綿矢りさのレビュー一覧
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めっちゃ面白いけど、なんか泣ける…。だって、ただはっちゃけておかしくなったんじゃなくて、世間による母親イメージの押し付けへの葛藤とか、不妊治療の生活等を振り返って、色々考えた結果なんやろうなぁと思ったら泣けてくるぜ…。極端でめっちゃおかしいねんけどな。あと主人公いい夫だ。
文字サイズもフォントも自由で迫力…。下の章名に被ってしまってもおかまいなしやん…。最高やんか。
あと最後の章「深夜のスパチュラ」。あれ、てっきり息子と娘の話かと思ったら全く関係ないのね!でも加耶の気持ち痛いほどわかるよ…!必須なのか代用可能なのか、わからんよね…!わかるわかる。
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Posted by ブクログ
眼帯のミニーマウス、ちょっとトリックっぽくなってるのも、それで職場のおばさんたちを黙らせられるのも爽快!
後作のパッキパキ北京にも通ずる、ギャルマインドで無双する話。
神田タは、共感できない主人公として描かれていたけど、客観視しきれないハラハラ感も魅力でした。
綿矢りさ作品は分かりきっている失敗、落胆を主人公にさせないのが良い。
ハイのまま読み終えられて、読後感が気持ちいい話でした。
嫌いなら呼ぶなよは、綿矢作品で初めて男主人公のものを読みましたが、そういう人の描写もいけるんだ!?と感心しきりでした。
老害若輩、これだけちょっと苦手でした。エンタメとして読みきれなかったというか。仕事がチラつく。
総じて、最近の綿矢りさ作品という感じの疾走感があり読みやすかったです! -
Posted by ブクログ
綿矢りさの本って初めて。こんな感じなんだ〜、フォントとか大きさ自由にしてもいいんだーと思いながら読みました。
不妊治療を辞めたら自然妊娠した妻の結衣が、突然豹変したことに戸惑い、悩みながら妻と向き合っていく夫・俊貴。なぜ奥ゆかしかった結衣が変わってしまったのか?果たして無事に出産したら元に戻るのか?
ドタバタしたコメディでありながら、終わりの見えない不妊治療、少子化解消のプレッシャーを現役世代にかけること、男性の育児など社会問題もしっかり切り込んでいました。私は出産したことがないので、出産のリアルな描写も興味深かったです。
物語を進めるにつれて、結衣がイメチェンした理由も明らかになってきます。それでも妊娠が発覚したその日から紫坊主頭になるというのは、ちょっと極端すぎるとおもいつつ、結衣の真面目さや、辛い治療などの記憶からの解放がそうさせたのかなとも思いました。
巻末の短編「真夜中のスパチュラ」が本編より面白かったです。わかるわ〜、テンパってるときに説明書にスパチュラでてきたら私も泣くわ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ綿矢りさ作品は『蹴りたい背中』に続いて2作目。
タイトルの「?」がすごく効いている。「かわいそう」って、誰に向けた言葉なんだろう。
元彼女のアキヨを「かわいそうだから」と自宅に住まわせる隆大。アキヨも30歳なのに、自分の人生を自分で引き受けようとせず、誰かに頼ってばかり。しかも隆大への気持ちがまだあると言う。
でも、それ以上に気になったのは隆大。彼は「かわいそうな人を助けたい」というより、庇護する相手を必要としている人なんじゃないかと思った。
誰かを「かわいそう」と思う気持ちには、ほんの少し相手を下に置く感覚もあるんじゃないか。「助けること」と「甘やかすこと」の境目ってどこなんだろう。
隆大はアキヨには優しい。でも、樹里恵を大切にしていない。
やさしいだけでは、好きな女を守れない。
最後の樹里恵の大阪弁でのブチギレは最高。吉本新喜劇みたいなカタルシスで、最後まで面白かった。 -
Posted by ブクログ
綿谷りさ、やっぱり好き。おもしろかった。
「かわいそうだね?」...彼氏の家に元カノが居候するという珍事←そんな提案をする男なんて早く捨てろと思っていたところ、主人公が盛大に暴れる運びとなり感激。狂ってくれて、ありがとうございます!男と男の家に居候している女は今後の身の振り方を考えよう!滅!
「亜美ちゃんは美人」...主人公の友達が美人すぎてそれに引け目を感じる主人公がいる場合、主人公の彼氏が美人の友達に取られるオチがあるのではとそわそわしたけど、亜美ちゃんはさかきちゃんのことを本当に友達だと思っており拍子抜けした。小池くんが言うように、学生時代のさかきちゃんは亜美ちゃんのことを重荷だと思っていた節もあるんだろうけど、さかきちゃんはさかきちゃんで自分の軸を持てるようになって、大人になって、亜美ちゃんを亜美ちゃんとして受け入れることができるようになったんだろうな。ふたりとも幸せでいてね -
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ネタバレ初めて読んだ著者の作品がこれ。
学生時代の描写は特に、ごく自然な中学生の日常をひっかかる言葉もなくスムーズに読むことができた。社会人パートは気持ち的にも少し辛く読むペースは若干落ちたが、読後感も良く不快に思わなかった。
読み返したい本。
読書習慣を取り返す一貫で読んでいたのだが、そこそこなボリュームがある本作を、一日で読み上げてしまった。読みやすい。
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私はたいてい、小説にある比喩とか情景描写を読んでも全くイメージがわかない。世間には読書に夢中になると、勝手に脳内生成された登場人物たちが音声と共に喋ったり動き出したり、そういう読書ができる人たちがいるようだ。そういう人たちに取って!情景描写とか比喩的な想像を膨らませる小説の表現が重要なのかもしれない。
私はいわゆる"アファンタジア"のうちに入るので想像力そのものが乏しく、そんな鮮明に脳に像を作り出せない。合わない小説を読んでいる時には情景描写のことを「物語をいちいち中断させられて鬱陶しくさせるパーツ」とも思ってしまう。ただ雰囲気を楽しむためのものだと思っていたし、これまでそこまで楽しめたことはない。
が、綿矢りさのこの本を手に取って読み始めてからは、その表現の豊かさに何度もうまいな〜と思った。比喩描写が、小説というフォーマットを構成する最低条件くらいにしか思ってなかったけど、そのものが個性的でおもしろった!たまにおしゃれだなとも感じられた。小説の新しい楽しみ方を見つけられた本作です。
妄想とか脳内で登場人物生成できるタイプの人は、この本を読んだらどうな読書体験になるんだろう。愉快な没入体験だろうな