綿矢りさのレビュー一覧

  • 激しく煌めく短い命

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    激しく煌めく短い命
    2025.11.21

    同性愛についてのお話。最近大学の講義でジェンダーについて学習し、色々なことを知って視野が広がったなと感じていたところでこの物語を読んだ。身近に同性愛の方がいたとしても簡単に質問できるほど、現在の日本ではオープンなテーマではないので具体例というか当事者目線での感覚を知れたという点ではタイミングがとてもよかった。同性愛が社会的に認められにくい時代に、綸と久乃の出した決断が今後のロールモデルのようになればいいなと思う。(隠すことや批判されることを恐れずに、同性愛者としての生き方を確立することを目指す人が増えるという意味でのロールモデル。)人々の理解が得られ

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    2025年11月21日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

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    京都で生まれ育った似てない三姉妹のお話。
    長女・綾香の恋愛模様が可愛いし、次女・羽依は自分を持ってる強い女でかっこいいし、三女・凜の選ぶ道がとても気になったし、京都の四季の移り変わりを感じてじーんときた素敵なお話でした。
    自分も京都で生まれ育ったので、わかるわ〜ってなる箇所が多くて楽しかった。綿矢先生の京都の表現が的確で面白いし文学的。

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    2025年11月20日
  • 激しく煌めく短い命

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    綿矢りささんは私にとって特別な作家です。
    芥川賞を同年代の少女が受賞したと知った時の衝撃は今でも覚えています。
    才能のある若者への羨望と尊敬。
    何より、何者にもなれていない自分に焦りました。

    あれから20年以上が経ちこの本を読みました。
    同じ時代に中学生だった私。
    懐かしくて恋しいあの時代。
    もう忘れかけていたあの頃の感情。
    本作を読んでいる間、あの頃に戻ったようなそんな感覚になりました。
    同性を好きになった時の葛藤や不安、そして周りからの差別。
    それでも「好き」だけは変わらない。
    辛くなる部分もありますが、とても美しい物語です。

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    2025年11月16日
  • パッキパキ北京

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    生命力の強い人って魅力的。
    人生楽しんだもん勝ちで自由で図太い人格が私の中にインストールされたのはでかい。
    こうやって生きたって良いんだ!

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    2025年11月16日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    綿矢りささん、2作品目です♪
    今回は4篇の短編集。
    ⚫︎整形女子が会社でカミングアウトした後の会社の反応
    ⚫︎推しのユーチューバーが好き過ぎての大炎上
    ⚫︎親友の旦那が不倫!それに対しての反応
    ⚫︎人気女性作家(綿矢りさ)とインタビュアーの記事直しで板挟みにあった若手雑誌編集者

    どの話も人間の倫理正義は本当にテキトー。それを振りかざす人ほど自己チュー。というのを綿矢流に面白おかしく書かれています。

    ストリー自体は単純ですがこの作者さんの言葉は独特過ぎて病みつきになります。
    不倫の話はタイトル作品なので特に良かったです。最後は半分自虐っぽく描かれているのですが個人的には少しイマイチ。
    でもこ

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    2025年11月15日
  • 激しく煌めく短い命

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    著者の本、初めて読破した。
    しかもめっちゃ長編。この世界(レズビアン)を少し垣間見れた気がしたけど、それにしても中学時代は地味でまじめな優等生だった久乃が大人になって(32歳)老舗の広告代理店の営業で成績をあげるために枕営業までしてるってとこは解せなかった、そこがなんとも違和感。
    再会した綸はすっかり中学時代のあの淡い触れ合いを忘れたかのようにツレなかったけど、やり手の彼の子どもまで宿ったのにその彼を振ってまた久乃と再熱。
    きっと綸はバイセクシャルなんだろうね。久乃はガチだけど。
    中学時代は久乃に共感したけど、綸のほうがよっぽど好もしい。
    それを言ったら中学時代、同じ家庭科部だった千賀子ちゃん

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    2025年11月16日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    スカッとしたりクスッとしたり。主人公たち(主に呼ぶなよ)の思考回路が理解できなさすぎて、それはきっと私の理性が素晴らしく働いてくれてるからなんだろうな。ありがとう、私の理性。だけど、シャトル蘭って(笑)

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    2025年11月12日
  • 激しく煌めく短い命

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    京都の中学校の入学式で出会った久乃と綸。女の子同士でありながら友情以上に惹かれ合うが、少しのずれが大きくなり離れてしまう。30歳ごろ(?)に再会し、不器用にも関係再構築に向けて進められていくストーリー。全体的な流れ、描写はしっくりきたが、久乃の考え方や行動が一人の人間として結びつかなくて現実味を持たない人物のような感じがした。女性同士を描く難しさなのか、このようなことが現実でもよくあるのかわからない。

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    2025年11月12日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    どの短編にも共通して「暴走」「突発」というテーマがあると思った。綿矢りさの変態的な人間観察力が気持ちよかった。

    どれもオチはぱっと見、救いには見えないけれども、よくよく考えるとこれでよかったのかなと思う。それぞれ主人公は異常だけど、どの異常さもみんな持っているもので、ただ過大されてるだけだなと思った。

