綿矢りさのレビュー一覧
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なかなかの長編小説で本自体が重いので、比較的在宅時間が長い夏休みの課題図書にしました(勝手に)
主に、京都で過ごした中学時代と大人になり東京で働く現在の様子が鮮明に描かれています。
前半は、子ども特有の狭い世界での苦悩が読んでいる側にも、しんどさが伝わってきました。まだまだ広く世界を知らない子どもだからこその大変さって、、本当辛い。
後半になれば、今度は大人らしい大変なことがたくさん描かれているけれど、人は皆それぞれ、精一杯もがきながら生きていく意味とかを探していくんだろうなーと思いながら、読みました。
ページ数も少し多めで、
ドラマに例えたら一話から最後までフルで堪能できる
色々な場面を味わえるような充実した本でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
恋という言葉では到底つつみきれない、たくさんの感情と人生のシーン。
第一線の現代人気作家たちの手で紡がれる、繊細で豪華なアンソロジー!
島本理生 『最悪よりは平凡』特別な名を持つ平凡な容姿の私。唯一無二の存在になるにはどうすれば。
綿矢りさ 『深夜のスパチュラ』バレンタインに手作りチョコを!壮絶な一夜の奮闘の結果は?
波木銅 『フェイクファー』大学の手芸サークルで知った着ぐるみの魅力。数年後……
一穂ミチ 『カーマンライン』日米で分かれて育った双子のケントとアサミが19歳で再会した。
遠田潤子 『道具屋筋の旅立ち』容姿に関して隠したい過去を持つ優美は、初めての彼氏の言いなり。
桜木志乃 『無事に、行きなさい』アイヌの人気デザイナー・ミワと、シェフの男。レストラン改装を境に二人は。
窪美澄 『海鳴り遠くに』夫を亡くし海辺の別荘地ですごす私は、彼女に出会ってしまった。
【個人的な感想】
島本理生 『最悪よりは平凡』
綿矢りさ 『深夜のスパチュラ』
窪美澄 『海鳴り遠くに』
の3作が好きだった。
それ以外の話はよく分からなかった。 -
Posted by ブクログ
綿矢さんの短編集!どの作品も主人公の内面がひたすらに深掘りされているのですが、話す言葉と脳内で考えていることのギャップが面白い!
綿矢さんのユーモアと鋭さが今作も輝いている!
ふかわさんの解説もとってもよかったです!!
眼帯のミニーマウス→プチ整形をしたら職場でいじられた主人公のお話。ネイル後の段々爪が伸びていく様を爪が笑っていると表現するのが面白い。
整形イジリしてくるお姉様グループに対して「整形の定義は厳密なくせに、プライバシーにはカジュアルすぎ?」と脳内で話す言葉はその通り過ぎてもはやくらいました。
神田タ→YouTuberのファンになった主人公の話。この作品が1番共感できず、展開にはひたすら恐怖していました…。
ファンなのにアンチコメントを書く気持ち、居酒屋にきたYouTuberに主人公がしたこと…。思考がぶっ飛びすぎている…推しがいる人には少し共感できる部分もあるのかな?
嫌いなら呼ぶなよ→主人公が妻の親友の家のホームパーティに参加する話。そこで不倫について断罪されるのに、主人公の脳内が危機感なさすぎて笑ってしまいました。トイレに行ったら鏡を見て自分ってかっこいいと思う場面も面白すぎる。
ラストの終わりがスカッとして好みでした。タイトルにもつながるのがよかった。
老は害で若も輩→編集者とライターと作家が言い争いをしているお話。編集者視点で書かれているのが面白い。綿矢さんが編集者から老害作家!?とケチョンケチョンに言われているのが面白い、それを自分で作品として書いているという
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Posted by ブクログ
CM子役からドラマ女優へ、TVが生活の中心にあった平成時代の夢と現実の物語。「夢を与えるとは、他人の夢であり続けることなのだ。だから夢を与える側は夢を見てはいけない」。学年が上がるにつれ、発達していく夕子の心と人間関係の解像度。夢を与える側の孤独と諦念、現実に向き合い続ける中で生まれる与えられる側との深い溝に胸を抉られました。
綿矢りさは対談記事で「影響を受けた作家は太宰治」と語っていますが、この辺りの描写はとても似ているなと感じます。他人からどう見られるかを気にするあまり、終には自分の心身を失ってしまう正に現代版の『人間失格』なのではないでしょうか。
折しも本作は『蹴りたい背中』から4年後の芥川賞受賞後第一作。良くも悪くも読者の見る目が変わった中で、綿矢さん自身の不安や葛藤が"夕子"として描かれた渾身の一作だと感じました。 -
Posted by ブクログ
黒田みつ子33歳。独身彼氏なしの主人公が恋愛や今後の人生についての気持ちの揺らぎや葛藤を描いています。
脳内のAとの会話やノゾミさんとの会話、多田くんとの会話。そして、みつ子が聞いた他人の会話など。私はやっぱり綿矢さんの書く会話劇が本当に好き!
リアルで繊細な描写は読んでいて楽しいし、グサグサ刺さる!
イタリア旅行に行く飛行機のシーン。主人公のフライトに恐怖する様子が面白かったです!あまりにも丁寧で詳細すぎて綿矢さん自身の気持ち…?と思ってしまいました
物語が進むにつれ、みつ子が少しずつ前に進む様子もよかったです。前向きな気持ちになれる作品でした。
ラストのAへの感謝のメッセージも心が温かくなりました。