綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
激しく煌めく短い命
2025.11.21
同性愛についてのお話。最近大学の講義でジェンダーについて学習し、色々なことを知って視野が広がったなと感じていたところでこの物語を読んだ。身近に同性愛の方がいたとしても簡単に質問できるほど、現在の日本ではオープンなテーマではないので具体例というか当事者目線での感覚を知れたという点ではタイミングがとてもよかった。同性愛が社会的に認められにくい時代に、綸と久乃の出した決断が今後のロールモデルのようになればいいなと思う。(隠すことや批判されることを恐れずに、同性愛者としての生き方を確立することを目指す人が増えるという意味でのロールモデル。)人々の理解が得られ -
Posted by ブクログ
綿矢りささん、2作品目です♪
今回は4篇の短編集。
⚫︎整形女子が会社でカミングアウトした後の会社の反応
⚫︎推しのユーチューバーが好き過ぎての大炎上
⚫︎親友の旦那が不倫!それに対しての反応
⚫︎人気女性作家(綿矢りさ)とインタビュアーの記事直しで板挟みにあった若手雑誌編集者
どの話も人間の倫理正義は本当にテキトー。それを振りかざす人ほど自己チュー。というのを綿矢流に面白おかしく書かれています。
ストリー自体は単純ですがこの作者さんの言葉は独特過ぎて病みつきになります。
不倫の話はタイトル作品なので特に良かったです。最後は半分自虐っぽく描かれているのですが個人的には少しイマイチ。
でもこ -
Posted by ブクログ
著者の本、初めて読破した。
しかもめっちゃ長編。この世界(レズビアン)を少し垣間見れた気がしたけど、それにしても中学時代は地味でまじめな優等生だった久乃が大人になって(32歳)老舗の広告代理店の営業で成績をあげるために枕営業までしてるってとこは解せなかった、そこがなんとも違和感。
再会した綸はすっかり中学時代のあの淡い触れ合いを忘れたかのようにツレなかったけど、やり手の彼の子どもまで宿ったのにその彼を振ってまた久乃と再熱。
きっと綸はバイセクシャルなんだろうね。久乃はガチだけど。
中学時代は久乃に共感したけど、綸のほうがよっぽど好もしい。
それを言ったら中学時代、同じ家庭科部だった千賀子ちゃん -
Posted by ブクログ
どの短編にも共通して「暴走」「突発」というテーマがあると思った。綿矢りさの変態的な人間観察力が気持ちよかった。
どれもオチはぱっと見、救いには見えないけれども、よくよく考えるとこれでよかったのかなと思う。それぞれ主人公は異常だけど、どの異常さもみんな持っているもので、ただ過大されてるだけだなと思った。
綿矢りさは他の作品もそうだけど、オタクを書くのが上手だと思う。若者言葉で書くけどちゃちくない。あと、短絡的な人を書くのも。
個人的には最後の「老は害で若も輩」がお気に入り。舞台はずっとメールで動かないのにおもしろい。個人的に「別の出版社(大手です)」がかなり好きだった。朝井リョウが書きそう -
Posted by ブクログ
600ページを超える長編。
持ち歩くには辛すぎたー。でもよかった。
13歳のときに知り合った久乃と綸。
中学時代の話はわかるなぁ、そんなふうに感じたなぁと懐かしくも共感ができ読みやすかった。
90年代の時代も反映されてて、色んな意味でなつかし!だったのに、32歳の再会は久乃の変貌っぷりに驚き、気持ち悪く感じてしまいちょっと読むのがしんどかった。
かなり気持ち悪い思考なのにたんたんとしてるとこが余計に気持ち悪かったなぁ。
とはいえ、二人が幸せになったらいいな。
清盛はきっと結婚しても変わらないだろうし、ある意味綸の選択は間違ってないんだろうな。