    綿矢りさは他の作品もそうだけど、オタクを書くのが上手だと思う。若者言葉で書くけどちゃちくない。あと、短絡的な人を書くのも。

    個人的には最後の「老は害で若も輩」がお気に入り。舞台はずっとメールで動かないのにおもしろい。個人的に「別の出版社(大手です)」がかなり好きだった。朝井リョウが書きそう

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    2025年11月09日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    リアリティがある闇深い人たちのストーリー4本
    特に「嫌いなら呼ぶなよ」と「神田タ」の主人公に覚える嫌悪感がすごい

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    2025年11月08日
  • 私をくいとめて

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    「ストレスは目に見えない煙草の煙みたいだ。たくさんの言いたいことを毎日文句も言わず噛み潰してきたしかめ面を、灰色の煙が覆っている。」

    「真夜中の沈黙に身を浸すのは危険です。漆黒が身体の芯に染み込んで、取れなくなります。夜にはっきり感じた孤独は忘れられません。孤独は、人生につきものです。誰かと居ても、癒されるものではありません。ふわふわと周りに漂っている時は、息をひそめて吸うのを避けるのです。」

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    2025年11月07日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    全4編
    後半ふたつがおもしろかった。不倫はダメだけどめっちゃ窮地に立たされて笑った、なぜか同情してしまった。
    最後の若者は同世代ってこともあって共感できた。溜まってた何かが最後に放出された感あってとてもいい。
    日常の方が大変って思ったことなかったけど今まで感じてたことを振り返るとたしかにその表現がしっくりきた。
    総じてめっちゃおもろい!また読みたい!
    あと最後に自分出演するのもいい。

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    2025年11月06日
  • しょうがの味は熱い

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    ネタバレ

    絃と奈世の恋愛では、p164に出てくる「あともう少しかんばれば、幸せになれるかもしれない。でも愛や結婚は、あともう少し、と努力するものでしょうか。」これが、全ての答えなんだろうなーとかなり感じました。

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    2025年11月05日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    大きなお世話に、何で責められなきゃいけないの?理想と違うよ!いい加減にしろ!

    爆笑!イライラ!
    何でお前たちが?

    どの目線で見るかで、何度も面白い!

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    2025年11月01日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    コロナ禍の日々を「あ~そうだったな~」と思い出す。
    その時に、こんな思いで過ごしていた人がたくさんいただろうな。

    嫌いなら呼ぶなよ。ほんとにそう。
    結局は伝えられず、モヤモヤを抱えている気持ちを詰め込んだような。
    読んでいて痛気持ちいい感覚になる。

    言いたいことも言えないこんな世の中じゃ・・POISON!
    ってなったときに読み返したいね。

    最後のメールがもう面白くて面白くて、
    「言いたいともなかなか言えないよね~POIS・・じゃない!」
    ってなるあの一言、痛快。

    面白かった。

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    2025年10月31日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    4編からなる短編集です。どの作品も個性的でパンチが効いていますが、個人的には「眼帯のミニーマウス」と「老は害で若も輩」が好きです。
    タイトルも言葉選びも秀逸で、「人の中身ってこうなんだ」と思わされる場面が多く、読後も余韻が残る一冊でした(良い意味で)。

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    2025年10月30日
  • 激しく煌めく短い命

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    600ページを超える長編。
    持ち歩くには辛すぎたー。でもよかった。
    13歳のときに知り合った久乃と綸。
    中学時代の話はわかるなぁ、そんなふうに感じたなぁと懐かしくも共感ができ読みやすかった。
    90年代の時代も反映されてて、色んな意味でなつかし!だったのに、32歳の再会は久乃の変貌っぷりに驚き、気持ち悪く感じてしまいちょっと読むのがしんどかった。
    かなり気持ち悪い思考なのにたんたんとしてるとこが余計に気持ち悪かったなぁ。
    とはいえ、二人が幸せになったらいいな。
    清盛はきっと結婚しても変わらないだろうし、ある意味綸の選択は間違ってないんだろうな。

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    2025年10月30日
  • パッキパキ北京

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    「綿矢りさといえば、この本」っていうのを何度か見かけて、手に取った。面白かったー!ファンキー!めくるめく北京の旅。食事シーンがとにかく美味しそう。でもきっと主人公と私は合わないのだろうな。その生命力にやられそう。生き方は違うが、そちらはそちらの道を貫いてゆけ!と清々しく別れる気持ちで読んだ。

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    2025年10月29日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    確かに嫌な登場人物沢山いたけど、普段わざわざ言語化しない自分の内面にも通ずるところがあった。普段人に見せないようにしている感情(自覚もあったりなかったり)を、丁寧に解説してくれてるみたいな文章で、愉快だった。

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    2025年10月29日
  • 勝手にふるえてろ

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    ネタバレ

    ずっと昔に買ったまま読まずじまいでいた本、面白かった

    中学の同級生イチにずっと片想いをしたまま、会社でタイプではないニという人にめちゃくちゃ好きになられる
    やっとイチと話すことができて、なんだか2人で心が通じ合ったように見えたのに名前すら覚えてもらえていなかった、そんな時にニの顔が思い浮かんで…という話

    思いを募らせて、共通点のようなものを見つけて心躍らせて、でも実はかなり一方通行で、結局自分を好きになってくれる人を選ぶという、一見地に足ついたストーリーながらとても面白く描かれていた

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    2025年10月26日