写と共に感情の移ろいが描かれているからか、綿矢作品の中では比較的穏やかな作品だなとも感じた。波のように荒ぶる感情の「お腹いっぱい!」感がないので個人的にはとても好みだし、もう一度繰り返して読みたいとも思った。

    綿矢りさ作品に時折出てくる「毒」のあまりの生々しさに、私は読むたびに時に胃もたれを起こしそうになったり時に大笑いしたりしている。いずれにせよこの「毒」は良いも悪いも作品の中の特に印象に残るシーンとして記憶に残されている。今回この作品を読んで、なるほどこの毒は京都という土地が生み出したものなのだな、と思わ

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    2024年02月26日
  • 私をくいとめて

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    金原ひとみさんのあとがきを頷きながら読んだ。
    いまふうの人たちの話だった。
    薄い嫌悪感はあるけど、そんなにいやなものじゃなくて、でもやっぱり自分とは違う種類の人を見ている感じ。
    みつ子は割とぽやーっとした性格のように思えたけれど意外にも行動力があってよかった。

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    2024年02月21日
  • 二周目の恋

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    恋愛小説のアンソロジー。
    著者ラインナップが『一穂ミチ・窪美澄・桜木紫乃・島本理生・遠田潤子・波木銅・綿矢りさ』こんなの全員海老の天ぷらじゃん。海老天しかない天丼じゃん…。
    私はれんこんの天ぷらが一番好きだけど。文芸誌の恋愛特集のために書き下ろされた作品をまとめたもの。
    どれもほんとーーーによかった。全部好き。
    なんか恋愛ってどうしても自分の生きてきた環境から受け取った価値観がインストールされて、それがよくも悪くも作用してるよなあと読んでいて思うのだった。
    あとけっきょく他人と深く向き合うことは自分と深く向き合うことでもあって、そらつらいわあ…。
    ヒリヒリしてて苦しくて、でも文字からそれを体感

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    2024年01月29日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

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    大学時代を過ごした京都の地名があちこちに出てきて懐かしい気持ちになった。京都に漠然とした憧れを抱き続けている自分にぴったりの本だと思って読み始めたが、あの場所で育ってきた人とは"京都"に対する感じ方が違うんだろうな。
    3姉妹の会話に癒されたし壁にぶつかってもがくそれぞれの気持ちに共感できた。
    早くまた京都行きたい。

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    2024年01月23日
  • 夢を与える

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    あなたは「夢を与える」仕事をしているでしょうか?

    このレビューを読んでくださっているみなさんは何かしら仕事をされている、もしくは仕事をされてきたと思います。それはもう千差万別です。しかし、共通しているのはそれが誰かのためになるものだということでしょうか。無人島で一生一人暮らしをしていますという特殊な方以外、仕事とは誰かのためにあるものであり、その仕事によって誰かに何かをもたらすものだとは言えると思います。

    そんな仕事のあり方について「夢を与える」仕事という言い方をする時があります。あなたなら、そこにどんな仕事をイメージするでしょうか?『たとえば農業をやるつもりの人が”私は人々に米を与える仕

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    2024年01月22日